皆様、いかがお過ごしですか?
この度は、色々とご心配をおかけしました。
私は最近、少し肩の力を抜いて過ごしています。
そして…
皆様とまた現場で会える日が来ることを願っております。
piyota
新着記事
2007年09月10日
残暑お見舞い申し上げます。
posted by piyota at 22:21| 東京
| ひとり言
2007年08月19日
暫定通達事項
私自身の、この業界に対する意識が大きく変わろうとしています。
勿論自分が21年も歩んできた映像世界ですから、そう簡単に頭から無くせるものではありません。
ですがここ数年、特にこのブログを立ち上げてからは、どこかでやはり、この世界に対する疑問や不信感で満たされていたのではないかなぁと思えるのです。
この仕事を目指して映画学校に入った10代の頃、これは人に夢を与える仕事なんだと、照れくさくも本気で考えていました。
確かに出来上がった作品、また、劇場で見る他の人たちが作った作品を見る事で、時には笑ったり涙した事も正直数え切れませんし、例えばドラマ以外の情報番組やその他の番組等でも、知り得た情報も数知れません。
まさしく私にとっても、ましてや世間にとっても、テレビや映画無くして娯楽は語れないと言っても過言ではないものであったのです。
ならばそういった作品作りを陰で支えるスタッフになろう。 それがこの人生への第1歩でした。
最初の数年は、小さな技術会社でカメラアシスタントとしてワイドショーや情報番組を経験し、次にテレビ番組とは無縁のビデオ映像作りを約7年程していました。 その間、映像への思いは更に膨み、ついに映画やテレビドラマへの希望を見出したのです。
そこで私は、更なる自分の活路として、これらスタッフ全てをサポート出来る業務を選びました。 それは一つのパートに固執しない車両部という総合的なサポート業務です。
車両部は、時には制作部の手や足となり、時には撮影部や照明部のアシスタントをし、時には衣裳やメイクの道具を運び、時には監督や助監督の愚痴を聞きます。
これらは全て作品作りの為の、車両部なり、いえ私なりの生きる道であったんですね、及ばずながら…
それが例えばスタッフテロップに名前が載らなくても、例えばその業務内容の全貌が誰にも知られてなくても、それがサポート業務の宿命なのだと自分に言い聞かせながら、今日までがむしゃらに歩んで来たんだと思うのです。
そして車両パートとして区切りの10年が経ち…
テレビドラマ(映画)作りは相変わらずです。 毎日毎日密度の濃いタイトなスケジュールに何の疑問も持たない勤勉なスタッフたちは、日々襲い来る睡魔と戦いながら、果たしてこれが報われるのであろうか等とは一切考える余裕すらなく日々を過ごしています。
そして我々車両部と呼ばれるドライバーは、作品を制作する会社とは独立したそれぞれの車両会社の元、いわば安全運転が原則の法律の中で、各スタッフや荷物を無事に現場へと届け、尚且つ現場では、それらスタッフのサポートをすることを、今現在も疑いもなしに生業としているのです。
しかし近年、状況は変わりつつあります。
車両会社は、社会の風潮や世間の非難等を受けて、ロケ業界より真の独立(旅客業へと)をしなければならなくなってしまったのです… (真の独立とは、あえて言うなら、この業界における長時間労働、長距離運転等のドライバーに掛かる今までの過度の負担が、労働基準法等によって全否定されるということ)
このブログを始めてから丸2年の月日が流れました。 その間、書き込んだ記事の数はおよそ342にも及びます。 コメント数は1183を数え、訪れて下さった方々も気が付けば有難いことに10万人を遥かに超えておりました。
自分自身でも、ここまで長く書き続けられるとは正直思ってはいませんでした。 これも偏に訪れて下さった皆々様方、そしてコメント下さった各方面各スタッフの皆々様方の陰ながらの応援(失笑?)に、それこそ僕自身が支えられていたからに他なりません。
また身勝手な言い分にも関わらず、言いたいことも言わずに暖かく見守って下さった多くのスタッフやその他の皆々様方にも深く感謝すると共に、これからもこの業界で働き続ける意思を持った多くの諸先輩方、同業種、同僚、そして新たな目標としてこの世界に夢を見出そうとしている若者たちにとっても、このブログが、良くも悪くも何らかの形で役に立てたのであれば、それはそれでとても幸いだったと思っています。
この度、真の独立を受けた業界より、当ブログの内容がチクリになるのでは? との不可解な指摘を受け、一緒に働く同僚や仕事仲間のことも考慮して、あえてブログ自体を暫定自粛する事にいたしました。 より良い環境作りの為を思ってのことでしたが、どうやら今回は逆効果に終わってしまったようです。
皆様にとって、全身全霊を捧げられる良き業界でありますように…
またいずれ、どこかでお会い致しましょう!!
※ 尚、以前書いた記事の中には、それなりに皆様の参考になるような内容のものも実際あるかと思いまして、ブログ自体はそのままの状態で残しておこうと思っています。
piyota
勿論自分が21年も歩んできた映像世界ですから、そう簡単に頭から無くせるものではありません。
ですがここ数年、特にこのブログを立ち上げてからは、どこかでやはり、この世界に対する疑問や不信感で満たされていたのではないかなぁと思えるのです。
この仕事を目指して映画学校に入った10代の頃、これは人に夢を与える仕事なんだと、照れくさくも本気で考えていました。
確かに出来上がった作品、また、劇場で見る他の人たちが作った作品を見る事で、時には笑ったり涙した事も正直数え切れませんし、例えばドラマ以外の情報番組やその他の番組等でも、知り得た情報も数知れません。
まさしく私にとっても、ましてや世間にとっても、テレビや映画無くして娯楽は語れないと言っても過言ではないものであったのです。
ならばそういった作品作りを陰で支えるスタッフになろう。 それがこの人生への第1歩でした。
最初の数年は、小さな技術会社でカメラアシスタントとしてワイドショーや情報番組を経験し、次にテレビ番組とは無縁のビデオ映像作りを約7年程していました。 その間、映像への思いは更に膨み、ついに映画やテレビドラマへの希望を見出したのです。
そこで私は、更なる自分の活路として、これらスタッフ全てをサポート出来る業務を選びました。 それは一つのパートに固執しない車両部という総合的なサポート業務です。
車両部は、時には制作部の手や足となり、時には撮影部や照明部のアシスタントをし、時には衣裳やメイクの道具を運び、時には監督や助監督の愚痴を聞きます。
これらは全て作品作りの為の、車両部なり、いえ私なりの生きる道であったんですね、及ばずながら…
それが例えばスタッフテロップに名前が載らなくても、例えばその業務内容の全貌が誰にも知られてなくても、それがサポート業務の宿命なのだと自分に言い聞かせながら、今日までがむしゃらに歩んで来たんだと思うのです。
そして車両パートとして区切りの10年が経ち…
テレビドラマ(映画)作りは相変わらずです。 毎日毎日密度の濃いタイトなスケジュールに何の疑問も持たない勤勉なスタッフたちは、日々襲い来る睡魔と戦いながら、果たしてこれが報われるのであろうか等とは一切考える余裕すらなく日々を過ごしています。
そして我々車両部と呼ばれるドライバーは、作品を制作する会社とは独立したそれぞれの車両会社の元、いわば安全運転が原則の法律の中で、各スタッフや荷物を無事に現場へと届け、尚且つ現場では、それらスタッフのサポートをすることを、今現在も疑いもなしに生業としているのです。
しかし近年、状況は変わりつつあります。
車両会社は、社会の風潮や世間の非難等を受けて、ロケ業界より真の独立(旅客業へと)をしなければならなくなってしまったのです… (真の独立とは、あえて言うなら、この業界における長時間労働、長距離運転等のドライバーに掛かる今までの過度の負担が、労働基準法等によって全否定されるということ)
このブログを始めてから丸2年の月日が流れました。 その間、書き込んだ記事の数はおよそ342にも及びます。 コメント数は1183を数え、訪れて下さった方々も気が付けば有難いことに10万人を遥かに超えておりました。
自分自身でも、ここまで長く書き続けられるとは正直思ってはいませんでした。 これも偏に訪れて下さった皆々様方、そしてコメント下さった各方面各スタッフの皆々様方の陰ながらの応援(失笑?)に、それこそ僕自身が支えられていたからに他なりません。
また身勝手な言い分にも関わらず、言いたいことも言わずに暖かく見守って下さった多くのスタッフやその他の皆々様方にも深く感謝すると共に、これからもこの業界で働き続ける意思を持った多くの諸先輩方、同業種、同僚、そして新たな目標としてこの世界に夢を見出そうとしている若者たちにとっても、このブログが、良くも悪くも何らかの形で役に立てたのであれば、それはそれでとても幸いだったと思っています。
この度、真の独立を受けた業界より、当ブログの内容がチクリになるのでは? との不可解な指摘を受け、一緒に働く同僚や仕事仲間のことも考慮して、あえてブログ自体を暫定自粛する事にいたしました。 より良い環境作りの為を思ってのことでしたが、どうやら今回は逆効果に終わってしまったようです。
皆様にとって、全身全霊を捧げられる良き業界でありますように…
またいずれ、どこかでお会い致しましょう!!
※ 尚、以前書いた記事の中には、それなりに皆様の参考になるような内容のものも実際あるかと思いまして、ブログ自体はそのままの状態で残しておこうと思っています。
2007年06月22日
100%の確率
つい先日、自身2番目に勤めていた某出版社が、破産して潰れたというニュースがインターネットにて流れていました。
これで今までに退職した3社全てが、僕の退職後に、何らかの理由により消滅したことになります。
果たしてタイミングがいいのか悪いのか。
そして現在…
10年在職中の会社は、どうやら僕の存在を快く思っていない様子。
まぁこれも、与えられたタイミングなのかもしれません。
今後の展開が楽しみです。
これで今までに退職した3社全てが、僕の退職後に、何らかの理由により消滅したことになります。
果たしてタイミングがいいのか悪いのか。
そして現在…
10年在職中の会社は、どうやら僕の存在を快く思っていない様子。
まぁこれも、与えられたタイミングなのかもしれません。
今後の展開が楽しみです。
2007年06月17日
続 あの太陽に向かって走れ!
前回より確実に高く、そして眩しい太陽を真正面に受けての本日の帰路。
我々はクランクアップ前日に再び、予定を遥かに上回る朝5時までの長時間ロケを敢行してしまいました。
今月になって初めてのオープンロケ。 それを存分に楽しんだつもりはないのでしょうけど、再びこうして朝日を見ながらの帰路になるとは誰も想像していなかったと思います。(思いたくありません…)
大抵クランクアップ間近というのは、一般的にスケジュールが軽いイメージもあるにはあるのですが、まぁ最後まで気を抜かずに仕事をやり遂げるという意味では、このような密度の濃いロケが最後というのも、またありなのかも知れません。
ただ昨夜も体調を崩したスタッフが早退していましたし、期間中には制作君がロケの帰り道で制作車をぶつけてしまったりもしていました。
ロケはスタッフあってのものです。
ま、死なない程度に…
皆さんクランクアップを迎えましょう。
…
あっ、今クラッときた。
我々はクランクアップ前日に再び、予定を遥かに上回る朝5時までの長時間ロケを敢行してしまいました。
今月になって初めてのオープンロケ。 それを存分に楽しんだつもりはないのでしょうけど、再びこうして朝日を見ながらの帰路になるとは誰も想像していなかったと思います。(思いたくありません…)
大抵クランクアップ間近というのは、一般的にスケジュールが軽いイメージもあるにはあるのですが、まぁ最後まで気を抜かずに仕事をやり遂げるという意味では、このような密度の濃いロケが最後というのも、またありなのかも知れません。
ただ昨夜も体調を崩したスタッフが早退していましたし、期間中には制作君がロケの帰り道で制作車をぶつけてしまったりもしていました。
ロケはスタッフあってのものです。
ま、死なない程度に…
皆さんクランクアップを迎えましょう。
…
あっ、今クラッときた。
2007年06月16日
実感!
ついに、ついに今月初めて太陽の光を浴びてのロケとなりました。
予想最高気温30℃の真夏日とはいえ、どれだけこの日を待ち望んだことでしょう。
約2週間にも及ぶ連日長時間地下駐車場待機となっていた今回。
ついに我々は、クランクアップを明日に控え、最終段階であるオープンロケを迎えることとなったのです。
心地良い風。 心地良い空気!
現場移動がある。移動メシもある!
ああ生きているって素晴らしい! そんな当たり前のことさえ実感できてしまう程、今回の現場はいい経験となったのです。
でも… 本日は土曜日で快晴。
渋滞がある。 見物人も多い!
中には実感したくないことも、あったりするのも、また事実だったのでした…
予想最高気温30℃の真夏日とはいえ、どれだけこの日を待ち望んだことでしょう。
約2週間にも及ぶ連日長時間地下駐車場待機となっていた今回。
ついに我々は、クランクアップを明日に控え、最終段階であるオープンロケを迎えることとなったのです。
心地良い風。 心地良い空気!
現場移動がある。移動メシもある!
ああ生きているって素晴らしい! そんな当たり前のことさえ実感できてしまう程、今回の現場はいい経験となったのです。
でも… 本日は土曜日で快晴。
渋滞がある。 見物人も多い!
中には実感したくないことも、あったりするのも、また事実だったのでした…
2007年06月15日
地上は何をする人ぞ
地下駐車場待機生活の合間を縫って、まるで酸素切れの水槽魚のように、空気を吸う為地上へと出る。
すると「本番!」と声のするロケセットを横目に、どこのパートか分からぬ若いスタッフ2人が、胸倉掴みあってのマジ喧嘩の最中。
「俺が謝ったのに、シカトしてんじゃねーよ!」
いやはや、地上もある意味大変なんですね。
すると「本番!」と声のするロケセットを横目に、どこのパートか分からぬ若いスタッフ2人が、胸倉掴みあってのマジ喧嘩の最中。
「俺が謝ったのに、シカトしてんじゃねーよ!」
いやはや、地上もある意味大変なんですね。
2007年06月13日
ロケ隊心理学入門(集合&移動)篇
●集合場所の前を歩いて行く朝帰りツアー客やクラブ帰りの若者たちは、正直羨ましい。
●金があったら、窮屈なロケバスより現地集合の方が気が楽だ。
●集合場所にいると自分の組より他の組の方が楽しそうに見える。
●「久しぶり!」と声を掛けられても、ホントは誰だか分からない。
●「申し訳ないけど制作車で移動して下さい」と言われると、どこかでホッとしている自分がいる。
●顔を合わせたくないスタッフに限って鼻が利く。
●「今度一緒に仕事をしようよ」という集合場所での挨拶は、全く当てにならない。
●50を過ぎた先輩が、路上喫煙禁止で怒られているのを見ると、目標を失いかねない。
●7時15分出発は同情心のカケラもないと思う。
●未だにスタッフ表を見ながら自分の名前を呼ぶ制作の気持ちを思うと、複雑だ。
●ポパイの唐揚げセットの指名権が未だにない。
●毎日ロケバスに乗っているのに、置いて行かれる理由がよく分からない。
●補助席という響きになんの抵抗も感じないのは大人の証拠。
●たまたま隣りに座った若手俳優(女優)は、マネージャーがいなくてはじめて価値がある。
●「トイレに寄って下さい」とは、口が避けても言えない。
●実は行き先を知らない。
●“撮入祝”と書かれた熨斗袋は、重荷と思われても仕方がない。
●睡眠不足の時は、「そんなに飛ばすなバカヤロー!」とロケバスドライバーに言いたい。
●窓際の席に座っても、本当は一度も景色なんか見たことがない。
●ある意味、ドライバーに命を預けてしまいたい時がある。
●ロケ現場は、「実際どこでもいいじゃん」と思う気持ちは否めない。
●時間前に着くと何故か妬ましい。
●ロケバスを降りる順番って、きっと年齢順かもしれない。
●ロケ現場がどんな土地柄であろうとも、そんなに興味はない。 逆に知らない方が、好き勝手に何でもできるというのが、代々受け継がれた伝統だ。
そして…
●ロケバスはいつも現場から逃げたがる。
「当たり」です。
●金があったら、窮屈なロケバスより現地集合の方が気が楽だ。
●集合場所にいると自分の組より他の組の方が楽しそうに見える。
●「久しぶり!」と声を掛けられても、ホントは誰だか分からない。
●「申し訳ないけど制作車で移動して下さい」と言われると、どこかでホッとしている自分がいる。
●顔を合わせたくないスタッフに限って鼻が利く。
●「今度一緒に仕事をしようよ」という集合場所での挨拶は、全く当てにならない。
●50を過ぎた先輩が、路上喫煙禁止で怒られているのを見ると、目標を失いかねない。
●7時15分出発は同情心のカケラもないと思う。
●未だにスタッフ表を見ながら自分の名前を呼ぶ制作の気持ちを思うと、複雑だ。
●ポパイの唐揚げセットの指名権が未だにない。
●毎日ロケバスに乗っているのに、置いて行かれる理由がよく分からない。
●補助席という響きになんの抵抗も感じないのは大人の証拠。
●たまたま隣りに座った若手俳優(女優)は、マネージャーがいなくてはじめて価値がある。
●「トイレに寄って下さい」とは、口が避けても言えない。
●実は行き先を知らない。
●“撮入祝”と書かれた熨斗袋は、重荷と思われても仕方がない。
●睡眠不足の時は、「そんなに飛ばすなバカヤロー!」とロケバスドライバーに言いたい。
●窓際の席に座っても、本当は一度も景色なんか見たことがない。
●ある意味、ドライバーに命を預けてしまいたい時がある。
●ロケ現場は、「実際どこでもいいじゃん」と思う気持ちは否めない。
●時間前に着くと何故か妬ましい。
●ロケバスを降りる順番って、きっと年齢順かもしれない。
●ロケ現場がどんな土地柄であろうとも、そんなに興味はない。 逆に知らない方が、好き勝手に何でもできるというのが、代々受け継がれた伝統だ。
そして…
●ロケバスはいつも現場から逃げたがる。
「当たり」です。
2007年06月11日
他人の疝気を頭痛に病む
雨上がりの日曜の朝、いつものように担当ロケ車両で地下壕へ向かっていると、片側2車線の前方優先道路の車道側を、赤い棒を持った男たちが走っているのが見えました。
実はここへ来るまでの高速道路上でも、雨道でスリップした車両が事故を起こしており、その際にも誘導員が赤い棒を振り回していたのを見ていたので、この時も事故の規制、はたまた日曜ですからマラソン大会か何か公共の規制だと、何の疑いもなしに、その瞬間も思っていたのです。
しかし歩道の植え込みの向こう側にヘッドホンをして俯く人影。 いやいやこれは、交通量の少ない時間帯を狙った速度違反の取締りでは?
まさか…
よく見ると、そこから不自然に上に伸びる極太の黒いケーブル。
その上の歩道橋では、カメラを構える男たちの姿が、案の定浮かび上がっていたのです。
やっぱりか…(赤い棒の時点で普通は怪しい)
そう、これは紛れもなく、某ロケ隊御一行様でありました。
我々が現場への移動中ですから、ここでカメラを構えているということは、恐らく相当朝の早い出発だったと思われます。
運良く車止めをギリギリ免れたものの、こちらは機材の積み置きが無い、たかがレンタカーなので、同業者とは思われないこと請け合い。 一度止められたら、「すいません30秒で終わります」とか言って何度も撮り直すに違いありません(笑)
角を曲がると劇用の白パト2台を先頭に、あるわあるわのロケ車両。 スタッフの半分くらいは知ったような顔でしたが、ここはあえて関わらないように通過することが得策です。
それにしてもロケ隊というのは、日曜や休日もなく朝から晩までよく働きますよね。
客観的に見てみると、どうしてそんなに早朝から元気に大声出して走ってるの? と、まるで他人事のように感心すらしてしまいます。
そういえば以前、早朝出勤していく一般の車を車止めして、夜残業をして帰ってきたであろう同車両を再び車止めした際、「まだやってるの? 大変だねぇ。 こっちも結構残業してるつもりなのに…」なんて、失笑なんかされちゃいまして。
まぁお互い気をつけて仕事致しましょう。
ロケ帰りに再び出会ったりでもしたら、マジで笑い話にもなりゃしませんよ。
「お疲れ様!」って挨拶…
それホントは同情なんでしょ?
実はここへ来るまでの高速道路上でも、雨道でスリップした車両が事故を起こしており、その際にも誘導員が赤い棒を振り回していたのを見ていたので、この時も事故の規制、はたまた日曜ですからマラソン大会か何か公共の規制だと、何の疑いもなしに、その瞬間も思っていたのです。
しかし歩道の植え込みの向こう側にヘッドホンをして俯く人影。 いやいやこれは、交通量の少ない時間帯を狙った速度違反の取締りでは?
まさか…
よく見ると、そこから不自然に上に伸びる極太の黒いケーブル。
その上の歩道橋では、カメラを構える男たちの姿が、案の定浮かび上がっていたのです。
やっぱりか…(赤い棒の時点で普通は怪しい)
そう、これは紛れもなく、某ロケ隊御一行様でありました。
我々が現場への移動中ですから、ここでカメラを構えているということは、恐らく相当朝の早い出発だったと思われます。
運良く車止めをギリギリ免れたものの、こちらは機材の積み置きが無い、たかがレンタカーなので、同業者とは思われないこと請け合い。 一度止められたら、「すいません30秒で終わります」とか言って何度も撮り直すに違いありません(笑)
角を曲がると劇用の白パト2台を先頭に、あるわあるわのロケ車両。 スタッフの半分くらいは知ったような顔でしたが、ここはあえて関わらないように通過することが得策です。
それにしてもロケ隊というのは、日曜や休日もなく朝から晩までよく働きますよね。
客観的に見てみると、どうしてそんなに早朝から元気に大声出して走ってるの? と、まるで他人事のように感心すらしてしまいます。
そういえば以前、早朝出勤していく一般の車を車止めして、夜残業をして帰ってきたであろう同車両を再び車止めした際、「まだやってるの? 大変だねぇ。 こっちも結構残業してるつもりなのに…」なんて、失笑なんかされちゃいまして。
まぁお互い気をつけて仕事致しましょう。
ロケ帰りに再び出会ったりでもしたら、マジで笑い話にもなりゃしませんよ。
「お疲れ様!」って挨拶…
それホントは同情なんでしょ?
2007年06月09日
監督の憂鬱
監督は現場にとって、とても重要且つ厄介?な存在です。
それもその筈、監督は現場に関わる全ての責務を果たさなければならない他、その発する一言により、およそ50人はいるであろう関係各者各所に多大なる影響を与えるからです。
つまりそんな存在だからこそ、作品期間中は精神的、そして体力的にも優遇されて当然の権利が許されており、場合によっては、いわゆる監督専用の厚待遇で対応するようになっている訳です。(厳密に言いますと、その辺は監督の人柄や制作会社の方針によりけりです)
話はちょっと遡りますが、前回の地方ロケでのこと。
なんと、そんな監督が、移動時のロケバスの座席にちょこんと座っていたのです。 しかも地方ロケ独特の満員御礼札止め予定のロケバスに、誰よりも早く現れたかと思うと、その窮屈な座席の隅に身体を小さくして収まってしまったのです。
通常このようなドラマロケの場合、監督は監督車やメイン車等を専用車両として用意され、本隊(ロケバス)よりも先に出発した後、現場にて色々な段取りを指示するものなのですが、今回のような地方ロケでは車両にかかる予算の都合で専用車両が用意されず、他の準備パートやスタッフたちと共に移動となってしまう場合も無きにしも非ずです。
しかもこちらの監督、実は相当なせっかちとして名の知られたお方で、監督車等で現場に着くや否や、後に到着する機材や照明の各車両や最後に到着するロケバスに対しても、自ら「あっちだ!こっちだ!」と、止め位置まで指示を出してしまうような逸話があるお方なのです。
さてそんな監督が乗ったロケバスは当然初日の朝からてんやわんや。
地方ロケですから皆同じホテル出発、勿論メイクや着替え等の支度はホテルになりますから、ロケバスはそれらの準備班を乗せてから出発となります。
なのに出発予定時刻10分前頃からにわかにイライラしだした監督が、ドアのところへ身を乗り出すと、「早く乗りなさい!」と、車外にて雑談しているスタッフを一括し始めたのです。
ですがメイク準備班が未だ来ておらず、その為出発することは出来ません。
更にそのまま待機の状態でいると、今度は5分前になって、僕に「もう出して下さい!」と言ってきたのです。 勿論車外にいた制作部は必死に×印を出しています。 しかし監督の方はお構いなしに「私の現場では3分前にバスに乗っていないのは置いて行く!」「いいからバスを出して下さい!!」と強くも尚、冷静な指示をだしてきたのです。
制作部は制作部で「もう乗れる車が無いんですよ…」と再び発進を食止めます。
板挟みの僕はとりあえず、ギアを入れて動き出し、道路にバスの半分を突き出したいつでも出発できる態勢を作って再びバスを止め、お互いの中立を保つことに終始しました…
後から聞いた話ですが、実は監督車を用意しなかったのは、せっかちな監督が先に着いた現場で「本隊はまだか!遅い!!」とイライラさせない為の意図的なもので、ロケバスに乗せることによって他の技術や美術パートの準備に掛かる時間的余裕を稼ぐというのが本来の狙いだったらしいのです。
さて、これでめでたしめでたし、皆が幸せ、現場に束の間の平和が訪れることでしょう。
いや、待てよ…
制作は監督をゆっくり連れて来てと言い、監督は急ぎなさいという空気を僕に浴びせます。
あれ、なんだかちょっと一人負けした気分。
僕は今回の現場で、急いでいるようで、ゆっくり向かうという、究極の移動技術を学んだような、そんな気がしたのでした。
それもその筈、監督は現場に関わる全ての責務を果たさなければならない他、その発する一言により、およそ50人はいるであろう関係各者各所に多大なる影響を与えるからです。
つまりそんな存在だからこそ、作品期間中は精神的、そして体力的にも優遇されて当然の権利が許されており、場合によっては、いわゆる監督専用の厚待遇で対応するようになっている訳です。(厳密に言いますと、その辺は監督の人柄や制作会社の方針によりけりです)
話はちょっと遡りますが、前回の地方ロケでのこと。
なんと、そんな監督が、移動時のロケバスの座席にちょこんと座っていたのです。 しかも地方ロケ独特の満員御礼札止め予定のロケバスに、誰よりも早く現れたかと思うと、その窮屈な座席の隅に身体を小さくして収まってしまったのです。
通常このようなドラマロケの場合、監督は監督車やメイン車等を専用車両として用意され、本隊(ロケバス)よりも先に出発した後、現場にて色々な段取りを指示するものなのですが、今回のような地方ロケでは車両にかかる予算の都合で専用車両が用意されず、他の準備パートやスタッフたちと共に移動となってしまう場合も無きにしも非ずです。
しかもこちらの監督、実は相当なせっかちとして名の知られたお方で、監督車等で現場に着くや否や、後に到着する機材や照明の各車両や最後に到着するロケバスに対しても、自ら「あっちだ!こっちだ!」と、止め位置まで指示を出してしまうような逸話があるお方なのです。
さてそんな監督が乗ったロケバスは当然初日の朝からてんやわんや。
地方ロケですから皆同じホテル出発、勿論メイクや着替え等の支度はホテルになりますから、ロケバスはそれらの準備班を乗せてから出発となります。
なのに出発予定時刻10分前頃からにわかにイライラしだした監督が、ドアのところへ身を乗り出すと、「早く乗りなさい!」と、車外にて雑談しているスタッフを一括し始めたのです。
ですがメイク準備班が未だ来ておらず、その為出発することは出来ません。
更にそのまま待機の状態でいると、今度は5分前になって、僕に「もう出して下さい!」と言ってきたのです。 勿論車外にいた制作部は必死に×印を出しています。 しかし監督の方はお構いなしに「私の現場では3分前にバスに乗っていないのは置いて行く!」「いいからバスを出して下さい!!」と強くも尚、冷静な指示をだしてきたのです。
制作部は制作部で「もう乗れる車が無いんですよ…」と再び発進を食止めます。
板挟みの僕はとりあえず、ギアを入れて動き出し、道路にバスの半分を突き出したいつでも出発できる態勢を作って再びバスを止め、お互いの中立を保つことに終始しました…
後から聞いた話ですが、実は監督車を用意しなかったのは、せっかちな監督が先に着いた現場で「本隊はまだか!遅い!!」とイライラさせない為の意図的なもので、ロケバスに乗せることによって他の技術や美術パートの準備に掛かる時間的余裕を稼ぐというのが本来の狙いだったらしいのです。
さて、これでめでたしめでたし、皆が幸せ、現場に束の間の平和が訪れることでしょう。
いや、待てよ…
制作は監督をゆっくり連れて来てと言い、監督は急ぎなさいという空気を僕に浴びせます。
あれ、なんだかちょっと一人負けした気分。
僕は今回の現場で、急いでいるようで、ゆっくり向かうという、究極の移動技術を学んだような、そんな気がしたのでした。
2007年06月06日
あの太陽に向かって走れ!
紅く染まった空を眺めながらの帰路は格別です。
ただしそれが夕陽ではなく朝陽ともなると、それはかなり複雑な心境となるのは言うまでもありません。
この日、予定されていた23時半という終了時刻は、大幅にその予定を越えて朝の5時となり、前日の朝8時より地下駐車場にて待機していた僕がその出口に差し掛かった時には既に、朝日に紅く染まった街並みがユラユラと浮かび上がっていたのでした。
約45分の解散場所までの道程。 陽の光を浴びて心なしか目が潤んでいる僕がいます。(感動からではありません…)
後数時間後には、悲しいかな、また45分の道程を逆に走っている筈。
同じロケ現場が続いているというのに泊まることさえ許されない可哀相なスタッフたちは、睡眠時間のほとんどをこの移動時間で賄っているのです。
待機時間が長いなんていうのはまだまだ序の口。
それ以上に大変なのは本当は現場スタッフの方なんですよね。
朝5時半、解散場所である渋谷に無事到着。
再出発は3時間後になります。
「もし家に帰れないのであれば…」と、この度の担当者が気を利かせて仮眠のできる無料の駐車場を用意してくれました。
僕は3時間後の再出発に備え、用意された地下の駐車場へと…
ち、地下の駐車場へと…
再び下りていったのです。
ただしそれが夕陽ではなく朝陽ともなると、それはかなり複雑な心境となるのは言うまでもありません。
この日、予定されていた23時半という終了時刻は、大幅にその予定を越えて朝の5時となり、前日の朝8時より地下駐車場にて待機していた僕がその出口に差し掛かった時には既に、朝日に紅く染まった街並みがユラユラと浮かび上がっていたのでした。
約45分の解散場所までの道程。 陽の光を浴びて心なしか目が潤んでいる僕がいます。(感動からではありません…)
後数時間後には、悲しいかな、また45分の道程を逆に走っている筈。
同じロケ現場が続いているというのに泊まることさえ許されない可哀相なスタッフたちは、睡眠時間のほとんどをこの移動時間で賄っているのです。
待機時間が長いなんていうのはまだまだ序の口。
それ以上に大変なのは本当は現場スタッフの方なんですよね。
朝5時半、解散場所である渋谷に無事到着。
再出発は3時間後になります。
「もし家に帰れないのであれば…」と、この度の担当者が気を利かせて仮眠のできる無料の駐車場を用意してくれました。
僕は3時間後の再出発に備え、用意された地下の駐車場へと…
ち、地下の駐車場へと…
再び下りていったのです。



