川沿いの土手の上にあるロケ現場から、少し離れた場所。 制作車の陰に隠れるようにして、一人物思いに更ける若者。 時々、制作備品を眺めてはいるものの、それらには一切触る事もなく、ただひたすらに、現場との接種を避けているかのよう。 上司がやって来た。 「 ○○君、なんでそんなところにいるの? 君は現場の見えるとこにいなきゃ…」 そう、彼は新人の制作進行君。 これから彼にとっての長い一日が始まる。
昨日と今日の2日間、僕は“昼帯ドラマ”と呼ばれる、“毎日お昼”にやっているドラマの機材車をする事となった。 “昼帯”は、基本的にはホームドラマの為、スタジオ内に建てられた家のセットで撮影する事が多く、ロケと言っても、一週間に2日程度。 後はみっちり、陽の光も浴びる事のないセットでの撮影が果てしなく続く事となるのですね。
しかし、このセット撮影の場合、新人制作進行君に限らず、制作部は、以外にやれる事が少なく、ただお茶やコーヒーを作ったり、差し入れを整理したりと、新人君の勉強には、少し物足りないものなんです。
そして昨日、この組初めてのオープンロケ。 僕等車両部はここで初めての出番。 ですから、その制作進行君と会うのは、その集合場所が初めてだったのです。
「あれが、機材車。 後ろが照明車な」
上司である制作担当が、彼が初めて見るであろうロケ車両を、丁寧に説明している。 僕はその姿を見ただけで、彼が新人である事は、直ぐに理解できたのです。
そしてロケ現場。 しかもいきなりの商店街ロケ。 ともなれば、ここは制作部として、最も力量が試される場所。 車止めや人止め、そして音止めなどなど。 しなければならない事が沢山出てきます。
しかし気が付くと彼は、いつも車の陰に隠れて、呆然としていたのです。
それでも周りのスタッフは、彼には優しく接していました。 右も左も分からない新人である事は、誰もが承知。 角刈りでメガネを掛けたその風貌は、些か中学生にも見えてしまうほど。 少なくとも我々ドライバーだって、彼よりは制作部の仕事を理解してはいますから、手助けになればと思い、弁当を運んで用意したり、助言を与えたりと、色々気を使ってはいたのでした。
夜。 前の現場でお借りした、フィルムコミッションの腕章を集めて回る彼の姿がありました。 どうやら9つも足りないらしく、必死で各車両を探し回っています。 彼は顔面蒼白でした。 いきなりそういったスタッフの不手際を押し付けられ、生きた心地もしていなかったのでしょう。 何を話しかけても、その視線が合う事はもうなかったのです。
そして僕が彼を見掛けたのは、その日はそれが最後でした。
一夜明けて、今日のロケ。
彼はまだ現場へは来ていません。 まさかとは思いますが、バックレの可能性が高いようなんです。
夢と希望を持って、入り込んだこの映像業界。 彼の目には、それが一体どのように映っていたのでしょうか…
再会できる事を望みます。
新着記事
2005年10月31日
2005年10月29日
女優の素顔二者二様
今日ほど自分に対する女優の対応が二分された事はありません。
例えロケバスドライバーであろうとも、基本的には、その番組に出演される俳優女優様とは、話をする機会は限られます。 まぁ、奇跡的にあったとしても、それは車への誘導であったり、道の説明であったりと、常に仕事に関する割合が、大多数を占めるのですね。
チャンスはいくらでもあります。 しかし、そこはやはり、逸る気持ちを押さえて、自主規制をする訳です。 そうしないと一般の方々に対する示しがつきませんからね(笑)
という訳で本日の仕事は、既にクランクインして数日経っている2時間ドラマへ応援。 つまり、本日限りの1日仕事。 今日はエキストラや、メインキャストが総出演らしく、通常ロケバスが1台のロケ現場に、4台ものロケバスを手配するという、まるで本編並みの大所帯。 さらに劇用車6台等を含めると軽く20台にも達するという珍道中。
その中で、僕のロケバスは、車内でメイクする為に用意された、いわば“メイクスタンバイカー”のような扱い。 ですから、先々の現場へと常に先発し、俳優やエキストラ等を駅でピックアップしながら次の現場で待機、俳優のメイク等を施しながら、本隊ロケ隊が到着するのを待つという準備班的な役割を担っていたのですね。
そこへ一人目の女優、ベテランの“Y”がやって来たのです。 “Y”は、運転手付きの白い高級外車から降り立つと、僕のロケバスへと足を踏み入れました。
この日の天気は、前日の予報通り、朝から肌寒い小雨。 午後からの予報は降水確率80パーセントのBADな天気。 そしてこの女優“Y"が車内に入った時も、空はどんよりと黒い雲が覆っていたのです。 僕は女優が寒がりなのを、常に心得ています。 ですからこの肌寒い様相の中、僕は少し緩めの暖房をバスの中に施していたのです。
そして数十分後… その予報を覆すかのように、空が一面の青空となり、半袖でも汗ばむような強い日差しが、僕等に降り注ぎ始めました。
すると、ヘアメイクのお姉さんが血相を変えてバスを降りて来たではありませんか。 僕はこの時直ぐにピンと来たので、運転席のドアを開け、まず冷房の一番“弱”にチャンネルを合わようとしました。 間もなく、閉まっていたカーテンがサッと開けられ、女優“Y”が顔を出しました。
『熱いのよ。 温度を“普通”にしなさいよ!』
僕は無言でした。 生まれて始めての衝撃に、言葉が出なかったのです。 しかし僕は気を取り直し、冷房を最弱に合わせ、再び運転席のドアを閉めました。
ですが、照りつける太陽は、さらに強く、バスを攻撃します。
恐る恐る車内を覗くと、ヘアーメイクのお姉さんが、今度は必死にエアコンの通風口をいじってるではありませんか! これはヤバイ! 僕は再び運転席のドアを開ける。
『ちょっと! ちゃんとエアコンつけてよ!!』
ついてますよ… 僕は蚊の鳴くような声で返事をした。 そして温度設定を20℃(最低)まで下げ、風量を2にし、夏場でも寒い位の設定にして、静かにドアを閉めたのです。
また怒られるのだろうか… 『寒いじゃない! 普通の温度に出来ないの?」 とか言って… 小心者の僕は、再び静かにそのドアを開けると、設定温度を27℃まで上げた。 しかし車内からは、今度ばかりは、弾んだ笑い声しか聞こえては来ませんでした。
そして、そのロケ現場の終わり。 5名程の準レギュラークラスの女優が、ここで今日の撮影が終了となりました。 その別れ際、1人の若い女優が、僕の前へと突然やって来て、目を合わせるなり、少ししどろもどろになりながら、こう言い出したのです。
【あのー、以前一緒にお仕事させて頂いたんですよ…】
「えっ? そ、そうなんですか?」 な、なんと言うことでしょう! こんな僕の事を、憶えていてくれたなんて。 しかも、向こうの方から声を掛けてきてくれたのです。 これは、全く予想もしなかった出来事。 僕が、そこで少し慌てていると今度は、
【あ、あの、じゃあ、失礼します。 お疲れ様でした。】
「あ、お疲れ様ぁー」 …ハァ。
人とはこんなにも違うものなのでしょうか。 そしてベテラン女優になるまでの間に、一体どんな事が起きているのでしょうか。 僕はそれをつくづく痛感致しました。
あの声を掛けてくれた女優の彼女が、末永くこの業界で仕事が出来ますように。
神様…
彼女の名前を、僕は知りません… (ToT)/~~~
例えロケバスドライバーであろうとも、基本的には、その番組に出演される俳優女優様とは、話をする機会は限られます。 まぁ、奇跡的にあったとしても、それは車への誘導であったり、道の説明であったりと、常に仕事に関する割合が、大多数を占めるのですね。
チャンスはいくらでもあります。 しかし、そこはやはり、逸る気持ちを押さえて、自主規制をする訳です。 そうしないと一般の方々に対する示しがつきませんからね(笑)
という訳で本日の仕事は、既にクランクインして数日経っている2時間ドラマへ応援。 つまり、本日限りの1日仕事。 今日はエキストラや、メインキャストが総出演らしく、通常ロケバスが1台のロケ現場に、4台ものロケバスを手配するという、まるで本編並みの大所帯。 さらに劇用車6台等を含めると軽く20台にも達するという珍道中。
その中で、僕のロケバスは、車内でメイクする為に用意された、いわば“メイクスタンバイカー”のような扱い。 ですから、先々の現場へと常に先発し、俳優やエキストラ等を駅でピックアップしながら次の現場で待機、俳優のメイク等を施しながら、本隊ロケ隊が到着するのを待つという準備班的な役割を担っていたのですね。
そこへ一人目の女優、ベテランの“Y”がやって来たのです。 “Y”は、運転手付きの白い高級外車から降り立つと、僕のロケバスへと足を踏み入れました。
この日の天気は、前日の予報通り、朝から肌寒い小雨。 午後からの予報は降水確率80パーセントのBADな天気。 そしてこの女優“Y"が車内に入った時も、空はどんよりと黒い雲が覆っていたのです。 僕は女優が寒がりなのを、常に心得ています。 ですからこの肌寒い様相の中、僕は少し緩めの暖房をバスの中に施していたのです。
そして数十分後… その予報を覆すかのように、空が一面の青空となり、半袖でも汗ばむような強い日差しが、僕等に降り注ぎ始めました。
すると、ヘアメイクのお姉さんが血相を変えてバスを降りて来たではありませんか。 僕はこの時直ぐにピンと来たので、運転席のドアを開け、まず冷房の一番“弱”にチャンネルを合わようとしました。 間もなく、閉まっていたカーテンがサッと開けられ、女優“Y”が顔を出しました。
『熱いのよ。 温度を“普通”にしなさいよ!』
僕は無言でした。 生まれて始めての衝撃に、言葉が出なかったのです。 しかし僕は気を取り直し、冷房を最弱に合わせ、再び運転席のドアを閉めました。
ですが、照りつける太陽は、さらに強く、バスを攻撃します。
恐る恐る車内を覗くと、ヘアーメイクのお姉さんが、今度は必死にエアコンの通風口をいじってるではありませんか! これはヤバイ! 僕は再び運転席のドアを開ける。
『ちょっと! ちゃんとエアコンつけてよ!!』
ついてますよ… 僕は蚊の鳴くような声で返事をした。 そして温度設定を20℃(最低)まで下げ、風量を2にし、夏場でも寒い位の設定にして、静かにドアを閉めたのです。
また怒られるのだろうか… 『寒いじゃない! 普通の温度に出来ないの?」 とか言って… 小心者の僕は、再び静かにそのドアを開けると、設定温度を27℃まで上げた。 しかし車内からは、今度ばかりは、弾んだ笑い声しか聞こえては来ませんでした。
そして、そのロケ現場の終わり。 5名程の準レギュラークラスの女優が、ここで今日の撮影が終了となりました。 その別れ際、1人の若い女優が、僕の前へと突然やって来て、目を合わせるなり、少ししどろもどろになりながら、こう言い出したのです。
【あのー、以前一緒にお仕事させて頂いたんですよ…】
「えっ? そ、そうなんですか?」 な、なんと言うことでしょう! こんな僕の事を、憶えていてくれたなんて。 しかも、向こうの方から声を掛けてきてくれたのです。 これは、全く予想もしなかった出来事。 僕が、そこで少し慌てていると今度は、
【あ、あの、じゃあ、失礼します。 お疲れ様でした。】
「あ、お疲れ様ぁー」 …ハァ。
人とはこんなにも違うものなのでしょうか。 そしてベテラン女優になるまでの間に、一体どんな事が起きているのでしょうか。 僕はそれをつくづく痛感致しました。
あの声を掛けてくれた女優の彼女が、末永くこの業界で仕事が出来ますように。
神様…
彼女の名前を、僕は知りません… (ToT)/~~~
2005年10月28日
ロケバス業界の基礎知識
発注車両について
○○会社様:ロケバス1台、 美術別トラック(不定)1台。
××会社様:機材車ドライバーのみ 車は技術会社で用意。
△△会社様:照明車1台。 機材レンタル含む。
□□会社様:美術トラック(月定)1台。
各ロケバス会社等は、それぞれ月に2〜3本の連ドラと、おおよそ3〜4本の2時間ドラマを同時に抱えています。(各車両会社の所有台数にもよります)
そして番組によっては、ロケバスだけを任されている場合と機材車だけの場合、美術トラックだけの場合や、それら全てを総合して任されている場合と、その時々によって現場は、色々な車両会社が入り乱れている状態となるのですね。
このような形になる背景には、その発注会社の違いがあげられます。 まず、番組を作る制作会社がそれぞれの局によって決まります。 さらに美術を担当する会社、技術や照明を担当する会社等が次々と決まり、 そこで初めて必要な車両の振り分けが行われるようになるのですね。
制作会社としては、まずロケバスを発注しなければなりません。 これは基本的には、制作担当に一任される場合が多いようなのですが、例外として、番組プロデューサーや依頼を承けた監督自らが指名する場合もあるみたいです。
そして制作担当は、自分のお気に入りの車両会社を指定する事が出来ます。つまり、自分がいつも使っている、もしくは一番相性のいいドライバー、そして相性のいい社長がいる会社を選ぶ事が出来るという事なのです。
という事で、そのお気に入りになる為には、車両部としてのそれなりの力量、そして柔軟さが必要不可欠となる訳です。
例えば… こんな条件。
1. 料金が最初から安い
2. 料金が後から安くなる
3. 料金の交渉が他よりやりやすい
4. ドライバーをアゴで使える
5. 仕事に対して文句を言わない
6. 最悪メシは無くても平気
7. ほったらかしに出来る
8. 無理で急な発注がきく
9. 道をまぁまぁ知っている
10. 安全運転だ
このような条件を満たしてこそ、晴れて制作担当のお気に入りとなれるのです。
また美術の場合においては、トラックの発注を制作会社で行う場合と下請した美術会社で行う場合の二通りがあります。 前者の場合は、ロケバスを受けた会社に依存し、後者の場合は、その美術会社のお気に入りの車両会社が担当する事となります。
技術照明に関して言えば、大体が自社で用意されます。 ですが照明の量が多く、トラックを必用とする場合にのみ、制作部や車両会社に依頼が来る事もあるようです。
このような経緯を辿り、ドラマ等のロケでは、色々な車両会社が入り乱れているのです。
しかし、この混成車両部隊を制作部に代わり誰かがまとめねばなりません。
それがロケバスドライバーの仕事となる訳なんですね。 はっきり言ってこれが一番嫌な仕事です。 何しろ他社のベテランドライバーをさしおいて、道順を決めたり、飯を持って行ったりと、要らぬ仕事が増えてしまうからです。 これが全て身内だと、「飯になったよー」とか「勝手に行ってよー」とか、自己責任でやらせる事も最悪可能ですし、それら身内の苦情も随時揉み消しする事もできるのです(笑)
また逆の立場の場合もありますから、そういった時には、なるべく他社のロケバスドライバーには負担を掛けないよう自立精神を常に鍛えるよう努力します。
しかし、これらが全てうまくいき、何事も事故やトラブルもなく現場が終わると、それは何事にもかえられない達成感を味わう事が出来る訳です。
それがこの業界、唯一の救いなのかもしれません。
ロケバス業界は、それ位奥が深いのです。
多分…
○○会社様:ロケバス1台、 美術別トラック(不定)1台。
××会社様:機材車ドライバーのみ 車は技術会社で用意。
△△会社様:照明車1台。 機材レンタル含む。
□□会社様:美術トラック(月定)1台。
各ロケバス会社等は、それぞれ月に2〜3本の連ドラと、おおよそ3〜4本の2時間ドラマを同時に抱えています。(各車両会社の所有台数にもよります)
そして番組によっては、ロケバスだけを任されている場合と機材車だけの場合、美術トラックだけの場合や、それら全てを総合して任されている場合と、その時々によって現場は、色々な車両会社が入り乱れている状態となるのですね。
このような形になる背景には、その発注会社の違いがあげられます。 まず、番組を作る制作会社がそれぞれの局によって決まります。 さらに美術を担当する会社、技術や照明を担当する会社等が次々と決まり、 そこで初めて必要な車両の振り分けが行われるようになるのですね。
制作会社としては、まずロケバスを発注しなければなりません。 これは基本的には、制作担当に一任される場合が多いようなのですが、例外として、番組プロデューサーや依頼を承けた監督自らが指名する場合もあるみたいです。
そして制作担当は、自分のお気に入りの車両会社を指定する事が出来ます。つまり、自分がいつも使っている、もしくは一番相性のいいドライバー、そして相性のいい社長がいる会社を選ぶ事が出来るという事なのです。
という事で、そのお気に入りになる為には、車両部としてのそれなりの力量、そして柔軟さが必要不可欠となる訳です。
例えば… こんな条件。
1. 料金が最初から安い
2. 料金が後から安くなる
3. 料金の交渉が他よりやりやすい
4. ドライバーをアゴで使える
5. 仕事に対して文句を言わない
6. 最悪メシは無くても平気
7. ほったらかしに出来る
8. 無理で急な発注がきく
9. 道をまぁまぁ知っている
10. 安全運転だ
このような条件を満たしてこそ、晴れて制作担当のお気に入りとなれるのです。
また美術の場合においては、トラックの発注を制作会社で行う場合と下請した美術会社で行う場合の二通りがあります。 前者の場合は、ロケバスを受けた会社に依存し、後者の場合は、その美術会社のお気に入りの車両会社が担当する事となります。
技術照明に関して言えば、大体が自社で用意されます。 ですが照明の量が多く、トラックを必用とする場合にのみ、制作部や車両会社に依頼が来る事もあるようです。
このような経緯を辿り、ドラマ等のロケでは、色々な車両会社が入り乱れているのです。
しかし、この混成車両部隊を制作部に代わり誰かがまとめねばなりません。
それがロケバスドライバーの仕事となる訳なんですね。 はっきり言ってこれが一番嫌な仕事です。 何しろ他社のベテランドライバーをさしおいて、道順を決めたり、飯を持って行ったりと、要らぬ仕事が増えてしまうからです。 これが全て身内だと、「飯になったよー」とか「勝手に行ってよー」とか、自己責任でやらせる事も最悪可能ですし、それら身内の苦情も随時揉み消しする事もできるのです(笑)
また逆の立場の場合もありますから、そういった時には、なるべく他社のロケバスドライバーには負担を掛けないよう自立精神を常に鍛えるよう努力します。
しかし、これらが全てうまくいき、何事も事故やトラブルもなく現場が終わると、それは何事にもかえられない達成感を味わう事が出来る訳です。
それがこの業界、唯一の救いなのかもしれません。
ロケバス業界は、それ位奥が深いのです。
多分…
2005年10月27日
視聴者って残酷よね
「何のロケやってるの?」
ドラマ等のロケをしていると、よく通りがかりの人にこう聞かれます。 そこで僕はいつも、「ドラマです。」とだけ、ぶっきらぼうに答えます。 何かそっけないと思われるかもしれませんが、そういう対応になってしまったのにはそれと無い理由があるのです。
こういった街中でのロケの場合、僕は大抵、現場より少し離れた所で待機、もしくは車止めや人止めをしている事が多いのですね。 ですから一般の方々にとってみれば、多少なりとも忙しく現場を走り回っているスタッフよりは、声を掛けやすいのだと思うのです。
そこでよく、「これ何のロケ?」とか「誰か芸能人来てるの?」とか、質問を受けるんですね。 以前はよく、答えられる範囲で答えていたのですが、この一般の方々、老若男女を問わず、意外に残酷だという事が最近分かってしまったのです(笑)
ここで例えば、僕がさらに丁寧に説明するとします。
一般の方々が知りたいのは恐らくドラマのタイトルと出演者、そして放送日です。 どれかが1つでも分かれば、人に「〜のロケやってんのよ」とか「〜が来てるのよ」と、自慢げに他人に話すことが出来ます。 大体の人は、この会話のネタが欲しくて、携帯片手に僕等のところへとやって来るのですね。 いわゆるミーハーな人達が集まってくる訳ですが、そこでまず僕等としても分かっている事、勿論守秘義務があるわけでもないので(ある場合もあるかも)教えられる事は教えてあげようと努力をします。
しかし一般の方々は内心、今流行の連ドラのタイトル等をまず期待しているようなんですね。 確かに連ドラの場合、人気俳優、若手俳優が目白押し。それを見たというだけで、今夜もしくは明日の話題の中心であります。 ましてやロケ現場でさえ滅多に見られるものではありませんから、期待が高ぶらない筈がありません。 そこで例えば「京都○○事件ファイルシリーズ16 名門華道家弁護士 御茶ノ水華子の推理日誌 目撃者は私じゃない! 祇園祭りに隠された陰謀を暴け! のぞみ165号の女の嘘(笑)」のロケです、と丁寧に答えたとしましょう。 一般の方々の反応は大抵こうです。 「はぁ… そうですか」 冷たいものです。 お目当てのドラマではないと分かると、出演者の名前までは聞こうともしません。 そういうミーハーな人々にとっては、“2時間サスペンス”という枠は、ドラマであって、ドラマではない様なのです(泣)
仮にタイトルを聞いた後も、興味を残している人がいたとします。そこで「誰が出てるの?」という質問に対して「○○さんです」と答えたとします。 しかしほとんどの人が「ああー…」とだけ言い残し、半笑いで立ち去ってしまうのです。 中には、撮影現場を見ながら「あれ、あの人何ていう名前だっけ?」とか「顔は見たことあるんだけどなぁ」と平気で口にします。 さらにさらに名前を知らなかったのにも関わらず、名前を聞いた途端「そうそう、あたしあの人のファンなのよ゛ー」と、白々しく言ったりもするのです。
視聴者はある意味正直です。 正直だからこそ残酷なのかも知れませんね。
よって僕は今、「ドラマです。」としかあえて最初は答えないようにしています。 その方が変な先入観を持たれずに、素直な気持ちで見学してもらうことが出来るからです。
視聴者は神様です。 でも… 冷やかしなら帰ってくれぃ!
僕は最近、こういった人達が雰囲気でわかるようになってしまいした。 今その対応を個人的に検討中です。
表向き→ m(__)m 内心→ (ーー;)
ドラマ等のロケをしていると、よく通りがかりの人にこう聞かれます。 そこで僕はいつも、「ドラマです。」とだけ、ぶっきらぼうに答えます。 何かそっけないと思われるかもしれませんが、そういう対応になってしまったのにはそれと無い理由があるのです。
こういった街中でのロケの場合、僕は大抵、現場より少し離れた所で待機、もしくは車止めや人止めをしている事が多いのですね。 ですから一般の方々にとってみれば、多少なりとも忙しく現場を走り回っているスタッフよりは、声を掛けやすいのだと思うのです。
そこでよく、「これ何のロケ?」とか「誰か芸能人来てるの?」とか、質問を受けるんですね。 以前はよく、答えられる範囲で答えていたのですが、この一般の方々、老若男女を問わず、意外に残酷だという事が最近分かってしまったのです(笑)
ここで例えば、僕がさらに丁寧に説明するとします。
一般の方々が知りたいのは恐らくドラマのタイトルと出演者、そして放送日です。 どれかが1つでも分かれば、人に「〜のロケやってんのよ」とか「〜が来てるのよ」と、自慢げに他人に話すことが出来ます。 大体の人は、この会話のネタが欲しくて、携帯片手に僕等のところへとやって来るのですね。 いわゆるミーハーな人達が集まってくる訳ですが、そこでまず僕等としても分かっている事、勿論守秘義務があるわけでもないので(ある場合もあるかも)教えられる事は教えてあげようと努力をします。
しかし一般の方々は内心、今流行の連ドラのタイトル等をまず期待しているようなんですね。 確かに連ドラの場合、人気俳優、若手俳優が目白押し。それを見たというだけで、今夜もしくは明日の話題の中心であります。 ましてやロケ現場でさえ滅多に見られるものではありませんから、期待が高ぶらない筈がありません。 そこで例えば「京都○○事件ファイルシリーズ16 名門華道家弁護士 御茶ノ水華子の推理日誌 目撃者は私じゃない! 祇園祭りに隠された陰謀を暴け! のぞみ165号の女の嘘(笑)」のロケです、と丁寧に答えたとしましょう。 一般の方々の反応は大抵こうです。 「はぁ… そうですか」 冷たいものです。 お目当てのドラマではないと分かると、出演者の名前までは聞こうともしません。 そういうミーハーな人々にとっては、“2時間サスペンス”という枠は、ドラマであって、ドラマではない様なのです(泣)
仮にタイトルを聞いた後も、興味を残している人がいたとします。そこで「誰が出てるの?」という質問に対して「○○さんです」と答えたとします。 しかしほとんどの人が「ああー…」とだけ言い残し、半笑いで立ち去ってしまうのです。 中には、撮影現場を見ながら「あれ、あの人何ていう名前だっけ?」とか「顔は見たことあるんだけどなぁ」と平気で口にします。 さらにさらに名前を知らなかったのにも関わらず、名前を聞いた途端「そうそう、あたしあの人のファンなのよ゛ー」と、白々しく言ったりもするのです。
視聴者はある意味正直です。 正直だからこそ残酷なのかも知れませんね。
よって僕は今、「ドラマです。」としかあえて最初は答えないようにしています。 その方が変な先入観を持たれずに、素直な気持ちで見学してもらうことが出来るからです。
視聴者は神様です。 でも… 冷やかしなら帰ってくれぃ!
僕は最近、こういった人達が雰囲気でわかるようになってしまいした。 今その対応を個人的に検討中です。
表向き→ m(__)m 内心→ (ーー;)
2005年10月26日
テレビ局内定者の僅かな誤算
その時、警備員がこう言った。 「ここに大きなバスを止めたいので、ちょっとスペース空けてくれませんか」
某テレビ局所有のスタジオ内でのロケ中、その正面入口前のスペースに陣取っていた我等車両部に、突如こんな命令が下された。 僕等は警備員の言う通り、機材車、照明車、美術トラック、制作車等を綺麗に並べ、“大型バス”用のスペースを作り出した。
そして数10分後、1台の大型バスが現れた。 中には真新しい紺色のスーツを身に纏った男女の若者数名が、目を丸くしながら、窓の外を眺めている姿。 一体何事かと思っていたら、どうやら来年このテレビ局に入社内定をしている大学生の一団らしいのです。
そのバスから降りてくる姿は新鮮そのもの。 実に初々しい。 これからの人生を勝ち取ったその自信に満ち溢れた表情は、今の僕等では到底真似をすることは出来ない事でしょう(笑)
最後に引率者らしい人が降りてきて、建物を指差し何かを説明している様子。 ネームプレートを付けた内定者達は、思い思いの反応で頷いている。
調度その頃、スタジオ内でロケをしていたスタッフがロビーに集まり出した。 どうやらここでのロケが終了したらしい。 機材片手にやってきた技術スタッフ等は、外に集うこの若者達に興味深々のようで、特に女子大生の新鮮なスーツ姿は、疲れた気持ちを一気に吹き飛ばしたみたいで、鼻の下を伸ばしたスタッフ達でロビーは溢れかえりました(笑)
外での説明を受けた内定者達は、正門入口より初めてそのスタジオ内に入る。 正面に受付のお姉さんが見え、右には、ドラマ等のセット入口があり、警備員が仁王達ち。
そこで内定者達は、初めて本物のロケ隊を目の当たりにする。 あの素敵なドラマを制作するスタッフ達を…
金髪、長髪、無精髭。 塩の浮いたTシャツに、迷彩パンツと釣りベスト。 腰からはウェスをぶら下げ、うすら笑いを浮かべている。 とりあえずアロハシャツや帽子ナナメ被り、腰パンツやビーチサンダルはいない模様。
よし、見なかった事にしてもらおう。
将来有望なテレビ局社員様には、こんな小汚い末端のスタッフなんて見えてはいけない。 僕等はいつか彼等の僕となって働かなければならないのだ。 それまではその素性を明かしてはならない。 我々がロケ隊だとは気付かれてもいけない。
「みなさん初めまして! 我々は皆、不良中年役のオーディションです!!」
某テレビ局所有のスタジオ内でのロケ中、その正面入口前のスペースに陣取っていた我等車両部に、突如こんな命令が下された。 僕等は警備員の言う通り、機材車、照明車、美術トラック、制作車等を綺麗に並べ、“大型バス”用のスペースを作り出した。
そして数10分後、1台の大型バスが現れた。 中には真新しい紺色のスーツを身に纏った男女の若者数名が、目を丸くしながら、窓の外を眺めている姿。 一体何事かと思っていたら、どうやら来年このテレビ局に入社内定をしている大学生の一団らしいのです。
そのバスから降りてくる姿は新鮮そのもの。 実に初々しい。 これからの人生を勝ち取ったその自信に満ち溢れた表情は、今の僕等では到底真似をすることは出来ない事でしょう(笑)
最後に引率者らしい人が降りてきて、建物を指差し何かを説明している様子。 ネームプレートを付けた内定者達は、思い思いの反応で頷いている。
調度その頃、スタジオ内でロケをしていたスタッフがロビーに集まり出した。 どうやらここでのロケが終了したらしい。 機材片手にやってきた技術スタッフ等は、外に集うこの若者達に興味深々のようで、特に女子大生の新鮮なスーツ姿は、疲れた気持ちを一気に吹き飛ばしたみたいで、鼻の下を伸ばしたスタッフ達でロビーは溢れかえりました(笑)
外での説明を受けた内定者達は、正門入口より初めてそのスタジオ内に入る。 正面に受付のお姉さんが見え、右には、ドラマ等のセット入口があり、警備員が仁王達ち。
そこで内定者達は、初めて本物のロケ隊を目の当たりにする。 あの素敵なドラマを制作するスタッフ達を…
金髪、長髪、無精髭。 塩の浮いたTシャツに、迷彩パンツと釣りベスト。 腰からはウェスをぶら下げ、うすら笑いを浮かべている。 とりあえずアロハシャツや帽子ナナメ被り、腰パンツやビーチサンダルはいない模様。
よし、見なかった事にしてもらおう。
将来有望なテレビ局社員様には、こんな小汚い末端のスタッフなんて見えてはいけない。 僕等はいつか彼等の僕となって働かなければならないのだ。 それまではその素性を明かしてはならない。 我々がロケ隊だとは気付かれてもいけない。
「みなさん初めまして! 我々は皆、不良中年役のオーディションです!!」
2005年10月25日
バラシ場所対決!
ロケの解散場所といえば、大抵は出発地である新宿か渋谷です。 それが地方であってもそれは変わりません。 なぜなら新宿渋谷は、乗り入れている電車やバスの本数が群を抜いており、都内各所バラバラに住んでいるスタッフたちにとっても、何かと乗換えが出来、便利だからです。
しかし例外もあります。 それは例えば、最後のロケ現場が駅の最寄りだったりした場合、そこから電車を使って帰ってしまう事もあったりします。 また、遅い時間になると最寄りの一番大きな駅での解散や、スタジオロケの場合等では現地集合現地解散というシステムが成り立ったりしています。
ですが僕等運転する者にとって、都心での解散は日常的な事とはいえ、あえて一番渋滞している所へ向かうという、最も厄介でロケバス精神論に反している事。 しかも皆を送り届けた後に一人でハマる駅前渋滞のイライラは、誰にも知られる事もなく、ただただ虚しい気分をあおるだけなのです。
あわよくば、その負担を減らしたい… というのがドライバーの本音。 例えば渋滞の多い首都高へ入る直前の駅でのバラシ。 東名高速なら小田急線成城学園前駅、中央自動車道なら京王線調布駅といった具合。 だけどこれは、他の沿線に住むスタッフにとっては、とっても不便で評判が悪い。 それは当たり前の話。 僕等としても首都高で10キロ以上も渋滞していたら、電車の方が早いのでは? と、逆に心配しての制作部とのバラシ場所決め。 しかしあくまでも新宿や渋谷がいいというスタッフの為に、今日もいらぬ渋滞にハマり、乗車スタッフ自らの帰宅時間の遅れにも繋がる都心部への走行をいつも繰り返しているのです。
そんな僕の声が聞こえたのか、以前こんなとんでもない場所での解散が実現したのです。 これは多分、今までで最高の遠隔地バレ。 神奈川県小田原市内の小田急線、しかも各駅しか止まらないような駅での解散。 これはある日曜の事、ロケ終わりの時間帯に同じくして、帰り道である東名高速が約25キロの大渋滞。 およそ2時間半は掛るだろうとの予測に「そんなの付き合ってられっか」「 早く帰りたい」等の意見が殺到。 意見が一致したところでロケ現場に一番最寄りのこの駅解散となったのです。(この場合、僕の事は当然忘れ去られます)
そして僕は取り残されるように一人渋滞に立ち向かって行った。 どうせハマるならうるさい文句を聞きながらより一人の方がまし。 そんな気軽な気分で東名高速に乗ったのです。
あれ? あれれ?
しかしいつになっても渋滞が起らない。 どうやらいつの間にか解消してしまっていたようだ。 結果、たったの1時間ちょっとで会社に着てしまった。 そしてバスの掃除を終え帰路に着いた頃、電車が新宿に着く時間になりました。
これは誰にも“バレ”ていない事実。 僕の中でも最高に気分の良い“バレ”(笑)なのであった。
しかし例外もあります。 それは例えば、最後のロケ現場が駅の最寄りだったりした場合、そこから電車を使って帰ってしまう事もあったりします。 また、遅い時間になると最寄りの一番大きな駅での解散や、スタジオロケの場合等では現地集合現地解散というシステムが成り立ったりしています。
ですが僕等運転する者にとって、都心での解散は日常的な事とはいえ、あえて一番渋滞している所へ向かうという、最も厄介でロケバス精神論に反している事。 しかも皆を送り届けた後に一人でハマる駅前渋滞のイライラは、誰にも知られる事もなく、ただただ虚しい気分をあおるだけなのです。
あわよくば、その負担を減らしたい… というのがドライバーの本音。 例えば渋滞の多い首都高へ入る直前の駅でのバラシ。 東名高速なら小田急線成城学園前駅、中央自動車道なら京王線調布駅といった具合。 だけどこれは、他の沿線に住むスタッフにとっては、とっても不便で評判が悪い。 それは当たり前の話。 僕等としても首都高で10キロ以上も渋滞していたら、電車の方が早いのでは? と、逆に心配しての制作部とのバラシ場所決め。 しかしあくまでも新宿や渋谷がいいというスタッフの為に、今日もいらぬ渋滞にハマり、乗車スタッフ自らの帰宅時間の遅れにも繋がる都心部への走行をいつも繰り返しているのです。
そんな僕の声が聞こえたのか、以前こんなとんでもない場所での解散が実現したのです。 これは多分、今までで最高の遠隔地バレ。 神奈川県小田原市内の小田急線、しかも各駅しか止まらないような駅での解散。 これはある日曜の事、ロケ終わりの時間帯に同じくして、帰り道である東名高速が約25キロの大渋滞。 およそ2時間半は掛るだろうとの予測に「そんなの付き合ってられっか」「 早く帰りたい」等の意見が殺到。 意見が一致したところでロケ現場に一番最寄りのこの駅解散となったのです。(この場合、僕の事は当然忘れ去られます)
そして僕は取り残されるように一人渋滞に立ち向かって行った。 どうせハマるならうるさい文句を聞きながらより一人の方がまし。 そんな気軽な気分で東名高速に乗ったのです。
あれ? あれれ?
しかしいつになっても渋滞が起らない。 どうやらいつの間にか解消してしまっていたようだ。 結果、たったの1時間ちょっとで会社に着てしまった。 そしてバスの掃除を終え帰路に着いた頃、電車が新宿に着く時間になりました。
これは誰にも“バレ”ていない事実。 僕の中でも最高に気分の良い“バレ”(笑)なのであった。
2005年10月24日
最低最悪の“アイツ”
もし相性というものが、この世にあるとするならば、僕はそれを極めて信じたいと思います…
まずロケバス屋というものには様々なタイプのものがあり、取り扱うジャンル等によって、揃えている車両が異なっています。
例えば写真撮影や雑誌等のロケをメインにする会社の場合、小さなキャリアの付いたロケバスやワゴン車のみで構成されます。
また取材やニュース等を主とする会社の場合は、テレビやアンテナ等の付いた機動力性の高いワゴン車をメインに取り揃えています。
そしてドラマや映画を総合的に担当する会社では、ロケバスの他、ワゴン車、トラック、メイク車、劇用パトカー等、全ての車両を同時に所有するといった具合に、適材適所、その得意な分野において力を発揮出来るよう分担されているのですね。
僕の場合、いわゆるこの総合的に取り扱う会社に所属しているのですが、所有台数が現在約20台。 そこで毎日、担当する番組やポジションによって車を乗り分ける訳なのですが、この中にどうしても僕と相性の悪い1台があるのです。
その出会いは、“アイツ”の導入が開始された5年程前。 普通のロケバスとは違い、車内には電源や水道、ビデオやトイレ、シャワーまで、完備しているという豪華絢爛、いわゆる“メイクスタンバイカー”と呼ばれるもので、そのスイッチの多さや、補給物資の多さ、操作性の難しさ等のあらゆる面で負担の大きな奴だったのです。 ですが僕は、そのシステムが常に改良されようと、他の社員よりは、その操作には結構自信があったのです。
しかしそんな僕に“アイツ”は、その相性の悪さを発揮し出しました。
シャワー使用の前日、水道凍結によって水道管破裂で使用不能になったり、接触不良で水の出なかった車内水道が移動中に突如復活、車内が水浸しになったりと、特に水回りでのトラブルで僕は悩まされ続けました。
さらに僕の場合、それが人的被害にも及んだのです。
例えばヘアメイクによって水道の水を出しっぱなしにされ、シャワー時に水が無くなってしまった事や、子役がトイレの水を流し過ぎて中身が溢れた事等、とかく僕が乗務する日に限って、こんなトラブルを持ち込んで来たのです。
そしてあの事件…
僕は他の車両会社の助っ人で、“アイツ”に乗務して行きました。 すると、これを使うヘアメイクにいきなり「私の頼んだやつと違うじゃん! これ使えないよ」と面と向かって言われ、「じゃあ、必要ないなら帰ります」と現場で揉めた経歴があるのです。
その時以来、僕は“アイツ”に乗る事を断固拒否し続けました。 シフトに付けられる度、会社を辞めると宣言しましたし、辞表まで用意しました。
そしてその後2年の月日が流れ…
その間に改良を重ね、トラブルの話題もほとんど聞かれなくなった昨今。
僕はついにその沈黙を破り、“アイツ”に乗る決心をしました。
そして今、電源を発するゼネレーターが全く動き出しません。 電源の取れない“メイクスタンバイカー”はゴミ同然です。
僕は現場でひら謝り。
ホントに“アイツ”とは、最低最悪の相性のようです。 (-o-;)
まずロケバス屋というものには様々なタイプのものがあり、取り扱うジャンル等によって、揃えている車両が異なっています。
例えば写真撮影や雑誌等のロケをメインにする会社の場合、小さなキャリアの付いたロケバスやワゴン車のみで構成されます。
また取材やニュース等を主とする会社の場合は、テレビやアンテナ等の付いた機動力性の高いワゴン車をメインに取り揃えています。
そしてドラマや映画を総合的に担当する会社では、ロケバスの他、ワゴン車、トラック、メイク車、劇用パトカー等、全ての車両を同時に所有するといった具合に、適材適所、その得意な分野において力を発揮出来るよう分担されているのですね。
僕の場合、いわゆるこの総合的に取り扱う会社に所属しているのですが、所有台数が現在約20台。 そこで毎日、担当する番組やポジションによって車を乗り分ける訳なのですが、この中にどうしても僕と相性の悪い1台があるのです。
その出会いは、“アイツ”の導入が開始された5年程前。 普通のロケバスとは違い、車内には電源や水道、ビデオやトイレ、シャワーまで、完備しているという豪華絢爛、いわゆる“メイクスタンバイカー”と呼ばれるもので、そのスイッチの多さや、補給物資の多さ、操作性の難しさ等のあらゆる面で負担の大きな奴だったのです。 ですが僕は、そのシステムが常に改良されようと、他の社員よりは、その操作には結構自信があったのです。
しかしそんな僕に“アイツ”は、その相性の悪さを発揮し出しました。
シャワー使用の前日、水道凍結によって水道管破裂で使用不能になったり、接触不良で水の出なかった車内水道が移動中に突如復活、車内が水浸しになったりと、特に水回りでのトラブルで僕は悩まされ続けました。
さらに僕の場合、それが人的被害にも及んだのです。
例えばヘアメイクによって水道の水を出しっぱなしにされ、シャワー時に水が無くなってしまった事や、子役がトイレの水を流し過ぎて中身が溢れた事等、とかく僕が乗務する日に限って、こんなトラブルを持ち込んで来たのです。
そしてあの事件…
僕は他の車両会社の助っ人で、“アイツ”に乗務して行きました。 すると、これを使うヘアメイクにいきなり「私の頼んだやつと違うじゃん! これ使えないよ」と面と向かって言われ、「じゃあ、必要ないなら帰ります」と現場で揉めた経歴があるのです。
その時以来、僕は“アイツ”に乗る事を断固拒否し続けました。 シフトに付けられる度、会社を辞めると宣言しましたし、辞表まで用意しました。
そしてその後2年の月日が流れ…
その間に改良を重ね、トラブルの話題もほとんど聞かれなくなった昨今。
僕はついにその沈黙を破り、“アイツ”に乗る決心をしました。
そして今、電源を発するゼネレーターが全く動き出しません。 電源の取れない“メイクスタンバイカー”はゴミ同然です。
僕は現場でひら謝り。
ホントに“アイツ”とは、最低最悪の相性のようです。 (-o-;)
2005年10月23日
ホームアンドウェイ
だいぶ前に“ミポリン”主演でこんなタイトルのドラマがあったと記憶しているのですが、これは今の僕の状況にかなり良く似ているような気がしています。
確かあのドラマは、主人公の“ミポリン”が、家に帰ろうとしているのに、色々な事件や出来事に巻き込まれて、中々家に帰る事が出来ないという内容だったと思いますが、今月の僕のシフトは、この内容にかなり酷似しています。
その始まりは、10月の4日。 それまで、担当していた2時間ドラマのロケが終わり(高知ロケをしていたやつです)、いつもならばここで、大抵1日位は休みを貰えるのですが、今回に限っては、翌5日から始まる別の2時間ドラマの組に参加。 しかもそれが鹿児島ロケだったのですね。 仕方なく泊まりの用意をしてフェリーに乗った訳なのですが、この時点ではまだ、次のシフトが決まっていない状態。 温情ある会社なら、これだけ地方が続いていたならば、その間には普通休みを入れてくれる筈。 運良くこの鹿児島ロケの担当がキャスト車であった為、鹿児島ロケから帰った後の都内ロケには参加不要、僕はスケジュール的には、全くのフリーなっていた筈なのです。
12日、鹿児島ロケから帰還すると、僕には悪夢が待っていた。 翌13日からの山梨ロケ6日間… ありえない。 まったくもってありえない。 しかも、一番嫌いな監督の組だ(これはついで)
しかもこの山梨ロケ。 東京に限りなく近い。 しかもスケジュールがかなり緩い。 つまり、泊まる必要なんてどこにもない。 東京に毎日帰る事も可能じゃないか。 しかし僕は何故か、ロケ終了後に嫌いな監督とカウンターでラーメンを食べていた… ありえない。 まったくもってありえない。
19日、山梨ロケから帰還。 しかし翌20日からは幕張ロケがさらに3日間。 だけどこれは、誰に聞いても日帰りという答え。 これでやっと毎日家に帰れる。 泊まりの用意なんてもうしなくていいんだ。
20日夜。 担当プロデューサーより、今日は徹夜になりそうだと告げられる。 えっ? って事は帰れないじゃないか。 着替えもない。 しかも宿泊は最低最悪のバス運転席。 ありえない。 まったくもってありえない。 ここは千葉なのに、今日も帰る事が出来ないなんて。
21日夜。 担当プロデューサーより、今夜も朝まで掛かると告げられる。 どうでもいい。 なんかそんな気分になってきましたよ。 あはは。 ここまで来ると笑うしかない。
ありえるんですね。 この世界にはこんなドラマみたいな事が。 こんなに家が遠いとは思ってもみなかった。
22日夜。 事務所に戻るとそのスケジュールボードには、こんな事が記されていた。
piyota→11月北海道ロケ。 1月北海道ロケ。 12月、1月の北海道ロケ下見?
僕は北海道出身ですが、嫌いになりそうです。
確かあのドラマは、主人公の“ミポリン”が、家に帰ろうとしているのに、色々な事件や出来事に巻き込まれて、中々家に帰る事が出来ないという内容だったと思いますが、今月の僕のシフトは、この内容にかなり酷似しています。
その始まりは、10月の4日。 それまで、担当していた2時間ドラマのロケが終わり(高知ロケをしていたやつです)、いつもならばここで、大抵1日位は休みを貰えるのですが、今回に限っては、翌5日から始まる別の2時間ドラマの組に参加。 しかもそれが鹿児島ロケだったのですね。 仕方なく泊まりの用意をしてフェリーに乗った訳なのですが、この時点ではまだ、次のシフトが決まっていない状態。 温情ある会社なら、これだけ地方が続いていたならば、その間には普通休みを入れてくれる筈。 運良くこの鹿児島ロケの担当がキャスト車であった為、鹿児島ロケから帰った後の都内ロケには参加不要、僕はスケジュール的には、全くのフリーなっていた筈なのです。
12日、鹿児島ロケから帰還すると、僕には悪夢が待っていた。 翌13日からの山梨ロケ6日間… ありえない。 まったくもってありえない。 しかも、一番嫌いな監督の組だ(これはついで)
しかもこの山梨ロケ。 東京に限りなく近い。 しかもスケジュールがかなり緩い。 つまり、泊まる必要なんてどこにもない。 東京に毎日帰る事も可能じゃないか。 しかし僕は何故か、ロケ終了後に嫌いな監督とカウンターでラーメンを食べていた… ありえない。 まったくもってありえない。
19日、山梨ロケから帰還。 しかし翌20日からは幕張ロケがさらに3日間。 だけどこれは、誰に聞いても日帰りという答え。 これでやっと毎日家に帰れる。 泊まりの用意なんてもうしなくていいんだ。
20日夜。 担当プロデューサーより、今日は徹夜になりそうだと告げられる。 えっ? って事は帰れないじゃないか。 着替えもない。 しかも宿泊は最低最悪のバス運転席。 ありえない。 まったくもってありえない。 ここは千葉なのに、今日も帰る事が出来ないなんて。
21日夜。 担当プロデューサーより、今夜も朝まで掛かると告げられる。 どうでもいい。 なんかそんな気分になってきましたよ。 あはは。 ここまで来ると笑うしかない。
ありえるんですね。 この世界にはこんなドラマみたいな事が。 こんなに家が遠いとは思ってもみなかった。
22日夜。 事務所に戻るとそのスケジュールボードには、こんな事が記されていた。
piyota→11月北海道ロケ。 1月北海道ロケ。 12月、1月の北海道ロケ下見?
僕は北海道出身ですが、嫌いになりそうです。
2005年10月22日
連続待機時間記録更新中!!
皆さん覚えてますか? 例のモーターショー。 実はこの3日間、一度も帰る事もなく、僕は未だに駐車場で待機しています。(ToT)
朝から夕方6時までメッセ館内を撮影し、その後、駐車場に戻ってからロケバス内に設けられた簡易編集システムにての編集作業。 これを翌朝まで徹夜で行い、1〜2時間の仮眠の後、また朝からメッセへ撮影に出掛けます。 この間、ロケバスは駐車場から全く動けません。 鬼のような待機時間はついに55時間を超えました。 その間僕は、別の乗用車を使い、撮り終えた素材テープの回収を行います。 これがまた不規則で、仮眠もトイレに行く事も、ままなりません。
この仕事は僕にとっては、久々にドラマ以外のもの。 各パートが独立して、各々の専門分野を確実にこなす映画やテレビの世界とは違い、誰もが色々な仕事をこなさなけばならない少数精鋭の小部隊。 ですからこんな僕にも、小さな仕事が回って来るようになるんですね。
しかしそんな小部隊。 弱点もあります。
今回のチームのように制作をやっているのが撮影助手。 買い物に行かされるのが、ベースの駐車場に残っている編集オペレーターと、本職ではないものを皆やらされているのです。 ですから飯の時間になってもそれを用意するとか気が付く事が出来る者がいないんですよ。 誰がそれをやるかって事が臨機応変になり過ぎてて、いざという時には誰も対応出来ないのです。 まぁそんなチームだから、ただのドライバーである僕に食事が回ってくるのは最後の最後。 時には、「あっ、運転手さんも飯食べます?」って、ついでみたいに言われる始末なんです。
何ならそれ、僕に頼んでくれればよかったのに…
いずれにせよ、このエンドレスな現場が一刻も早く終わるように、僕は願わずにはいられません。 連続2泊目の車中泊が終わり、着替えもシャワーも顔さえもを洗うことを許されないこの現場も3日目を迎え、段々とその雰囲気に狂気さえ漂わせてきています。
多分マトモじゃない。 2日連続の徹夜。
はっきり言って僕はもう、某高級外車メーカーの車は見飽きました(^。^;)
《東京モーターショー》
初めての開催から今年でちょうど50年。 そして今日、連続待機時間50時間超え。
全然似てないんじゃん… ( ̄○ ̄;)
朝から夕方6時までメッセ館内を撮影し、その後、駐車場に戻ってからロケバス内に設けられた簡易編集システムにての編集作業。 これを翌朝まで徹夜で行い、1〜2時間の仮眠の後、また朝からメッセへ撮影に出掛けます。 この間、ロケバスは駐車場から全く動けません。 鬼のような待機時間はついに55時間を超えました。 その間僕は、別の乗用車を使い、撮り終えた素材テープの回収を行います。 これがまた不規則で、仮眠もトイレに行く事も、ままなりません。
この仕事は僕にとっては、久々にドラマ以外のもの。 各パートが独立して、各々の専門分野を確実にこなす映画やテレビの世界とは違い、誰もが色々な仕事をこなさなけばならない少数精鋭の小部隊。 ですからこんな僕にも、小さな仕事が回って来るようになるんですね。
しかしそんな小部隊。 弱点もあります。
今回のチームのように制作をやっているのが撮影助手。 買い物に行かされるのが、ベースの駐車場に残っている編集オペレーターと、本職ではないものを皆やらされているのです。 ですから飯の時間になってもそれを用意するとか気が付く事が出来る者がいないんですよ。 誰がそれをやるかって事が臨機応変になり過ぎてて、いざという時には誰も対応出来ないのです。 まぁそんなチームだから、ただのドライバーである僕に食事が回ってくるのは最後の最後。 時には、「あっ、運転手さんも飯食べます?」って、ついでみたいに言われる始末なんです。
何ならそれ、僕に頼んでくれればよかったのに…
いずれにせよ、このエンドレスな現場が一刻も早く終わるように、僕は願わずにはいられません。 連続2泊目の車中泊が終わり、着替えもシャワーも顔さえもを洗うことを許されないこの現場も3日目を迎え、段々とその雰囲気に狂気さえ漂わせてきています。
多分マトモじゃない。 2日連続の徹夜。
はっきり言って僕はもう、某高級外車メーカーの車は見飽きました(^。^;)
《東京モーターショー》
初めての開催から今年でちょうど50年。 そして今日、連続待機時間50時間超え。
全然似てないんじゃん… ( ̄○ ̄;)
2005年10月20日
オンリーモーターショー
【弘法も筆のあやまり】【猿も木から落ちる】【piyotaも道の間違い】
今日から3日間、住み慣れたドラマ畑を少し離れて、今週土曜日から開催される東京モータ-ショーに参加する某高級外車ディーラーの宣伝映像撮影の為、千葉県は幕張にあります、幕張メッセへと行く事となりました。
《東京モーターショー》
我々車を取り扱う職業をするものにとって、これはまたとないビックチャンス! なんせ開催を待たずして、一足先にその夢の様な車達を拝む事が出来るのですから。
集合場所に指定されたのはメッセ近くにあります某高級外車ディーラーの日本本社駐車場。 僕の仕事は、その撮影スタッフやリポーターが合間に利用する待機場所としての空間を提供すること。 それをロケバスにしようという事らしいのですね。
朝7時、全くの回送状態で首都高に乗る。 しばし渋滞の後、湾岸線を千葉方面へと向かいます。
《東京モーターショー東京モーターショー東京モーターショー…》
浮足だっていた僕は、ここでありえない行動をしてしまったのです。 まず、高速湾岸線の出口の選択ミス。 本来は“湾岸習志野インター”というものを利用しなければいけないのに、何を思ったか、疑いもなしにあっさり通過してしまったのです。
幕張と言えば近年でも有数のロケのメッカ。 日本シリーズが控えているマリンスタジアム等もあり、年に数回も訪れる、まあ僕にしてみれば、地図無しでも来ることが出来る月並みの場所だった筈なのですが、事もあろうに“幕張”という地名のインターで降りるつもりになっていたのです。 確かにこの湾岸線に平行して走っている京葉道路には“幕張インター”というものがあります。 しかしこの場合の“幕張インター”は、メッセより少し離れていて常に渋滞している為、湾岸線を利用した方が僅かに早い。 そう思って湾岸線を来た筈なのに、僕は湾岸線上の架空の“幕張インター”を目指してしまったのです。
僕は慌てて次の“千葉北インター”で降り、直ぐ様料金所でUターン。 しかし上りレーンには、“湾岸習志野出口”というものがなく、代わりに“湾岸千葉インター”を利用する。 しかしこちらの向きは東京向きとなり、朝の通勤ラッシュにあっけなくハマってしまう。 約束の時間前には着いたものの、仕事を仕事として見ていなかった罰が当たったのでしょう。 僕はこの後、自己嫌悪を繰り返したのでした(苦笑)
そしてロケが始まり…
僕は今、メッセ近くの某高級外車ディーラーの社員駐車場にて待機しています。 勿論ショーなんて見られる筈もなく。 それにしても高級外車ディーラーの社員っていうのは、若くても皆高級外車乗ってんだなぁ。
当たり前の話か。
あっ、ある意味ここも、モーターショー並の車揃えだ…
そんな車に囲まれている自分、なんか虚しい。
今日から3日間、住み慣れたドラマ畑を少し離れて、今週土曜日から開催される東京モータ-ショーに参加する某高級外車ディーラーの宣伝映像撮影の為、千葉県は幕張にあります、幕張メッセへと行く事となりました。
《東京モーターショー》
我々車を取り扱う職業をするものにとって、これはまたとないビックチャンス! なんせ開催を待たずして、一足先にその夢の様な車達を拝む事が出来るのですから。
集合場所に指定されたのはメッセ近くにあります某高級外車ディーラーの日本本社駐車場。 僕の仕事は、その撮影スタッフやリポーターが合間に利用する待機場所としての空間を提供すること。 それをロケバスにしようという事らしいのですね。
朝7時、全くの回送状態で首都高に乗る。 しばし渋滞の後、湾岸線を千葉方面へと向かいます。
《東京モーターショー東京モーターショー東京モーターショー…》
浮足だっていた僕は、ここでありえない行動をしてしまったのです。 まず、高速湾岸線の出口の選択ミス。 本来は“湾岸習志野インター”というものを利用しなければいけないのに、何を思ったか、疑いもなしにあっさり通過してしまったのです。
幕張と言えば近年でも有数のロケのメッカ。 日本シリーズが控えているマリンスタジアム等もあり、年に数回も訪れる、まあ僕にしてみれば、地図無しでも来ることが出来る月並みの場所だった筈なのですが、事もあろうに“幕張”という地名のインターで降りるつもりになっていたのです。 確かにこの湾岸線に平行して走っている京葉道路には“幕張インター”というものがあります。 しかしこの場合の“幕張インター”は、メッセより少し離れていて常に渋滞している為、湾岸線を利用した方が僅かに早い。 そう思って湾岸線を来た筈なのに、僕は湾岸線上の架空の“幕張インター”を目指してしまったのです。
僕は慌てて次の“千葉北インター”で降り、直ぐ様料金所でUターン。 しかし上りレーンには、“湾岸習志野出口”というものがなく、代わりに“湾岸千葉インター”を利用する。 しかしこちらの向きは東京向きとなり、朝の通勤ラッシュにあっけなくハマってしまう。 約束の時間前には着いたものの、仕事を仕事として見ていなかった罰が当たったのでしょう。 僕はこの後、自己嫌悪を繰り返したのでした(苦笑)
そしてロケが始まり…
僕は今、メッセ近くの某高級外車ディーラーの社員駐車場にて待機しています。 勿論ショーなんて見られる筈もなく。 それにしても高級外車ディーラーの社員っていうのは、若くても皆高級外車乗ってんだなぁ。
当たり前の話か。
あっ、ある意味ここも、モーターショー並の車揃えだ…
そんな車に囲まれている自分、なんか虚しい。
2005年10月19日
荷物の見張り番
刑事ものや警官鑑識が多数出てくるドラマの場合、それに合わせてエキストラの数も大勢になります。
また普通の通行人とは違って、これらのエキストラは衣裳部が用意した制服に着替えねばなりませんから、当然着替えた私服や荷物をどこかに置く必要があるのですね。 本来なら、それをロケバスに入れるのが妥当なのですが、役者の支度等がロケバスで行われている場合、これら荷物の行き場がなくなってしまいます。
すると街中にて、このように無防備な状態となるのですね。

当のエキストラ達は演技指導の真っ最中。 他のスタッフも現場が忙しくて、置かれた荷物の管理も全く行き届かない様子。
そこで僕が荷物番。(~_~;)
誰に頼まれた訳ではないけれど、通行人が激しい歩道上に、これらの荷物や私服が無造作に置かれていたら、例え秩序ある日本の国家とはいえ、誰一人間違いを犯さないとは言い切れない。 そう考えると、こんな僕だけでも、荷物を見ていられる場所にいれば、何かの役にはたてるだろう。
と、半日炎天下の中、見張っていたのだけれど、その頑張りを見ていた人が誰もいなかったので、結局自己満足でおしまいでした(笑)&(汗)
それにしてもエキストラの皆さんは大変ですね。 今回の地方ロケでも地元の有志の方々に御協力頂き、本当に助かりました。
しかし近年のロケ隊は、こういった方々の存在を、残念ですが軽視している傾向が多々あります。
これからは少なくとも、挨拶やお礼だけでも忘れないようにしたいと思います。
また普通の通行人とは違って、これらのエキストラは衣裳部が用意した制服に着替えねばなりませんから、当然着替えた私服や荷物をどこかに置く必要があるのですね。 本来なら、それをロケバスに入れるのが妥当なのですが、役者の支度等がロケバスで行われている場合、これら荷物の行き場がなくなってしまいます。
すると街中にて、このように無防備な状態となるのですね。
当のエキストラ達は演技指導の真っ最中。 他のスタッフも現場が忙しくて、置かれた荷物の管理も全く行き届かない様子。
そこで僕が荷物番。(~_~;)
誰に頼まれた訳ではないけれど、通行人が激しい歩道上に、これらの荷物や私服が無造作に置かれていたら、例え秩序ある日本の国家とはいえ、誰一人間違いを犯さないとは言い切れない。 そう考えると、こんな僕だけでも、荷物を見ていられる場所にいれば、何かの役にはたてるだろう。
と、半日炎天下の中、見張っていたのだけれど、その頑張りを見ていた人が誰もいなかったので、結局自己満足でおしまいでした(笑)&(汗)
それにしてもエキストラの皆さんは大変ですね。 今回の地方ロケでも地元の有志の方々に御協力頂き、本当に助かりました。
しかし近年のロケ隊は、こういった方々の存在を、残念ですが軽視している傾向が多々あります。
これからは少なくとも、挨拶やお礼だけでも忘れないようにしたいと思います。
2005年10月18日
最近の若者は
新人類、宇宙人、新庄つよし。 その発言や行動がユニークな人々は、常に時代の中でも幾度となく取りあげられてきました。
僕の方もついに「最近の若い者は…」という言葉を使う側に回ってしまい、(哀)自分が生きてきた過去を振り返る余裕すら感じられる年齢に差し掛かったところで、(まだまだ若い…)最近この業界で仕事をし始めたばかりのスタッフを見ていて思う事が少しだけあるのです。
山梨地方ロケ。 地元観光課の声かけで、地元のご老人約20名程がエキストラとして集まってくれました。 こちらの方々、勿論ドラマの撮影というものは見た事もなく、中にはドラマ自体何年も見ていないという人もいるという、いうなれば本格的な素人の集まりであるのですね。 さらにわざわざ仕事を抜け出して来て下さった方々もいて、それはそれは我々にしてみれば、お礼の言いようもない程ありがたーい人達な訳なんですよ。
それで、これから何をしていただくのかとか、どういう動きをしていただくのかとかを、全て説明をしなければならないのですが、そこでその説明を担当するのが、若いセカンド助監督君の役目となるのですね。
前述しましたが、エキストラの方々は、素人の集まりです。 しかもほとんどが、60歳以上の人生の大先輩。 さらに好意で集まって頂いています。
そこで20代前半のセカンド助監督がついに指示を出したのです。
「さあ僕を見てぇ!」
ガクッ。( ̄○ ̄;)
何だ何だ、その言い出しは!? それが集まって下さった人達に対する第一声か? まるで子供をあやすように発せられたこの言葉を、地元の方々は一体どういう気持ちで聞いていたのでしょうか。
聞けばこの助監督君、派遣会社からやってきた、まだ現場数回のニューフェイス。 サード経験も儘ならぬまま、いきなりセカンドに格上がりした超ラッキーボーイなんです。
まあこの場合の助監督君は、それほどに人材が不足している業界そのものが産み出した“被害者”と言えるのかもしれませんけど…
また、その夜行われた車の炎上シーン。 消火の為に来て頂いた地元の消防車を、事もあろうに若い制作進行が車止めをしている。 しかもアイドリング中の消防車に向かっていきなり「エンジン切って!!」と鍵を回す動作をしながら叫んだではないか。
一体どうなっているの?
この場合、例えそうだとしても何故、「申し訳ないのですが…」とかの前置きや「音を同時に収録していますので…」等の説明が付け加えられないのか。 いきなり赤灯振り回されたり、エンジン止めろと言われても理由がないのでは、協力しようにも難しい。
これらの世代が、将来ロケ隊を背負って立つかと思うと不安で不安で仕方がないです。 しかしそれを育てる側にも、今は説得力がないというのも認めざるを得ない事実だと思います。
業界用語より一般常識。
常に我々は振り返らなければなりませんね。
僕の方もついに「最近の若い者は…」という言葉を使う側に回ってしまい、(哀)自分が生きてきた過去を振り返る余裕すら感じられる年齢に差し掛かったところで、(まだまだ若い…)最近この業界で仕事をし始めたばかりのスタッフを見ていて思う事が少しだけあるのです。
山梨地方ロケ。 地元観光課の声かけで、地元のご老人約20名程がエキストラとして集まってくれました。 こちらの方々、勿論ドラマの撮影というものは見た事もなく、中にはドラマ自体何年も見ていないという人もいるという、いうなれば本格的な素人の集まりであるのですね。 さらにわざわざ仕事を抜け出して来て下さった方々もいて、それはそれは我々にしてみれば、お礼の言いようもない程ありがたーい人達な訳なんですよ。
それで、これから何をしていただくのかとか、どういう動きをしていただくのかとかを、全て説明をしなければならないのですが、そこでその説明を担当するのが、若いセカンド助監督君の役目となるのですね。
前述しましたが、エキストラの方々は、素人の集まりです。 しかもほとんどが、60歳以上の人生の大先輩。 さらに好意で集まって頂いています。
そこで20代前半のセカンド助監督がついに指示を出したのです。
「さあ僕を見てぇ!」
ガクッ。( ̄○ ̄;)
何だ何だ、その言い出しは!? それが集まって下さった人達に対する第一声か? まるで子供をあやすように発せられたこの言葉を、地元の方々は一体どういう気持ちで聞いていたのでしょうか。
聞けばこの助監督君、派遣会社からやってきた、まだ現場数回のニューフェイス。 サード経験も儘ならぬまま、いきなりセカンドに格上がりした超ラッキーボーイなんです。
まあこの場合の助監督君は、それほどに人材が不足している業界そのものが産み出した“被害者”と言えるのかもしれませんけど…
また、その夜行われた車の炎上シーン。 消火の為に来て頂いた地元の消防車を、事もあろうに若い制作進行が車止めをしている。 しかもアイドリング中の消防車に向かっていきなり「エンジン切って!!」と鍵を回す動作をしながら叫んだではないか。
一体どうなっているの?
この場合、例えそうだとしても何故、「申し訳ないのですが…」とかの前置きや「音を同時に収録していますので…」等の説明が付け加えられないのか。 いきなり赤灯振り回されたり、エンジン止めろと言われても理由がないのでは、協力しようにも難しい。
これらの世代が、将来ロケ隊を背負って立つかと思うと不安で不安で仕方がないです。 しかしそれを育てる側にも、今は説得力がないというのも認めざるを得ない事実だと思います。
業界用語より一般常識。
常に我々は振り返らなければなりませんね。
2005年10月17日
まさに飛び道具
山梨ロケ初日の事、僕は少し借りてきた猫のようになっていました。
何故なら、今回はロケバスではなくキャスト車が担当だからです。 いやそれにしてもなんという解放感。 勿論キャストには気を使いますが、ようはそれだけに集中する事が出来る。 ロケバスは全てのパートが乗っている分、それぞれに気を使い、さらには移動の全責任を負う事になる。 よって精神的には結構しんどいというのが正直な気持ちです。 しかしキャスト車は、あくまでも車両的にはサブキャラ。 メインや他の車両が準備を終えた頃までに、最悪辿り着けばよい。(僕の気持ち的に)
そして、この日最後のロケ現場への移動。ロケ隊車両合計14台が、制作部の指示で近くの駐車場へ集結した。 それにしてもこれだけの車両台数、よく止められたもんです。 これも地方ならでは。 都内ならよっぽどの事がない限り、これだけの台数は納める事が出来なかったでしょう。
そして撮影が始まって数分後、近くの歩道で打ち合わせをしていた車両部の所へ、この公共施設駐車場のオーナーであるらしき人物がやって来た。
オーナー:この車、営業の邪魔になるので至急移動して欲しいのですが。
車両部:えっ? あー、そうですか…
オーナー:こういうのは前もって言っておいてもらわないと、いきなり来て止められても我々も困るんですよ。
車両部:えー!?
おいおい、無断駐車なのかよ! しかも14台も。 ここの制作部は一体何考えてるんだ、それとも何も考えていないのか? しかも、我々にその責任が転化された。 確かに車を止めたのはドライバー達本人だから文句はいえないけど、車両部の付かないスタッフ車や事務所の車だって存在する。
それにしてもなんとお粗末な話。 オーナーが呆れるのも当然無理はない。
そんでもって大至急車両移動開始。
そこのオーナーの計らいで、近くに本当の意味での駐車スペースを確保する事が出来た。
しかし未だに、こんな大胆な計画を遂行する組があったとは…ある意味、感心だ。
それにしても今回のキャスト車は、いきなりとんでもない方向からの精神的打撃を受けてしまった。
まさに飛び道具…
制作部の反則負け。
何故なら、今回はロケバスではなくキャスト車が担当だからです。 いやそれにしてもなんという解放感。 勿論キャストには気を使いますが、ようはそれだけに集中する事が出来る。 ロケバスは全てのパートが乗っている分、それぞれに気を使い、さらには移動の全責任を負う事になる。 よって精神的には結構しんどいというのが正直な気持ちです。 しかしキャスト車は、あくまでも車両的にはサブキャラ。 メインや他の車両が準備を終えた頃までに、最悪辿り着けばよい。(僕の気持ち的に)
そして、この日最後のロケ現場への移動。ロケ隊車両合計14台が、制作部の指示で近くの駐車場へ集結した。 それにしてもこれだけの車両台数、よく止められたもんです。 これも地方ならでは。 都内ならよっぽどの事がない限り、これだけの台数は納める事が出来なかったでしょう。
そして撮影が始まって数分後、近くの歩道で打ち合わせをしていた車両部の所へ、この公共施設駐車場のオーナーであるらしき人物がやって来た。
オーナー:この車、営業の邪魔になるので至急移動して欲しいのですが。
車両部:えっ? あー、そうですか…
オーナー:こういうのは前もって言っておいてもらわないと、いきなり来て止められても我々も困るんですよ。
車両部:えー!?
おいおい、無断駐車なのかよ! しかも14台も。 ここの制作部は一体何考えてるんだ、それとも何も考えていないのか? しかも、我々にその責任が転化された。 確かに車を止めたのはドライバー達本人だから文句はいえないけど、車両部の付かないスタッフ車や事務所の車だって存在する。
それにしてもなんとお粗末な話。 オーナーが呆れるのも当然無理はない。
そんでもって大至急車両移動開始。
そこのオーナーの計らいで、近くに本当の意味での駐車スペースを確保する事が出来た。
しかし未だに、こんな大胆な計画を遂行する組があったとは…ある意味、感心だ。
それにしても今回のキャスト車は、いきなりとんでもない方向からの精神的打撃を受けてしまった。
まさに飛び道具…
制作部の反則負け。
2005年10月15日
完璧な筋書き 〜予想出来ない幕切れ〜
監督:『最近、株とか買収とかって、えげつない話題が多いな。』
piyota:そうですね、T○Sも何かやばそうですし。
監督:『結局、裕福な奴程、太る仕組みになってんだよな。 嫌な世の中になったもんだよ。』
piyota:はい…(カントクも…)
鹿児島ロケから戻って来る途中、会社より次の予定が告げられた。 「明後日より、山梨5泊6日です。」 しかも、キャスト車の担当にも関わらず、そのロケ初日だけは、あの《誰だお前は!》で有名な名物監督の単独送迎を久し振りにしなければならないという“オマケ”まで付いているらしいのだ。
その夜―。 再び会社より電話。
会社:監督の家を7時15分出発です。
piyota:また監督の朝食とか買って行くの?
会社:そうですね。
piyota:その時間だと、いつもの“ミスド”開いてないよね。
会社:最近、チリドックなんですよ。
piyota:はい?
会社:だから“モス”じゃないとダメなんですけど、その時間、その近辺で開いてる“モス”ないんですよねー。
piyota:ダメじゃん。
会社:で、環8と世田谷通りの交差点に、サミットがあるんですけど、そこの横の“マック”が、6時半から、開いているみたいなんです。 そこで、【ソーセージエッグマフィン】をセットで買って下さい。 それとコーヒーはホットです。
piyota:【ソーセージエッグマフィン】のセット指定ですか。
会社:はい、【ソーセージエッグマフィン】のセットがいいみたいです。 コーヒーはホットでお願いします。
piyota:はあ、分かりました。

当日の朝―。
監督の分だけというのは悔しいので、ついでに単品で自分用のベーグルも制作会社の経費で買ってみる。 これは今までの経験上、監督は2個も食べないという計算の上に成り立っている。 同じ袋に入れて監督の前に置いておけば、たてまえは成立する。
そして7時過ぎ、監督宅着。
いつもギリギリの監督が、今日は呼び出す前に家を出てきた。 その手には燃えるゴミの袋を持っている。 久々だから、何だか不安。
piyota:おはようございます…
監督:『おう…ちょっとゴミ捨てて来る』
piyota:捨てて来ますよ。
監督:『いや、いい。』
お、今日は機嫌は良さそうだ。
そんな感じで移動中、何故だかM&Aの話で盛り上がる。
その時、後ろから監督の独り言が聞こえてきた。
監督:『ん? 2つ入っている…』
よしよし、こんなにいらないな、というトーンだ。
監督:『お前、朝飯食ったのか?』
piyota:「いえ。」
監督:『1個やる。』
piyota:ありがとうございます!
素晴らしい! エクセレント!! 完璧なくらい筋書き通り。 これは監督がくれたもの。 自分で買ったものじゃない、と正式に言える。 少し寂しい気もするけど、無料飯ベーグルだ。
現場到着―。
さて、皆の前で堂々と食うか。 そして浮かれ気分で袋を開ける。
しかしそこに残っていたのは… 【ソーセージエッグマフィン】
この時、僕の完璧な筋書きは、最後の最後に脆くも崩れ去った…
恐るべし監督。
piyota:そうですね、T○Sも何かやばそうですし。
監督:『結局、裕福な奴程、太る仕組みになってんだよな。 嫌な世の中になったもんだよ。』
piyota:はい…(カントクも…)
鹿児島ロケから戻って来る途中、会社より次の予定が告げられた。 「明後日より、山梨5泊6日です。」 しかも、キャスト車の担当にも関わらず、そのロケ初日だけは、あの《誰だお前は!》で有名な名物監督の単独送迎を久し振りにしなければならないという“オマケ”まで付いているらしいのだ。
その夜―。 再び会社より電話。
会社:監督の家を7時15分出発です。
piyota:また監督の朝食とか買って行くの?
会社:そうですね。
piyota:その時間だと、いつもの“ミスド”開いてないよね。
会社:最近、チリドックなんですよ。
piyota:はい?
会社:だから“モス”じゃないとダメなんですけど、その時間、その近辺で開いてる“モス”ないんですよねー。
piyota:ダメじゃん。
会社:で、環8と世田谷通りの交差点に、サミットがあるんですけど、そこの横の“マック”が、6時半から、開いているみたいなんです。 そこで、【ソーセージエッグマフィン】をセットで買って下さい。 それとコーヒーはホットです。
piyota:【ソーセージエッグマフィン】のセット指定ですか。
会社:はい、【ソーセージエッグマフィン】のセットがいいみたいです。 コーヒーはホットでお願いします。
piyota:はあ、分かりました。
当日の朝―。
監督の分だけというのは悔しいので、ついでに単品で自分用のベーグルも制作会社の経費で買ってみる。 これは今までの経験上、監督は2個も食べないという計算の上に成り立っている。 同じ袋に入れて監督の前に置いておけば、たてまえは成立する。
そして7時過ぎ、監督宅着。
いつもギリギリの監督が、今日は呼び出す前に家を出てきた。 その手には燃えるゴミの袋を持っている。 久々だから、何だか不安。
piyota:おはようございます…
監督:『おう…ちょっとゴミ捨てて来る』
piyota:捨てて来ますよ。
監督:『いや、いい。』
お、今日は機嫌は良さそうだ。
そんな感じで移動中、何故だかM&Aの話で盛り上がる。
その時、後ろから監督の独り言が聞こえてきた。
監督:『ん? 2つ入っている…』
よしよし、こんなにいらないな、というトーンだ。
監督:『お前、朝飯食ったのか?』
piyota:「いえ。」
監督:『1個やる。』
piyota:ありがとうございます!
素晴らしい! エクセレント!! 完璧なくらい筋書き通り。 これは監督がくれたもの。 自分で買ったものじゃない、と正式に言える。 少し寂しい気もするけど、無料飯ベーグルだ。
現場到着―。
さて、皆の前で堂々と食うか。 そして浮かれ気分で袋を開ける。
しかしそこに残っていたのは… 【ソーセージエッグマフィン】
この時、僕の完璧な筋書きは、最後の最後に脆くも崩れ去った…
恐るべし監督。
2005年10月13日
制作部の密かな楽しみ
制作部は、現場においては、ロケ隊の世話係みたいなものです。
朝、ロケ隊の来る前にロケ現場の受け入れ体勢を整え、養生をし、場合によっては朝食を買いに行き、搬入車両を誘導します。
そして撮影開始! …と、その前にブレイクタイム。
「制作部! コーヒー持って来てよ!!」
椅子に座ってくつろぐ、ベテランスタッフが叫びます。
ある制作部から聞いた話ですが、朝のコーヒーに、前日煎れたものをそのまま出した事があるそうです。 給水も、人には言えない所だったり。 中には、高級品を装いインスタントを出し続けだ場合も。 いいんですよ、色さえ付いてれば。 誰にも分かりゃしませんて。
さて、紙コップを乱雑に扱うスタッフに呆れた制作部。 ゴミ対策の一貫でスタッフ用に100均で買ったプラスチックのコップを用意したところ、これが大評判! 各自思い思いの名前を書いて、その現場を乗り切ったそうです。 そのプラスチックコップ、ホテルの湯舟にお湯を溜めて洗われたとも知らずにね。
また、昼食のお弁当に併せて、好意で味噌汁を作った制作部。 いつも作っているにも関わらず、まるで当然のようにそれを食するスタッフたち。 たまには「いただきます」や「ごちそうさま」 そういう気遣いが、あるといいのに。すると「これはうまい!」とカメラマン。 そ、そうですか? そ、そりゃ、いいダシ入ってますから。 いいダシがね。 ふふふ。
そしてロケ弁を食べ終えたスタッフたち。 その弁ガラを色々な場所へ置き去りにすることで有名です。 その代表的な例が、制作車の後ろ。 知らずに走った制作車。 次の現場で開けてビックリ。 なんと養生毛布の上で弁当が月面宙返り。 その毛布、この後スタッフ自らが昼寝に使ってたのは気のせいだったのでしょうか。
スタッフの皆さん、制作部の取り扱いには充分ご注意を!
朝、ロケ隊の来る前にロケ現場の受け入れ体勢を整え、養生をし、場合によっては朝食を買いに行き、搬入車両を誘導します。
そして撮影開始! …と、その前にブレイクタイム。
「制作部! コーヒー持って来てよ!!」
椅子に座ってくつろぐ、ベテランスタッフが叫びます。
ある制作部から聞いた話ですが、朝のコーヒーに、前日煎れたものをそのまま出した事があるそうです。 給水も、人には言えない所だったり。 中には、高級品を装いインスタントを出し続けだ場合も。 いいんですよ、色さえ付いてれば。 誰にも分かりゃしませんて。
さて、紙コップを乱雑に扱うスタッフに呆れた制作部。 ゴミ対策の一貫でスタッフ用に100均で買ったプラスチックのコップを用意したところ、これが大評判! 各自思い思いの名前を書いて、その現場を乗り切ったそうです。 そのプラスチックコップ、ホテルの湯舟にお湯を溜めて洗われたとも知らずにね。
また、昼食のお弁当に併せて、好意で味噌汁を作った制作部。 いつも作っているにも関わらず、まるで当然のようにそれを食するスタッフたち。 たまには「いただきます」や「ごちそうさま」 そういう気遣いが、あるといいのに。すると「これはうまい!」とカメラマン。 そ、そうですか? そ、そりゃ、いいダシ入ってますから。 いいダシがね。 ふふふ。
そしてロケ弁を食べ終えたスタッフたち。 その弁ガラを色々な場所へ置き去りにすることで有名です。 その代表的な例が、制作車の後ろ。 知らずに走った制作車。 次の現場で開けてビックリ。 なんと養生毛布の上で弁当が月面宙返り。 その毛布、この後スタッフ自らが昼寝に使ってたのは気のせいだったのでしょうか。
スタッフの皆さん、制作部の取り扱いには充分ご注意を!
2005年10月12日
APさゆりのおしごと
みなさんエーピー(AP)という言葉を聞いた事があるでしょうか? これはいわゆる“アシスタントプロデューサー”の略で、撮影現場では主に、俳優のフォローをするスタッフの事なんですね。
例えば俳優が現場入りする時間にロケセットの前で出迎えたり、終わった後のお見送り、直接電車入りする俳優を駅まで迎えにいったりする事が主な仕事。 また現場でも常に俳優の近くで待機し、時には買い物やお使い、退屈しのぎの話相手になるなど、それこそ気を休める暇もないんですね。
それが地方ロケともなれば、少し離れた空港までの出迎えやお見送り、出番のなくなった俳優のホテルへの送迎と部屋への案内、そして遊びに行ってしまった俳優達の管理と連絡を一手に引き受ける訳です。
そしてこのAPという職業は、その大半が女性スタッフが担当しているのです。
僕はこの度、地方ロケで、このAP付きのドライバーに任命されました。 つまり、僕は、このおよそ15歳も年下の娘の言いなりとなって、働かねばならなくなったのです。
しかもこのAPさゆりは、かなりの天然っ娘。 いつもフワフワしていて、まるで今流行りのアニメキャラのよう。 だから見ているこっちがいつもハラハラドキドキしてしまいます。
例えば俳優送迎中の車内では、その助手席で容赦なく爆睡したりしますし、年配俳優に指示を与える姿は、どう見てもじいちゃんと孫です。
でもきっと、そんな大胆なところが大物の素質なのかもしれません。
僕は今、そんな彼女のいいなりです。
缶コーヒーや1本60円の団子を毎日与えられ、僕はそうやって、飼い馴らされていくのです。
もしかして、しっかりするのは僕の方だったりして。
APさゆり。
彼女は今も爆睡中です。
これからも逆境やわがままにも負けず、頑張って下さい。
piyo度指数 −20パーセント
例えば俳優が現場入りする時間にロケセットの前で出迎えたり、終わった後のお見送り、直接電車入りする俳優を駅まで迎えにいったりする事が主な仕事。 また現場でも常に俳優の近くで待機し、時には買い物やお使い、退屈しのぎの話相手になるなど、それこそ気を休める暇もないんですね。
それが地方ロケともなれば、少し離れた空港までの出迎えやお見送り、出番のなくなった俳優のホテルへの送迎と部屋への案内、そして遊びに行ってしまった俳優達の管理と連絡を一手に引き受ける訳です。
そしてこのAPという職業は、その大半が女性スタッフが担当しているのです。
僕はこの度、地方ロケで、このAP付きのドライバーに任命されました。 つまり、僕は、このおよそ15歳も年下の娘の言いなりとなって、働かねばならなくなったのです。
しかもこのAPさゆりは、かなりの天然っ娘。 いつもフワフワしていて、まるで今流行りのアニメキャラのよう。 だから見ているこっちがいつもハラハラドキドキしてしまいます。
例えば俳優送迎中の車内では、その助手席で容赦なく爆睡したりしますし、年配俳優に指示を与える姿は、どう見てもじいちゃんと孫です。
でもきっと、そんな大胆なところが大物の素質なのかもしれません。
僕は今、そんな彼女のいいなりです。
缶コーヒーや1本60円の団子を毎日与えられ、僕はそうやって、飼い馴らされていくのです。
もしかして、しっかりするのは僕の方だったりして。
APさゆり。
彼女は今も爆睡中です。
これからも逆境やわがままにも負けず、頑張って下さい。
piyo度指数 −20パーセント
2005年10月10日
オフレコ
地方ロケの中日。
僕は、その日の最終移動で、監督車の大役を仰せつかった。
これは、それに乗車していた監督と、そのチーフ助監督が話していた会話の内容です。
助監:明日の現場、営業時間前にロケをしてくれというんですが…
監督:朝早いの?
助監:それが6時15分なんですよ
監督:うーむ。
助監:僕もそれは勘弁してくれと言ったんです。 まだ空も暗いですし。
監督:営業時間内にやっちゃえよ。
助監:数カット位なら、分からないと思うんですが。
監督:また潰しちゃおうぜ。(二度と撮影出来なくするの意) ははは。
助監:そ、そうですねぇ。
監督:ようは、邪魔になるって事なんだろ?
助監:まあ、カメラは道路挟んだ反対側から行けば、なんとか…
監督:よし、やっちゃおう、やっちゃおう。
助監:ちょっと制作部に相談してみますよ。
これはある公共施設でのロケを前にした現場スタッフの会話なのですが、この場所を交渉した制作進行の話によると、この施設で撮影出来るようになるまでに、建物内の4箇所の許可を必要としたそうです。
現場のみのスタッフは、いつもこんな感じです。
それに掛った数々の準備も、ロケ終了後の後片付けや苦情の処理も、全くもって考えてくれてはいません。
果たして、“やっちゃえよ”で済む問題なのでしょうか?
僕はこの会話が冗談である事を願って止みません。
僕は、その日の最終移動で、監督車の大役を仰せつかった。
これは、それに乗車していた監督と、そのチーフ助監督が話していた会話の内容です。
助監:明日の現場、営業時間前にロケをしてくれというんですが…
監督:朝早いの?
助監:それが6時15分なんですよ
監督:うーむ。
助監:僕もそれは勘弁してくれと言ったんです。 まだ空も暗いですし。
監督:営業時間内にやっちゃえよ。
助監:数カット位なら、分からないと思うんですが。
監督:また潰しちゃおうぜ。(二度と撮影出来なくするの意) ははは。
助監:そ、そうですねぇ。
監督:ようは、邪魔になるって事なんだろ?
助監:まあ、カメラは道路挟んだ反対側から行けば、なんとか…
監督:よし、やっちゃおう、やっちゃおう。
助監:ちょっと制作部に相談してみますよ。
これはある公共施設でのロケを前にした現場スタッフの会話なのですが、この場所を交渉した制作進行の話によると、この施設で撮影出来るようになるまでに、建物内の4箇所の許可を必要としたそうです。
現場のみのスタッフは、いつもこんな感じです。
それに掛った数々の準備も、ロケ終了後の後片付けや苦情の処理も、全くもって考えてくれてはいません。
果たして、“やっちゃえよ”で済む問題なのでしょうか?
僕はこの会話が冗談である事を願って止みません。
2005年10月08日
たった3カットの為に
午前9時、東京羽田より到着予定の女優二人を鹿児島市内のロケ現場へと送迎する為、鹿児島空港にて待機。
空路では、羽田から約1時間40分の道のり。 さらに今日のロケ現場までは空港から高速道路で1時間弱。 まあ僕等のフェリー移動26時間に比べれば、それはそう大した事ではない… はず。
だが、違う意味で凄い人がいたのです!
今日来たばかりの女優の一人が、夕方の飛行機で東京へトンボ帰りするというのです! なんてこった。 こちらへ来ておよそ6時間の滞在。 その間の出番、僅か1シーンの3カット!! 出演時間はなんと数10秒。
さらにさらに明日の夕方には、またまた鹿児島入りするというから驚きだ!
2時間ドラマの地方ロケは、大体多くても一週間から二週間。 その間出ずっぱりの主役を除いたその他の役者は、出番がない場合はホテルやその他の場所で待機。 また出番のない間に他の仕事をする場合は、その都度、飛行機に乗り込みそれぞれ各地へ向かいます。 忙しい役者程、今回のように、出入りを繰り返し、その度に、こちらも迎えを出さねばならないのですね。
空港便だけではありません。中空きになった役者はホテルへ、また途中からの出番の役者はホテルから現場へ連れて来なければなりません。これらの出入りが、数十分単位で絡みあい、往復2時間を要する空港便との隙間に入って来るのですから頭がこんがらがってしまいます。
誰を優先するとかしないとか、誰それならタクシーで帰しちゃえとか、演出や、アシスタントプロデューサーの思惑を踏まえつつ、我々車両部は、そのサポートをし、また助言を与え、時には無茶なお願いも、現実的に可能にしなければなりません。
いやしかし、それよりも役者の方が本当は大変なんですよね。
わがままを言いたくなる気持ちが、最近少しは分かるようになって来ましたよ。
スタッフのわがままは未だに分かりませんけど。
空路では、羽田から約1時間40分の道のり。 さらに今日のロケ現場までは空港から高速道路で1時間弱。 まあ僕等のフェリー移動26時間に比べれば、それはそう大した事ではない… はず。
だが、違う意味で凄い人がいたのです!
今日来たばかりの女優の一人が、夕方の飛行機で東京へトンボ帰りするというのです! なんてこった。 こちらへ来ておよそ6時間の滞在。 その間の出番、僅か1シーンの3カット!! 出演時間はなんと数10秒。
さらにさらに明日の夕方には、またまた鹿児島入りするというから驚きだ!
2時間ドラマの地方ロケは、大体多くても一週間から二週間。 その間出ずっぱりの主役を除いたその他の役者は、出番がない場合はホテルやその他の場所で待機。 また出番のない間に他の仕事をする場合は、その都度、飛行機に乗り込みそれぞれ各地へ向かいます。 忙しい役者程、今回のように、出入りを繰り返し、その度に、こちらも迎えを出さねばならないのですね。
空港便だけではありません。中空きになった役者はホテルへ、また途中からの出番の役者はホテルから現場へ連れて来なければなりません。これらの出入りが、数十分単位で絡みあい、往復2時間を要する空港便との隙間に入って来るのですから頭がこんがらがってしまいます。
誰を優先するとかしないとか、誰それならタクシーで帰しちゃえとか、演出や、アシスタントプロデューサーの思惑を踏まえつつ、我々車両部は、そのサポートをし、また助言を与え、時には無茶なお願いも、現実的に可能にしなければなりません。
いやしかし、それよりも役者の方が本当は大変なんですよね。
わがままを言いたくなる気持ちが、最近少しは分かるようになって来ましたよ。
スタッフのわがままは未だに分かりませんけど。
2005年10月07日
さんふらわあ
豪華8階建てシャワー付き個室。 同じく館内には展望風呂にサウナまで付いている。 しかも熟睡している間に、いつの間にか九州に上陸。 そんな夢のような移動なのに、なんだかとっても憂鬱な気分。
「さんふらわあ」
かの有名なネーミングを持つ、超は付かない程の豪華フェリーが、今回の舞台。

フェリーといえば、つい先日、東京有明から徳島までの移動で乗ったばかり。 そして今回は、大阪から宮崎県志布志行きのフェリーに乗船です。
(ToT)
ロケ隊は超ハードです。 間を空けず仕事が入ってきます。 しかも今回は九州最南端 鹿児島ロケ。
他のスタッフが飛行機移動をしてくる最中、我々ロケバスと照明車だけが、フェリー移動。 その数たった2名!
しかしこれが車両部の仕事。
まずは大阪南港まで6時間の陸送。 そしてそこからフェリーに乗り込む訳ですが… ここで我々ドライバー2人は、他のスタッフに対して密かに嫉妬心を抱いていたのです。
当初、制作部からもらった見積もりには、2等料金分しか書いていませんでした。 せめてこれを2千円上乗せの2等寝台にすることは出来ないものか? しばし葛藤。 見積もり通りじゃないと、きっと誰かが責められる。 しかしこちらも疲れを取らにゃ仕事にならない。 14時間もの間を他のお客様と一緒に雑魚寝なんて、きっと落ち着いて熟睡することも出来ないであろう。
フェリー到着地の志布志より鹿児島市内まで、さらに3時間弱の陸送。 これはもう、自腹でもいいから、2段ベッド4組の二等寝台部屋にランクアップしよう。
恐る恐る乗船名簿の希望客室欄の2等寝台に○を付ける。 超過した2千円は、あわよくば制作費でなんとかしてもらおう。
「あのー 1等で予約されていますが…」

「それでお願いします」
僕はこの時、人は信用するべきだという事を学びました。 神はまだ我々を見放してはいないのだと。
見放されたのはきっと、遅い積み込みのせいでフェリーに乗る事が出来なかった、東京-鹿児島間をひたすら自走している美術トラックだけであろう…
ごめん美トラよ、お先です(笑)
「さんふらわあ」
かの有名なネーミングを持つ、超は付かない程の豪華フェリーが、今回の舞台。
フェリーといえば、つい先日、東京有明から徳島までの移動で乗ったばかり。 そして今回は、大阪から宮崎県志布志行きのフェリーに乗船です。
(ToT)
ロケ隊は超ハードです。 間を空けず仕事が入ってきます。 しかも今回は九州最南端 鹿児島ロケ。
他のスタッフが飛行機移動をしてくる最中、我々ロケバスと照明車だけが、フェリー移動。 その数たった2名!
しかしこれが車両部の仕事。
まずは大阪南港まで6時間の陸送。 そしてそこからフェリーに乗り込む訳ですが… ここで我々ドライバー2人は、他のスタッフに対して密かに嫉妬心を抱いていたのです。
当初、制作部からもらった見積もりには、2等料金分しか書いていませんでした。 せめてこれを2千円上乗せの2等寝台にすることは出来ないものか? しばし葛藤。 見積もり通りじゃないと、きっと誰かが責められる。 しかしこちらも疲れを取らにゃ仕事にならない。 14時間もの間を他のお客様と一緒に雑魚寝なんて、きっと落ち着いて熟睡することも出来ないであろう。
フェリー到着地の志布志より鹿児島市内まで、さらに3時間弱の陸送。 これはもう、自腹でもいいから、2段ベッド4組の二等寝台部屋にランクアップしよう。
恐る恐る乗船名簿の希望客室欄の2等寝台に○を付ける。 超過した2千円は、あわよくば制作費でなんとかしてもらおう。
「あのー 1等で予約されていますが…」
「それでお願いします」
僕はこの時、人は信用するべきだという事を学びました。 神はまだ我々を見放してはいないのだと。
見放されたのはきっと、遅い積み込みのせいでフェリーに乗る事が出来なかった、東京-鹿児島間をひたすら自走している美術トラックだけであろう…
ごめん美トラよ、お先です(笑)
2005年10月05日
お前じゃないだろ
ロケバスは、現場から現場の移動において、役者やその他のスタッフ車の先導をしなければなりません。
その理由としては、的確にスムーズに、そしてタイムラグを減らし、みんなが道に迷うことなく、確実に次の現場へ入る事が、最優先されるからですね。
勿論、機材車や美術車等、車両部が付いている車両に関しては、予め大まかなルートだけを車両部なりに取り決めておいて、各自のタイミングで出てもらう事にしています。
ただし各アシスタント君に車の運転を任せているようなパートでは、現場中にはルートチェックすることが出来ない為、移動に関していえば、車両部の運転する車に付いて行く事で、その作業を省略する傾向が多くみられます。
役者の車についてもこれ然りです。 さらにマネージャーや付き人は、道に関して言えば素人であり、さらに乗り慣れない高級外車を任されたりで、ただでさえアップアップの状態。。
我々ロケバスドライバーとしては、これらの車を確実に引率してこそ、その力量を試されるのです。
そしてこれはあくまで、現場を最優先する形なのですよ。
先日のロケ、最終移動で役者の車2台を引率する事が決まりました。 この移動は夜の為、ヘッドライト点灯で、バックミラーでは走行中の車種を判別出来ないという難しいものです。 僕は、そのライトの特徴を充分に頭に叩き込み、ドライバーであるマネージャーが女性であることも考慮した上で、細心の注意を払い、他の車がいないのを見計らって出発しました。
しかしその瞬間、ロケバスと役者の車の間に一台のステーションワゴンが、強引に割り込んで来たのです! 僕は、この時点で既に2台目の役者の車を識別する事が不能になってしまいました。 スピードを緩め、その割り込んだ車を先に行かせようと、左端に寄ったところ、割り込んだ車も同じ動きをするではありませんか。
よく見ると…
なんとその車は、当番組プロデューサーの車そのものだったのです!!
なんたる事でしょうか。 こともあろうに、ロケ現場に一番最優先されなければならない役者の車の前に、一番いなくてもいい車が、割り込んだのです。
僕は目を疑いました。 プロデューサーといえば勿論、番組を作る上で絶対的な存在です。 彼等に雇われていると言っても当然過言ではありません。 しかし、ロケ現場で最優先されるのむしろ役者の存在なのです。 プロデューサーの到着はこの場合、二の次でも構わない筈。 それなのに番組制作の進行を自ら邪魔をするような行動をするなんて。
僕はこの時、密かにこう叫んだ。
この場合は、おまえじゃないだろ
その理由としては、的確にスムーズに、そしてタイムラグを減らし、みんなが道に迷うことなく、確実に次の現場へ入る事が、最優先されるからですね。
勿論、機材車や美術車等、車両部が付いている車両に関しては、予め大まかなルートだけを車両部なりに取り決めておいて、各自のタイミングで出てもらう事にしています。
ただし各アシスタント君に車の運転を任せているようなパートでは、現場中にはルートチェックすることが出来ない為、移動に関していえば、車両部の運転する車に付いて行く事で、その作業を省略する傾向が多くみられます。
役者の車についてもこれ然りです。 さらにマネージャーや付き人は、道に関して言えば素人であり、さらに乗り慣れない高級外車を任されたりで、ただでさえアップアップの状態。。
我々ロケバスドライバーとしては、これらの車を確実に引率してこそ、その力量を試されるのです。
そしてこれはあくまで、現場を最優先する形なのですよ。
先日のロケ、最終移動で役者の車2台を引率する事が決まりました。 この移動は夜の為、ヘッドライト点灯で、バックミラーでは走行中の車種を判別出来ないという難しいものです。 僕は、そのライトの特徴を充分に頭に叩き込み、ドライバーであるマネージャーが女性であることも考慮した上で、細心の注意を払い、他の車がいないのを見計らって出発しました。
しかしその瞬間、ロケバスと役者の車の間に一台のステーションワゴンが、強引に割り込んで来たのです! 僕は、この時点で既に2台目の役者の車を識別する事が不能になってしまいました。 スピードを緩め、その割り込んだ車を先に行かせようと、左端に寄ったところ、割り込んだ車も同じ動きをするではありませんか。
よく見ると…
なんとその車は、当番組プロデューサーの車そのものだったのです!!
なんたる事でしょうか。 こともあろうに、ロケ現場に一番最優先されなければならない役者の車の前に、一番いなくてもいい車が、割り込んだのです。
僕は目を疑いました。 プロデューサーといえば勿論、番組を作る上で絶対的な存在です。 彼等に雇われていると言っても当然過言ではありません。 しかし、ロケ現場で最優先されるのむしろ役者の存在なのです。 プロデューサーの到着はこの場合、二の次でも構わない筈。 それなのに番組制作の進行を自ら邪魔をするような行動をするなんて。
僕はこの時、密かにこう叫んだ。
この場合は、おまえじゃないだろ
2005年10月04日
トイレマスターへの道
ジャーーー。
ほっ。
ふう。
トイレ。 それは我々人間にとっては、生きる上で無くす事の出来ない至極の空間です。
もし、その空間を簡単に利用出来ない場所に、我々人間が放置されたとしたら…
それは… それは… ものすごーくヤバイ状況となるのです!
我々ロケバスは、よく現場にも近付けない路上に放置されます。 それはそれで、気を使わずに済むので、かえってありがたいと思うことが多いのですが、厄介な問題が1つだけあるのです。
それは生理現象の問題。
運輸業界でいえば長距離トラックやタクシー等は、常に絶えず走行していますから、自分の運転でトイレを探して止まる事が出来ます。 しかし我々のような仕事ですと大抵は待機の為、その場所から動く事が出来ません。
ロケ隊は、そのセット内で用を足せますが、我々車両部にとってこれは、かなり深刻な状況となる訳ですね。
車を路上に放置したまま、遠くにトイレを探しに行く事が出来ない。 まずこれが基本。
よって、地図を開いて、周辺探索をするところから始めます。
東京都内の場合、まぁ何とかなる事が多いのですが、それでも住宅街や、オフィス街、郊外や商店街等、その土地土地で状況がかなり異なります。
トイレは地図には載っていません。 ですからまず、ありそうな場所を感覚的に探さねばなりません。
早朝の場合は特にその場所は制限されます。
まずは、その第一候補の公園です。 児童公園から大きな公園まで、かなりの確率で設置されています。 公園は住宅街等にも隣接されている事も多いので、かなり重宝することになるでしょう。
次の候補はコンビニ。 昔は従業員専用しかなく中々貸して貰えませんでしたが、最近では、集客の一貫として設置するところが増え大変助かっています。 しかし、一声掛けなければいけないのと、何か買わなければ、という被害妄想と、一つしかないのに前の人が中々出てこない等のタイミングの問題で、僕はあまり好きではありません。
さて午前10時を過ぎると、公共の施設やスーパー等が開き始め、その範囲はババンと広がります。 各大型店舗は入り易い分、トイレが奥にあったり、2階あるいは地下等の分かりにくい場所にある為、時間のロスが懸念されます。 また便利なパチンコ屋等も候補の一つですが、入りなれていない僕としては、挙動が不審になる恐れがありそうなので出来れば除外したいところです。(笑)
また、それ以外の場所でも、例えば雑居ビルの階段踊り場や、工事現場の簡易トイレ等、緊急を要する場合には、人間の勘というものは案外働くもので、ありそうな場所を探し当てる事が不思議と出来るようになるのですね。
こうなると、まさしくトイレマスターです!
ただその中には、無断で侵入すると、通報される場所があるので皆さんも注意致しましょう。
ほっ。
ふう。
トイレ。 それは我々人間にとっては、生きる上で無くす事の出来ない至極の空間です。
もし、その空間を簡単に利用出来ない場所に、我々人間が放置されたとしたら…
それは… それは… ものすごーくヤバイ状況となるのです!
我々ロケバスは、よく現場にも近付けない路上に放置されます。 それはそれで、気を使わずに済むので、かえってありがたいと思うことが多いのですが、厄介な問題が1つだけあるのです。
それは生理現象の問題。
運輸業界でいえば長距離トラックやタクシー等は、常に絶えず走行していますから、自分の運転でトイレを探して止まる事が出来ます。 しかし我々のような仕事ですと大抵は待機の為、その場所から動く事が出来ません。
ロケ隊は、そのセット内で用を足せますが、我々車両部にとってこれは、かなり深刻な状況となる訳ですね。
車を路上に放置したまま、遠くにトイレを探しに行く事が出来ない。 まずこれが基本。
よって、地図を開いて、周辺探索をするところから始めます。
東京都内の場合、まぁ何とかなる事が多いのですが、それでも住宅街や、オフィス街、郊外や商店街等、その土地土地で状況がかなり異なります。
トイレは地図には載っていません。 ですからまず、ありそうな場所を感覚的に探さねばなりません。
早朝の場合は特にその場所は制限されます。
まずは、その第一候補の公園です。 児童公園から大きな公園まで、かなりの確率で設置されています。 公園は住宅街等にも隣接されている事も多いので、かなり重宝することになるでしょう。
次の候補はコンビニ。 昔は従業員専用しかなく中々貸して貰えませんでしたが、最近では、集客の一貫として設置するところが増え大変助かっています。 しかし、一声掛けなければいけないのと、何か買わなければ、という被害妄想と、一つしかないのに前の人が中々出てこない等のタイミングの問題で、僕はあまり好きではありません。
さて午前10時を過ぎると、公共の施設やスーパー等が開き始め、その範囲はババンと広がります。 各大型店舗は入り易い分、トイレが奥にあったり、2階あるいは地下等の分かりにくい場所にある為、時間のロスが懸念されます。 また便利なパチンコ屋等も候補の一つですが、入りなれていない僕としては、挙動が不審になる恐れがありそうなので出来れば除外したいところです。(笑)
また、それ以外の場所でも、例えば雑居ビルの階段踊り場や、工事現場の簡易トイレ等、緊急を要する場合には、人間の勘というものは案外働くもので、ありそうな場所を探し当てる事が不思議と出来るようになるのですね。
こうなると、まさしくトイレマスターです!
ただその中には、無断で侵入すると、通報される場所があるので皆さんも注意致しましょう。
2005年10月03日
ロケ隊を目指したい人の為に
カタギの知り合い等は、やはりミーハーが多いようで、よく映像業界への就職の仕方を僕に訪ねてきます。 世間一般の人々も少なからず一度は芸能人やタレントと仕事をしたり話をしたり出来る職場に憧れた事もあるでしょう。
いわゆるテレビや映画の世界は、有名俳優やグラビアアイドル、スポーツ選手にお笑い芸人、今をときめくアナウンサー等、地上波でお馴染の人達を直接見る事が出来る夢のような仕事です。 さらに将来的には、自分がその中心になって、キャストやスタッフ等を動かし、テロップやコラム、取材等で全国的に名前まで知れ渡り、あわよくばその勢いで有名人と結婚までしてしまおう。 …なんて、壮大な夢を叶える事も、努力次第によっては不可能ではないのです。
しかし、その努力は並大抵のものではありません。少なからず才能やセンスも必要とされます。 場合によっては、一生芽がでなかったり、才能を開花させずに終わる事もありえる厳しい職場だという事も決して忘れてはいけないのですね。
まぁ、いずれにせよどこの世界にでも有り得る事なので、この辺はあえて強調はしませんけど。(笑)
さて、一口に映像世界と言ってもその就職口は多岐に渡ります。 まず自分がやりたい職種がなんなのかを、ある程度はジャンル決めをする事が大事です。 途中で進路変更も出来ますが、職人気質の高いものが多いので、なるべく同じ職種を長く続ける事がこの世界では今でも理想とされているみたいですね。 しかし今時は、何でもこなせる人材も必要かつ重宝される事も事実でしょう。
では、どのような職種があるのでしょうか。
主に現場に出るスタッフをメインで考える場合、それはプロデューサーや撮影の進行をサポートする制作部等の制作系。 監督、助監督等がいる演出部とスケジューラーが所属する演出系。 そして以下撮影部、照明部、録音部等の技術系。 さらに大きなロケセットを組み立てたり、飾ったり、小道具を用意したり、時計やメガネ等、役者の身の回り品を用意する持ち道具等が属する美術部美術系。 さらにさらにメイク部、衣装部、スクリプター、スチール等々、それぞれの専門分野が総力を結集して、一つの作品を作りあげる。
そのプロ集団を、我々はいわゆるロケ隊と呼んでいるのです。
ですから、この中で自分はどの道のプロを目指すのか。 どういう形で自分をアピールしたいのか。 まず具体的な目標をたてられるようにする事がとりあえず大事じゃないかなと思います。
健闘を祈ります!
そしてしっかりと検討を。
将来性は見当もつきませんけど。
いわゆるテレビや映画の世界は、有名俳優やグラビアアイドル、スポーツ選手にお笑い芸人、今をときめくアナウンサー等、地上波でお馴染の人達を直接見る事が出来る夢のような仕事です。 さらに将来的には、自分がその中心になって、キャストやスタッフ等を動かし、テロップやコラム、取材等で全国的に名前まで知れ渡り、あわよくばその勢いで有名人と結婚までしてしまおう。 …なんて、壮大な夢を叶える事も、努力次第によっては不可能ではないのです。
しかし、その努力は並大抵のものではありません。少なからず才能やセンスも必要とされます。 場合によっては、一生芽がでなかったり、才能を開花させずに終わる事もありえる厳しい職場だという事も決して忘れてはいけないのですね。
まぁ、いずれにせよどこの世界にでも有り得る事なので、この辺はあえて強調はしませんけど。(笑)
さて、一口に映像世界と言ってもその就職口は多岐に渡ります。 まず自分がやりたい職種がなんなのかを、ある程度はジャンル決めをする事が大事です。 途中で進路変更も出来ますが、職人気質の高いものが多いので、なるべく同じ職種を長く続ける事がこの世界では今でも理想とされているみたいですね。 しかし今時は、何でもこなせる人材も必要かつ重宝される事も事実でしょう。
では、どのような職種があるのでしょうか。
主に現場に出るスタッフをメインで考える場合、それはプロデューサーや撮影の進行をサポートする制作部等の制作系。 監督、助監督等がいる演出部とスケジューラーが所属する演出系。 そして以下撮影部、照明部、録音部等の技術系。 さらに大きなロケセットを組み立てたり、飾ったり、小道具を用意したり、時計やメガネ等、役者の身の回り品を用意する持ち道具等が属する美術部美術系。 さらにさらにメイク部、衣装部、スクリプター、スチール等々、それぞれの専門分野が総力を結集して、一つの作品を作りあげる。
そのプロ集団を、我々はいわゆるロケ隊と呼んでいるのです。
ですから、この中で自分はどの道のプロを目指すのか。 どういう形で自分をアピールしたいのか。 まず具体的な目標をたてられるようにする事がとりあえず大事じゃないかなと思います。
健闘を祈ります!
そしてしっかりと検討を。
将来性は見当もつきませんけど。
2005年10月02日
“Vシネ”なんかで死んでたまるか
“Vシネ”(死語に近い)は、はっきり言ってスタッフにとっては“V死ね”みたいなものです。
それは何故かというと、他の映画やテレビ、CMやプロモーションビデオ等に比べると、明らかにその条件や待遇が最低ラインだからです。
今朝の話。
今日は久々に調布集合。 9時45分出発なので8時30分頃、余裕を持って現地入り。 そこへ一台の別の組のロケバスがやってきた。 別の会社のドライバーだけど、知ってる顔だったので一応声を掛けてみる。
piyota 「何のロケやってんの?」
別バスの男 「Vシネ」
piyota 「えっ、Vシネって、まだあったんだー」
別バスの男 「もう、最悪だよー、これ。」
ここでプチ情報。
“Vシネ”っていうのは、一昔前、“ビデオシネマ”として一世を風靡したもの。 レンタルビデオの普及を受けて、映画よりも予算を掛けず、テレビよりも制約の少ない、いわゆるレンタルビデオユーザーだけをターゲットにした低予算ムービーで、ヤ○ザもの、ギャンブルもの、お色気ムンムンの主人公が活躍するもの、そしてB級アクション炸裂ものといったようにその内容は、映画やテレビでやるには、少し勇気がいるもの(笑)ばかりでした。
しかし最近では、そのハードなロケスタイルがスタッフやキャストにも評判悪く、DVD等の普及も相まって、その数は減る一方。 かくして、そのジャンルは風前の灯… 後は、自然消滅の一歩を辿るのも時間の問題でした。
しかし。
別バスの男 「昨日終わったの今朝の6時半…」
piyota 「えっ? それって、さっきじゃん」
別バスの男 「しかも弁当代400円」
piyota 「うっ… 朝食のポ○イより安い」
別バスの男 「そう! たまにポ○イが朝食に来るとみんな一喜一憂。 一番高い飯だ! って」
piyota 「って事は勿論バス送?」 ※注(バス送…タクシー代を出す代わりにロケバスで送る)
別バスの男 「当然!ほぼ毎日…」
phyota 「うわー、そんなん、やりたくねーなー!」
Vシネは、悪循環の塊です。
予算がない。
しかし主役はある程度名のある人(オッパイ大きいでも可)。
そのキャスティングに予算を回し、ロケスケジュールが削られる。
よって必然的に一日の分量が増える。
分量が増えると深夜宅送になる。
宅送代を出せないから、今度はロケバス送か、始発の電車が動き出すまでやる。
さらに長時間使ったセット代やらが割増になり、その分弁当のオカズを1つ減らして対応する。
貧素なロケ弁でスタッフの士気は下がり、集中力を欠いた撮影で、またまた時間が掛る。
時間が掛ると宅送になり、予算が減る。
予算が減るとスケジュールが削られて、一日が長くなる。
一日が…
まさに究極のエンドレスなのである。
“Vシネ”なんかで死んでたまるか!!
それは何故かというと、他の映画やテレビ、CMやプロモーションビデオ等に比べると、明らかにその条件や待遇が最低ラインだからです。
今朝の話。
今日は久々に調布集合。 9時45分出発なので8時30分頃、余裕を持って現地入り。 そこへ一台の別の組のロケバスがやってきた。 別の会社のドライバーだけど、知ってる顔だったので一応声を掛けてみる。
piyota 「何のロケやってんの?」
別バスの男 「Vシネ」
piyota 「えっ、Vシネって、まだあったんだー」
別バスの男 「もう、最悪だよー、これ。」
ここでプチ情報。
“Vシネ”っていうのは、一昔前、“ビデオシネマ”として一世を風靡したもの。 レンタルビデオの普及を受けて、映画よりも予算を掛けず、テレビよりも制約の少ない、いわゆるレンタルビデオユーザーだけをターゲットにした低予算ムービーで、ヤ○ザもの、ギャンブルもの、お色気ムンムンの主人公が活躍するもの、そしてB級アクション炸裂ものといったようにその内容は、映画やテレビでやるには、少し勇気がいるもの(笑)ばかりでした。
しかし最近では、そのハードなロケスタイルがスタッフやキャストにも評判悪く、DVD等の普及も相まって、その数は減る一方。 かくして、そのジャンルは風前の灯… 後は、自然消滅の一歩を辿るのも時間の問題でした。
しかし。
別バスの男 「昨日終わったの今朝の6時半…」
piyota 「えっ? それって、さっきじゃん」
別バスの男 「しかも弁当代400円」
piyota 「うっ… 朝食のポ○イより安い」
別バスの男 「そう! たまにポ○イが朝食に来るとみんな一喜一憂。 一番高い飯だ! って」
piyota 「って事は勿論バス送?」 ※注(バス送…タクシー代を出す代わりにロケバスで送る)
別バスの男 「当然!ほぼ毎日…」
phyota 「うわー、そんなん、やりたくねーなー!」
Vシネは、悪循環の塊です。
予算がない。
しかし主役はある程度名のある人(オッパイ大きいでも可)。
そのキャスティングに予算を回し、ロケスケジュールが削られる。
よって必然的に一日の分量が増える。
分量が増えると深夜宅送になる。
宅送代を出せないから、今度はロケバス送か、始発の電車が動き出すまでやる。
さらに長時間使ったセット代やらが割増になり、その分弁当のオカズを1つ減らして対応する。
貧素なロケ弁でスタッフの士気は下がり、集中力を欠いた撮影で、またまた時間が掛る。
時間が掛ると宅送になり、予算が減る。
予算が減るとスケジュールが削られて、一日が長くなる。
一日が…
まさに究極のエンドレスなのである。
“Vシネ”なんかで死んでたまるか!!
2005年10月01日
なぬ? 許可を取ったのに強制退去命令
日本全国、撮影するには、その土地土地の管轄する役場や役所、会社や警察、大きなところでは国土交通省といった、お固い人達の許可が必要となります。
また、それらの許可は、例えば公園等の場合、その申請をしてから撮影日までの間に2〜3日、長ければ約1週間程度を要し、提出する書類には、番組名、撮影に掛る所用時間、立ち入る人数と機材リスト、その公園のどの場所で撮影をするのかを記した地図や、カメラと人物の位置関係を書いた絵コンテ、更には、実際に撮影される台本の箇所のコピーを添付し、使用料金を支払い、晴れて許可の取得となる訳ですね。
そして、今回の許可申請もまた、これらと全く同じ手順で行われ、何一つ抜かりのない状態で撮影に望んだのです…
そして、撮影を開始してから、およそ2時間後。 僕のロケバスは画面に見切れる為、現場から少し離れた所で待機していたのですが、終了予定時刻を大きく下回り、「戻って来てくれ!」の連絡。 今日は朝から飛ばしているなぁと思っていたら、何やら終了を目前にして、その公園からの強制退去命令が発動された模様なのです。
では、現場に一体何が起こったのでしょうか?
この公園は、恐らく東京都の区の管轄。 ですから許可申請は区役所となりますね。 ここで先程の手順で許可の申請となる訳です。 しかしこの撮影許可、区役所や市役所によっては、その基準、条件及び使用料が少しずつ違います。
しかしロケ隊というものは、どのような場合であっても大抵は、その体勢を崩したがりません。 確かに人数や機材の制限があるような場所ならば、許可を取っている手前、それに従わなければならないのは当たり前の事です。 しかしロケ隊の場合、これに従わない、あるいは勢いで撮影に望んでしまう事が実際は多いのです。 ましてや誰も役人が立ち会わない公園等の場所なら尚更です。
今回の場合、条件等についてこのような記載があったものと思われます。
1.人数は15名以内
2.三脚、移動車等の撮影機材は厳禁
3.照明機材は手持ちのものに限る
4.これらを発見した場合には退去を命ずる
つまり1〜3まで、実際はどれ一つも守られていなかったらしいのです。
そしてこれを発見された訳ですから、もう、文句はいえませんよね。
ですからこれは自分達が撒いた種と諦めるしかありません。
ロケ隊は、こうして少しずつ信用を失っていきます。 悲しい事ですが、全てはロケ隊の為に回っていないという事を今一度認識する必要があるのではないでしょうか。
尚、この日のロケは、諸事情により、予定より少し早めに終わりました。
その事だけが救いです。
また、それらの許可は、例えば公園等の場合、その申請をしてから撮影日までの間に2〜3日、長ければ約1週間程度を要し、提出する書類には、番組名、撮影に掛る所用時間、立ち入る人数と機材リスト、その公園のどの場所で撮影をするのかを記した地図や、カメラと人物の位置関係を書いた絵コンテ、更には、実際に撮影される台本の箇所のコピーを添付し、使用料金を支払い、晴れて許可の取得となる訳ですね。
そして、今回の許可申請もまた、これらと全く同じ手順で行われ、何一つ抜かりのない状態で撮影に望んだのです…
そして、撮影を開始してから、およそ2時間後。 僕のロケバスは画面に見切れる為、現場から少し離れた所で待機していたのですが、終了予定時刻を大きく下回り、「戻って来てくれ!」の連絡。 今日は朝から飛ばしているなぁと思っていたら、何やら終了を目前にして、その公園からの強制退去命令が発動された模様なのです。
では、現場に一体何が起こったのでしょうか?
この公園は、恐らく東京都の区の管轄。 ですから許可申請は区役所となりますね。 ここで先程の手順で許可の申請となる訳です。 しかしこの撮影許可、区役所や市役所によっては、その基準、条件及び使用料が少しずつ違います。
しかしロケ隊というものは、どのような場合であっても大抵は、その体勢を崩したがりません。 確かに人数や機材の制限があるような場所ならば、許可を取っている手前、それに従わなければならないのは当たり前の事です。 しかしロケ隊の場合、これに従わない、あるいは勢いで撮影に望んでしまう事が実際は多いのです。 ましてや誰も役人が立ち会わない公園等の場所なら尚更です。
今回の場合、条件等についてこのような記載があったものと思われます。
1.人数は15名以内
2.三脚、移動車等の撮影機材は厳禁
3.照明機材は手持ちのものに限る
4.これらを発見した場合には退去を命ずる
つまり1〜3まで、実際はどれ一つも守られていなかったらしいのです。
そしてこれを発見された訳ですから、もう、文句はいえませんよね。
ですからこれは自分達が撒いた種と諦めるしかありません。
ロケ隊は、こうして少しずつ信用を失っていきます。 悲しい事ですが、全てはロケ隊の為に回っていないという事を今一度認識する必要があるのではないでしょうか。
尚、この日のロケは、諸事情により、予定より少し早めに終わりました。
その事だけが救いです。





