超豪華といっても、予算がテンコ盛であったり、海外へ行ったりしている訳ではありません。 ましてや、莫大な総資産を誇る会社のVPでもありません。
これは、ドラマ界が誇る一流スタッフ達による、一企業の再現ドラマロケに密着した記録なのです。
さてVPというのは、まぁ大雑把にいえば、企業の宣伝や社員教育などに使われるような、企業内VTRの事。
その内容は、企業それぞれで、インタビューあり、How toあり、ドキュメントありといった具合に、それこそ色々な要素を含んでるんですね。 まぁこれを平たく言うと、つまり企業のプロモーションビデオな訳なんです。
そして今回は、その中でも、「こういった状況では、どうしたらいいか?」等の説明に使われる再現ドラマのロケでした。
再現ドラマといえば、つまりあまり有名な役者は使わず、ロケもドラマのように大掛りではなく、機材もスタッフも少数で行われるという、いわゆるこじんまりとしたもので、ドラマ制作という意味では、どちらかというと、そのスタッフは専門では無かったりする訳なんですね。
そこで今回は、そういった不馴れな集団の中に、助監督、制作担当共に、テレビドラマ界ではバリバリ一線級のスタッフが、招集されたのです。
ですから、当然そのロケ地への配慮も、そのスケジュールから全ての段取りまで、バラエティーやENG班(エレクトリックニュースギャザリング)が行う全てのロケとは違う、スペシャルテイストなものでした。
が、しかし、その撮影進行はやはりイマイチ遅く、スケジューラーでもある助監督虚しく、やはりアッチ撮れ、コッチ撮れ、アレ撮りたい、コレ忘れた、等という状態になってしまったのです。
当初のスケジュールでは、ロケ終わりの予定が、16時30分。
しかしその進行が遅れてしまった為、最後のシーンを撮り終わったのが、17時過ぎ。
結局、デイシーンで撮らなければいけなかった最後のシーンが、カットを重ねるごとに、空が暗くなるといった事態になってしまいました。
これは、はっきり言ってしまうと、ドラマ界では、あってはならない事。
今回の場合、普段、技術TDをしている素人監督のこだわりが、結果的にそういった事態を産み出してしまいました。 本当の意味でのドラマの監督、ドラマのカメラマンであれば、こうなる前にきっと、対策または代案等を思いついていたかもしれません。 その辺がきっと、専門ではないスタッフとの違いであったのでしょう。
尚、この件に関しては、スケジュールを組み立てた助監督、ロケセットを交渉した制作担当共に、少し歯がゆい思いをしていた事でしょう。 でも今回は、監督やカメラマンのやりたいようにやらせようという、どこか困惑にも似た表情をしていたのも正直事実でした。
ですが、世の中には、まだまだ色々な仕事、そして色々なロケスタイルがあるという事を、久しぶりに思い知らされました。
僕が以前していたイメージビデオの世界では、許可無し、バックレ当たり前、地方ロケに至っては、監督兼カメラマン兼ドライバー兼… てな感じで結局スタッフが一人なんていうのが、日常だったりしてましたからねぇ… (笑)
新着記事
2005年11月29日
2005年11月28日
めっちゃ日本語でとばっちり
今日は、日本でも有名な繁華街でのロケ。
まぁ繁華街ですから、当然大きなロケバスを止められるような駐車場もなけりゃ、近くの道端に止められるようなスペースもない。
という訳で、結局いつものように少し離れた場所で路駐になったのだが、今日ほど内心ドキドキした路駐はありません。
まず、ロケ開始後しばらくして、一台のレッカー車が止まる。 さらに数分後女性K警官2名を含む3名を乗せたミニパトが到着し、その場に降り立つ。
こちらの状況をいえば、車内にてメイクスタンバイ中の為、直ぐさま移動を開始するには、かなり困難な状態。
ここは仕方ない、うまく事情を説明して、少しの間、時間を稼ごう。
すると降り立ったK官が、レッカー車のドライバーに指示を与えると、ものの数分で目の前の軽自動車を持ち去っていくではないか。
なんという早業。 これは、こちらが言い訳を考えるのに要した時間と、そう変わりがない(笑)
きっと内部でも、早業コンテストみたいのなんか開いたりして、技を競いあっているに違いない。 とにかくそれぐらい早いということだ。 うむ、妙に感心。
この後、またしばらくして、今度は反対車線の真向かいに、またまたレッカー車が来て止まる。
そのすぐ後ろには、いつの間にか路駐していた黒塗りのデカイ外車4WD。
そして数分後、先程のチームミニパトが現れて、早速レッカー移動の準備に取り掛かった。
その瞬間。
ラッパー風の白いダボダボの衣服を身に纏った、これまた車同様にデカイ黒塗りの男が血相を変えて現れて、まずは担当であろう女性K官に詰めよっていった。
「ナンダヨ、ナニシテンダヨ!」
うわ、めっちゃ日本語だ…
そうこうしている内に、サイレンまで鳴らした応援パトカーまで到着して、黒塗りの男は、あっという間に、K官9人に取り囲まれた。(たかが駐禁だろ?)

「チョット、ハナレタダケダヨ! ナンダヨ、ゼンゼンナットクイカネーヨ!!」
ぎゃははは、めっちゃ日本語だよ。
あの外人、こういう時は、日本語通じないフリすればいいのに。 だから、女性K官も強気なんだ。
繁華街はギャラリーも増え、かなりの人だかりが出来はじめてきた。
ん?
しかしここで、あらぬ予感が思いよぎる。
「アッチナンカズットトマッテタヨ! アッチモツカマエロヨ!!」
と、黒塗りはK官に言い放ち、ロケバスを指差しているではないか!
「わ、私、日本語わかりませーん!!」\(◎o◎)/!
とばっちりだ! 完全なるとばっちり。
…
うーん、そうとも言いきれないな。
よし、逃げよう。
まさに絶妙のタイミングでロケが終了し、我々は逃げるように、その場を後にした。
めっちゃ日本語には気をつけよう。
特に六本木ではね…
まぁ繁華街ですから、当然大きなロケバスを止められるような駐車場もなけりゃ、近くの道端に止められるようなスペースもない。
という訳で、結局いつものように少し離れた場所で路駐になったのだが、今日ほど内心ドキドキした路駐はありません。
まず、ロケ開始後しばらくして、一台のレッカー車が止まる。 さらに数分後女性K警官2名を含む3名を乗せたミニパトが到着し、その場に降り立つ。
こちらの状況をいえば、車内にてメイクスタンバイ中の為、直ぐさま移動を開始するには、かなり困難な状態。
ここは仕方ない、うまく事情を説明して、少しの間、時間を稼ごう。
すると降り立ったK官が、レッカー車のドライバーに指示を与えると、ものの数分で目の前の軽自動車を持ち去っていくではないか。
なんという早業。 これは、こちらが言い訳を考えるのに要した時間と、そう変わりがない(笑)
きっと内部でも、早業コンテストみたいのなんか開いたりして、技を競いあっているに違いない。 とにかくそれぐらい早いということだ。 うむ、妙に感心。
この後、またしばらくして、今度は反対車線の真向かいに、またまたレッカー車が来て止まる。
そのすぐ後ろには、いつの間にか路駐していた黒塗りのデカイ外車4WD。
そして数分後、先程のチームミニパトが現れて、早速レッカー移動の準備に取り掛かった。
その瞬間。
ラッパー風の白いダボダボの衣服を身に纏った、これまた車同様にデカイ黒塗りの男が血相を変えて現れて、まずは担当であろう女性K官に詰めよっていった。
「ナンダヨ、ナニシテンダヨ!」
うわ、めっちゃ日本語だ…
そうこうしている内に、サイレンまで鳴らした応援パトカーまで到着して、黒塗りの男は、あっという間に、K官9人に取り囲まれた。(たかが駐禁だろ?)
「チョット、ハナレタダケダヨ! ナンダヨ、ゼンゼンナットクイカネーヨ!!」
ぎゃははは、めっちゃ日本語だよ。
あの外人、こういう時は、日本語通じないフリすればいいのに。 だから、女性K官も強気なんだ。
繁華街はギャラリーも増え、かなりの人だかりが出来はじめてきた。
ん?
しかしここで、あらぬ予感が思いよぎる。
「アッチナンカズットトマッテタヨ! アッチモツカマエロヨ!!」
と、黒塗りはK官に言い放ち、ロケバスを指差しているではないか!
「わ、私、日本語わかりませーん!!」\(◎o◎)/!
とばっちりだ! 完全なるとばっちり。
…
うーん、そうとも言いきれないな。
よし、逃げよう。
まさに絶妙のタイミングでロケが終了し、我々は逃げるように、その場を後にした。
めっちゃ日本語には気をつけよう。
特に六本木ではね…
2005年11月26日
ああ甲州街道物語
山梨でのナイターロケが終わり、高速を飛ばして新宿へ到着したのが、26時45分。
まぁ世間一般で言うと正確には、午前3時15分前ということらしいのだが(苦笑)、この時間にこうやって起きて動いているのは、タクシーの運転手か酔っぱらいだけかと思ったら、以外に道路が車で一杯なのに驚かされるもの。
東京って眠らない街だって、婆ちゃんが言っていたけど、本当に凄い。 だって、ウチの田舎の昼間より車が多いんですもんね。 そりゃキタキツネだって驚くべさ。
さて新宿を背に、甲州街道を事務所に向かって走っていると、数台後ろに見慣れたマイクロバスが走っている事に気付く。
見慣れたと言っても、他社のロケバスであろうけど、まぁこんな時間に新宿を背にしてるって事は、この組も今まさにロケ終わりで解散してきたに違いない筈だ。
ざまあみろ(笑)
これから車庫に帰ったところで数時間後には、また都心に向かって走ってるなんて、想像しただけでも、恐ろしい話。 しかしこれがロケ隊の現実。 労働基準法なんて、全くクソくらえ! だぜぃ。
やがて、左手側道にハザードを付けたロケバスが停車しているのが見えてきた。 多分こいつはきっと、帰る途中で燃え尽きたのだろう。 ダッシュボードに投げ出された足が、駐禁じゃないよ! と主張しているようで実に痛々しい光景だった。
それにしてもこんな時間にハマる工事渋滞のなんとムカつく事か。 こちとら、やっと仕事が終わって一刻も早く明日(正確には今日)の準備をしなきゃならないのに、お役所仕事は調整調整って豆乳みたいな辻褄合わせの仕事をするから、やってられないよ、ほんとに。 夜くらいはスムーズに走らせて下さいよ、ってなもんで。
あっ!ほらほら、そうこうしているうちに、反対側上り車線を、もう都心に向かって走って行くロケバスがいるよ。
一体何時に起きたんだろうね彼は? もしかして一睡もしてなかったりして。。 そんなんで事故らなきゃいいけど。 明日は我が身、いやいや今日は我が身だよ、全くこんな調子じゃさぁ。
午前3時過ぎ、事務所に到着する。 しかし明日(正確には今日)の集合が午前6時ときたもんだ。 おいおい国土交通省は一体どこに目を付けてるの? こんな営業許して良いわけ?
ごめんなさい。
許してお願い、反省しますから。
ま、今日の所は、集合場所で仮眠しといてやろう。 明日こそは(正確には今日)家に帰ってぜーったい安眠するんだから。
30分後、重い足を引きずり、再び新宿方面へと向かう。
その途中、反対車線をロケ車両が3台走っていった。 彼等は果たして出発か?それとも帰路か?
そんな事はどうだっていいじゃん。 みんな仲間仲間。 甲州街道を制してこそ初めて一人前になったと、いうものぞ。
ここは東京、午前3時半。
ああ甲州街道、ロケバス通り。
24時間眠らない街。 眠れないロケバスドライバー。
今日も行く行くお客を乗せて。 車掌は君だ、運転手は僕だ。
汽車汽車シュッポーシュッポーシュッポシュッポシュッポッポッ、僕等を乗せて、出発進行! 畑も飛ぶ飛ぶ首も飛ぶ。
走れ〜走れ〜走れ〜!!
警察だ警察だ、た〜の〜し〜いなぁ〜。
まぁ世間一般で言うと正確には、午前3時15分前ということらしいのだが(苦笑)、この時間にこうやって起きて動いているのは、タクシーの運転手か酔っぱらいだけかと思ったら、以外に道路が車で一杯なのに驚かされるもの。
東京って眠らない街だって、婆ちゃんが言っていたけど、本当に凄い。 だって、ウチの田舎の昼間より車が多いんですもんね。 そりゃキタキツネだって驚くべさ。
さて新宿を背に、甲州街道を事務所に向かって走っていると、数台後ろに見慣れたマイクロバスが走っている事に気付く。
見慣れたと言っても、他社のロケバスであろうけど、まぁこんな時間に新宿を背にしてるって事は、この組も今まさにロケ終わりで解散してきたに違いない筈だ。
ざまあみろ(笑)
これから車庫に帰ったところで数時間後には、また都心に向かって走ってるなんて、想像しただけでも、恐ろしい話。 しかしこれがロケ隊の現実。 労働基準法なんて、全くクソくらえ! だぜぃ。
やがて、左手側道にハザードを付けたロケバスが停車しているのが見えてきた。 多分こいつはきっと、帰る途中で燃え尽きたのだろう。 ダッシュボードに投げ出された足が、駐禁じゃないよ! と主張しているようで実に痛々しい光景だった。
それにしてもこんな時間にハマる工事渋滞のなんとムカつく事か。 こちとら、やっと仕事が終わって一刻も早く明日(正確には今日)の準備をしなきゃならないのに、お役所仕事は調整調整って豆乳みたいな辻褄合わせの仕事をするから、やってられないよ、ほんとに。 夜くらいはスムーズに走らせて下さいよ、ってなもんで。
あっ!ほらほら、そうこうしているうちに、反対側上り車線を、もう都心に向かって走って行くロケバスがいるよ。
一体何時に起きたんだろうね彼は? もしかして一睡もしてなかったりして。。 そんなんで事故らなきゃいいけど。 明日は我が身、いやいや今日は我が身だよ、全くこんな調子じゃさぁ。
午前3時過ぎ、事務所に到着する。 しかし明日(正確には今日)の集合が午前6時ときたもんだ。 おいおい国土交通省は一体どこに目を付けてるの? こんな営業許して良いわけ?
ごめんなさい。
許してお願い、反省しますから。
ま、今日の所は、集合場所で仮眠しといてやろう。 明日こそは(正確には今日)家に帰ってぜーったい安眠するんだから。
30分後、重い足を引きずり、再び新宿方面へと向かう。
その途中、反対車線をロケ車両が3台走っていった。 彼等は果たして出発か?それとも帰路か?
そんな事はどうだっていいじゃん。 みんな仲間仲間。 甲州街道を制してこそ初めて一人前になったと、いうものぞ。
ここは東京、午前3時半。
ああ甲州街道、ロケバス通り。
24時間眠らない街。 眠れないロケバスドライバー。
今日も行く行くお客を乗せて。 車掌は君だ、運転手は僕だ。
汽車汽車シュッポーシュッポーシュッポシュッポシュッポッポッ、僕等を乗せて、出発進行! 畑も飛ぶ飛ぶ首も飛ぶ。
走れ〜走れ〜走れ〜!!
警察だ警察だ、た〜の〜し〜いなぁ〜。
2005年11月24日
助っ人じゃなくなる日
『8番ライト、助っ人のpiyota君』
野球で例えるとライトで8番、通称“ライパチ” それは基本的に誰からも期待されていない存在(笑)。 ましてや助っ人を頼んだ他の車両会社からしてみれば、その会社の有能無能、誰が応援に来ようとも、それは穴埋めさえ出来れば、一切どうでもいい事だったのです…
ロケバス業界には、横の繋がりがあります。 例えば、需要に供給が追い付かない場合。 言い換えると、その車両会社の所有している台数を、仕事の量が上回った時に、自分達では手に追えない仕事を、同業の車両会社に、そのまま譲ってしまうことがあるんですね。 これは持ちつ持たれつ、お互いに、そういった事情がある場合には、助け合うよう、昔から暗黙の了解となっているのです。
制作会社にしてみれば、その会社に頼んだのに、別の会社が来る訳ですから、当然、ドライバーに対しても些か冷たい視線。「果たしてこのドライバーで本当に大丈夫なのだろうか?」と。
まぁ我々にしても、他人の畑に行く訳ですから、当然知った顔も無ければ、会話だって弾まない。 それこそ借りて来た猫みたいに、一日中ただ呆然と仕事をこなして、早く一日が過ぎる事を願わずにはいられない心境になるんですよ。
そこまで敬遠したいと思うのには理由があります。 我々社員のドライバーは、フリーのドライバーとは違って、その仕事に片寄りがあります。 というのも、制作会社によって、制作部やその他のスタッフ、車両に至るまで、大体がいつも同じ様な面子になっているからです。 まぁ必ずしも全く同じになる事は有り得ませんが、そういった環境の中に、一人ポツンと置かれることほど、不安なものはないもんなんです。 きっと、その会社によって、システムも違うでしょうし、安全運転の程度、同じ集合場所や解散場所での止め位置に至るまで、「あれ? いつもと違うんじゃない?」と、言われる事に対してまでも、少しばかりの不安を感じてしまうもんなんですよね。
しかしそこは一応プロですから、“ある程度”もしくは、“その程度”には、対応出来るよう常に心がけています。
こちらも会社の看板を背負っている身ですし、それなりに無難に無難に仕事をこなしておかなければ、恥をかくのは自分自身になってしまうかもしれませんからね(^。^;)
ですが…
これではきっと、ただの“ライパチ君”に甘んじてしまいます。 それに、何かこう、物足りない気がしてならないのですよ。
いっその事、レギュラーを目指して頑張ってみるのも意外と面白いのではないか?
ガツンと一発かまして、世の中にはまだまだこんなドライバーがいるんだぞ! って思わせてやるのも案外悪くないのではないか?
…と、最近そんな欲望が、沸々と脳裏を霞めてしまうのです。
しかし現実は…
そんな貴重な戦力を、さらに酷使しようと企む悪徳制作球団でひしめきあっています。
ですから、そんなドラフトには決して掛らぬよう、“ある程度”の意気込みに甘んじています(笑)
特に今日の仕事なんかは…
野球で例えるとライトで8番、通称“ライパチ” それは基本的に誰からも期待されていない存在(笑)。 ましてや助っ人を頼んだ他の車両会社からしてみれば、その会社の有能無能、誰が応援に来ようとも、それは穴埋めさえ出来れば、一切どうでもいい事だったのです…
ロケバス業界には、横の繋がりがあります。 例えば、需要に供給が追い付かない場合。 言い換えると、その車両会社の所有している台数を、仕事の量が上回った時に、自分達では手に追えない仕事を、同業の車両会社に、そのまま譲ってしまうことがあるんですね。 これは持ちつ持たれつ、お互いに、そういった事情がある場合には、助け合うよう、昔から暗黙の了解となっているのです。
制作会社にしてみれば、その会社に頼んだのに、別の会社が来る訳ですから、当然、ドライバーに対しても些か冷たい視線。「果たしてこのドライバーで本当に大丈夫なのだろうか?」と。
まぁ我々にしても、他人の畑に行く訳ですから、当然知った顔も無ければ、会話だって弾まない。 それこそ借りて来た猫みたいに、一日中ただ呆然と仕事をこなして、早く一日が過ぎる事を願わずにはいられない心境になるんですよ。
そこまで敬遠したいと思うのには理由があります。 我々社員のドライバーは、フリーのドライバーとは違って、その仕事に片寄りがあります。 というのも、制作会社によって、制作部やその他のスタッフ、車両に至るまで、大体がいつも同じ様な面子になっているからです。 まぁ必ずしも全く同じになる事は有り得ませんが、そういった環境の中に、一人ポツンと置かれることほど、不安なものはないもんなんです。 きっと、その会社によって、システムも違うでしょうし、安全運転の程度、同じ集合場所や解散場所での止め位置に至るまで、「あれ? いつもと違うんじゃない?」と、言われる事に対してまでも、少しばかりの不安を感じてしまうもんなんですよね。
しかしそこは一応プロですから、“ある程度”もしくは、“その程度”には、対応出来るよう常に心がけています。
こちらも会社の看板を背負っている身ですし、それなりに無難に無難に仕事をこなしておかなければ、恥をかくのは自分自身になってしまうかもしれませんからね(^。^;)
ですが…
これではきっと、ただの“ライパチ君”に甘んじてしまいます。 それに、何かこう、物足りない気がしてならないのですよ。
いっその事、レギュラーを目指して頑張ってみるのも意外と面白いのではないか?
ガツンと一発かまして、世の中にはまだまだこんなドライバーがいるんだぞ! って思わせてやるのも案外悪くないのではないか?
…と、最近そんな欲望が、沸々と脳裏を霞めてしまうのです。
しかし現実は…
そんな貴重な戦力を、さらに酷使しようと企む悪徳制作球団でひしめきあっています。
ですから、そんなドラフトには決して掛らぬよう、“ある程度”の意気込みに甘んじています(笑)
特に今日の仕事なんかは…
2005年11月23日
目覚まし事情
早起きだけが、唯一自慢の車両部ですが(笑)、 これが地方ロケともなると少し事情が変わってきます。
通常の都内ロケの場合、車両部は他のスタッフよりも早く起き、他のスタッフよりも30分も早く集合場所へ集合しなければなりません。 それは、そこまでやって来るスタッフの大抵が公共の交通機関を利用して集合してくるからなんですね。
各スタッフは、毎朝それぞれの自宅から電車のある時間にやって来ます。 そして朝の早い時間であれば、その始発時間や営業時間、その間隔等は、交通機関によってマチマチになりますよね。 ですから当然集合場所へ到着する時間が、スタッフの住んでいる地域によって違って来るという事になってきます。
つまり我々が、他のスタッフより早く集合場所に呼ばれるのは、そういった早め到着のスタッフを、外で待たせないように対応する意味も含んでるんですね。
しかしそれが地方ロケともなると、集合時間に関わらず、スタッフの出発点は皆同じという事になります。 しかも集合場所は皆が泊まっている同じホテルですから、当然我々車両部は、その集合場所へ集合するという、朝の大きな仕事が1つ省略される事になるのです。
これは我々車両部にとっては、まさに夢のような事。 なんせ皆と同じように飲んで寝て、同じ様に起きても、集合場所には常に車両が置いてある状態なのですから。
とまぁ、ここまでは良しとしましょう。
しかし地方ロケには思わぬ落とし穴が隠されているという事を、僕は身をもって痛感したのです!!
それはある地方ロケの朝…
まずは、爆音が鳴り響きます。 時間は午前3時40分。 4人一組の車両部部屋は、早朝から誰かの目覚ましのせいで大あらわです。 当の持ち主は飲み疲れたのか一向に目を覚ましません。 仕方なく僕が止めに行ったのですが、どうやらその持ち主は、都内ロケで起きていた時間をそのままセッティングしていたらしいのです。 これは全く持って迷惑な話! せめて自分で止めなさい。
そんなこんなで皆が再び眠りに付くと、今度は午前5時、美術ドライバーの目覚ましが鳴り出しました。 彼は飾り込み先発の為に、皆より早く出発するのだそうです。 美術部は相変わらず朝が早いみたい。 まさに車両部泣かせです。
続いて5時30分、劇用車ドライバーの着歌がこれまた爆音で鳴り響きます。 彼はムクッと起きると、タオルを肩に掛け部屋を出て行きました。 彼は朝風呂派なのだそうですが、だからといって大音量で起きる理由にはなりません。
さらに6時ジャスト、今度は今回のロケバスドライバーの目覚ましが鳴りました。 それも、一度や二度ではありません。 繰り返し繰り返し鳴り響きます。 やっとの事で目を覚ますと、何事もなかったかのように部屋を後にしました。 実は3時40分にならしたのもこいつが犯人です。 飲むなら寝るな! 寝るなら飲むな!! と、言いたいところですが、ウチの社長です。
僕はこの日、キャスト車で後発の為、出発は9時でしたが、目覚ましは当然必要ありませんでした…
早起きだけが自慢の車両部ですが、爆音を鳴らさなければならない程、本当は皆朝に弱いようです。 そんな車両部だけの部屋は、正直言って迷惑な話ってなもんです!(笑)
僕は未だに目覚ましはバイブだけですが、地方ではセットもしてません。 (ーー;)
通常の都内ロケの場合、車両部は他のスタッフよりも早く起き、他のスタッフよりも30分も早く集合場所へ集合しなければなりません。 それは、そこまでやって来るスタッフの大抵が公共の交通機関を利用して集合してくるからなんですね。
各スタッフは、毎朝それぞれの自宅から電車のある時間にやって来ます。 そして朝の早い時間であれば、その始発時間や営業時間、その間隔等は、交通機関によってマチマチになりますよね。 ですから当然集合場所へ到着する時間が、スタッフの住んでいる地域によって違って来るという事になってきます。
つまり我々が、他のスタッフより早く集合場所に呼ばれるのは、そういった早め到着のスタッフを、外で待たせないように対応する意味も含んでるんですね。
しかしそれが地方ロケともなると、集合時間に関わらず、スタッフの出発点は皆同じという事になります。 しかも集合場所は皆が泊まっている同じホテルですから、当然我々車両部は、その集合場所へ集合するという、朝の大きな仕事が1つ省略される事になるのです。
これは我々車両部にとっては、まさに夢のような事。 なんせ皆と同じように飲んで寝て、同じ様に起きても、集合場所には常に車両が置いてある状態なのですから。
とまぁ、ここまでは良しとしましょう。
しかし地方ロケには思わぬ落とし穴が隠されているという事を、僕は身をもって痛感したのです!!
それはある地方ロケの朝…
まずは、爆音が鳴り響きます。 時間は午前3時40分。 4人一組の車両部部屋は、早朝から誰かの目覚ましのせいで大あらわです。 当の持ち主は飲み疲れたのか一向に目を覚ましません。 仕方なく僕が止めに行ったのですが、どうやらその持ち主は、都内ロケで起きていた時間をそのままセッティングしていたらしいのです。 これは全く持って迷惑な話! せめて自分で止めなさい。
そんなこんなで皆が再び眠りに付くと、今度は午前5時、美術ドライバーの目覚ましが鳴り出しました。 彼は飾り込み先発の為に、皆より早く出発するのだそうです。 美術部は相変わらず朝が早いみたい。 まさに車両部泣かせです。
続いて5時30分、劇用車ドライバーの着歌がこれまた爆音で鳴り響きます。 彼はムクッと起きると、タオルを肩に掛け部屋を出て行きました。 彼は朝風呂派なのだそうですが、だからといって大音量で起きる理由にはなりません。
さらに6時ジャスト、今度は今回のロケバスドライバーの目覚ましが鳴りました。 それも、一度や二度ではありません。 繰り返し繰り返し鳴り響きます。 やっとの事で目を覚ますと、何事もなかったかのように部屋を後にしました。 実は3時40分にならしたのもこいつが犯人です。 飲むなら寝るな! 寝るなら飲むな!! と、言いたいところですが、ウチの社長です。
僕はこの日、キャスト車で後発の為、出発は9時でしたが、目覚ましは当然必要ありませんでした…
早起きだけが自慢の車両部ですが、爆音を鳴らさなければならない程、本当は皆朝に弱いようです。 そんな車両部だけの部屋は、正直言って迷惑な話ってなもんです!(笑)
僕は未だに目覚ましはバイブだけですが、地方ではセットもしてません。 (ーー;)
2005年11月22日
にわかカメラカー出動!!
今日は準レギュラーの機材車で、またまた茨城県へとやって来ました。 まぁ準レギュラーと言っても、作品は昼帯ドラマ(毎日お昼にやっている)で、ほとんどがスタジオ収録。 ロケに出るのは週にたったの1〜2回程度。 しかも1日のロケで何話分もまとめて一気に撮るもんですから、当然車両部としては、移動が細かくて大変な上に、ドラマのストーリーやその全容も、全くもって繋がりやしません(笑)
さらにそんな一日だけの外ロケですから、各パートは必要最小限の物しか車には積まず、他の色々なものは、スタジオに置いて来ては、省略してしまうんですね。
そして翌日からは、またスタジオへ戻って約6日もの間、日の目も見ずに暗闇に籠る訳ですから、外ロケだけは少しでも身軽にしておこうと皆するものなのですよ。
ですから例えば、割本(監督が割ったカットを他のスタッフが理解出来るようになる為の台本)の中に、少しだけ特殊な撮影方法が書かれていたとしても、そういった部分も、お金を掛けず簡略的に出来る手段を利用する事にする訳です。
そして今回の場合、割本にはこう書かれていました。
《自転車との【並走】》
このシーンは、商店街を会話しながら自転車で走る親子のシーン。
つまりこれは、自転車で走る親子の会話を撮る訳です。 そして走っていますから当然カメラも移動しなければなりませんよね。
普通このような移動撮影をする時は、撮影特機の移動車(ドリー)やステディカム等を使いますが、その距離やスピードが及ばない場合、車等にカメラを載せた専用のカメラカーが必要になってきます。
専用のカメラカーは通常、機材の多い映画やCM等で活躍しますが、予算や機材の少ないテレビの世界では、自分達で出来る手段を講じます。
そして今日の場合は僕と機材車。
僕が運転してきた機材車ワゴンの荷物を全て降ろし、新たに助手席に小さなモニターを設置した監督用のスペース、並走ですから横扉にカメラとカメラマン用のスペース、そして後部荷室には、VEとミキサーのベースが載り、横扉は開けたままの状態で固定し、狭い商店街の車を全てシャットアウトした状態で、スタート地点の自転車の横でスタンバイします。
監督の指示はこうです。
「セリフの間は、距離とスピードを保ち、そのセリフ終わりで、自転車に先行してもらいます。」
つまり、運転しながら見えない横の自転車との距離を保ち、尚且セリフに走行中のエンジン音が被らないように、アクセルを調整し、そして最後には自転車に追い抜いて行って貰わなければならないのです。
商店街のストローク、そして自転車に乗った女優の技術を考えると、スピード調整は、こちら任せ。 時間もタップリと掛けられない状況下でのこのシーンは、僕の運転に全てが掛っていると言っても、この場合は過言ではありませんでした
(^_^;) ふぅー。
ロケドライバーは時として、その撮影における重要なポジションを任される時があります。 今回のカメラカー然り、カースタント然り、役者の吹き替え然りです。
しかしそれは、全て予算や時間、そしてスケジュール等の都合で、それらのプロを呼べなかった言い分けに過ぎないのではないかなぁと、僕は思ったりしています。
まぁなんにせよ、任されるという事は、嬉しい事です。 最近僕は、待ち時間等を利用して、密かに色々な特訓を重ねています。 これからも、現場で重宝がられる様なドライバーを目指して…
そしていつか、監督の出来るドライバーとしてデビューするまで。
先は長い(笑)
さらにそんな一日だけの外ロケですから、各パートは必要最小限の物しか車には積まず、他の色々なものは、スタジオに置いて来ては、省略してしまうんですね。
そして翌日からは、またスタジオへ戻って約6日もの間、日の目も見ずに暗闇に籠る訳ですから、外ロケだけは少しでも身軽にしておこうと皆するものなのですよ。
ですから例えば、割本(監督が割ったカットを他のスタッフが理解出来るようになる為の台本)の中に、少しだけ特殊な撮影方法が書かれていたとしても、そういった部分も、お金を掛けず簡略的に出来る手段を利用する事にする訳です。
そして今回の場合、割本にはこう書かれていました。
《自転車との【並走】》
このシーンは、商店街を会話しながら自転車で走る親子のシーン。
つまりこれは、自転車で走る親子の会話を撮る訳です。 そして走っていますから当然カメラも移動しなければなりませんよね。
普通このような移動撮影をする時は、撮影特機の移動車(ドリー)やステディカム等を使いますが、その距離やスピードが及ばない場合、車等にカメラを載せた専用のカメラカーが必要になってきます。
専用のカメラカーは通常、機材の多い映画やCM等で活躍しますが、予算や機材の少ないテレビの世界では、自分達で出来る手段を講じます。
そして今日の場合は僕と機材車。
僕が運転してきた機材車ワゴンの荷物を全て降ろし、新たに助手席に小さなモニターを設置した監督用のスペース、並走ですから横扉にカメラとカメラマン用のスペース、そして後部荷室には、VEとミキサーのベースが載り、横扉は開けたままの状態で固定し、狭い商店街の車を全てシャットアウトした状態で、スタート地点の自転車の横でスタンバイします。
監督の指示はこうです。
「セリフの間は、距離とスピードを保ち、そのセリフ終わりで、自転車に先行してもらいます。」
つまり、運転しながら見えない横の自転車との距離を保ち、尚且セリフに走行中のエンジン音が被らないように、アクセルを調整し、そして最後には自転車に追い抜いて行って貰わなければならないのです。
商店街のストローク、そして自転車に乗った女優の技術を考えると、スピード調整は、こちら任せ。 時間もタップリと掛けられない状況下でのこのシーンは、僕の運転に全てが掛っていると言っても、この場合は過言ではありませんでした
(^_^;) ふぅー。
ロケドライバーは時として、その撮影における重要なポジションを任される時があります。 今回のカメラカー然り、カースタント然り、役者の吹き替え然りです。
しかしそれは、全て予算や時間、そしてスケジュール等の都合で、それらのプロを呼べなかった言い分けに過ぎないのではないかなぁと、僕は思ったりしています。
まぁなんにせよ、任されるという事は、嬉しい事です。 最近僕は、待ち時間等を利用して、密かに色々な特訓を重ねています。 これからも、現場で重宝がられる様なドライバーを目指して…
そしていつか、監督の出来るドライバーとしてデビューするまで。
先は長い(笑)
2005年11月19日
思わず(T_T)でした。
普段テレビドラマの仕事が多い僕にとって映画の仕事は、年に一度あるかないかの一大イベント。
ましてや我等テレビドラマを畑にしている車両会社にしてみれば、車両台数だけが嵩んで、一日のほとんどを現場移動する事のない映画の仕事は、少しばかり物足りなく感じてしまうもの。
そんな年に一度あるかないかの映画の仕事ですが、テレビの世界にはない、現場の落ち着きとゆとり、そしてスタッフ皆の一体感を経験出来るという意味では、一度はやっておく価値はあるものだなぁと思ったりもしてたんですね。
それで去年の夏に唯一参加した映画があったんですが、今月やっと劇場一般公開され、そして今日、その映画を見る為に久し振りに劇場に足を運ぶ事にしたのですよ。
まぁこんな僕でも最初のうちは、そんな映像世界にドップリと憧れた身なもんですから(笑)、そういった作り手の側に立って完成した作品を見るという事は、お茶の間でその作品を待ち望んでいる他のどんな視聴者よりも、余計に楽しみにしているというのが事実なんですね。
ただテレビの世界というものは、視聴者の反応が機械に頼った曖昧な数字でしか計り知る事が出来ません。 という事は、僕等が参加した作品のほとんどが、他の視聴者の反応を知る事もなく、放送が終了してしまう。
これでは、折角の楽しみを共有する事が出来ませんよね。 (←普通のスタッフは、多分しません…)
そんなこんなで、この度僕はちゃんと自腹で劇場へ見に行って、その観客の反応を確かめて来た訳なのですが、作品の内容、出演者が共にかなり地味な作品ながら、それなりに観客がいる事に、まずはちょっと感動をしてしまいました。
僕は台本も読み、ロケ地へも行き、さらにはその撮影の苦労や裏話を知っています。
ですから他の観客がどんなシーンで笑い、どんなシーンで泣き、そしてどんなシーンで感動するのかを、今日は、実際この目で確かめてみたかったのです。
そしてそれは作り手側の、密かな楽しみの1つだった、筈でした…
…
…(時間経過)
…
気が付くと…
他の観客よりも、一番涙している僕が、そこにはいたのです。
それは撮影の苦労などではありません。
それは撮影の思い出などでもありません。
多分きっとそれは、純粋に映画の世界に入り込んだ一観客の涙だったのです。
映画には、人を引き付けられる何かがまだ残っています。
それは僕等作り手も、完璧に理解はしていません。
ですがこれだけは言えます。
少なくとも…
間違いではないんだと。
少しばかり勢いの無くなった映像世界ですが、
それは未だに、人々に感動を与えられる芸術の1つには、今でも違いありません。
ましてや我等テレビドラマを畑にしている車両会社にしてみれば、車両台数だけが嵩んで、一日のほとんどを現場移動する事のない映画の仕事は、少しばかり物足りなく感じてしまうもの。
そんな年に一度あるかないかの映画の仕事ですが、テレビの世界にはない、現場の落ち着きとゆとり、そしてスタッフ皆の一体感を経験出来るという意味では、一度はやっておく価値はあるものだなぁと思ったりもしてたんですね。
それで去年の夏に唯一参加した映画があったんですが、今月やっと劇場一般公開され、そして今日、その映画を見る為に久し振りに劇場に足を運ぶ事にしたのですよ。
まぁこんな僕でも最初のうちは、そんな映像世界にドップリと憧れた身なもんですから(笑)、そういった作り手の側に立って完成した作品を見るという事は、お茶の間でその作品を待ち望んでいる他のどんな視聴者よりも、余計に楽しみにしているというのが事実なんですね。
ただテレビの世界というものは、視聴者の反応が機械に頼った曖昧な数字でしか計り知る事が出来ません。 という事は、僕等が参加した作品のほとんどが、他の視聴者の反応を知る事もなく、放送が終了してしまう。
これでは、折角の楽しみを共有する事が出来ませんよね。 (←普通のスタッフは、多分しません…)
そんなこんなで、この度僕はちゃんと自腹で劇場へ見に行って、その観客の反応を確かめて来た訳なのですが、作品の内容、出演者が共にかなり地味な作品ながら、それなりに観客がいる事に、まずはちょっと感動をしてしまいました。
僕は台本も読み、ロケ地へも行き、さらにはその撮影の苦労や裏話を知っています。
ですから他の観客がどんなシーンで笑い、どんなシーンで泣き、そしてどんなシーンで感動するのかを、今日は、実際この目で確かめてみたかったのです。
そしてそれは作り手側の、密かな楽しみの1つだった、筈でした…
…
…(時間経過)
…
気が付くと…
他の観客よりも、一番涙している僕が、そこにはいたのです。
それは撮影の苦労などではありません。
それは撮影の思い出などでもありません。
多分きっとそれは、純粋に映画の世界に入り込んだ一観客の涙だったのです。
映画には、人を引き付けられる何かがまだ残っています。
それは僕等作り手も、完璧に理解はしていません。
ですがこれだけは言えます。
少なくとも…
間違いではないんだと。
少しばかり勢いの無くなった映像世界ですが、
それは未だに、人々に感動を与えられる芸術の1つには、今でも違いありません。
2005年11月18日
スポンサーの見えない力
監督 「よーい!」
影の男 「あっ、ちょっと待って!」
助監督 「え、どうかしました?」
影の男 「後ろの看板外して貰いたいんですけど…」
助監督 「何か?」
影の男 「番組のスポンサーと違う名前入ってるんですよ」
助監督 「えっ、どこに?」
影の男 「こ、困ります。 ライバル会社の名前出してもらっちゃ…」
助監督 「こ、これの事ですか? 分かりませんよ、小さすぎて」
監督 「助監督君!」
助監督 「今直ぐ止めさせます! 作品の為なら例え火の中…」
監督 「…」
影の男 「でもスポンサーがねぇ…」
監督 「直ぐ外しましょう」
助監督 「えっ? でも、それでは完璧な作品が…」
監督 「だって、スポンサー命だもーん」
助監督 「そんなー… (;一_一)」
普段何気に見ているテレビや映画ですが、目を凝らしてよーく見てみると、そこにはある筈の物が無かったり、隠されている事に気付かされます。 さて、これはどういった事情なのでしょうか。
ドラマや映画等を制作するにあたって、スポンサーの力は必要絶対条件です。 これは、その番組を作るにあたって必要とされる制作費の援助や、その他の劇用商品のリースや撮影協力等をしてもらう為で、まさにそれらスポンサーはドラマや映画制作には欠かせないものとなっているんですね。
ですからそれらのスポンサー名の入っている商品や品物は、必ず宣伝の意味も兼ねてドラマ等でも度々上手く見切れるようになっていますし、またそうしてあげた方がスポンサーサイドも快くドラマ制作に惜しみない協力が出来るようになるのです。
しかしこれらの事は、街中でのロケや、セットで撮影をする上で、大変な苦労を伴ってしまう結果となってしまうのですよ。
例えば街中で大掛かりなカーチェイスシーンを撮ったとします。
まず、出て来る車両のメーカー名は、全てガムテープやカッティングシート等で隠さなければなりません。 こうする事によって、視聴者がメーカー名を特定できないようにしているのです。(大抵は車の見た目でバレていますが…)
それは、番組の枠には必ずといって良いほど、どこかの自動車メーカーがスポンサーとして絡んでいるからなんですね。
カーチェイスといえば、追われる車、追う車、壊れる車、犯人の車、パトカー等と沢山の車両が出て来る訳なんですが、これをあるスポンサーのメーカーに統一する事は、まず不自然です。
さらにスポンサーの車が壊れたり、犯人の車である事は当然ありえないですし、ましてやライバルや他社の車を犯人の車にしようものなら、それこそ後で何が起きるか分かりませんし…(笑)
そこで、あえてメーカー名を隠すようにしているのです。(大抵は車の見た目でバレていますが…)
つまり、そうする事によって、自動車メーカー全ての顔を立てようという事なのですね。(^_^;)
その他にも、街中のロケでは、ライバル会社の看板を隠したり、映ってしまったライバル会社の商品のロゴをモザイク等で隠したりと、見えるもの全てに気を使います。 また、たまたま走り過ぎた宅配便の車が、もしライバル会社のものでも、それは撮り直しとなってしまうのです。(ーー;)
待てよ…
という事は、ロケ隊って、メチャメチャ気を使えるではないか。
なのにどうして、街ではあんなに堂々とのさばっているのだろう。
スポンサーにとっては、一般の方々に宣伝できる事が、その意義の筈。
これではとんだ逆効果になりかねない。
今こそスポンサーの見えない力を!
このロケ隊御一行様に、ぶつけて下され…
影の男 「あっ、ちょっと待って!」
助監督 「え、どうかしました?」
影の男 「後ろの看板外して貰いたいんですけど…」
助監督 「何か?」
影の男 「番組のスポンサーと違う名前入ってるんですよ」
助監督 「えっ、どこに?」
影の男 「こ、困ります。 ライバル会社の名前出してもらっちゃ…」
助監督 「こ、これの事ですか? 分かりませんよ、小さすぎて」
監督 「助監督君!」
助監督 「今直ぐ止めさせます! 作品の為なら例え火の中…」
監督 「…」
影の男 「でもスポンサーがねぇ…」
監督 「直ぐ外しましょう」
助監督 「えっ? でも、それでは完璧な作品が…」
監督 「だって、スポンサー命だもーん」
助監督 「そんなー… (;一_一)」
普段何気に見ているテレビや映画ですが、目を凝らしてよーく見てみると、そこにはある筈の物が無かったり、隠されている事に気付かされます。 さて、これはどういった事情なのでしょうか。
ドラマや映画等を制作するにあたって、スポンサーの力は必要絶対条件です。 これは、その番組を作るにあたって必要とされる制作費の援助や、その他の劇用商品のリースや撮影協力等をしてもらう為で、まさにそれらスポンサーはドラマや映画制作には欠かせないものとなっているんですね。
ですからそれらのスポンサー名の入っている商品や品物は、必ず宣伝の意味も兼ねてドラマ等でも度々上手く見切れるようになっていますし、またそうしてあげた方がスポンサーサイドも快くドラマ制作に惜しみない協力が出来るようになるのです。
しかしこれらの事は、街中でのロケや、セットで撮影をする上で、大変な苦労を伴ってしまう結果となってしまうのですよ。
例えば街中で大掛かりなカーチェイスシーンを撮ったとします。
まず、出て来る車両のメーカー名は、全てガムテープやカッティングシート等で隠さなければなりません。 こうする事によって、視聴者がメーカー名を特定できないようにしているのです。(大抵は車の見た目でバレていますが…)
それは、番組の枠には必ずといって良いほど、どこかの自動車メーカーがスポンサーとして絡んでいるからなんですね。
カーチェイスといえば、追われる車、追う車、壊れる車、犯人の車、パトカー等と沢山の車両が出て来る訳なんですが、これをあるスポンサーのメーカーに統一する事は、まず不自然です。
さらにスポンサーの車が壊れたり、犯人の車である事は当然ありえないですし、ましてやライバルや他社の車を犯人の車にしようものなら、それこそ後で何が起きるか分かりませんし…(笑)
そこで、あえてメーカー名を隠すようにしているのです。(大抵は車の見た目でバレていますが…)
つまり、そうする事によって、自動車メーカー全ての顔を立てようという事なのですね。(^_^;)
その他にも、街中のロケでは、ライバル会社の看板を隠したり、映ってしまったライバル会社の商品のロゴをモザイク等で隠したりと、見えるもの全てに気を使います。 また、たまたま走り過ぎた宅配便の車が、もしライバル会社のものでも、それは撮り直しとなってしまうのです。(ーー;)
待てよ…
という事は、ロケ隊って、メチャメチャ気を使えるではないか。
なのにどうして、街ではあんなに堂々とのさばっているのだろう。
スポンサーにとっては、一般の方々に宣伝できる事が、その意義の筈。
これではとんだ逆効果になりかねない。
今こそスポンサーの見えない力を!
このロケ隊御一行様に、ぶつけて下され…
2005年11月17日
予算削減の結末は
予算削減の話というものは、大抵その番組のプロデューサーが言い出すものです。
勿論お金を工面するのが仕事ですから、当然といえば当然の話なんですが、時としてその削減方法が、理不尽かつ矛盾している事が結構多いんですね。
現場に毎日いる訳でもないのに、あれを削れこれを削れと、現場には何が必要で何が必要ではないかなんて知りもしないで、結構無謀な事を言ったりするんですよ。
例えばそれは、その見積もりから。
プロデューサーの中には、最初からこれだけしか出さない、またはシリーズの前作がこれだけしか出していないからと、初めから予算を決めてかかってくる人達が多いんですね。 ですが台本に書かれてる内容は毎回違う訳ですし、担当する制作部も必ず同じとは限りません。 制作部が違えば、チョイスする車両部やその他の持ち駒ロケセット物件もやはり変わってきます。 ですからその時点で当然、前回とは既に予算の組方が違ってくる訳なんです。
プロデューサーサイドとしては、それでも安く仕上げたいという思惑がありますから、制作担当に対しアレを削れコレを削れと沢山の注文を出して来ます。
制作担当もプライドがあります。 自分の探したものの質を落とすような事は当然したがりません。 したがって、予算を上乗せ出来るようプロデューサーと交渉に及ぶのです。
ですがプロデューサーというもの、作品の質はキープしつつも、予算を削る事に異常なまでの執念を見せます。
予算を削れば作品の質は低下するもの。
そしてそのしわ寄せはいつもその現場に顕著に現れるのです。
それは予算にみあった質の悪いスタッフであったり、一品少ない弁当であったり、高速道路移動禁止であったり、宅送が出せずにロケバス送もしくは始発までロケであったり、必要な制作備品までもが制限されたりと、とかくロケ隊の士気が下がるような事ばかりなんです。
さらにそういった挙句の果てには、予算に見合わないスタッフや会社は切り捨ててしまうといった行動に出ます。
すると次の作品には、さらに質の悪いスタッフしか集められなくなって、仕舞には、“その程度”の作品にしか仕上がらなくなってしまうのです。
かと言って予算の多い作品が必ずしもいい作品になるとは言いきれませんよね。 それは今も昔も変わる事はありません。
つまり、その作品がいかに魅力あるものになるか否かは、予算ではなく、プロデューサーの人望と手腕にかかっているという事です。
あからさまに自分の利益を求めるようなトップは、作り手、又は視聴者の利益を考えられるトップには敵いません。
そしてまず我々スタッフ一人一人が、そういった事に対し、更に自覚を持って臨まなければならないのです。
スタッフの皆さん、無駄な出費は控えましょう!
我々の本業は、よい作品を作る事であって、決して自分達の利益を優先するものではありません…
あしからず。
勿論お金を工面するのが仕事ですから、当然といえば当然の話なんですが、時としてその削減方法が、理不尽かつ矛盾している事が結構多いんですね。
現場に毎日いる訳でもないのに、あれを削れこれを削れと、現場には何が必要で何が必要ではないかなんて知りもしないで、結構無謀な事を言ったりするんですよ。
例えばそれは、その見積もりから。
プロデューサーの中には、最初からこれだけしか出さない、またはシリーズの前作がこれだけしか出していないからと、初めから予算を決めてかかってくる人達が多いんですね。 ですが台本に書かれてる内容は毎回違う訳ですし、担当する制作部も必ず同じとは限りません。 制作部が違えば、チョイスする車両部やその他の持ち駒ロケセット物件もやはり変わってきます。 ですからその時点で当然、前回とは既に予算の組方が違ってくる訳なんです。
プロデューサーサイドとしては、それでも安く仕上げたいという思惑がありますから、制作担当に対しアレを削れコレを削れと沢山の注文を出して来ます。
制作担当もプライドがあります。 自分の探したものの質を落とすような事は当然したがりません。 したがって、予算を上乗せ出来るようプロデューサーと交渉に及ぶのです。
ですがプロデューサーというもの、作品の質はキープしつつも、予算を削る事に異常なまでの執念を見せます。
予算を削れば作品の質は低下するもの。
そしてそのしわ寄せはいつもその現場に顕著に現れるのです。
それは予算にみあった質の悪いスタッフであったり、一品少ない弁当であったり、高速道路移動禁止であったり、宅送が出せずにロケバス送もしくは始発までロケであったり、必要な制作備品までもが制限されたりと、とかくロケ隊の士気が下がるような事ばかりなんです。
さらにそういった挙句の果てには、予算に見合わないスタッフや会社は切り捨ててしまうといった行動に出ます。
すると次の作品には、さらに質の悪いスタッフしか集められなくなって、仕舞には、“その程度”の作品にしか仕上がらなくなってしまうのです。
かと言って予算の多い作品が必ずしもいい作品になるとは言いきれませんよね。 それは今も昔も変わる事はありません。
つまり、その作品がいかに魅力あるものになるか否かは、予算ではなく、プロデューサーの人望と手腕にかかっているという事です。
あからさまに自分の利益を求めるようなトップは、作り手、又は視聴者の利益を考えられるトップには敵いません。
そしてまず我々スタッフ一人一人が、そういった事に対し、更に自覚を持って臨まなければならないのです。
スタッフの皆さん、無駄な出費は控えましょう!
我々の本業は、よい作品を作る事であって、決して自分達の利益を優先するものではありません…
あしからず。
2005年11月14日
これが男の生きる道やねん
星の数程いる役者や俳優の中で、こんなにも、マネージャーさんや付き人を含めて礼儀正しい人達が揃ったロケ現場を僕は今まで知りません。 なんせ大抵の役者は無愛想もしくはシカト、そして最悪の場合はマネージャーや付き人が、代わりに返事をするといった有り様だからです。
僕の今回の仕事はキャストバス。 ですから、車内に乗っているのは勿論出演されるキャストのみ。 しかし俳優や役者というもの、我々ドライバーのような職種に対しては、あまり興味がないのが正直なところ。 よって例えこちらが挨拶したとしても、その返事はかなり形式ばっていて、感情も曖昧な感じなんです。
まぁそんな感じですから、僕等の方もあえて立ち入った事はせず、感情を押し殺して現場への送迎を繰り返しているのです。
また、キャスト車の中は、こちらが知らなくてもいい情報、または知りたくなかった情報までもが、錯綜しています。
この辺は想像にお任せしますが(笑)、これははっきり言って、聞いていて気持ちがいいものではありません。
つまりキャスト車というもの本来は、華やかな世界とは程遠い、かなり息苦しいものであるという事が言えるのですね。(個人差ですけど)
しかし今回の組は違いました。
まず主役の俳優Aさん。 こちらは元々プロボクサーだった事もあって、礼儀の方はスポーツマンらしくしており、マネージャーの方共々、バスを降りる時には必ず「ありがとさん」と一言お礼を言って頂けるのです。 またベテラン俳優のWさん。 こちらの方も、さすが元Gメン。 いつも丁寧にお礼を言って頂けるので、今回の僕は毎回毎回とても清々しい気分で仕事を完了する事ができたのです。
そして夜…
車両部5人で、ホテルの地下へ食事に行った時の事。 僕等よりも一足先に、その俳優Aさんとその小さな集団が食事をしていました。 僕等は軽く挨拶すると、自分達の宴会、いやいや、打ち合わせを始めました。
しばらくすると隣のブースからは何やら賑やかな笑い声。 これはかなり盛り上がっている様子。 後は僕等も野となれ山となれ、波長を合わせるように、独自で盛り上がっていったのです。
やがて、Aファミリーは、一次会を精算してお店を出て行きました。 僕等の方は、その後も注文を重ね、遅れる事40分。 自分達の精算の為、レジに赴きました。
す、すると… お金はいりませんとその店の店員が言うではありませんか!
その店員曰く、先程、Aさんが精算した時に、なんと我々車両部の分も払って行かれたというのです。 そんな事ってあるのでしょうか。
まさにAさんは男の中の男や。
こんな俳優の方々がいらっしゃるこの世界も、まだまだ捨てたもんじゃない。
今日はそんな気分を味わった一日でした。
(^_^)v どつけへん、どつけへん。
僕の今回の仕事はキャストバス。 ですから、車内に乗っているのは勿論出演されるキャストのみ。 しかし俳優や役者というもの、我々ドライバーのような職種に対しては、あまり興味がないのが正直なところ。 よって例えこちらが挨拶したとしても、その返事はかなり形式ばっていて、感情も曖昧な感じなんです。
まぁそんな感じですから、僕等の方もあえて立ち入った事はせず、感情を押し殺して現場への送迎を繰り返しているのです。
また、キャスト車の中は、こちらが知らなくてもいい情報、または知りたくなかった情報までもが、錯綜しています。
この辺は想像にお任せしますが(笑)、これははっきり言って、聞いていて気持ちがいいものではありません。
つまりキャスト車というもの本来は、華やかな世界とは程遠い、かなり息苦しいものであるという事が言えるのですね。(個人差ですけど)
しかし今回の組は違いました。
まず主役の俳優Aさん。 こちらは元々プロボクサーだった事もあって、礼儀の方はスポーツマンらしくしており、マネージャーの方共々、バスを降りる時には必ず「ありがとさん」と一言お礼を言って頂けるのです。 またベテラン俳優のWさん。 こちらの方も、さすが元Gメン。 いつも丁寧にお礼を言って頂けるので、今回の僕は毎回毎回とても清々しい気分で仕事を完了する事ができたのです。
そして夜…
車両部5人で、ホテルの地下へ食事に行った時の事。 僕等よりも一足先に、その俳優Aさんとその小さな集団が食事をしていました。 僕等は軽く挨拶すると、自分達の宴会、いやいや、打ち合わせを始めました。
しばらくすると隣のブースからは何やら賑やかな笑い声。 これはかなり盛り上がっている様子。 後は僕等も野となれ山となれ、波長を合わせるように、独自で盛り上がっていったのです。
やがて、Aファミリーは、一次会を精算してお店を出て行きました。 僕等の方は、その後も注文を重ね、遅れる事40分。 自分達の精算の為、レジに赴きました。
す、すると… お金はいりませんとその店の店員が言うではありませんか!
その店員曰く、先程、Aさんが精算した時に、なんと我々車両部の分も払って行かれたというのです。 そんな事ってあるのでしょうか。
まさにAさんは男の中の男や。
こんな俳優の方々がいらっしゃるこの世界も、まだまだ捨てたもんじゃない。
今日はそんな気分を味わった一日でした。
(^_^)v どつけへん、どつけへん。
2005年11月11日
北海道ロケの厳しさ
北の外れ北海道。 その面積は東京ドームおよそ○○千万個分にも匹敵!? まぁその位に広いと例えられる辺境の地北海道には、さらに何千何万の市や町や村が存在している訳ですが、その1つ、有珠山や昭和新山等で有名な洞爺湖畔が、今回の我々ロケ隊のメイン舞台。
その滞在3日目の事。
いつものように湖畔をバスで流していると、何やら対向車線に、蛇のように長く連なった車両の一団が。
その一団は温泉宿の送迎にしてはやけに長く、修学旅行や何かのツアーだとしたら、その車両はちょっと小さい。
さらに先頭のバスの上には、何かキャリアのようなものが載り、続く2台のワゴンには、東京でも見たことのある会社ロゴが記されている。 さらに続く普通車両には、いい年の大人がてんこ盛の状態。
まさかね…
その後、ウチのロケ隊は、近くのゴルフ場で半日ロケの為、余った僕は仲の良い制作担当と共に実景ポイントを探す為に、景色の良い山の上にあるホテルを目指す事にする。
途中雪の降り頻る山道を経て辿り着いたそのホテルはまるで、ヨーロッーパの高級リゾート地でも見ているかのような豪華な作り。 ここならきっと洞爺湖も一望出来るであろうと、期待を胸にそのエントランスへと進む。
!?
なんとそのエントランスには、またまたキャリアを載せた、先程とは見るからに違う車両達。 その横腹には、汚れて確認するのが難しいけど、何やらホニャララロケーションナンタラ等と書いてある。
いや、ほんとまさかねー。
ここは北海道だし、ある意味季節的には、おそらく中途半端で、画的にもちょっと寂しい、近くに空港もないような辺境の地、洞爺湖なんだよね。
それに東京ドーム○○億個分の広い広い無駄に広い、北海道の片田舎でそんな僅かな確率の中で、いやまさかねー。
そんな事があってたまるもんですか!
夜。 ロケ終わりで近くのガソリンスタンドへ給油しに行った時の事。
この温泉街には、幾つもの巨大温泉ホテルが林立している訳なのですが、その我々が泊まっているホテルの4軒隣のホテルの駐車場に、最初に見掛けた蛇の軍団が、止まっているのを見つけてしまったのです。
その一般宿泊車両を押し退けるようにして、入口付近を陣取るワガママな蛇達。
間違いない…
これは、ロケ隊だ。 あの台風野郎達が、事もあろうにこんな小さな温泉街に3つも上陸しているなんて。
ま、まさかねー。
しかも、他の二つの組の泊まっているホテルは、我々より高級ときたもんだ。
いや、ほんとまさかねー (-.-;)
そ、そんな事があってたまるもんですか!
北海道ロケは、今まさに厳しい冬を迎えようとしているのです。
その滞在3日目の事。
いつものように湖畔をバスで流していると、何やら対向車線に、蛇のように長く連なった車両の一団が。
その一団は温泉宿の送迎にしてはやけに長く、修学旅行や何かのツアーだとしたら、その車両はちょっと小さい。
さらに先頭のバスの上には、何かキャリアのようなものが載り、続く2台のワゴンには、東京でも見たことのある会社ロゴが記されている。 さらに続く普通車両には、いい年の大人がてんこ盛の状態。
まさかね…
その後、ウチのロケ隊は、近くのゴルフ場で半日ロケの為、余った僕は仲の良い制作担当と共に実景ポイントを探す為に、景色の良い山の上にあるホテルを目指す事にする。
途中雪の降り頻る山道を経て辿り着いたそのホテルはまるで、ヨーロッーパの高級リゾート地でも見ているかのような豪華な作り。 ここならきっと洞爺湖も一望出来るであろうと、期待を胸にそのエントランスへと進む。
!?
なんとそのエントランスには、またまたキャリアを載せた、先程とは見るからに違う車両達。 その横腹には、汚れて確認するのが難しいけど、何やらホニャララロケーションナンタラ等と書いてある。
いや、ほんとまさかねー。
ここは北海道だし、ある意味季節的には、おそらく中途半端で、画的にもちょっと寂しい、近くに空港もないような辺境の地、洞爺湖なんだよね。
それに東京ドーム○○億個分の広い広い無駄に広い、北海道の片田舎でそんな僅かな確率の中で、いやまさかねー。
そんな事があってたまるもんですか!
夜。 ロケ終わりで近くのガソリンスタンドへ給油しに行った時の事。
この温泉街には、幾つもの巨大温泉ホテルが林立している訳なのですが、その我々が泊まっているホテルの4軒隣のホテルの駐車場に、最初に見掛けた蛇の軍団が、止まっているのを見つけてしまったのです。
その一般宿泊車両を押し退けるようにして、入口付近を陣取るワガママな蛇達。
間違いない…
これは、ロケ隊だ。 あの台風野郎達が、事もあろうにこんな小さな温泉街に3つも上陸しているなんて。
ま、まさかねー。
しかも、他の二つの組の泊まっているホテルは、我々より高級ときたもんだ。
いや、ほんとまさかねー (-.-;)
そ、そんな事があってたまるもんですか!
北海道ロケは、今まさに厳しい冬を迎えようとしているのです。
2005年11月08日
画作りとカメラマンの関係
北海道ロケ2日目。 本日は室蘭へとやって参りました。 そしてその室蘭ロケの一発目、朝の通勤渋滞も覚めやらぬ駅前の一般道で、なんといきなり劇用車両4台を絡めた大ロケーション大会を展開したのです。
さて、地方ロケともなれば、昼も夜もハメを外したがるロケ隊御一行様ですが、それが朝の忙しい時間帯であろうとも、とどまるところを知らないというのが、ある意味今のロケ隊の常識なんですね。(困惑)
そして 今回はその中でもカメラマンの存在が、大きくモノを言っているのです。
というのもこのカメラマン、全くの自己中心派。 自分の撮る画の為になら、例え街の機能が停止しようとも、かたくなに自分の意見を押し通そうとしてしまうのです。
その兆候が見え隠れしていたのは、北海道へ渡る前の都内ロケ中。 現場のいたる箇所から、そのカメラマンの、他のスタッフを罵る声が飛んで来たのです。
「なんなんだよ制作部!」
「どうなってんだよ!!」
「これじゃ撮れねーだろーが!」
勿論カメラマンは、ただ座っているだけなんです。 ロケセットには、色々なルールや制限がありますから、順を踏んでやらなければならない事が多いのに、画作りの為になら、それすらも守らせないよう急かして来るのです。 さらには、ルールを守ろうとしたスタッフに対して、段取りが悪いとか、準備が遅い等とけなした上、自らは何度も何度もテイクを重ねる始末。 その都度、周りのスタッフや関係各所の人々までもが、全てやり直しをさせられてしまう有り様だったのです。
まさにお山の大将とでもいいましょうか…
まぁそんなカメラマンの地方ロケですから、そりゃもう朝から大騒ぎ。 劇用の車、全てのタイミングを計る為に何度も何度も、街の機能を停止させる。 時には何分も停止させたままの放置状態が続く。 その為に周りが迷惑している事に対する責任は、全くもって考えてはくれていないのですね。
まさに全ては彼中心に回っているかのように撮影が続けられていったのです。
その間にも、車や人を止めているスタッフがいます。 訳も分からず止められている一般の方々がいます。 全てがセット内の事ならば、それは何の問題もない事だったのです。
しかしそれが一地方都市内の、しかもそれぞれの仕事や事情を抱えた一般の方々を巻き添えにした事となれば、それはやっぱり別問題。
いくらいい画であったとしても、裏にそういった事情が見え隠れするような作品からは、何もメッセージを伝える事は出来ないのではないかと思えてならないのです。
そして…
一大ロケーションの挙句、午後のロケ分は撮りきれず、さらには雨まで降ってきて中止になってしまいました。
僕は、神様は必ず存在すると、この時確信したのです。
このように罵声を浴びせ合い、現場を慌ただしく進行させても、結局は何も産み出せはしない、何もうまくはいかないという事を肌身で感じながら…
頭を冷やすには、程度のよい雨に感謝です。
さて、地方ロケともなれば、昼も夜もハメを外したがるロケ隊御一行様ですが、それが朝の忙しい時間帯であろうとも、とどまるところを知らないというのが、ある意味今のロケ隊の常識なんですね。(困惑)
そして 今回はその中でもカメラマンの存在が、大きくモノを言っているのです。
というのもこのカメラマン、全くの自己中心派。 自分の撮る画の為になら、例え街の機能が停止しようとも、かたくなに自分の意見を押し通そうとしてしまうのです。
その兆候が見え隠れしていたのは、北海道へ渡る前の都内ロケ中。 現場のいたる箇所から、そのカメラマンの、他のスタッフを罵る声が飛んで来たのです。
「なんなんだよ制作部!」
「どうなってんだよ!!」
「これじゃ撮れねーだろーが!」
勿論カメラマンは、ただ座っているだけなんです。 ロケセットには、色々なルールや制限がありますから、順を踏んでやらなければならない事が多いのに、画作りの為になら、それすらも守らせないよう急かして来るのです。 さらには、ルールを守ろうとしたスタッフに対して、段取りが悪いとか、準備が遅い等とけなした上、自らは何度も何度もテイクを重ねる始末。 その都度、周りのスタッフや関係各所の人々までもが、全てやり直しをさせられてしまう有り様だったのです。
まさにお山の大将とでもいいましょうか…
まぁそんなカメラマンの地方ロケですから、そりゃもう朝から大騒ぎ。 劇用の車、全てのタイミングを計る為に何度も何度も、街の機能を停止させる。 時には何分も停止させたままの放置状態が続く。 その為に周りが迷惑している事に対する責任は、全くもって考えてはくれていないのですね。
まさに全ては彼中心に回っているかのように撮影が続けられていったのです。
その間にも、車や人を止めているスタッフがいます。 訳も分からず止められている一般の方々がいます。 全てがセット内の事ならば、それは何の問題もない事だったのです。
しかしそれが一地方都市内の、しかもそれぞれの仕事や事情を抱えた一般の方々を巻き添えにした事となれば、それはやっぱり別問題。
いくらいい画であったとしても、裏にそういった事情が見え隠れするような作品からは、何もメッセージを伝える事は出来ないのではないかと思えてならないのです。
そして…
一大ロケーションの挙句、午後のロケ分は撮りきれず、さらには雨まで降ってきて中止になってしまいました。
僕は、神様は必ず存在すると、この時確信したのです。
このように罵声を浴びせ合い、現場を慌ただしく進行させても、結局は何も産み出せはしない、何もうまくはいかないという事を肌身で感じながら…
頭を冷やすには、程度のよい雨に感謝です。
2005年11月07日
奇跡の移動がもたらしたもの
a.m.6:40東京発。 そして北海道到着が、当日のa.m.8:05。 その移動、1時間25分。
これぞまさしく究極の裏道、快速車両部の奇跡の移動なのです!(笑)
地方ロケと言っても、どんな辺境の地であろうと、我が車両部は車両移動。 当然の話ですが、それはロケで使う機材や衣裳、その他備品関係を、他の交通機関を使って運ぶには、あまりにもそれが多すぎるからなんですね。
しかしその走行距離が、例えば九州や四国、そして北海道ともなると、その燃料代や高速代を節約、そして車両部以外のドライバー等の負担を減らす為、フェリーを使うといった常套手段が用いられます。 これは確かにドライバーにとってはありがたい話しですし尚且つ楽です。 しかし本当に運転が好きなドライバーなら、多少は疲れてでも、暇を持て余すフェリー移動なんかよりも、永遠と走り続ける車両移動を選びたいというのが、本望だと思うのですよ。
そんな感じで今度は北海道ロケを敢行。 まずは北の玄関口である函館を目指してキャノンボールをする事となった訳なのですが、まず前日のロケ終わりで先陣を切ってロケバスが出発。 次いで制作車、照明車、機材車、美術トラックが出発。 そして、およそ700キロの高速道路移動と100キロのフェリー移動を、12時間余り掛けての大移動大会となったのであります。
一方、僕はというと…
今回はキャストバスという命を受けての北海道入り。 ですが、今回は東京より運ぶものがないという事で、仕方なく飛行機での越峡。 現地のレンタカーを借りての集合場所入りとなったのです。
その移動時間、わずか1時間25分。 それは津軽海峡を渡るフェリーの移動時間のたったの3分の1。 これがもし東京を車両と同時に出発した場合、宇都宮の手前を走行している頃には、既に現地へ着いて、コーヒーでも飲みながら一息ついている位の差が出てしまうと言っても過言ではないのでしょう。(^。^;)
これぞまさしく究極の裏道なり。
そして…
本望は、先進技術には勝てないという事を僕はついに知ってしまいました…
空飛ぶ自動車よ、君の出現を心待ちにしています。
これぞまさしく究極の裏道、快速車両部の奇跡の移動なのです!(笑)
地方ロケと言っても、どんな辺境の地であろうと、我が車両部は車両移動。 当然の話ですが、それはロケで使う機材や衣裳、その他備品関係を、他の交通機関を使って運ぶには、あまりにもそれが多すぎるからなんですね。
しかしその走行距離が、例えば九州や四国、そして北海道ともなると、その燃料代や高速代を節約、そして車両部以外のドライバー等の負担を減らす為、フェリーを使うといった常套手段が用いられます。 これは確かにドライバーにとってはありがたい話しですし尚且つ楽です。 しかし本当に運転が好きなドライバーなら、多少は疲れてでも、暇を持て余すフェリー移動なんかよりも、永遠と走り続ける車両移動を選びたいというのが、本望だと思うのですよ。
そんな感じで今度は北海道ロケを敢行。 まずは北の玄関口である函館を目指してキャノンボールをする事となった訳なのですが、まず前日のロケ終わりで先陣を切ってロケバスが出発。 次いで制作車、照明車、機材車、美術トラックが出発。 そして、およそ700キロの高速道路移動と100キロのフェリー移動を、12時間余り掛けての大移動大会となったのであります。
一方、僕はというと…
今回はキャストバスという命を受けての北海道入り。 ですが、今回は東京より運ぶものがないという事で、仕方なく飛行機での越峡。 現地のレンタカーを借りての集合場所入りとなったのです。
その移動時間、わずか1時間25分。 それは津軽海峡を渡るフェリーの移動時間のたったの3分の1。 これがもし東京を車両と同時に出発した場合、宇都宮の手前を走行している頃には、既に現地へ着いて、コーヒーでも飲みながら一息ついている位の差が出てしまうと言っても過言ではないのでしょう。(^。^;)
これぞまさしく究極の裏道なり。
そして…
本望は、先進技術には勝てないという事を僕はついに知ってしまいました…
空飛ぶ自動車よ、君の出現を心待ちにしています。
2005年11月04日
レンタカーには、怨念がおんねん
車両会社は時として、その保有台数を越えて仕事をしなければならない場合があります。
まぁそんな時は、臆せずレンタカーを使用する事となるのですが、これには時々当たり外れがあるのを皆さんはご存知でしょうか?
当たり外れといっても、例えば借りた車が途中で壊れた(実話)とか、車検が切れていた(実話)とか、借りようと思っていた車が、駐車場から消えていた(実話)とか、そういった在り来たりな事ではなく、それは通常ありえない事柄を指して、この場合はそう言っているのです。
僕等の使用するレンタカーは、マイクロバスやトラックや積載車等に代表されるロケに必要な車両と、刑事車や犯人車、そしてその他ありとあらゆる劇用劇中で使用される車両との2種類に大体分けられる訳ですが、これはレンタカーですから、当然使用しているのは我々だけではありませんよね。
ですから、我々のように劇用で犯人が殺しに使った車であったり、死体が乗せられた車であったりという事が、もしかしたら現実世界でも実際は有り得るかもしれないという事なんですよ。 …というのは冗談としても、その使用方法は、人それぞれ自由というのは、お互い様であるには違いありませんよね。
これは何年か前の話ですが、僕等の会社のロケバスが全部ロケで出てしまい、レンタカーのバスを借りなくてはいけなくなった時がありました。 そこで、レンタカー屋のマイクロバスを借りた訳ですが、この時起きた事柄は、今になっても未だに理解できていないのです。
≪ある日、社員ドライバーが、バスを一日だけレンタカー屋から借りて来ました。 しかしその日は何事も無く仕事を終え、そのバスはそのままレンタカー屋へと返却されました。 そしてその数日後、何の前触れも無くウチのロケバスの前タイヤが、高速道路でいきなりバーストするという事故が起きました。 そしてその時運転していたのが、あのレンタカーのバスを運転していたドライバーだったのです。 ですがこの時は、そんな事は何も気にしていませんでした。 ただタイヤが寿命だったんだろうとか、何か踏んだんだろうとか、皆は単純にそう思っていたのです。 更に数日後、今度はそのバーストした同じバスが、やはり高速道路で原因不明のエンジントラブルを起こしてしまい、さらには別のロケでは、2度目のバースト事故まで起こしてしまったのです。》
これはもう、何かがとりついたとしか言いようがありません。 このロケバスは、ウチでも最も新車に近い方で、走行距離も一番少ない。 なのに、この後も原因不明のトラブルを頻繁に続け、結局一番最初に現役を退いてしまいました。
聞いた話ですが、そのレンタカー屋のバスは、以前葬式の送迎で使われていたのものだそうです。
きっと、それに乗り込んだ何かが、バスを運転したドライバーを経由して、ウチのバスへ辿り着いたのかもしれません。
それが、以前僕が乗った事のあるレンタカーのバスかどうかは分かりませんが、こんな事があったのを思い出しました。 それはある番組のロケハンの時。 同じレンタカー屋から借りてきたバスで、渋谷の待機場所で待っていると、一番乗りである制作進行の女の子が乗り込んで来ました。 そしてその子は、僕を見たかと思うと、急に後部座席の方を、バッと振り向いたのです。 そしてしばらく凝視した後、僕にこう言いました。
『このバスはヤバイ…』
この時、このバスには当然ながら、誰も乗っていなかったのです。
そして今。 同じレンタカー屋のトラックにて仕事をしています。 僕は煙草を吸いませんが、気が付くと閉めてあるはずの灰皿の蓋がいつも開いています。
何度も何度も何度も何度も閉めているのに、何度も何度も何度も何度も気が付くと開いているのです。
そして僕は明日、ロケバスに乗る… 南無阿弥陀仏。 アーメン。
まぁそんな時は、臆せずレンタカーを使用する事となるのですが、これには時々当たり外れがあるのを皆さんはご存知でしょうか?
当たり外れといっても、例えば借りた車が途中で壊れた(実話)とか、車検が切れていた(実話)とか、借りようと思っていた車が、駐車場から消えていた(実話)とか、そういった在り来たりな事ではなく、それは通常ありえない事柄を指して、この場合はそう言っているのです。
僕等の使用するレンタカーは、マイクロバスやトラックや積載車等に代表されるロケに必要な車両と、刑事車や犯人車、そしてその他ありとあらゆる劇用劇中で使用される車両との2種類に大体分けられる訳ですが、これはレンタカーですから、当然使用しているのは我々だけではありませんよね。
ですから、我々のように劇用で犯人が殺しに使った車であったり、死体が乗せられた車であったりという事が、もしかしたら現実世界でも実際は有り得るかもしれないという事なんですよ。 …というのは冗談としても、その使用方法は、人それぞれ自由というのは、お互い様であるには違いありませんよね。
これは何年か前の話ですが、僕等の会社のロケバスが全部ロケで出てしまい、レンタカーのバスを借りなくてはいけなくなった時がありました。 そこで、レンタカー屋のマイクロバスを借りた訳ですが、この時起きた事柄は、今になっても未だに理解できていないのです。
≪ある日、社員ドライバーが、バスを一日だけレンタカー屋から借りて来ました。 しかしその日は何事も無く仕事を終え、そのバスはそのままレンタカー屋へと返却されました。 そしてその数日後、何の前触れも無くウチのロケバスの前タイヤが、高速道路でいきなりバーストするという事故が起きました。 そしてその時運転していたのが、あのレンタカーのバスを運転していたドライバーだったのです。 ですがこの時は、そんな事は何も気にしていませんでした。 ただタイヤが寿命だったんだろうとか、何か踏んだんだろうとか、皆は単純にそう思っていたのです。 更に数日後、今度はそのバーストした同じバスが、やはり高速道路で原因不明のエンジントラブルを起こしてしまい、さらには別のロケでは、2度目のバースト事故まで起こしてしまったのです。》
これはもう、何かがとりついたとしか言いようがありません。 このロケバスは、ウチでも最も新車に近い方で、走行距離も一番少ない。 なのに、この後も原因不明のトラブルを頻繁に続け、結局一番最初に現役を退いてしまいました。
聞いた話ですが、そのレンタカー屋のバスは、以前葬式の送迎で使われていたのものだそうです。
きっと、それに乗り込んだ何かが、バスを運転したドライバーを経由して、ウチのバスへ辿り着いたのかもしれません。
それが、以前僕が乗った事のあるレンタカーのバスかどうかは分かりませんが、こんな事があったのを思い出しました。 それはある番組のロケハンの時。 同じレンタカー屋から借りてきたバスで、渋谷の待機場所で待っていると、一番乗りである制作進行の女の子が乗り込んで来ました。 そしてその子は、僕を見たかと思うと、急に後部座席の方を、バッと振り向いたのです。 そしてしばらく凝視した後、僕にこう言いました。
『このバスはヤバイ…』
この時、このバスには当然ながら、誰も乗っていなかったのです。
そして今。 同じレンタカー屋のトラックにて仕事をしています。 僕は煙草を吸いませんが、気が付くと閉めてあるはずの灰皿の蓋がいつも開いています。
何度も何度も何度も何度も閉めているのに、何度も何度も何度も何度も気が付くと開いているのです。
そして僕は明日、ロケバスに乗る… 南無阿弥陀仏。 アーメン。
2005年11月02日
神様がくれたチャンス
今日の現場へは、誰よりも早く、勿論制作部よりも早く到着致しました!(^o^)丿
といっても今回は、やる気があったというよりは、誰も乗らない車両を回送しての現場直入りだった為、このように、仕方なく早く来てしまった訳ですが、(笑) しかし… 実はこの後、このやる気を削ぐような思わぬ展開になってしまったのです。
本日の仕事。
それは、ロケセットでもある横浜の巨大オフィスビルへ、小さなトラック(通称“別々トラック”)を使って、機材や備品を搬出入する事でした。
この搬入は、地下の専用搬入口から搬入をするようになるのですが、その地下駐車場の入口の高さ制限がおよそ2.9メートル。 ですからロケバスや美術トラック等の進入が不可となり、よって僕の運転する小さなトラックに荷物を載せかえての搬入という、段取りが組まれた訳なんです。
従って僕は、誰よりも早く現場の前で待っていたのです。 勿論、僕が(別々トラック)いなければ、搬入する事が出来ません。 搬入出来ない=撮影が止まってしまいます。
つまりは、かなり猛烈なプレッシャーが、僕の上に圧し掛かっていたのです。 ですから僕は、いち早く搬入をしてしまおうと、いつに無く意気込んでいたのかもしれませんね(笑)
そして… 制作主任と美術の別トラックが、ほぼ同時にやって来ました。
さぁ、搬入開始です!
しかし制作主任は僕の空トラックを見るなり、少し怪訝な顔をしたのです。
主任 「あれ、今日は…」
piyota 「まず美術の搬入を…」
主任 「えーっと… えっ?」
#1 前日の回想シーン
昨日、実は前日ロケセット飾りを、同じ方法でしていました。 しかも営業時間内の搬入だったので、 積み替え等も、ひっそりとビル裏でやらされていたのです。 僕は今回、制作部ではなく美術部発注の仕事でした。 ですから美術部の親玉の指示で明日も同じでと言われていたのです。
#2 現在に戻り
主任 「今日は、営業時間前ですから、1階正面から搬入できますが…」
piyota 「そうですか、そりゃ便利… っておい!」
やがて美術月定トラック、ロケバス等が現れ、1階正面より搬入をし始めました。 かろうじて、撮影特機の搬入は、する事が出来ました。 しかし僕の仕事は、このたった2往復で終了となってしまったのです。 時に、集合してからおよそ3時間後。
これは、制作部と美術部のコミュニケーション不足が生み出した、哀しい結末です。 僕は再び空のトラックに乗ると、この現場を早々に後にしたのでした…
僕は仕方がないので、この後因縁のモーターショーに行く事にしました。 あの連続55時間以上待機したのにも関わらず、目の前のモーターショーを見られなかった、あの悔しさを紛らわす為に。
あんな車や…
こんな車…
これは神様がくれたチャンスです。
楽しまなきゃ、みんなに申し訳ねっ! m(__)m
といっても今回は、やる気があったというよりは、誰も乗らない車両を回送しての現場直入りだった為、このように、仕方なく早く来てしまった訳ですが、(笑) しかし… 実はこの後、このやる気を削ぐような思わぬ展開になってしまったのです。
本日の仕事。
それは、ロケセットでもある横浜の巨大オフィスビルへ、小さなトラック(通称“別々トラック”)を使って、機材や備品を搬出入する事でした。
この搬入は、地下の専用搬入口から搬入をするようになるのですが、その地下駐車場の入口の高さ制限がおよそ2.9メートル。 ですからロケバスや美術トラック等の進入が不可となり、よって僕の運転する小さなトラックに荷物を載せかえての搬入という、段取りが組まれた訳なんです。
従って僕は、誰よりも早く現場の前で待っていたのです。 勿論、僕が(別々トラック)いなければ、搬入する事が出来ません。 搬入出来ない=撮影が止まってしまいます。
つまりは、かなり猛烈なプレッシャーが、僕の上に圧し掛かっていたのです。 ですから僕は、いち早く搬入をしてしまおうと、いつに無く意気込んでいたのかもしれませんね(笑)
そして… 制作主任と美術の別トラックが、ほぼ同時にやって来ました。
さぁ、搬入開始です!
しかし制作主任は僕の空トラックを見るなり、少し怪訝な顔をしたのです。
主任 「あれ、今日は…」
piyota 「まず美術の搬入を…」
主任 「えーっと… えっ?」
#1 前日の回想シーン
昨日、実は前日ロケセット飾りを、同じ方法でしていました。 しかも営業時間内の搬入だったので、 積み替え等も、ひっそりとビル裏でやらされていたのです。 僕は今回、制作部ではなく美術部発注の仕事でした。 ですから美術部の親玉の指示で明日も同じでと言われていたのです。
#2 現在に戻り
主任 「今日は、営業時間前ですから、1階正面から搬入できますが…」
piyota 「そうですか、そりゃ便利… っておい!」
やがて美術月定トラック、ロケバス等が現れ、1階正面より搬入をし始めました。 かろうじて、撮影特機の搬入は、する事が出来ました。 しかし僕の仕事は、このたった2往復で終了となってしまったのです。 時に、集合してからおよそ3時間後。
これは、制作部と美術部のコミュニケーション不足が生み出した、哀しい結末です。 僕は再び空のトラックに乗ると、この現場を早々に後にしたのでした…
僕は仕方がないので、この後因縁のモーターショーに行く事にしました。 あの連続55時間以上待機したのにも関わらず、目の前のモーターショーを見られなかった、あの悔しさを紛らわす為に。
これは神様がくれたチャンスです。
楽しまなきゃ、みんなに申し訳ねっ! m(__)m
2005年11月01日
ロケ珍道中。
昨日、最後のロケ現場への移動の事。 皆ほぼ同時に出発した筈なのに、そのロケセットの前には、ただぽつーんと僕の機材車しか到着していませんでした。 そして10分が経ち、20分が経ち… 他の車両たちが忽然と姿を消してしまったのです。 一体どこへと行ってしまったのでしょうか? そしてこの後のロケは、どうなってしまうのでしょうか…
ロケセットへの移動には、地図がつきものです。 我々ドライバーは、さすがにこの地図なしでは、容易に移動が出来ません。
勿論、最近はナビの普及で、そのロケセットまでの移動は、渋滞回避機能等の性能を含めて格段に向上致しました。
しかし、撮影に使われるロケセットというものは、大きな工場や公園、会社に始まり、一般の民家やアパート、細かい所では、橋や通りに至るまで、実に様々な様相を呈しています。
ですから、例えナビでその近くまで行けたとしても、大きな会社であれば、どの面に搬入する入り口があるのかとか、公園なら、どこに駐車場の入口があるのかとか、路上でのロケなら、どこに止めたらカメラから見きれないのかとか、そういった細かい指示のない限り、ドラマや映画のようなロケでは、よほど段取りよくやらなければ、これだけの車両を捌ききれなくなってしまうんですね。
ようは、現場の周りへ来たのにも関わらず、このまま皆、路頭に迷ってしまう事態にもなりかねないのです。
そこで、制作部がロケ地図を作成します。 ロケ地図は、勿論手書きですから、本来市販されている地図には載っていない目印等を書き込む事ができます。 例えば、『看板あり』や『赤い屋根の家』等、ロケハンをした時に通った道を基準に、それらは書き込まれ、そして作成されていくのですね。
ですから、このような地図が最初からあれば、あらかじめ進行して来る方向を決める事が出来ますし、無駄に周囲をグルグル回る手間も省け、とても都合が良いという事なのです。
まぁ手書きですから、その内容もマチマチ。 分かりやすいものから、象形文字のようなものまで、それぞれ書く人の個性が出てしまうのも、それはそれで愛敬なのだと諦めるしかありません…(笑)
そして今回の移動。
制作部の書いた地図を頼りに、皆移動を始めた訳なのですが、今回は、これとは別に、実はとんでもない情報が、移動中の車両部隊に出回ったのです。
そしてそれは、先発した制作担当の電話から始まったものでした。
「パチンコ屋を左に曲がったら、直ぐ歩道橋があるから、それを左に曲がると早いよ」
ちなみにパチンコ屋も歩道橋もロケ地図には載っていませんでした。 先発した制作担当が親切に、見たものを伝えたらしいのですが、事もあろうにそれが、道一本分ズレてしまっていたのです。
僕の機材車はと言うと、その情報が来る前に既に現場にいましたから寸前でセーフ。
結果的に、ロケバスについて行った、照明車、美術トラック、俳優車、メイン車が、それぞれUターンを繰り返してしまい、ロケ現場への到着が遅れてしまったのです。
僕は正直に言いますと、制作部の書いた地図はそれほど信用はしていません(笑) その地図を参考にして、改めて市販の地図と照らし合わせるようにしています。 つまり信用しているのは、自分の経験と勘だけであると言えるのかもしれません。
今回、この移動に参加した車両のうち、ナビが付いていなかったのは、自分の機材車だけでした。 これがつまり、そういう事なんじゃないかなぁと思う次第です。
(^_^)v
ロケセットへの移動には、地図がつきものです。 我々ドライバーは、さすがにこの地図なしでは、容易に移動が出来ません。
勿論、最近はナビの普及で、そのロケセットまでの移動は、渋滞回避機能等の性能を含めて格段に向上致しました。
しかし、撮影に使われるロケセットというものは、大きな工場や公園、会社に始まり、一般の民家やアパート、細かい所では、橋や通りに至るまで、実に様々な様相を呈しています。
ですから、例えナビでその近くまで行けたとしても、大きな会社であれば、どの面に搬入する入り口があるのかとか、公園なら、どこに駐車場の入口があるのかとか、路上でのロケなら、どこに止めたらカメラから見きれないのかとか、そういった細かい指示のない限り、ドラマや映画のようなロケでは、よほど段取りよくやらなければ、これだけの車両を捌ききれなくなってしまうんですね。
ようは、現場の周りへ来たのにも関わらず、このまま皆、路頭に迷ってしまう事態にもなりかねないのです。
そこで、制作部がロケ地図を作成します。 ロケ地図は、勿論手書きですから、本来市販されている地図には載っていない目印等を書き込む事ができます。 例えば、『看板あり』や『赤い屋根の家』等、ロケハンをした時に通った道を基準に、それらは書き込まれ、そして作成されていくのですね。
ですから、このような地図が最初からあれば、あらかじめ進行して来る方向を決める事が出来ますし、無駄に周囲をグルグル回る手間も省け、とても都合が良いという事なのです。
まぁ手書きですから、その内容もマチマチ。 分かりやすいものから、象形文字のようなものまで、それぞれ書く人の個性が出てしまうのも、それはそれで愛敬なのだと諦めるしかありません…(笑)
そして今回の移動。
制作部の書いた地図を頼りに、皆移動を始めた訳なのですが、今回は、これとは別に、実はとんでもない情報が、移動中の車両部隊に出回ったのです。
そしてそれは、先発した制作担当の電話から始まったものでした。
「パチンコ屋を左に曲がったら、直ぐ歩道橋があるから、それを左に曲がると早いよ」
ちなみにパチンコ屋も歩道橋もロケ地図には載っていませんでした。 先発した制作担当が親切に、見たものを伝えたらしいのですが、事もあろうにそれが、道一本分ズレてしまっていたのです。
僕の機材車はと言うと、その情報が来る前に既に現場にいましたから寸前でセーフ。
結果的に、ロケバスについて行った、照明車、美術トラック、俳優車、メイン車が、それぞれUターンを繰り返してしまい、ロケ現場への到着が遅れてしまったのです。
僕は正直に言いますと、制作部の書いた地図はそれほど信用はしていません(笑) その地図を参考にして、改めて市販の地図と照らし合わせるようにしています。 つまり信用しているのは、自分の経験と勘だけであると言えるのかもしれません。
今回、この移動に参加した車両のうち、ナビが付いていなかったのは、自分の機材車だけでした。 これがつまり、そういう事なんじゃないかなぁと思う次第です。
(^_^)v





