“偶然の再会”とは、この日の為にあったような言葉です。
というのも、この日の出来事について語るには、それ位しか表現のしようがなかったからです。
この日僕は、撮休日の合間を縫って、ロケハンも兼ねて(笑)プライベートで、長野県にある景勝地、上高地へと出掛けました。
上高地へは、中央高速道より長野道を経て、およそ2時間半、更に1時間を掛けて国道158号を経由、沢渡(さわんど)という場所にて自家用車を乗り捨て、低公害車両である路線バスに乗換えます。 つまりここは、排ガス等を考慮した一般車両進入禁止の地区なのですね。
昨夜遅く出発した僕等家族は、早朝7時10分発のバスに乗り込むと、一路上高地を目指しました。 しかしおよそ50人乗りの路線バスには、乗客が我々家族のみであった為、その運転手さんには、必要以上に個人的な解説を色々受けながら(笑)、30分程度の道のりを、のんびりと進んで行ったのです。
そして我々は大正池という停留所で途中下車すると、運転手さんに「ありがとうございました!」と丁寧に挨拶をし(実は実話です)、およそ3時間半にも及ぶハイキングをスタートさせました。
しかしここで、ちょっとしたトラブルが発生しました。 家族の一人が自分の携帯の行方を見失ったというのです。
ですが、ここはもう電波も届かぬ山の中、多分置いてきた自家用車の中にでも忘れたのだろう…と、結局その場だけの混乱で済ませ、その件の事はその後すっかりと思い出しもしませんでした。
そして午前11時45分、歩き疲れた我々は、お土産屋等を散策した後、帰りの路線バスの停留所へと向いました。
路線バスは時刻表こそないものの、およそ15分間隔で走っており、我々は、たまたまそこに居合わせた帰りのバスに乗車することが出来ました。 そしてその一番前の席を陣取ると、疲れを癒すかの如く、喉を潤し始めたのです。
すると、降りていた運転手が、こちらを見るなり、驚いたように駆け寄ってきたのです。
運転手「あの、携帯…」
我々 「!!!」
そうなんです! なんと携帯はこのバスの中に忘れられていました。 しかもそれを運転手さんが、営業所に預けておいてくれたのです。
いや、それにしても何たる偶然! 片道約30分、そして15分間隔に走る路線バスにおいて、行きも帰りも、全く同じ運転手さんになるなんて、まさに偶然の再会です! しかも我々の顔まで覚えていてくれるなんて。
ですが、運命的な伏線もありました。 まず行きの乗客が我々家族だけだったこと。 降り際の快い挨拶(完璧な印象付け)、そして帰りには一番前の座席にポジショニングした事。 これら全ての偶然が完璧に重なった事が、今回の携帯救出劇に繋がったのです。
僕等は神に感謝しました。 そう、まさにこの偶然の再会に…
帰り道、我々はその余韻にゆっくりと浸りながら、中央高速道にある、諏訪湖SAに寄りました。 昨夜の深夜出発とこの日の徒歩移動で、完全な睡魔に襲われたのです。
しかし諏訪湖到着後、即座に眠りに落ちた我々に、再びここで神様が悪戯を仕掛けてきたのです。
トゥルルルー! トゥルルルー!
眠気まなこで、携帯電話に出ると、なんとその声は、我が社のドライバーのものでした。
社ド「piyotaちゃん、今諏訪湖にいます?」
pi 「えっ! い、いるよ…」
社ド 「右見て下さいよ」
pi 「…」
なんとそこには、我が社の12人乗りロケ車がいるではありませんか。 どうやら2、3日前から長野ロケに来ていた、その帰りらしいのです。
これも一種の偶然の再会なのか…
ホントに油断もスキもあったもんじゃない! 休みの日の地方で、ロケ車、しかも我が社のドライバーに見つかるなんて…
いやいや、感謝しておりますとも、神様仏様。 貴方無しでは、運命の再会はありえませんでしたよ。 いやホントに。 そしてそれから後は、運を自分で手に入れる為の、前向きな行動をすればいいんですよね?
それじゃあ僕は、皆さんにこれをおすすめしたいと思います。
「乗ったバスの降り際には、必ず挨拶を忘れずに。」
きっとロケドライバーは、しなかった奴程、覚えていると思いますんで(笑)
新着記事
2006年06月28日
2006年06月26日
街でロケ隊を見かけたときの鉄則
気にしなければ、全くと言っていい程、気にもならないロケ隊ですが(笑)、こと東京都内においては、ドラマや映画、雑誌やCM等、実に多くのロケ隊と遭遇する為、見て見ぬフリをする事は中々出来ません。
更にロケ隊は日頃から、人止め、車止め、音止め等、まさに一般常識や人道的概念に反する行為で一般の方々に多大なる迷惑を掛ける事も多く、実際には、これらロケ隊を快く思っていない方々もかなり多くいらっしゃると思うのです。
が、しかし、これと同時に一般の方々が我々ロケ隊に対して行う行為についても、我々は否定もしくは排除(整理)しなければならない部分も往々にあるということを知って欲しいのですね。
つまり、円滑な撮影進行と交通渋滞緩和の為に、お互い協力することも大事ではないかなと思う訳です。
そしてそれらは、現場での混乱を未然に防ぐ為の一つの手段であるという事も重ねて理解していただきたいのです。
とは言っても、勝手に街中でロケを行うのがロケ隊ですから、その中で生活をしている住民が、そんな事言われる筋合はないのですが、一視聴者として、あくまでこれを参考にして頂ければ幸いだと思う次第です。
さて、街中でロケ隊に出くわす確率は、意外に多い訳ですが、特に撮影自体興味が無くとも、タイトルや放映時期、出演者等の情報は、少なからず知りたいと思うのが普通です。
その場合、一般の方々がとる行動としては、まず現場の見える位置へと近付き、誰が出ているかを確認しようとする行為に及びます。 それは出演者が特定できれば、番組名を知る事が可能かも知れないからです。 更にこれらの方々は、そこで特定が出来ないとなると、今度は忙しく働いているスタッフへ、この情報を聞き付けにやってきます。 仕事に集中しなければならないスタッフをとっ捕まえては、情報を仕入れようとするのです。 また例え情報が無くとも、ロケ現場や俳優をカメラ付き携帯で撮影する事で満足したり、現場近くでは、その携帯を使い「今ロケやってるぞ!」等と大声で喋ったりして、更に多くのギャラリーを増やしたりしているのです。
ロケを見学されるのは自由です。 ですが、これらの行為は全てロケの遅延に繋がってしまうのです。
これらの行為… 理由は様々ですが、ロケ現場付近でのカメラ撮影や携帯電話の使用は基本的に厳禁です。 しいてあげれば、撮影する時のフラッシュは映像に出てしまいますし、放送前の画像は極秘扱いかも知れません。 またタレント等の撮影は、法的な部分が絡んでいるかも知れないですし、電話などの話し声があると、勿論収録することはできなくなります。
つまりロケ現場を整理しなければならない制作サイドは、何よりも優先して、そういったギャラリーを安全な位置へと誘導したり、遅延行為を排除しなければならなくなるということです。 これらの動きは、明らかにロケ隊にとっては時間のロスなのです。
ご存知のように、ロケ隊は日々時間との戦いです。 少しの遅れが、予算や完成度合いにも影響してきます。
そしてロケ現場を素早く市民に返却し、付近の交通渋滞をいち早く正常なものに復帰させる我々の願いも、一般の方々の協力無しではありえないと思うのですよ。
ですから…
なるべく冷やかさないで下さい。
なるべくカメラで撮影しないで下さい。
なるべく友達を呼ばないで下さい。
なるべく気にしないで下さい。
そしてなるべく… テレビ等で見て下さい。
多分、がっかりしますから。
現場は、色々な意味で(笑)
更にロケ隊は日頃から、人止め、車止め、音止め等、まさに一般常識や人道的概念に反する行為で一般の方々に多大なる迷惑を掛ける事も多く、実際には、これらロケ隊を快く思っていない方々もかなり多くいらっしゃると思うのです。
が、しかし、これと同時に一般の方々が我々ロケ隊に対して行う行為についても、我々は否定もしくは排除(整理)しなければならない部分も往々にあるということを知って欲しいのですね。
つまり、円滑な撮影進行と交通渋滞緩和の為に、お互い協力することも大事ではないかなと思う訳です。
そしてそれらは、現場での混乱を未然に防ぐ為の一つの手段であるという事も重ねて理解していただきたいのです。
とは言っても、勝手に街中でロケを行うのがロケ隊ですから、その中で生活をしている住民が、そんな事言われる筋合はないのですが、一視聴者として、あくまでこれを参考にして頂ければ幸いだと思う次第です。
さて、街中でロケ隊に出くわす確率は、意外に多い訳ですが、特に撮影自体興味が無くとも、タイトルや放映時期、出演者等の情報は、少なからず知りたいと思うのが普通です。
その場合、一般の方々がとる行動としては、まず現場の見える位置へと近付き、誰が出ているかを確認しようとする行為に及びます。 それは出演者が特定できれば、番組名を知る事が可能かも知れないからです。 更にこれらの方々は、そこで特定が出来ないとなると、今度は忙しく働いているスタッフへ、この情報を聞き付けにやってきます。 仕事に集中しなければならないスタッフをとっ捕まえては、情報を仕入れようとするのです。 また例え情報が無くとも、ロケ現場や俳優をカメラ付き携帯で撮影する事で満足したり、現場近くでは、その携帯を使い「今ロケやってるぞ!」等と大声で喋ったりして、更に多くのギャラリーを増やしたりしているのです。
ロケを見学されるのは自由です。 ですが、これらの行為は全てロケの遅延に繋がってしまうのです。
これらの行為… 理由は様々ですが、ロケ現場付近でのカメラ撮影や携帯電話の使用は基本的に厳禁です。 しいてあげれば、撮影する時のフラッシュは映像に出てしまいますし、放送前の画像は極秘扱いかも知れません。 またタレント等の撮影は、法的な部分が絡んでいるかも知れないですし、電話などの話し声があると、勿論収録することはできなくなります。
つまりロケ現場を整理しなければならない制作サイドは、何よりも優先して、そういったギャラリーを安全な位置へと誘導したり、遅延行為を排除しなければならなくなるということです。 これらの動きは、明らかにロケ隊にとっては時間のロスなのです。
ご存知のように、ロケ隊は日々時間との戦いです。 少しの遅れが、予算や完成度合いにも影響してきます。
そしてロケ現場を素早く市民に返却し、付近の交通渋滞をいち早く正常なものに復帰させる我々の願いも、一般の方々の協力無しではありえないと思うのですよ。
ですから…
なるべく冷やかさないで下さい。
なるべくカメラで撮影しないで下さい。
なるべく友達を呼ばないで下さい。
なるべく気にしないで下さい。
そしてなるべく… テレビ等で見て下さい。
多分、がっかりしますから。
現場は、色々な意味で(笑)
2006年06月24日
ブラック&ブラック
港区新橋のオフィス街。
その中心に位置するちょっと広めの一方通行の両端に、早朝よりたくさんの駐車車両があったそうな。
左側の路上パーキングには、1時間置きにちゃんと律義に車を入れ替え、料金を払い込む撮影隊の車両数台。
一方右側の車両通行スペースには、某株主総会の役員送迎でやってきた古今東西黒塗り高級国産車十数台。
これは、どう考えたって、違法なのはどちらかが明らかな筈です。
なのに数時間後、恐らく通報で駆け付けた警察は、その黒塗り高級国産車のドライバーたちと、笑顔で談笑すると、何事もなかったかのようにその場を立ち去ってしまいました。
逆にこちらは、ルールを守っているのに、何故か料金徴収の天下り交通安全委員会のおじさんに怯えていたりする始末。
これが黒塗りの余裕と力なのか?
そしてこれが小市民的一般ドライバーとして見下された弱者の力なのか?
しかしこの見て見ぬフリが、今や全国的に当たり前の対応なのだから、もう笑うしかありません。
それならいっその事、ロケ車両も全て黒塗りにすればいいのに。
いや… 待てよ
そうすれば間違いなく、反政府団体の車両と見間違われて、連行されるに違いないよ(笑)
だって黒塗りのバスってば、ほら…
イメージ悪いから。
その中心に位置するちょっと広めの一方通行の両端に、早朝よりたくさんの駐車車両があったそうな。
左側の路上パーキングには、1時間置きにちゃんと律義に車を入れ替え、料金を払い込む撮影隊の車両数台。
一方右側の車両通行スペースには、某株主総会の役員送迎でやってきた古今東西黒塗り高級国産車十数台。
これは、どう考えたって、違法なのはどちらかが明らかな筈です。
なのに数時間後、恐らく通報で駆け付けた警察は、その黒塗り高級国産車のドライバーたちと、笑顔で談笑すると、何事もなかったかのようにその場を立ち去ってしまいました。
逆にこちらは、ルールを守っているのに、何故か料金徴収の天下り交通安全委員会のおじさんに怯えていたりする始末。
これが黒塗りの余裕と力なのか?
そしてこれが小市民的一般ドライバーとして見下された弱者の力なのか?
しかしこの見て見ぬフリが、今や全国的に当たり前の対応なのだから、もう笑うしかありません。
それならいっその事、ロケ車両も全て黒塗りにすればいいのに。
いや… 待てよ
そうすれば間違いなく、反政府団体の車両と見間違われて、連行されるに違いないよ(笑)
だって黒塗りのバスってば、ほら…
イメージ悪いから。
2006年06月22日
車中ベース宣言
新宿渋谷等の混雑した朝の集合場所へは行かず、積み込みは屋根付きの駐車場内。 現場では、最も近いポジションにて停車ができ、最近では必ず駐車場も確保される。 更に撮影が終わればどのパートよりも早く撤収し、車外へと機材を降ろしてしまえば即バレOKなんて…
端から見れば、いいように偏った機材車の仕事ですが、ドライバー自身、時々行き場に困る事態に陥ります。
それは“車中ベース”宣言を発っせられた時なんです。
基本的に機材車の仕事というのは、撮影録音機材とその人員を撮影現場まで輸送し、その現場により近い場所にて、それらを降ろすことを主とします。 後は現場近くで車内待機をする訳ですが、それが一ヵ所につきおよそ1時間から20時間にも及ぶだけで、特にそれ以外は専門的な手伝いを強制される訳でもなく、ロケバス等とは違い、逆に乗員に気を使われたりして、かえって恐縮してしまう位のものなんです。
かと言って、やはり狭い車内での待機というのは少々苦痛で、まるで水槽の中を泳ぐ魚のように、不自由な自由を与えられた拘束に過ぎず、その間をいかにして過ごすかというのが、機材車最大のポイントでもあったりする訳です。
しかし車内にいられるのは実はまだいい方で、特に雨の降る日のロケでは、その居場所すら奪われてしまう事があるのです。
車中ベース宣言発令!
雨、もしくは雨が予想される天気になると、普段降ろされる筈の撮影と録音ベースが、車内にセットされます。 これは勿論雨や水滴を避ける為で、後部ドアを開けたままの状態で、そこにVE、録音技師、照明技師、記録、メイク、衣裳、そして監督までもが、常時立ち尽くす事になります。
はっきり言って、メインスタッフを背中に背負った状態で、車内にいるほど僕は神経が図太くなく、また無神経でもありません。
そこで車外にて待機をする訳ですが、それが数時間にもなると、さすがにこちらも疲労困憊の色を隠せなくなって来ます。
スタッフたちは移動中仮眠する事が出来ます。 しかし我々の仮眠出来る時間はこの待機時間しかありません。 しかも機材車ベースを囲むメインスタッフには、テントや傘が用意され、雨風をしのげるよう配慮されます。 しかし車外に追いやられた我々は、雨に打たれつつ、しかも路上に放置された我が車両を監視し続けなければならないのです。
その姿はまるで、遠くから愛するものを見守るストーカーのようでした(笑)
この日、撮影は豪雨が降りしきる中、深夜にまで及び、結局その間、僕は一度も機材車に乗り込む事はありませんでした。
そして、この位の終了時間になると、現場へはタク送用のタクシーがわんさか集合し、片付けの終わったスタッフ達は、随時タクシーに乗り込み、家に着くまでの束の間を、恐らく仮眠して過ごす事になるでしょう。
しかし車両チームは、ここから更にバラシ場所までを走行する事になります。 「寝るのも仕事のうちだ!」と自負していた僕等は、ここから結構フラフラの状態で自走して帰る羽目になるのです。
この場合、例えば居眠りをして事故を起こしたら、その過失はやはりドライバーにあります。 しかし実際のロケ現場では、車両部以外の制作やその他自車運転ドライバー達は、全くと言っていいほど仮眠どころか休んでもいないのです。
そんな状態では、いつか必ず大事故に繋がります。 だからせめて、我々命を預かる車両部だけでも、その意思表示を前面に押し出さなければならないのです。
よし、「仮眠していないので居眠りしちゃうかもぉ」って、カミングアウトしてみよう(笑)
端から見れば、いいように偏った機材車の仕事ですが、ドライバー自身、時々行き場に困る事態に陥ります。
それは“車中ベース”宣言を発っせられた時なんです。
基本的に機材車の仕事というのは、撮影録音機材とその人員を撮影現場まで輸送し、その現場により近い場所にて、それらを降ろすことを主とします。 後は現場近くで車内待機をする訳ですが、それが一ヵ所につきおよそ1時間から20時間にも及ぶだけで、特にそれ以外は専門的な手伝いを強制される訳でもなく、ロケバス等とは違い、逆に乗員に気を使われたりして、かえって恐縮してしまう位のものなんです。
かと言って、やはり狭い車内での待機というのは少々苦痛で、まるで水槽の中を泳ぐ魚のように、不自由な自由を与えられた拘束に過ぎず、その間をいかにして過ごすかというのが、機材車最大のポイントでもあったりする訳です。
しかし車内にいられるのは実はまだいい方で、特に雨の降る日のロケでは、その居場所すら奪われてしまう事があるのです。
車中ベース宣言発令!
雨、もしくは雨が予想される天気になると、普段降ろされる筈の撮影と録音ベースが、車内にセットされます。 これは勿論雨や水滴を避ける為で、後部ドアを開けたままの状態で、そこにVE、録音技師、照明技師、記録、メイク、衣裳、そして監督までもが、常時立ち尽くす事になります。
はっきり言って、メインスタッフを背中に背負った状態で、車内にいるほど僕は神経が図太くなく、また無神経でもありません。
そこで車外にて待機をする訳ですが、それが数時間にもなると、さすがにこちらも疲労困憊の色を隠せなくなって来ます。
スタッフたちは移動中仮眠する事が出来ます。 しかし我々の仮眠出来る時間はこの待機時間しかありません。 しかも機材車ベースを囲むメインスタッフには、テントや傘が用意され、雨風をしのげるよう配慮されます。 しかし車外に追いやられた我々は、雨に打たれつつ、しかも路上に放置された我が車両を監視し続けなければならないのです。
その姿はまるで、遠くから愛するものを見守るストーカーのようでした(笑)
この日、撮影は豪雨が降りしきる中、深夜にまで及び、結局その間、僕は一度も機材車に乗り込む事はありませんでした。
そして、この位の終了時間になると、現場へはタク送用のタクシーがわんさか集合し、片付けの終わったスタッフ達は、随時タクシーに乗り込み、家に着くまでの束の間を、恐らく仮眠して過ごす事になるでしょう。
しかし車両チームは、ここから更にバラシ場所までを走行する事になります。 「寝るのも仕事のうちだ!」と自負していた僕等は、ここから結構フラフラの状態で自走して帰る羽目になるのです。
この場合、例えば居眠りをして事故を起こしたら、その過失はやはりドライバーにあります。 しかし実際のロケ現場では、車両部以外の制作やその他自車運転ドライバー達は、全くと言っていいほど仮眠どころか休んでもいないのです。
そんな状態では、いつか必ず大事故に繋がります。 だからせめて、我々命を預かる車両部だけでも、その意思表示を前面に押し出さなければならないのです。
よし、「仮眠していないので居眠りしちゃうかもぉ」って、カミングアウトしてみよう(笑)
2006年06月21日
レギュラーと言われて
レギュラーというのは、大抵一週間ないし一か月以上を通して連続して請負う仕事(ロケ)の事を言い、日々違う現場を渡り歩くよりは、少しは安定した精神状態を維持することが出来、また更に安定した収入を得る為には、このような仕事に就ける方が良かったりするものなんです。
ましてやフリーのドライバーなら尚更で、これが3ヶ月にも及ぶ連続ドラマのレギュラーなら、向こう3ヶ月間の仕事を探さなくてもいいかもしれないという、少々期待してしまいたくなるようなおいしい仕事とも言える訳なんですね。
まぁこれは、僕らのような一介の社員ドライバーとて同じ事で、日々担当の違う現場、日々違う乗員や荷物を運ぶよりは、連続している方がロケのスタイルや流れが分るだけ、精神的に楽であるばかりか、一々車両乗換えによる快適私物グッズの積み替えをする手間も省けるので、それはそれで楽だったりする訳です。
しかしそんな連ドラの仕事には大きな落とし穴があります。
それはドラマの内容や車両の種類にもおおよそ関係があるのですが、必ずしも全てが車両の必要なロケであるとは限らないからです。
つまり、2時間ドラマ等のようなロケや一般のロケセットをふんだんに盛り込んだ撮影では、車両を使った移動が必要不可欠となる訳ですが、連ドラのような作品の場合、いわゆる通常のロケとは呼ばれない、撮影専用のテレビスタジオを利用した撮影を一週間に何日も行うのです。
それは連続物であるが故の分量の多さ、加えてオンエアーまでの時間(スケジュール)の無さがその理由として上げられるからで、専用スタジオにおいてのマルチ撮影(3台以上のカメラでスイッチング等を駆使していっぺんに数カット撮る手法)は、このような分量の多い連ドラには欠かせない重要なスタイルであるのです。
そしてこのようなスタイルの場合、車両部の出番は基本的には無し。 美トラは例外としてスタジオに拘留になる事が多いですが、その他のロケバスは、前日の搬入とロケ終わりの積み込みのみ。 そして機材車に至っては、スタジオ内の機材を使用する為、搬入搬出すら無しという、極めて仕事薄の状態となる訳なんです。
つまりスタジオのセット撮影が多ければ多い程、車両部としての仕事が減り、一週間のスケジュールがまるで虫にでも喰われたかのように穴だらけな状態となってしまうのです。
例えば今回の場合、僕は9月まで、この組にみっちりおさえられました。
最初のうちは、ロケがバンバン入りましたが、以後段々とセットや撮休が増えていき、気が付けばこのようなスケジュールとなっていたのです。
ロケロケロケロケロケ
休み休み
ロケロケ
セットセット
ロケ
休み休み
ロケロケ
セットセットセット
休み休み
ロケロケ
セットセット
ロケ
休み休み
ロケロケ
セットセットセット
休み休み
ロケロケ
セットセット
ロケ
休み休み
ロケ ロケ
セットセットセット
休み休み
ロケロケ
セットセット
ちなみにこれは7月末までのスケジュールです。 ♪タントンタントンタントントン、何やら母さんのお肩でも叩きたくなるようなリズムですが(笑)、要するに、この2ヶ月でロケが22日、セットと休みが合計で31日。
という事は、22日はこの連ドラに通い、その他の31日間は、休みもしくは別の仕事をしなければならないのです。
果たしてこれが純粋にレギュラーと呼べるのでしょうか。
そりゃあ撮影スタッフは、セット日も基本的には顔を合わせますから、月の三分の二以上は一緒の仕事です。 ですが我々は時々顔を見せる局P(テレビ局のプロデューサー)みたいなものです。 7月に至っては、11日しかロケがないのです。
このような虫喰い状態では、他の2時間ドラマでもレギュラーにはなれません。 差詰めこの間は“別バス”“別トラ”“劇用車”等が割当てられる事でしょう。
結局、中途半端に宙ぶらりんで、飼い殺しの状態になってしまいました。 これでは、日替わりの精神的苦痛を味わわなくてはなりません。
何という事でしょう。
レギュラーと言われて、就いた仕事がこんなに少ないなんて…
これは間違いなく詐欺です。
こうなったら…
う、う、うろたえてやる!!
ましてやフリーのドライバーなら尚更で、これが3ヶ月にも及ぶ連続ドラマのレギュラーなら、向こう3ヶ月間の仕事を探さなくてもいいかもしれないという、少々期待してしまいたくなるようなおいしい仕事とも言える訳なんですね。
まぁこれは、僕らのような一介の社員ドライバーとて同じ事で、日々担当の違う現場、日々違う乗員や荷物を運ぶよりは、連続している方がロケのスタイルや流れが分るだけ、精神的に楽であるばかりか、一々車両乗換えによる快適私物グッズの積み替えをする手間も省けるので、それはそれで楽だったりする訳です。
しかしそんな連ドラの仕事には大きな落とし穴があります。
それはドラマの内容や車両の種類にもおおよそ関係があるのですが、必ずしも全てが車両の必要なロケであるとは限らないからです。
つまり、2時間ドラマ等のようなロケや一般のロケセットをふんだんに盛り込んだ撮影では、車両を使った移動が必要不可欠となる訳ですが、連ドラのような作品の場合、いわゆる通常のロケとは呼ばれない、撮影専用のテレビスタジオを利用した撮影を一週間に何日も行うのです。
それは連続物であるが故の分量の多さ、加えてオンエアーまでの時間(スケジュール)の無さがその理由として上げられるからで、専用スタジオにおいてのマルチ撮影(3台以上のカメラでスイッチング等を駆使していっぺんに数カット撮る手法)は、このような分量の多い連ドラには欠かせない重要なスタイルであるのです。
そしてこのようなスタイルの場合、車両部の出番は基本的には無し。 美トラは例外としてスタジオに拘留になる事が多いですが、その他のロケバスは、前日の搬入とロケ終わりの積み込みのみ。 そして機材車に至っては、スタジオ内の機材を使用する為、搬入搬出すら無しという、極めて仕事薄の状態となる訳なんです。
つまりスタジオのセット撮影が多ければ多い程、車両部としての仕事が減り、一週間のスケジュールがまるで虫にでも喰われたかのように穴だらけな状態となってしまうのです。
例えば今回の場合、僕は9月まで、この組にみっちりおさえられました。
最初のうちは、ロケがバンバン入りましたが、以後段々とセットや撮休が増えていき、気が付けばこのようなスケジュールとなっていたのです。
ロケロケロケロケロケ
休み休み
ロケロケ
セットセット
ロケ
休み休み
ロケロケ
セットセットセット
休み休み
ロケロケ
セットセット
ロケ
休み休み
ロケロケ
セットセットセット
休み休み
ロケロケ
セットセット
ロケ
休み休み
ロケ ロケ
セットセットセット
休み休み
ロケロケ
セットセット
ちなみにこれは7月末までのスケジュールです。 ♪タントンタントンタントントン、何やら母さんのお肩でも叩きたくなるようなリズムですが(笑)、要するに、この2ヶ月でロケが22日、セットと休みが合計で31日。
という事は、22日はこの連ドラに通い、その他の31日間は、休みもしくは別の仕事をしなければならないのです。
果たしてこれが純粋にレギュラーと呼べるのでしょうか。
そりゃあ撮影スタッフは、セット日も基本的には顔を合わせますから、月の三分の二以上は一緒の仕事です。 ですが我々は時々顔を見せる局P(テレビ局のプロデューサー)みたいなものです。 7月に至っては、11日しかロケがないのです。
このような虫喰い状態では、他の2時間ドラマでもレギュラーにはなれません。 差詰めこの間は“別バス”“別トラ”“劇用車”等が割当てられる事でしょう。
結局、中途半端に宙ぶらりんで、飼い殺しの状態になってしまいました。 これでは、日替わりの精神的苦痛を味わわなくてはなりません。
何という事でしょう。
レギュラーと言われて、就いた仕事がこんなに少ないなんて…
これは間違いなく詐欺です。
こうなったら…
う、う、うろたえてやる!!
2006年06月18日
民間委託監視員のエレジー
多くの問題点を未だに抱える駐禁の民間委託拡大について、警察庁はこう述べています。
〔違法駐車は都市部を中心に常態化し、交通事故や交通渋滞を引き起こすなど、国民生活に著しい弊害をもたらしている。 しかしながら、治安情勢が悪化している現状においては、違法駐車の取り締まりに投入できる警察の執行力には限界がある〕
つまり、悪質な犯罪が増加しているにも関わらず、検挙率が低下している現在、必要事犯に警察の力を注ぎたい、というのが違法駐車取り締まり業務が民間に委託される基本的な理由です。
ですが、実際その背景には、団塊世代の警察官が大量定年となる2007年以降の問題が見え隠れしており、退職者たちの再就職先の確保、いわゆる天下りの受け皿としての場所作りの為の対策なのではないかと、巷では噂されているのです。
事実、民間委託に参入できるのは、警察退職者の再就職先に多い警備会社等の法人に限られ、通常監視員になる為の資格取得に必要な各都道府県公安委員会が開催する資格者講習や終了考査等の合格条件も、元警察官としての一定の経歴を有するものならば、特別な認定考査のみで簡単に手に入れる事ができるのです。
これではやはり、退職した警察職員の再就職先を民間に確保するのが狙いであると言われても仕方ありません。
更にそうなれば、一部の法人が偏って委託を受ける可能性も考えられます。 これは新たな癒着関係の発生が懸念されると共に、民間団体による営利目的の為の取り締まりの横行、また会社の従業員である委託監視員が、公務執行妨害罪を振りかざす可能性もあるという事も、この際大きな問題点として取沙汰さなければならないのです。
受託法人や監視員は、警察のように捜査活動をすることはありませんが、取り締まりにあたる監視員は、放置車両等の違反データを警察の端末に登録するという業務を行います。つまり、個人情報を取り扱うのです。 そしてこれらを悪用する(利用される)危険性すら秘められているのです。
今巷では、犯罪が増える一方です。 そしてその検挙率も低下しています。
果たして今回の民間委託によって犯罪の検挙率は上がるのでしょうか。
2年前、僕のロケバスにアテ逃げをした無許可産廃業者は捕まるのでしょうか。
どうか、国が我々を守ってくれますように。
そんな崩壊性…
いや、そんな法改正であってほしいと思います。
〔違法駐車は都市部を中心に常態化し、交通事故や交通渋滞を引き起こすなど、国民生活に著しい弊害をもたらしている。 しかしながら、治安情勢が悪化している現状においては、違法駐車の取り締まりに投入できる警察の執行力には限界がある〕
つまり、悪質な犯罪が増加しているにも関わらず、検挙率が低下している現在、必要事犯に警察の力を注ぎたい、というのが違法駐車取り締まり業務が民間に委託される基本的な理由です。
ですが、実際その背景には、団塊世代の警察官が大量定年となる2007年以降の問題が見え隠れしており、退職者たちの再就職先の確保、いわゆる天下りの受け皿としての場所作りの為の対策なのではないかと、巷では噂されているのです。
事実、民間委託に参入できるのは、警察退職者の再就職先に多い警備会社等の法人に限られ、通常監視員になる為の資格取得に必要な各都道府県公安委員会が開催する資格者講習や終了考査等の合格条件も、元警察官としての一定の経歴を有するものならば、特別な認定考査のみで簡単に手に入れる事ができるのです。
これではやはり、退職した警察職員の再就職先を民間に確保するのが狙いであると言われても仕方ありません。
更にそうなれば、一部の法人が偏って委託を受ける可能性も考えられます。 これは新たな癒着関係の発生が懸念されると共に、民間団体による営利目的の為の取り締まりの横行、また会社の従業員である委託監視員が、公務執行妨害罪を振りかざす可能性もあるという事も、この際大きな問題点として取沙汰さなければならないのです。
受託法人や監視員は、警察のように捜査活動をすることはありませんが、取り締まりにあたる監視員は、放置車両等の違反データを警察の端末に登録するという業務を行います。つまり、個人情報を取り扱うのです。 そしてこれらを悪用する(利用される)危険性すら秘められているのです。
今巷では、犯罪が増える一方です。 そしてその検挙率も低下しています。
果たして今回の民間委託によって犯罪の検挙率は上がるのでしょうか。
2年前、僕のロケバスにアテ逃げをした無許可産廃業者は捕まるのでしょうか。
どうか、国が我々を守ってくれますように。
そんな崩壊性…
いや、そんな法改正であってほしいと思います。
2006年06月16日
機材車トランスポーター
大雨が降った午前中が、嘘のように晴れ上がった昼下り。
第2現場をバラシ中の僕のところへ、あまり面識の無い美術進行さんがやって来ました。
「piyotaさん? あのー、これを次の第3現場に先発したメイクさんに届けてほしいんですが…」
手渡されたのは小さな瓶詰が二つ。 中にはそれぞれ肌色系の半練り固形物が入っており、なるほどこれはメイク道具の一部であるという事が理解出来る物でした。
それを何故に僕のところへ?
続く第3現場へは、メイク車が役者の入り時間に合わせて先発していました。 それは第2現場が終了する約30分も前の話です。
しかし聞くところによると、その先発メイク車に乗って行ったメイクが肝心のメイク道具の一部をここへ忘れて行ったらしいのです。
つまり本隊の中でも一番先に出発するであろう機材車の僕へ、そのブツを届けるよう依頼してきたという訳なのです。
同乗のカメラマン曰く、次の現場で仕度をする主役俳優は待たされる事を異常に嫌う俳優らしく、もしかしたらへそを曲げて撮影どころではなくなるかもしれない、とのこと。
これはエラいバトンを受け取ったぞ! と、いうところへメイクアシスタントがやって来て、「くれぐれも宜しくお願いします」と何度も頭を下げたりする。
この時点で14時05分。 そしてその主役の入り時間が14時45分。
その間隔わずか40分。
しかしここは目黒区にある都立大駅前。 そして問題の目的地が稲城市向陽台。 直線にしても約20キロの道程。 いや例え20キロだとしても、平日の都内移動は侮る事ができない。
とりあえず、他のパートの手伝いそっちのけで、緊急出発。 停車していた一番左のレーンから間髪入れずに右折レーンへ。 まずは目黒通りを逆向きに、目的地を背にした状態で環状7号線へと向いました。
さて、この移動には、大きく分けて二通りの選択肢がありました。
このまま目黒通りを進行方向に進み環状8号線から、多摩川沿いを走る距離優先の一般道ルート。 そして一度反転し、環7を北上。 その後、首都高4号永福から高速に乗り、一気に中央道稲城インターへと向う有料ルート。 後者は遠回りではあるが、一度高速へ乗れば早い筈。 しかしそこに行き着くまでには、渋滞のメッカ大原2丁目交差点を通るというリスクを背負う事になる。 が、前者とて距離こそ近いが、渋滞ポイントは数多い。
僕はとりあえず、後者を選択していました。 高速道路へ賭ける事にしたのです!
タイトル 『機材車トランスポーター』
{この日の環7は、思っていたより流れが悪かった。 オレはイライラな気分を抑える事ができず、目の前を走るウスノロな大型車両に照準を合わせると、その大きなケツに一発お見舞いしてやった。 追ってはまだ来なかったが、息は抜けない。 オレは頼まれたブツを、名も知らぬメイクに渡すよう依頼されただけの男だが、このブツにはかなりの値打ちがあるらしいからな。
甲州街道に出る。 忌まわしい制服を来た男たちが、交差点で違反者を捕まえるべく目を光らせている。 ただのバウンティーハンター(点数稼ぎ)のようにも見えるが、オレにとっては関わりたくもない相手だ。 ここで捕まればオレの任務は完了しないのだ。
間もなく永福ポイントよりワープ体制に入る。 料金は300イェンだが、これで追っての目も眩ますって寸法さ。 時計の針は、この時点で14時25分。 どうやらアステロイドベルトは難なくクリアーってところだろう。 しかしその先で、ミタカって奴が立ちはだかる。 通行料として、ちゃっかり700イェンもはぎ取りやがった。 まさに血も涙ねぇ奴だぜ、全く。
大きな星の川を渡り切ると、ここでワープ体制を解除する。 目的地のイナギはもう目と鼻の先。 しかしここでオレは、思ってもみなかった難題に遭遇した。 …渋滞だ。 オーマイガッ! なんて事だ。 よりによって、信号後一つのところで全く動きやしねぇ。 ついてねぇ。 時計の針は14時39分をさしている。 こうなりゃ一か八か、ショートカットするしかねぇ。 オレは一つ手前の路地を曲がると、最後の力を振り絞った。
後は運を天にに任せるしかねぇ。 何しろオレは…〈ウン〉と〈テン〉には、縁があるらしいからな…}
14時43分、無事任務完了。 どうやらメイクには間に合ったようです。
{オレは快速モードを解除すると、通常業務を再開する為、車を降りた。 だが… 本職の方の生きた荷物は、どうやら目が回ってしまったようで、到着した後もしばらくぐったりとしていた… まったくついてねぇぜ!}
END
第2現場をバラシ中の僕のところへ、あまり面識の無い美術進行さんがやって来ました。
「piyotaさん? あのー、これを次の第3現場に先発したメイクさんに届けてほしいんですが…」
手渡されたのは小さな瓶詰が二つ。 中にはそれぞれ肌色系の半練り固形物が入っており、なるほどこれはメイク道具の一部であるという事が理解出来る物でした。
それを何故に僕のところへ?
続く第3現場へは、メイク車が役者の入り時間に合わせて先発していました。 それは第2現場が終了する約30分も前の話です。
しかし聞くところによると、その先発メイク車に乗って行ったメイクが肝心のメイク道具の一部をここへ忘れて行ったらしいのです。
つまり本隊の中でも一番先に出発するであろう機材車の僕へ、そのブツを届けるよう依頼してきたという訳なのです。
同乗のカメラマン曰く、次の現場で仕度をする主役俳優は待たされる事を異常に嫌う俳優らしく、もしかしたらへそを曲げて撮影どころではなくなるかもしれない、とのこと。
これはエラいバトンを受け取ったぞ! と、いうところへメイクアシスタントがやって来て、「くれぐれも宜しくお願いします」と何度も頭を下げたりする。
この時点で14時05分。 そしてその主役の入り時間が14時45分。
その間隔わずか40分。
しかしここは目黒区にある都立大駅前。 そして問題の目的地が稲城市向陽台。 直線にしても約20キロの道程。 いや例え20キロだとしても、平日の都内移動は侮る事ができない。
とりあえず、他のパートの手伝いそっちのけで、緊急出発。 停車していた一番左のレーンから間髪入れずに右折レーンへ。 まずは目黒通りを逆向きに、目的地を背にした状態で環状7号線へと向いました。
さて、この移動には、大きく分けて二通りの選択肢がありました。
このまま目黒通りを進行方向に進み環状8号線から、多摩川沿いを走る距離優先の一般道ルート。 そして一度反転し、環7を北上。 その後、首都高4号永福から高速に乗り、一気に中央道稲城インターへと向う有料ルート。 後者は遠回りではあるが、一度高速へ乗れば早い筈。 しかしそこに行き着くまでには、渋滞のメッカ大原2丁目交差点を通るというリスクを背負う事になる。 が、前者とて距離こそ近いが、渋滞ポイントは数多い。
僕はとりあえず、後者を選択していました。 高速道路へ賭ける事にしたのです!
タイトル 『機材車トランスポーター』
{この日の環7は、思っていたより流れが悪かった。 オレはイライラな気分を抑える事ができず、目の前を走るウスノロな大型車両に照準を合わせると、その大きなケツに一発お見舞いしてやった。 追ってはまだ来なかったが、息は抜けない。 オレは頼まれたブツを、名も知らぬメイクに渡すよう依頼されただけの男だが、このブツにはかなりの値打ちがあるらしいからな。
甲州街道に出る。 忌まわしい制服を来た男たちが、交差点で違反者を捕まえるべく目を光らせている。 ただのバウンティーハンター(点数稼ぎ)のようにも見えるが、オレにとっては関わりたくもない相手だ。 ここで捕まればオレの任務は完了しないのだ。
間もなく永福ポイントよりワープ体制に入る。 料金は300イェンだが、これで追っての目も眩ますって寸法さ。 時計の針は、この時点で14時25分。 どうやらアステロイドベルトは難なくクリアーってところだろう。 しかしその先で、ミタカって奴が立ちはだかる。 通行料として、ちゃっかり700イェンもはぎ取りやがった。 まさに血も涙ねぇ奴だぜ、全く。
大きな星の川を渡り切ると、ここでワープ体制を解除する。 目的地のイナギはもう目と鼻の先。 しかしここでオレは、思ってもみなかった難題に遭遇した。 …渋滞だ。 オーマイガッ! なんて事だ。 よりによって、信号後一つのところで全く動きやしねぇ。 ついてねぇ。 時計の針は14時39分をさしている。 こうなりゃ一か八か、ショートカットするしかねぇ。 オレは一つ手前の路地を曲がると、最後の力を振り絞った。
後は運を天にに任せるしかねぇ。 何しろオレは…〈ウン〉と〈テン〉には、縁があるらしいからな…}
14時43分、無事任務完了。 どうやらメイクには間に合ったようです。
{オレは快速モードを解除すると、通常業務を再開する為、車を降りた。 だが… 本職の方の生きた荷物は、どうやら目が回ってしまったようで、到着した後もしばらくぐったりとしていた… まったくついてねぇぜ!}
END
2006年06月14日
ロスタイム
タク送(深夜までのロケの為、自宅までタクシーで送ること)というものは制作サイドにとって苦肉の策であって、決して日常的であってはならない筈です。 それは当然予算削減が、制作サイドの思惑だからですね。
しかしロケというもの、実際はなかなかスケジュール通り順調にはいかないものです。 いやむしろ、日々渡されるスケジュール自体、元々そんなにあてにはならないものではないかと思う訳です。
さて、タク送というものに定義があるとすれば、それは終了時刻には既に帰宅する為の電車等の公共機関が無くなった場合を指す訳ですが、その基準として撮影終了時刻がおよそ23時から23時半。 ロケ場所にもよりますが、大抵ロケ終了後は、片付けやバラシ、そして移動が伴いますから、それを含めて逆算した終了時間が23時以降の場合におよそ設定されるのです。
しかしこれは制作会社によって判断する基準が大きく変わるので、23時を超えた時点で、その終了現場から直ぐタクシーに乗れる会社もあれば、午前0時を回っていても、ギリギリまで終電車を乗り継ぎ、それすらも無くなった場所からタクシーを利用するよう促す会社まで、色々貧富があるということをスタッフは注意せねばなりません。
という前フリを踏まえて、今回の組を少し振り返ってみます。
今回の連ドラは、現在インをして3日目になります。 今の所はまだ、オープンロケ主体の現場です。
まぁ、結論から言いますと毎日タク送です。 でも当初の日々スケジュールでは、いわゆるタク送前の終了予定時刻に設定されていたのです。
つまりスケジューラーの気持ちとしては、タク送前の終了予定時刻を組む事によって、立前だけは成立させたかったんですね。 さて注目の終了予定時刻を見てみると…
22時45分。
22時45分…
22時45分!
なるほど… スケジュール上では確かにギリギリタク送前に終わる計算にはなっていますよね(笑) いやそれにしても、涙が出る程分かりやすい… まるで7時15分出発朝食無しの日みたいです。 (7時出発なら朝食が付きます)
しかしこの15分で、実際相当額の予算が変化するのです。
そもそもスケジュールに書かれた予定時刻というのは、テレビドラマ独特のものであって、映画等のスケジュールには、書かれていない場合が多いようです。 そしてこれらは、台本に書かれたシーンのページ数(ト書や台詞の行数)等によって、大まかに1カット何分の割合で計算されていくものなのです。
という訳で、それらを考慮された今回のスケジュールだったのですが、結果は、
25時30分。
26時30分…
26時00分!
まさに惨敗です(笑) ワールドカップより酷い結末です。 サムライブルーより、更にブルーな気分です。
いっその事、最初からタク送だと分かっていた方が傷付き具合が軽くて済んでいたのに。
たった15分、されど15分。
ロケ隊にとってのロスタイムは、まさにサドンデスの様相ですね(笑)
しかしロケというもの、実際はなかなかスケジュール通り順調にはいかないものです。 いやむしろ、日々渡されるスケジュール自体、元々そんなにあてにはならないものではないかと思う訳です。
さて、タク送というものに定義があるとすれば、それは終了時刻には既に帰宅する為の電車等の公共機関が無くなった場合を指す訳ですが、その基準として撮影終了時刻がおよそ23時から23時半。 ロケ場所にもよりますが、大抵ロケ終了後は、片付けやバラシ、そして移動が伴いますから、それを含めて逆算した終了時間が23時以降の場合におよそ設定されるのです。
しかしこれは制作会社によって判断する基準が大きく変わるので、23時を超えた時点で、その終了現場から直ぐタクシーに乗れる会社もあれば、午前0時を回っていても、ギリギリまで終電車を乗り継ぎ、それすらも無くなった場所からタクシーを利用するよう促す会社まで、色々貧富があるということをスタッフは注意せねばなりません。
という前フリを踏まえて、今回の組を少し振り返ってみます。
今回の連ドラは、現在インをして3日目になります。 今の所はまだ、オープンロケ主体の現場です。
まぁ、結論から言いますと毎日タク送です。 でも当初の日々スケジュールでは、いわゆるタク送前の終了予定時刻に設定されていたのです。
つまりスケジューラーの気持ちとしては、タク送前の終了予定時刻を組む事によって、立前だけは成立させたかったんですね。 さて注目の終了予定時刻を見てみると…
22時45分。
22時45分…
22時45分!
なるほど… スケジュール上では確かにギリギリタク送前に終わる計算にはなっていますよね(笑) いやそれにしても、涙が出る程分かりやすい… まるで7時15分出発朝食無しの日みたいです。 (7時出発なら朝食が付きます)
しかしこの15分で、実際相当額の予算が変化するのです。
そもそもスケジュールに書かれた予定時刻というのは、テレビドラマ独特のものであって、映画等のスケジュールには、書かれていない場合が多いようです。 そしてこれらは、台本に書かれたシーンのページ数(ト書や台詞の行数)等によって、大まかに1カット何分の割合で計算されていくものなのです。
という訳で、それらを考慮された今回のスケジュールだったのですが、結果は、
25時30分。
26時30分…
26時00分!
まさに惨敗です(笑) ワールドカップより酷い結末です。 サムライブルーより、更にブルーな気分です。
いっその事、最初からタク送だと分かっていた方が傷付き具合が軽くて済んでいたのに。
たった15分、されど15分。
ロケ隊にとってのロスタイムは、まさにサドンデスの様相ですね(笑)
2006年06月12日
放置プレーで大逆転!
車両部にとって、放置プレー数あれど、これ程までに全貌の見えない仕事を僕は今まで経験した事がないと思います。
その仕事は、ロケ当日2、3日前に、急遽我が社へ舞込んで来ました。
内容としては、聞いた事もないバンドのプロモーションビデオで、それに出演するエキストラを千葉の九十九里まで送迎するというものでした。
ロケ前日、簡単な予定表がFAXにて送られてきたのですが、そのほとんどが黒く塗り潰れており、とりあえずこの時点で確認出来る情報として、9時半新宿出発で現地終了予定が19時半。 高速代を行きは僕が立替えで、現地到着後、担当者より仮払いを受け取る、集合場所へは、引率者を含むエキストラ12人が来るという、
まぁ、それだけ分かればなんとかなるだろう的なものだけで、いざ当日を迎える事になったのです。
午前9時ちょっと前、新宿の集合場所へ到着。 予定表の片隅に走り書きされた、「宴会客10人」という部分から、老人の10人組を自ら発見、ロケバスへと招き入れます。 一方引率者はというと、まだ右も左も分からぬいった感じの若者で(恐らく制作会社の新人)、少しだけドタバタしていたので、とりあえず担当者へ、全員が揃った旨を連絡させ、ちょっとした道程もあるので、少し早めの出発を促したのです。
午前11時、現場である温泉宿へ到着。 駐車場にはその他のロケ車両は見当たりませんでしたが、とりあえずロケ隊の方は先に到着して、既にロケを始めているスケジュールだったので、エキストラの皆さんを降ろした後、自分の判断で(引率の若者は既にいなく)駐車場にて待機する事にしたのです。
…
午後2時過ぎ、特に何の連絡も御誘いもなかったので、近くの売店で昼食になるであろうタコ焼きを購入。
プロモーションビデオはドラマ等と違って、食事を摂らずに勢いで撮影する事もある為、今回もきっとそうであろうと判断したのです。 ましてや外で待機するロケバス、ましてや朝からいないロケバスですから、もしかしたらただ存在を忘れているだけかも知れないけれど、まぁ、一介のロケドライバーが、「ご飯まだぁ?」等と、忙しくしている現場へ出向くのも、なんだかバツが悪いので、今回は、いや今回も(笑)、食事は自分で摂る事にした訳なのです。
その後も、駐車場での待機が続きましたが、当然僕の所へは誰も来はしません。
それどころか、ロケ関係車両が、駐車場のどこにも見当たらない事に、今更ながらに、一抹の不安を覚え、次第に暮れ行く空を一人バスの中から眺めていたりしていたのです。
しかしそんな不安を一掃するような展開がありました。
例の担当者であるプロデューサーが血相を変えてこちらへ走って来たのです。
「申し訳ありません! 挨拶もしませんで。 しかも食事の方も渡してなかったそうで…」と、食事代を渡してくれたのです。
これは放置されていた僕にとって、思ってもみなかった展開です。 しかも、PVにも関わらず順調に進んでいるという良い知らせのオマケ付き。(大概押しますからね…)
そして、本当に終了予定時刻よりもだいぶ早く、じじィ… もとい、御老人がたが戻ってきたのです。
段々展開が良い方へ良い方へと巡って行きます。
何しろ、行きは乗ろうとしていた首都高の入口で、警護の為の通行止めにあったり、最後のサービスエリアを過ぎた直後にトイレ休憩を求められたりと、リズムが狂いっぱなしの有様でしたから。
帰りの高速は、帰宅ラッシュの時間帯にも関わらず、渋滞は皆無でした。
しかも持ち帰り用として渡されたお弁当を、皆さん車内で食べられたにも関わらず、バラシ場所到着後は、それらのゴミを全て持って降りて行ったのです。(スタッフでは有り得ません)
これは僕にしてみれば、だいだいだいだいだ〜い大逆転、まさに豪快なうっちゃりです。
終わってみれば、何やら清々しささえ感じた今回のプロモロケ。
尚、肝心のロケ自体は見ていませんので、実際に行われていたかどうかは、未だに不明なんですけどね(笑)
その仕事は、ロケ当日2、3日前に、急遽我が社へ舞込んで来ました。
内容としては、聞いた事もないバンドのプロモーションビデオで、それに出演するエキストラを千葉の九十九里まで送迎するというものでした。
ロケ前日、簡単な予定表がFAXにて送られてきたのですが、そのほとんどが黒く塗り潰れており、とりあえずこの時点で確認出来る情報として、9時半新宿出発で現地終了予定が19時半。 高速代を行きは僕が立替えで、現地到着後、担当者より仮払いを受け取る、集合場所へは、引率者を含むエキストラ12人が来るという、
まぁ、それだけ分かればなんとかなるだろう的なものだけで、いざ当日を迎える事になったのです。
午前9時ちょっと前、新宿の集合場所へ到着。 予定表の片隅に走り書きされた、「宴会客10人」という部分から、老人の10人組を自ら発見、ロケバスへと招き入れます。 一方引率者はというと、まだ右も左も分からぬいった感じの若者で(恐らく制作会社の新人)、少しだけドタバタしていたので、とりあえず担当者へ、全員が揃った旨を連絡させ、ちょっとした道程もあるので、少し早めの出発を促したのです。
午前11時、現場である温泉宿へ到着。 駐車場にはその他のロケ車両は見当たりませんでしたが、とりあえずロケ隊の方は先に到着して、既にロケを始めているスケジュールだったので、エキストラの皆さんを降ろした後、自分の判断で(引率の若者は既にいなく)駐車場にて待機する事にしたのです。
…
午後2時過ぎ、特に何の連絡も御誘いもなかったので、近くの売店で昼食になるであろうタコ焼きを購入。
プロモーションビデオはドラマ等と違って、食事を摂らずに勢いで撮影する事もある為、今回もきっとそうであろうと判断したのです。 ましてや外で待機するロケバス、ましてや朝からいないロケバスですから、もしかしたらただ存在を忘れているだけかも知れないけれど、まぁ、一介のロケドライバーが、「ご飯まだぁ?」等と、忙しくしている現場へ出向くのも、なんだかバツが悪いので、今回は、いや今回も(笑)、食事は自分で摂る事にした訳なのです。
その後も、駐車場での待機が続きましたが、当然僕の所へは誰も来はしません。
それどころか、ロケ関係車両が、駐車場のどこにも見当たらない事に、今更ながらに、一抹の不安を覚え、次第に暮れ行く空を一人バスの中から眺めていたりしていたのです。
しかしそんな不安を一掃するような展開がありました。
例の担当者であるプロデューサーが血相を変えてこちらへ走って来たのです。
「申し訳ありません! 挨拶もしませんで。 しかも食事の方も渡してなかったそうで…」と、食事代を渡してくれたのです。
これは放置されていた僕にとって、思ってもみなかった展開です。 しかも、PVにも関わらず順調に進んでいるという良い知らせのオマケ付き。(大概押しますからね…)
そして、本当に終了予定時刻よりもだいぶ早く、じじィ… もとい、御老人がたが戻ってきたのです。
段々展開が良い方へ良い方へと巡って行きます。
何しろ、行きは乗ろうとしていた首都高の入口で、警護の為の通行止めにあったり、最後のサービスエリアを過ぎた直後にトイレ休憩を求められたりと、リズムが狂いっぱなしの有様でしたから。
帰りの高速は、帰宅ラッシュの時間帯にも関わらず、渋滞は皆無でした。
しかも持ち帰り用として渡されたお弁当を、皆さん車内で食べられたにも関わらず、バラシ場所到着後は、それらのゴミを全て持って降りて行ったのです。(スタッフでは有り得ません)
これは僕にしてみれば、だいだいだいだいだ〜い大逆転、まさに豪快なうっちゃりです。
終わってみれば、何やら清々しささえ感じた今回のプロモロケ。
尚、肝心のロケ自体は見ていませんので、実際に行われていたかどうかは、未だに不明なんですけどね(笑)
2006年06月10日
駐禁被害報告
改正道路交通法施行における民間委託が始まって、もう既に10日が経とうとしていますが、相変わらず無謀な路駐が続く昨今のロケにおいて、幸いな事に現時点では、未だその取り締まりを受けずに過ごしています。
6月1日施行以来、主だったロケ隊の被害は耳にはしていませんが、例えば新宿の集合場所で、施行日の早朝に、いきなり、かの有名な“お弁当屋”が、キップを切られたとか、悪質な駐停車として免許や登録番号を控えられたロケ車両がいたとか、そういった話だけは、遠からず耳に入って来ている現状です。
現在、僕が参加している組では、制作より配られるロケ地図に、「搬入後は各駐車場へ移動」とか、指定止め位置である箇所が必ず路上パーキングになっていたりとか、その努力は伺えます。
でも実際には、それらに移動する事は、余程の事がなければ(通報等)ありません。
つまり、基本的には制作サイドの立前だけが存在し、実際は以前とあまり変わりがないという事なのでしょう。
さて、ロケ隊以外に目を向けると、やはり各地で色々問題もあるようです。
その筆頭はやはり、1日に都内で起きた、監視員暴行による逮捕劇でしょう。
この他にも、表沙汰にはならないいざこざも色々あったとは思いますが、その話の中でも、気になったのが、商店街や地域住民の思惑と結果の話です。
それは、普段違法駐車等で、迷惑を被っていた商店街の地域住民が、路駐が減った事によって客足までが減って皆嘆いているというのです。
これは新たな展開です。 この責任は一体誰にあるのでしょうか。
これはまるで、駐車場に入れる金は無いからと路駐して、駐禁で倍以上の金を払ったロケ隊のようではないか!(まるで違いますね)
つまり、この改正法の施行自体、ある一つの機関とその天下りと言われる会社のみが、良い夢を見られるように出来たシステムなのではないかと、思えてならないのです。
これについては、また日を改めて書いてみたいと思います。
そして今夜もまた、制作が、「警察来たら教えて下さい」と僕の車両前後に2台止めて行きました。
ちなみに来た時は、もう遅いと思います(笑)
6月1日施行以来、主だったロケ隊の被害は耳にはしていませんが、例えば新宿の集合場所で、施行日の早朝に、いきなり、かの有名な“お弁当屋”が、キップを切られたとか、悪質な駐停車として免許や登録番号を控えられたロケ車両がいたとか、そういった話だけは、遠からず耳に入って来ている現状です。
現在、僕が参加している組では、制作より配られるロケ地図に、「搬入後は各駐車場へ移動」とか、指定止め位置である箇所が必ず路上パーキングになっていたりとか、その努力は伺えます。
でも実際には、それらに移動する事は、余程の事がなければ(通報等)ありません。
つまり、基本的には制作サイドの立前だけが存在し、実際は以前とあまり変わりがないという事なのでしょう。
さて、ロケ隊以外に目を向けると、やはり各地で色々問題もあるようです。
その筆頭はやはり、1日に都内で起きた、監視員暴行による逮捕劇でしょう。
この他にも、表沙汰にはならないいざこざも色々あったとは思いますが、その話の中でも、気になったのが、商店街や地域住民の思惑と結果の話です。
それは、普段違法駐車等で、迷惑を被っていた商店街の地域住民が、路駐が減った事によって客足までが減って皆嘆いているというのです。
これは新たな展開です。 この責任は一体誰にあるのでしょうか。
これはまるで、駐車場に入れる金は無いからと路駐して、駐禁で倍以上の金を払ったロケ隊のようではないか!(まるで違いますね)
つまり、この改正法の施行自体、ある一つの機関とその天下りと言われる会社のみが、良い夢を見られるように出来たシステムなのではないかと、思えてならないのです。
これについては、また日を改めて書いてみたいと思います。
そして今夜もまた、制作が、「警察来たら教えて下さい」と僕の車両前後に2台止めて行きました。
ちなみに来た時は、もう遅いと思います(笑)
2006年06月08日
充実たる内勤の全て
一部の車両会社には、ロケでもない休みでもない内勤というものがあります。
その体制は、会社によってピンからキリまであると思いますが、その主な内容としては所有しているロケ車両の内で、ロケに出ていない車両の整備点検や洗車に始まり、簡単な修理補修、また新人研修や倉庫整理といった、ありとあらゆる雑務をこなさなければならなかったりするのですね。
それを、日々空いているドライバー(ロケのない者や撮休日にあたる者、長期ロケが終了したばかりの者等)が、その作業にあたるのです。
そんな中、僕は次の7月クールの連ドラがインするまでの間、少々その内勤をやる事になった訳です。
では、そんな僕の素敵な内勤を紹介致します。
そしてこれは僕にとって、この長い車両人生の中でも、最も充実した内容の内勤となったという事だけは付け加えておきましょう。
☆午前9時―。
この日は僕一人だけの内勤なので、まずは、つい先日まで4月クールの連ドラで使用していたロケバスを3ヶ月点検に出す為、近くの提携工場まで自走していきました。 しかし点検終了は夕方という事で、ひとまず会社へと戻り、この間別の作業をする事にしたのです。
☆午前10時―。
現場に出ていない空き車両3台をかるーく洗車。 ですがここで、やれる事ももうなくなってしまったので、とりあえず早めの昼食を摂る事に。 そして持参したお弁当を片手に、いつの間にか自家用車で首都高へ乗ったりしていたのです。
☆午前11時半―。
葛西臨海公園着。 快晴ではありませんでしたが、海を見ながらの優雅な昼食。 更に昼食後、園内の臨海水族園を見学。
☆午後2時―。
再び高速へと乗り、一路会社へと戻ります。 しかしよりによって首都高がカラガラだった為、約30分程で会社付近へ。 早く戻り過ぎたので近くの大型電器店の無料駐車場で1時間程昼寝。 その後館内を物色しましたが、まだ点検終了の時間まで余裕があったので、更に近くのホームセンターへ足を伸します。
☆午後4時半―。
当初の予定より1時間押しの午後5時半頃作業終了との連絡を受け、それまでの間、更に足を伸して、圏内のドンキホーテをも散策することに。
☆午後5時半過ぎ―。
工場より、やっとロケバス引き取りOKの連絡。 そして会社の駐車場へとバスを戻し、この日の内勤は全て終了となったのです。
いやー、それにしても疲れました。 今までの内勤の中で一番歩いたかもしれません。
なので僕は帰り道の途中、今度は別の大型電器店へ寄り、店内に置いてあるマッサージチェアーでじっくり癒されました(笑)
お断りしておきますが、これも仕事です。
その証拠に3時のおやつは当然自腹で…
いや、確かあれも沖縄ロケの土産だった気がします(笑)
その体制は、会社によってピンからキリまであると思いますが、その主な内容としては所有しているロケ車両の内で、ロケに出ていない車両の整備点検や洗車に始まり、簡単な修理補修、また新人研修や倉庫整理といった、ありとあらゆる雑務をこなさなければならなかったりするのですね。
それを、日々空いているドライバー(ロケのない者や撮休日にあたる者、長期ロケが終了したばかりの者等)が、その作業にあたるのです。
そんな中、僕は次の7月クールの連ドラがインするまでの間、少々その内勤をやる事になった訳です。
では、そんな僕の素敵な内勤を紹介致します。
そしてこれは僕にとって、この長い車両人生の中でも、最も充実した内容の内勤となったという事だけは付け加えておきましょう。
☆午前9時―。
この日は僕一人だけの内勤なので、まずは、つい先日まで4月クールの連ドラで使用していたロケバスを3ヶ月点検に出す為、近くの提携工場まで自走していきました。 しかし点検終了は夕方という事で、ひとまず会社へと戻り、この間別の作業をする事にしたのです。
☆午前10時―。
現場に出ていない空き車両3台をかるーく洗車。 ですがここで、やれる事ももうなくなってしまったので、とりあえず早めの昼食を摂る事に。 そして持参したお弁当を片手に、いつの間にか自家用車で首都高へ乗ったりしていたのです。
☆午前11時半―。
葛西臨海公園着。 快晴ではありませんでしたが、海を見ながらの優雅な昼食。 更に昼食後、園内の臨海水族園を見学。
☆午後2時―。
再び高速へと乗り、一路会社へと戻ります。 しかしよりによって首都高がカラガラだった為、約30分程で会社付近へ。 早く戻り過ぎたので近くの大型電器店の無料駐車場で1時間程昼寝。 その後館内を物色しましたが、まだ点検終了の時間まで余裕があったので、更に近くのホームセンターへ足を伸します。
☆午後4時半―。
当初の予定より1時間押しの午後5時半頃作業終了との連絡を受け、それまでの間、更に足を伸して、圏内のドンキホーテをも散策することに。
☆午後5時半過ぎ―。
工場より、やっとロケバス引き取りOKの連絡。 そして会社の駐車場へとバスを戻し、この日の内勤は全て終了となったのです。
いやー、それにしても疲れました。 今までの内勤の中で一番歩いたかもしれません。
なので僕は帰り道の途中、今度は別の大型電器店へ寄り、店内に置いてあるマッサージチェアーでじっくり癒されました(笑)
お断りしておきますが、これも仕事です。
その証拠に3時のおやつは当然自腹で…
いや、確かあれも沖縄ロケの土産だった気がします(笑)
2006年06月06日
雨にうったえれば
季節がら、はっきりしない天候が続いていますが、ロケ隊にとって雨は、想像以上に労力を費やすものであると言えます。
それは通常の晴れの日でさえ、機材や荷物が沢山あるのに、雨が降ったりすると今度はそれらの機材や荷物に雨対策を施す作業をしなければならないからです。
それをある雨の日に例えると…
街中でのオープンロケ中、急に雲行きが怪しくなり、ポツリポツリと雨が降り出したとします。
制作部はとりあえず、雨対策の取っ掛かりとして、大きなビーチパラソル2、3本と透明ビニール傘を数本、現場付近へ用意します。
もしその雨が、それほど肌で感じるものでなければ、傘は出演中の俳優のみに渡され(実際に持つのは、助監督やAPまたは制作部)、後は撮影部がカメラ用の雨カバーをし、撮影や録音ベースが、ビニール等の雨よけ対策をする程度で収まるでしょう。
しかしこれが、小雨以上のものになると、現場は慌ただしくなってきます。
まず出演者への傘が、ビニール傘よりビーチパラソルに変わります。 更にレンズ前の水滴を避ける為、カメラの上にもビーチパラソルが用意されます。 勿論濡れてはいけない撮影録音ベースの上にも、それぞれビーチパラソルが用意され、照明部もライトの頭が濡れぬよう雨対策をし、制作部は更に、雨対策の無いスタッフ用に安い汎用のビニール合羽を準備しておかなければならなくなります。
雨が確実に見えるようになってくると、少しの間待機をするか、雨でも続けるかをメインは検討しなければならなくなります。 この場合、いずれかが選択されるにせよ、他のスタッフは雨に濡れてしまいますから、その対策として、まず監督や記録等のメインスタッフ、そして撮影録音の機材があるベース付近は、全てがすっぽりと収まる大きさのテントを設置する準備をしなければなりません。
しかしこのテントの設営には最低4人が必要で、制作部以外の雑用パートは、その他の撤収(濡れてはいけない小道具や装飾品を一時的に美トラ等へ避難させる)、雨対策作業(撮影で映る部分が濡れないように毛布を掛けたりすること)をしていますから、空いている車両部等が順次動員されます。(この場合、基本的にベース周りのメインスタッフは、作業を手伝いませんので(汗))
この間、俳優は雨に濡れないよう、軒下か車内にて待機します。 ここでAPや制作部は、プロデューサー等から、そういった作業を待っているだけの俳優やメインスタッフに、温かいコーヒーや飲み物を持って行くよう促されたりします。
ですが正直言いますと、そんなことより雨対策の方が大事。 各パート共に、雨対策関連は制作部に頼りますから、この時点で慢性的な人手不足の状態となってしまうのです。
つまり大方の現場では、全員が一致団結して、雨対策の作業が行われるのではなく、同じ人間が、違う作業をせわしなく同時に進行し、それ以外の者は、優雅にコーヒーを飲みながら、「出来たぁ?」等と見物していたりするのです。
また、これに現場移動が絡むと、更に慌ただしくなります。
水に弱い機材等は、雨に濡れないよう細心の注意を払って車に積み込み、必然的に濡れたり汚れたりしてしまったものは、乾いた布(ウェス)等で、水分や汚れを拭き取らねばなりません。
テントの撤収も容易ではなく、屋根に溜まった雨は、まるで集中豪雨のようにこぼれる為、ある程度濡れる事を志願、または覚悟した者たちで、その撤収作業にあたります。
以上のように雨は、ロケの進行に大きな影響を与えます。 しかしそれは、一致団結の精神や協調性があれば、ある程度は回避する事が出来るものであります。
最後に、雨のロケは必要以上のゴミを生み出します。 それは制作部がスタッフに配った筈の合羽に始まり、照明等の雨よけに代用された制作備品のゴミ袋や、使用済みの濡れたウェスや毛布等がそれです。
そうなると、ただでさえ狭苦しい制作車内が、水で膨張した数々のゴミで埋め尽くされ、後の天候回復で気温が上がったりすると、猛烈な湿気と共に異臭を発する事になります。
それらのゴミを現場に放置するスタッフは知らないかも知れませんが、実はその制作車には、我々のお弁当が載っているのです。
くれぐれも、雨の日はゴミの扱いを慎重にせねばなりません… ^_^;
いずれにせよ雨の日の外ロケは憂鬱です。
出来れはこの季節、梅雨のない地方でのロケがあれば皆幸せなんでしょうね(笑)
それは通常の晴れの日でさえ、機材や荷物が沢山あるのに、雨が降ったりすると今度はそれらの機材や荷物に雨対策を施す作業をしなければならないからです。
それをある雨の日に例えると…
街中でのオープンロケ中、急に雲行きが怪しくなり、ポツリポツリと雨が降り出したとします。
制作部はとりあえず、雨対策の取っ掛かりとして、大きなビーチパラソル2、3本と透明ビニール傘を数本、現場付近へ用意します。
もしその雨が、それほど肌で感じるものでなければ、傘は出演中の俳優のみに渡され(実際に持つのは、助監督やAPまたは制作部)、後は撮影部がカメラ用の雨カバーをし、撮影や録音ベースが、ビニール等の雨よけ対策をする程度で収まるでしょう。
しかしこれが、小雨以上のものになると、現場は慌ただしくなってきます。
まず出演者への傘が、ビニール傘よりビーチパラソルに変わります。 更にレンズ前の水滴を避ける為、カメラの上にもビーチパラソルが用意されます。 勿論濡れてはいけない撮影録音ベースの上にも、それぞれビーチパラソルが用意され、照明部もライトの頭が濡れぬよう雨対策をし、制作部は更に、雨対策の無いスタッフ用に安い汎用のビニール合羽を準備しておかなければならなくなります。
雨が確実に見えるようになってくると、少しの間待機をするか、雨でも続けるかをメインは検討しなければならなくなります。 この場合、いずれかが選択されるにせよ、他のスタッフは雨に濡れてしまいますから、その対策として、まず監督や記録等のメインスタッフ、そして撮影録音の機材があるベース付近は、全てがすっぽりと収まる大きさのテントを設置する準備をしなければなりません。
しかしこのテントの設営には最低4人が必要で、制作部以外の雑用パートは、その他の撤収(濡れてはいけない小道具や装飾品を一時的に美トラ等へ避難させる)、雨対策作業(撮影で映る部分が濡れないように毛布を掛けたりすること)をしていますから、空いている車両部等が順次動員されます。(この場合、基本的にベース周りのメインスタッフは、作業を手伝いませんので(汗))
この間、俳優は雨に濡れないよう、軒下か車内にて待機します。 ここでAPや制作部は、プロデューサー等から、そういった作業を待っているだけの俳優やメインスタッフに、温かいコーヒーや飲み物を持って行くよう促されたりします。
ですが正直言いますと、そんなことより雨対策の方が大事。 各パート共に、雨対策関連は制作部に頼りますから、この時点で慢性的な人手不足の状態となってしまうのです。
つまり大方の現場では、全員が一致団結して、雨対策の作業が行われるのではなく、同じ人間が、違う作業をせわしなく同時に進行し、それ以外の者は、優雅にコーヒーを飲みながら、「出来たぁ?」等と見物していたりするのです。
また、これに現場移動が絡むと、更に慌ただしくなります。
水に弱い機材等は、雨に濡れないよう細心の注意を払って車に積み込み、必然的に濡れたり汚れたりしてしまったものは、乾いた布(ウェス)等で、水分や汚れを拭き取らねばなりません。
テントの撤収も容易ではなく、屋根に溜まった雨は、まるで集中豪雨のようにこぼれる為、ある程度濡れる事を志願、または覚悟した者たちで、その撤収作業にあたります。
以上のように雨は、ロケの進行に大きな影響を与えます。 しかしそれは、一致団結の精神や協調性があれば、ある程度は回避する事が出来るものであります。
最後に、雨のロケは必要以上のゴミを生み出します。 それは制作部がスタッフに配った筈の合羽に始まり、照明等の雨よけに代用された制作備品のゴミ袋や、使用済みの濡れたウェスや毛布等がそれです。
そうなると、ただでさえ狭苦しい制作車内が、水で膨張した数々のゴミで埋め尽くされ、後の天候回復で気温が上がったりすると、猛烈な湿気と共に異臭を発する事になります。
それらのゴミを現場に放置するスタッフは知らないかも知れませんが、実はその制作車には、我々のお弁当が載っているのです。
くれぐれも、雨の日はゴミの扱いを慎重にせねばなりません… ^_^;
いずれにせよ雨の日の外ロケは憂鬱です。
出来れはこの季節、梅雨のない地方でのロケがあれば皆幸せなんでしょうね(笑)
2006年06月05日
1日の終わりは何処へやら
6月へ入って早々、かなり変則的なスケジュールが、スタッフを襲いました。
この日は、渋谷を早メシの11時出発。 早メシとは、「メシは出さないので、食ってから来て下さい」という意味のもので、この場合11時出発ですから、食事は昼飯もしくはブランチと考えなければなりません。
こうする理由としては、メシ代の節約が考えられる訳ですが、現場へ着いてから、直ぐに準備開始出来るようにしたいという配慮も兼ねているのですね。
それにしても11時前に昼飯とは、少し早い気もしますが、とりあえず11時には渋谷を出発し、横浜にある現場へと向ったのです。
撮影開始は、準備後の午後12時半。 この日の気温摂氏30°に迫る勢いの茹だる暑さの中、スタッフは額に汗を滲ませながら、撮影に臨んだのです。
そして少し陽が陰り出した午後5時過ぎ、この日のデイシーンを撮り終わり、陽が暮れるまでのおよそ2時間、夕飯を食べながらの休憩となりました。
午後7時、ナイターロケの準備開始。 ここからは少し肌寒さすら感じる中でのロケに変わり、これが終了したのが、日付が変わった午前1時過ぎ。 業界用語で言う25時というやつですね。
と、普通ならここで終了のようなイメージですが、この後夜明けのシーンを撮影する為、夜食を食べながらの仮眠タイムに入ります。 再開時間は午前3時半。 業界用語では27時半。 ここから準備をし、およそ1時間半を掛けて夜明けのシーンを収録したのです。
時既に午前4時45分。
と、今度こそ終了のイメージですが、この後スケジュールには、およそ3時間の休憩の後、午前7時半より、翌朝のシーンが1時間程組まれていたのです。 その終了予定が午前8時半。 しつこいですが業界用語で… さ、32時半。
そして驚く事に、翌日にもちゃんとロケは入っており、その集合時間は、午後1時。 いやこの場合、翌日というより、翌朝のシーン終了後、移動を含む4時間の休憩を挟んでのロケなのです。
ちなみにこの記事は、翌朝のシーンの前にあたる、午前5時過ぎあたり、業界用語で言う(もうええがな)29時過ぎ現在書いているものです…
翌日のロケは、夕方まで都内で行われます。 撮影開始までの間、ロケ隊は一体どうするのでしょうか。 多分家に帰る気力さえもままならぬ状態になる事でしょう。 もしかしたら、このまま次の集合まで車で寝かせてくれと言い出すスタッフがいるかもしれません。
微妙な所です。
いや、微妙といえば、今日の日報は、どこまでが今日で、どこからが明日なのでしょうか? こちらの方が、非常に僕らとしては頭を悩ませる微妙な問題になります。
スケジューラー曰く、この微妙な問題は…
…って、あれ?
こんな微妙なスケジュールを書いたスケジューラーが今日に限って姿を見せていないらしい。
なるほど…
その作戦だけは、確実だ。
この日は、渋谷を早メシの11時出発。 早メシとは、「メシは出さないので、食ってから来て下さい」という意味のもので、この場合11時出発ですから、食事は昼飯もしくはブランチと考えなければなりません。
こうする理由としては、メシ代の節約が考えられる訳ですが、現場へ着いてから、直ぐに準備開始出来るようにしたいという配慮も兼ねているのですね。
それにしても11時前に昼飯とは、少し早い気もしますが、とりあえず11時には渋谷を出発し、横浜にある現場へと向ったのです。
撮影開始は、準備後の午後12時半。 この日の気温摂氏30°に迫る勢いの茹だる暑さの中、スタッフは額に汗を滲ませながら、撮影に臨んだのです。
そして少し陽が陰り出した午後5時過ぎ、この日のデイシーンを撮り終わり、陽が暮れるまでのおよそ2時間、夕飯を食べながらの休憩となりました。
午後7時、ナイターロケの準備開始。 ここからは少し肌寒さすら感じる中でのロケに変わり、これが終了したのが、日付が変わった午前1時過ぎ。 業界用語で言う25時というやつですね。
と、普通ならここで終了のようなイメージですが、この後夜明けのシーンを撮影する為、夜食を食べながらの仮眠タイムに入ります。 再開時間は午前3時半。 業界用語では27時半。 ここから準備をし、およそ1時間半を掛けて夜明けのシーンを収録したのです。
時既に午前4時45分。
と、今度こそ終了のイメージですが、この後スケジュールには、およそ3時間の休憩の後、午前7時半より、翌朝のシーンが1時間程組まれていたのです。 その終了予定が午前8時半。 しつこいですが業界用語で… さ、32時半。
そして驚く事に、翌日にもちゃんとロケは入っており、その集合時間は、午後1時。 いやこの場合、翌日というより、翌朝のシーン終了後、移動を含む4時間の休憩を挟んでのロケなのです。
ちなみにこの記事は、翌朝のシーンの前にあたる、午前5時過ぎあたり、業界用語で言う(もうええがな)29時過ぎ現在書いているものです…
翌日のロケは、夕方まで都内で行われます。 撮影開始までの間、ロケ隊は一体どうするのでしょうか。 多分家に帰る気力さえもままならぬ状態になる事でしょう。 もしかしたら、このまま次の集合まで車で寝かせてくれと言い出すスタッフがいるかもしれません。
微妙な所です。
いや、微妙といえば、今日の日報は、どこまでが今日で、どこからが明日なのでしょうか? こちらの方が、非常に僕らとしては頭を悩ませる微妙な問題になります。
スケジューラー曰く、この微妙な問題は…
…って、あれ?
こんな微妙なスケジュールを書いたスケジューラーが今日に限って姿を見せていないらしい。
なるほど…
その作戦だけは、確実だ。
2006年06月02日
夢の途中で…
スペシャル2時間ドラマのロケが後3日となった日、我が機材車内の録音部に人事移動がありました。
この日まで、ずっと担当だったアシスタントが、次の番組の準備の為に抜け、この日より後の3日間を担当するべく別のアシスタントがやって来たのです。
ここで機材車内の人間関係をちょっとおさらいします。
まず機材車というものは、各技術会社によって搭乗する人員等が異なる訳ですが、その中でも大きく違うのが、車両部をドライバーとして雇う場合と、撮影部自らが運転して現場に赴く場合があるということ。 そしてこの時の車両はというと、撮影部自らが運転する場合は、自社所有のもの、もしくはレンタカー等を使用し、車両部が雇われた場合においては、車両部の車両ないし、技術会社所有の機材車をいわゆる代行して運転するという形になります。
映画等のロケでは、機材の量、人員の多さから、撮影部と録音部は、別々の車両を用意して対応しますが、ドラマ等の場合は、機材がコンパクトな為、撮影部と録音部は通常1セットと考えられ、与えられる車両は1台のみとなるのです。
よって、各社各車両の用意された座席配置により、撮影録音全員が乗り切れたり乗り切れなかったりという事態がたまに起こります。 こういった時には、その内何名かをロケバスでの移動にしてもらう訳ですが、その振分けに関しては、各パート、メインスタッフであるカメラマンや録音技師、撮影チーフ、照明チーフ等、機材の管理に関しての責任を、ある程度アシスタントに任せられるポジションの人たちが、ロケバスに移動するような形をとっているようです。 また車両部が一人ドライバーとして乗り込むと、その分誰かが一人降りなくてはならないので、その辺の兼ね合いも、車両部の発注に少なからず影響しているのかも知れません。
そして今回の場合は、テレビドラマだった訳ですが、撮影部はカメラマン、VE、そしてカメラアシスタントの3名。 録音部に関しては、ミキサー、チーフ、ブームマン(アシスタント)の3名で技術スタッフの合計が6人。 これにドライバーである僕を入れて、7名が機材車に乗り込み移動をする事になります。そこで車内でのポジションですが、これには少なくとも人間関係が影響してきます。
今回を例にすれば、まず助手席には、リクライニングが使用出来るカメラマン。 続いて2列目シートの奥には、影のドンと言われるVE、真ん中にカメラ様、ドア側にカメラアシスタント。 3列目は録音部で、奥からミキサー、アシスタント、チーフ。 2列目3列目はまさに人間関係の巣窟で、2列目撮影部は、まず直ぐに降りられるポジションにアシスタント。 3列目録音部は、狭苦しい3人掛けのシート真ん中にアシスタント。 そして共に師匠が一番最後に降りられるポジションと、まさに上下関係を絵に書いたようなものになっているのです。
そんな中、この日が初日となった録音アシスタント君に災難が訪れました。
それは、次の現場入り時刻までの間に、中空きが出来た時の事。
皆再出発までの間を車内で仮眠する中、録音アシスタント君は、一人コンビニへと出かけて行きました。 その後何十分かが経ち、制作部から僕の所へ急遽搬入OKの連絡があったのです。 僕は録音アシスタント君が、てっきり戻って来ていると勘違いし、思わず出発してしまったのです。
しかし両サイドの録音部の先輩は全く起きる気配がありません。
僕が自ら気付きUターンをしている最中に、事情を知って一度は起きたものの、全く電話をしようともしなかったのです。 この時アシスタント君は、しきりに先輩方の携帯を鳴らしていたのだそうですが、先輩方は、居眠りを続け、ただの一度も、この後輩に連絡をしてあげませんでした。 「今Uターンしたから、そこで待っておけ!」等とは一言も…
その場所へ戻ると、ただただ呆然と立ち尽くす録音アシスタント君がいました。
この場合、出発した僕も僕ですが、彼自身も油断していたのも事実です。 ましてやこの日が初日なら、どんな動きを撮影部自体がするのか、様子は伺うべきだったのです。(言い訳かな…)
再び乗り込んだアシスタント君はうなだれていました。 少なくとも彼の行動は、結果的には出発時間の遅れに繋がってしまったのですから。
しかし、怒られることを覚悟したアシスタント君は、命拾いをしました。
何と先輩方は…
アシスタント君が戻って来た事さえ知らずに、夢の途中を彷徨い続けていたのです(笑)
この日まで、ずっと担当だったアシスタントが、次の番組の準備の為に抜け、この日より後の3日間を担当するべく別のアシスタントがやって来たのです。
ここで機材車内の人間関係をちょっとおさらいします。
まず機材車というものは、各技術会社によって搭乗する人員等が異なる訳ですが、その中でも大きく違うのが、車両部をドライバーとして雇う場合と、撮影部自らが運転して現場に赴く場合があるということ。 そしてこの時の車両はというと、撮影部自らが運転する場合は、自社所有のもの、もしくはレンタカー等を使用し、車両部が雇われた場合においては、車両部の車両ないし、技術会社所有の機材車をいわゆる代行して運転するという形になります。
映画等のロケでは、機材の量、人員の多さから、撮影部と録音部は、別々の車両を用意して対応しますが、ドラマ等の場合は、機材がコンパクトな為、撮影部と録音部は通常1セットと考えられ、与えられる車両は1台のみとなるのです。
よって、各社各車両の用意された座席配置により、撮影録音全員が乗り切れたり乗り切れなかったりという事態がたまに起こります。 こういった時には、その内何名かをロケバスでの移動にしてもらう訳ですが、その振分けに関しては、各パート、メインスタッフであるカメラマンや録音技師、撮影チーフ、照明チーフ等、機材の管理に関しての責任を、ある程度アシスタントに任せられるポジションの人たちが、ロケバスに移動するような形をとっているようです。 また車両部が一人ドライバーとして乗り込むと、その分誰かが一人降りなくてはならないので、その辺の兼ね合いも、車両部の発注に少なからず影響しているのかも知れません。
そして今回の場合は、テレビドラマだった訳ですが、撮影部はカメラマン、VE、そしてカメラアシスタントの3名。 録音部に関しては、ミキサー、チーフ、ブームマン(アシスタント)の3名で技術スタッフの合計が6人。 これにドライバーである僕を入れて、7名が機材車に乗り込み移動をする事になります。そこで車内でのポジションですが、これには少なくとも人間関係が影響してきます。
今回を例にすれば、まず助手席には、リクライニングが使用出来るカメラマン。 続いて2列目シートの奥には、影のドンと言われるVE、真ん中にカメラ様、ドア側にカメラアシスタント。 3列目は録音部で、奥からミキサー、アシスタント、チーフ。 2列目3列目はまさに人間関係の巣窟で、2列目撮影部は、まず直ぐに降りられるポジションにアシスタント。 3列目録音部は、狭苦しい3人掛けのシート真ん中にアシスタント。 そして共に師匠が一番最後に降りられるポジションと、まさに上下関係を絵に書いたようなものになっているのです。
そんな中、この日が初日となった録音アシスタント君に災難が訪れました。
それは、次の現場入り時刻までの間に、中空きが出来た時の事。
皆再出発までの間を車内で仮眠する中、録音アシスタント君は、一人コンビニへと出かけて行きました。 その後何十分かが経ち、制作部から僕の所へ急遽搬入OKの連絡があったのです。 僕は録音アシスタント君が、てっきり戻って来ていると勘違いし、思わず出発してしまったのです。
しかし両サイドの録音部の先輩は全く起きる気配がありません。
僕が自ら気付きUターンをしている最中に、事情を知って一度は起きたものの、全く電話をしようともしなかったのです。 この時アシスタント君は、しきりに先輩方の携帯を鳴らしていたのだそうですが、先輩方は、居眠りを続け、ただの一度も、この後輩に連絡をしてあげませんでした。 「今Uターンしたから、そこで待っておけ!」等とは一言も…
その場所へ戻ると、ただただ呆然と立ち尽くす録音アシスタント君がいました。
この場合、出発した僕も僕ですが、彼自身も油断していたのも事実です。 ましてやこの日が初日なら、どんな動きを撮影部自体がするのか、様子は伺うべきだったのです。(言い訳かな…)
再び乗り込んだアシスタント君はうなだれていました。 少なくとも彼の行動は、結果的には出発時間の遅れに繋がってしまったのですから。
しかし、怒られることを覚悟したアシスタント君は、命拾いをしました。
何と先輩方は…
アシスタント君が戻って来た事さえ知らずに、夢の途中を彷徨い続けていたのです(笑)
2006年06月01日
魔の6月1日を迎えて
ついに6月1日 、改正道路交通法が施行されました。
この日僕らは、とあるスタジオ敷地内でのオープンロケの為、新しくなった取り締まりを体感する事も、民間委託監視員を目撃する事もありませんでした。
ただ朝の出勤時間帯に通る幹線道路は、いつもより交通量が少く、これは違法駐車の減少と、警戒したドライバーが、車での出勤を回避した事によるものであろうと推測する事だけは出来たのです。
このように、ただ街を移動する分には、この改正法が施行されたこと自体、歓迎するべきなのですが、やはり搬入搬出または待機がメインとなる我々運送業界にとっては、やはりトラブルの原因になりやすい法律なのは否めないでしょう。
この日、某国営放送はトップでこのニュースを取り上げました。 その内容の中心は、施行直後に全国各地で発生したトラブルに因むものばかりでした。
民間委託監視員の所持する携帯端末機の入力不良や、ドライバーからの反発に対する曖昧な対応等々。
しかし当初より、これらの問題は懸念されていました。 何しろこの法律は、悪質な違法駐車を取り締まるどころか、そうせざるを得ない運送、配達、商業車両(何故か郵便車は除く)を含む、全ての営業車両にも対するものだったからです。
各運送会社はそれぞれ苦し紛れの対応を考えました。 例えば配達は二人組みにする。 こうすれば一人が配達している間、一人は車内で待機だから駐禁は免れる。 またコインパーキングと提携して駐車スペースを必ず確保する。 他には搬入時間に車両が集中して路駐しないようにと時間差で搬入する、といったような対応を打ち出した訳です。
しかしそれらが全て完璧かと言うと、実際はそうでもなく、“2人組”は結果的に路上駐車であり、“提携”は、その分入れない車が路上に溢れ出し、“時間差”は、別場所での路上待機をするだけに終わるからです。
更に深刻な問題として、例えば2人組を採用した宅配会社は、年に2000万円の経費負担になり、もしかしたらその分運賃を値上げをしなければならなくなります。もしそうなると、これらの負担が全て市民に委ねられる状況にもなり得るのです。
つまりこの法律は、現時点では更なる悪循環を生む可能性を秘めていると言えるのです。
その中で、駐車料金を最初の30分を無料にするというコインパーキングが現れました。
実はこのような対応が、将来的には正論ではないかと思えるのです。 ドライバーが入れたくなるような安い料金で利用出来る駐車場の設立。
国はせめて違反金の使い道に頭を使うべきだと思います。
そして制作サイドは制作費の使い道を…
[ギャラは駐禁よりも強し]
[止める程 頭を垂れる 制作部]
[駐禁は寝て待て]
…
[能あるP(プロデューサー)は金隠す]
これからは口達者な車両部が重宝される時代かもしれません(笑)
僕には無理だな…
[ドライバーもおだてりゃ路駐する〜]
ブー。
この日僕らは、とあるスタジオ敷地内でのオープンロケの為、新しくなった取り締まりを体感する事も、民間委託監視員を目撃する事もありませんでした。
ただ朝の出勤時間帯に通る幹線道路は、いつもより交通量が少く、これは違法駐車の減少と、警戒したドライバーが、車での出勤を回避した事によるものであろうと推測する事だけは出来たのです。
このように、ただ街を移動する分には、この改正法が施行されたこと自体、歓迎するべきなのですが、やはり搬入搬出または待機がメインとなる我々運送業界にとっては、やはりトラブルの原因になりやすい法律なのは否めないでしょう。
この日、某国営放送はトップでこのニュースを取り上げました。 その内容の中心は、施行直後に全国各地で発生したトラブルに因むものばかりでした。
民間委託監視員の所持する携帯端末機の入力不良や、ドライバーからの反発に対する曖昧な対応等々。
しかし当初より、これらの問題は懸念されていました。 何しろこの法律は、悪質な違法駐車を取り締まるどころか、そうせざるを得ない運送、配達、商業車両(何故か郵便車は除く)を含む、全ての営業車両にも対するものだったからです。
各運送会社はそれぞれ苦し紛れの対応を考えました。 例えば配達は二人組みにする。 こうすれば一人が配達している間、一人は車内で待機だから駐禁は免れる。 またコインパーキングと提携して駐車スペースを必ず確保する。 他には搬入時間に車両が集中して路駐しないようにと時間差で搬入する、といったような対応を打ち出した訳です。
しかしそれらが全て完璧かと言うと、実際はそうでもなく、“2人組”は結果的に路上駐車であり、“提携”は、その分入れない車が路上に溢れ出し、“時間差”は、別場所での路上待機をするだけに終わるからです。
更に深刻な問題として、例えば2人組を採用した宅配会社は、年に2000万円の経費負担になり、もしかしたらその分運賃を値上げをしなければならなくなります。もしそうなると、これらの負担が全て市民に委ねられる状況にもなり得るのです。
つまりこの法律は、現時点では更なる悪循環を生む可能性を秘めていると言えるのです。
その中で、駐車料金を最初の30分を無料にするというコインパーキングが現れました。
実はこのような対応が、将来的には正論ではないかと思えるのです。 ドライバーが入れたくなるような安い料金で利用出来る駐車場の設立。
国はせめて違反金の使い道に頭を使うべきだと思います。
そして制作サイドは制作費の使い道を…
[ギャラは駐禁よりも強し]
[止める程 頭を垂れる 制作部]
[駐禁は寝て待て]
…
[能あるP(プロデューサー)は金隠す]
これからは口達者な車両部が重宝される時代かもしれません(笑)
僕には無理だな…
[ドライバーもおだてりゃ路駐する〜]
ブー。





