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2006年08月30日

衣裳積み込みの段取り

ドラマ等でロケバスを担当すると、まずクランクインをする前日に“積み込み”と呼ばれる作業があります。

積み込み場所は、大まかに分けて2か所。

まず一つ目は、特機と呼ばれるものを積み込む作業で、通常のセットとして、撮影用のカメラが乗る移動車と、その移動車が乗るレールが5本と半分。 そして同じく撮影用カメラやカメラマンが乗る、3尺、5尺イントレと呼ばれる台が、それぞれ一組ずつロケバスの上のキャリアに装備する事になります。後はレールの下に敷くクサビやパッキン、移動車の為の押し棒やタイヤ等を車内に積み込んで完了となります。

さて特機を積み終わると、次に衣裳を積みに行く訳ですが、これが意外に段取りよくいかない場合が多いのですね。

衣裳とは主に衣裳部、スタイリスト、そしてセカンド助監督等が中心となって、監督のイメージするものを前もって選別している訳なのですが、これらが全て決まった状態で、初めてロケバスへの積み込みとなるのですね。

しかし実際のところ、クランクイン前日の積み込み時間(これはセカンド助監督が決める?)になっても、まだまだ選別仕切れてない場合が多く、よってこの事は、ロケバスドライバーにとってもそれなりに影響が出てくるのですよ。

つまりセカンド助監督は、自分が設定した時刻にロケバスを呼んでおいて、その時間から積み込みを始めたケースが非常に少ないのです。

予めその時間にロケバスを呼ぶという事は、少なくともその時間には積み込みを始められる見込みがあるという事。

ですが時には、呼び付けられた時間から2時間以上も待たされるケース等もあったりする訳です。

例えば「19時に衣裳部屋(撮影所内や都内某所)に積み込みに来て下さい」と言われた場合、我々は少なくとも30分ないし15分前には現地入りをします。 勿論19時から積み込みが始められるようにする為ですが、大抵の場合、19時を過ぎても何の連絡も無く、最悪の場合、そのまま2時間も待たせた挙句、21時過ぎから、やっと積み込みを始めたりするのですね。

勿論この間、ロケバスは放置プレーです。 いくら待つのが仕事だとは言っても、あまりにも無駄な時間消費なのです。

この間、ドライバーは身動きが取れません。 最悪の場合、食事すらままならないのです。

セカンド助監督は、何を計算してロケバスを呼んでいるのでしょうか。 遅れるならば、何故前もって一報をくれないのでしょうか。

恐らく積み込むのはロケバスであって、運転している生身のドライバーが存在しているという事は、ハタから念頭には無いのかもしれません。

という訳で先日、久々に積み込みだけを担当しました。

「20時に衣裳を積み込みたいので、その前に特機を積み込んで来ておいて下さい」

との前日の指示。 移動する時間と距離を計算して、特機積み込みを17時半に設定。 その旨を特機屋にも連絡して、それまでの時間を有意義に使う事にしたのです。

ですがその当日、いきなり衣裳積み込みを18時からにして欲しいと、セカンド助監督が連絡してきたのです。 時既に15時前。 それまでの予定を急遽切り上げ、事務所に大急ぎでロケバスを取りに行き、まずは特機を積み込む為爆走しました。 夕方の渋滞を潜り抜け、やっとの思いで無事衣裳積み込み場所(この日はテレビ局)へ到着。 積み込み3時間前になってからの2時間巻き宣言にも、何とかギリギリ対応したのでした。

ですが…

18時になっても衣裳積み込みは…やっぱり始まりませんでした。

何の為に時間を早めたのか。 それを聞きたかったのに…

この日担当のセカンド助監督は、挨拶すらしてはくれませんでした。


ロケバスはモノじゃないですよ! スタッフの皆さん。
posted by piyota at 00:07| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月26日

盗難事件頻発

先日の連ドラロケでの事。 朝一の現場で朝食が用意されていたのですが、その一部である機材車用と照明車用のおにぎりが行方不明になってしまったのです。

場所はとある高級?ホテルのエントランス。 制作進行君が丁寧に人数分袋詰めにしたものを二つ、車の横に置いたらしいのですが、そっくりそのまま忽然と姿を消してしまったそうなんです。

色々なスタッフに確認をしましたが〈勿論僕も含む〉、誰もその行方を知りません。

さて、僕らのおにぎりは、一体何処へ消えてしまったのでしょうか?

思い起こせば今年の春先、渋谷ロケを敢行していた別の組が、歩道に置いておいた夜食を、箱ごと盗まれたのは記憶にも新しい出来事ですが〈さすが渋谷〉、こんな高級?なホテルのエントランスでの事件勃発。 果たして犯人は… ナゾは深まるばかりです。

ところで盗難といえば、よく車両内で、ものが盗まれると聞きます。 先日もこちらの組で、とある車両内に置いてあった女性スタッフの財布から、現金だけが抜き取られるという事件が起きてしまいました。

こちらの事件では、ロケ現場敷地内の駐車場に止めてあったロケ車両からの盗難であった為、(1)そこに財布がある事を知っていた者。 (2)出入りしても疑われない者。 (3)現金だけを抜く。 …以上のような理由から、内部の犯行ではないかとの見方が出てしまったんですね。 疑わしき者は確かにいました。 あるパートのアシスタントで、頻繁にこの車両に出入りする人物。 時々無人となったこの車両を出入りしたのは、どうやらその人物しか心当たりがない… とそのドライバーは言います。 ですが、証拠がありません。 勿論立証も難しいでしょう。 残念ながら、この件に関しては、警察沙汰にすることはなかったのです。

そしてこのような場合、得てして疑われるのはドライバーです。 例え直接犯人として疑われなくとも、管理責任を問われるのです。

ですが、車両内のスタッフの出入りは頻繁です。 しかもその日にしか来ないようなお偉いさん方やエキストラの皆さんの顔は、正直分からない事が多いですし、また全てを疑うような真似も、仲間を信用していないようで、ちょっとばかり心苦しいですよね。

更にいつ戻るか分からないスタッフの為に、常に開鍵したままの状態にしなければなりませんし、かと言って、こちらもトイレに行ったり、ある程度の現場手伝いをする為には車両を離れなければなりません。

そのような中で、やはり100%の管理体制は不可能です。 これは言い訳に聞こえるかも知れませんが、乗員であるスタッフ自身でも、自己管理が必要なのではないかと思うのです。

車内の椅子の上に置かれたカバンは口が開いていて、更にその一番上には財布が見えるように置いてある。

今回の件も、そのような状態だったそうなんですね。 こんな無防備な自己管理を、全てドライバーの責任に任せるのはいかがなものでしょうか。

貴重品は御自分で管理する事をお勧めします。

さて、先日のロケでの朝食の件… 実はこの日、同じホテルで別のドラマロケがブッキングしていました。 僕らの方が少しだけ早く搬入し、彼等が来る前には、既にロケ車両は逃がしてあったので、彼等にしてみれば他のロケ隊がブッキングしているとは夢にも思いません。 そしてエントランスにはポ○イのおにぎりがポンと置いてある。

さぁ、カンのいい皆さんならもうお分かりですね。

これからは、このようなケースにも御注意下さい。
posted by piyota at 13:22| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月22日

メリット

朝食が出ているのに、車両部にまで配られないのは、今に始まった事ではないので、それについて制作サイドや、この日の雇主である照明車のスタッフを攻めるつもりはありません。

なんせこちらとしても、クランクアップ日たった一日だけの応援代行ドライバーですから、それこそ“誰だお前は”的なもんが現場にはあって、きっとそんな俄かスタッフの朝食にまで気が回らなかったんだと思います。

ところでレギュラーでついている連ドラの方はというと、一日の拘束時間こそ長かったりはしますが、車両部的には、飯を忘れられる事もなく、高速も駐車場もほぼ無制限で自由に使え、そういう意味では、「ああ随分と気が楽だなぁ」と思えるようなものだったんですね。 結果的には改正道路交通法の施行も、駐車場へ車を入れられるいい口実になったのではないかと思えていたのですよ。

しかし、この日参加した組の方では、これらに未だ進歩や発展がある訳でもなく、それどころか、まさにビックリするような行為をさせられそうになったのですね。

進歩や発展がないというのは言うまでもありませんが、現場の隣りがコインパーキングにも関わらず、車の止め位置を制作部に聞くと「あっちの右に曲がったところが広くなってますから」と相変わらずの金は出しませんよ体制なんです。

まぁ、いつもいつも住民や警察と戦わせてくれてありがとう(笑)、とでも言いたくなるようなお決まりの展開で、やはり予算の少ない組は相変わらずなのかなぁと思っていると、更に驚いたのが、続く第二現場への移動の時のこと。

制作部作成地図によると、一度大通りにて車両集合し、そこから機材車や照明車等が現場近くへと再誘導される手筈になっていたのですが、やって来た制作の女の子が出してくれた指示が、どうにも信用ならないのです。

つまりどう考えても、現場への最短ルートは、道路交通法でいうところの右折禁止を右折させようとしているのですよ。

確かにちょっと右に曲がった先を左折するので、行けないことはありませんが、それにしたって立派な法律違反。

なので「右折出来ないから」と当たり前の事を言うと、その制作部の女の子、「えっ? どうしてですか? 直ぐですよ。 曲がれませんか?」ときたもんだ。 当然僕の照明車も、同じ指示を浴びた機材車も、ぐるりと遠回りしての現場入り。 何か憮然とした感じの制作部さんでしたが、こちらとしても、いくら近くても違反は違反ですから、そんな指示は受けられません。


まさにそんな一般ルールさえも知らない人材しか雇えない位、予算が無いのかと思えるようなこの日の現場だったのでした。

でも予算が無いと、タク送代も出せないから現場も早く終わるみたいです。

唯一これだけは、お金が無くて良かった! …と思える事がらでした(泣)
posted by piyota at 22:55| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月19日

夜食代削減のナゾ

昨夜の事。 翌日の夜食の件で制作進行君が悩んでおりました。

というのも、いつも6個入りが身上の高級カツサンドに、プロデューサーからストップが掛かったからです。

つまり6個入りは高いので3個入りにしろと…

こうなる経緯は多々考えられます。

まずクランクインしてからのおよそ2ヶ月、ロケ、セットを問わず、ほぼ毎日がタク送という痛い出費の連続。

タク送は、言わずと知れた“タクシーで家まで送る”という意味で、電車が無くなる時間まで仕事をしているスタッフの足として、タクシーを使う訳ですね。

今回の場合でいうと、23時30分VTRストップで、スタッフはタク送の権利を獲得。

まぁ、その前に終わりそうになると、電車では帰りたくないので、わざと遅延行為に走るケースもあるかもしれませんが、基本的には23時30分以降まで仕事をしている時に限りタク送が許されるのです。

(余談ですが、毎日23時30分以降まで撮影しているって事です)

しかしこの出費が、制作サイドは結構痛い。 なんせ車両、制作以外のスタッフを全てタクシーに乗せる訳ですから、その数ざっと15台。 1台に同じ方向のスタッフを2〜3人乗せてもこの数。 更にその行き先は都内又は都外と様々。 その出費はおよそ1日にして15万円。 これがほぼ毎日で、更に夜食付きでおよそ20万円。

まさにこれがあるのと無いのとでは、掛かる制作費が全然違ってくるのですよ。

そして、そんなに働かせておいて、その御褒美である夜食代をケチるのですから、制作進行君も、もう笑うしかありませんよね。 「3個入りなんか有り得ないっすよ」を自負していた進行君には、いささか大人の世界がせつなく思えた事でしょう。

そしてもう一つ。 夜食代節約に一役買って出たものがあります。

それが旧型国産高級スポーツカーである劇用車の登場シーンです。

全12話で構成されるこの作品、そのほぼ半分にこの劇用車が登場します。 しかもそのほとんどがこんなシーンです。

○ 走っているスポーツカー。

○ 走り去るスポーツカー。

○ 〜の前を通り過ぎるスポーツカー。

つまり、1日の出番はおよそ2〜3カット。 各話に一度ずつしか登場しない為、その都度配車している訳ですが、しかしこれが、なんと一日の使用料が20万円。 既に4回来てますからトータルでは80万円。 つまり1カット10万円の計算となるのですよ、かなりアバウトですが。

これを例えば1日でまとめて撮れば… と思えば、なんとも勿体ない話だとは思いませんか?

そうやって削られてた我々の夜食代。

お金のかけ方にいささか疑問を感じてしまいます。

ですが僕はもっと凄い経験をしています。

この高級カツサンド屋の名が入った、いなり寿司の詰め合わせ。

高級カツサンド屋の名はブランドですが、中身がいなり寿司とは…

皆さん、ダマされてはいけませんぞ。
posted by piyota at 22:05| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月18日

職人気質?

各パートには、それぞれ上下関係、そして出世の道というものがあります。

例えば制作なら、進行から主任、主任から担当。 更に担当からプロデューサーなんて道も無きにしも非ず。

撮影部ならアシスタントからカメラマン。 録音部ならブームマンからチーフを経てミキサー。 照明部でもチーフから技師へと、その出世街道は必ず用意されているものです。

まぁ例外として車両部を例にあげれば、新人であろうがベテランであろうが、他のパートからしてみれば、その差に何の相違もなく、強いてあげればロケバスに乗っているドライバーが、その中でも一番道を知っていそうだという程度。 つまりそれ位車両部とは出世するという実感が無いもんなんですよね(笑)(昇給もそんなにありません)

それはさておき、先日の旅番組ロケでの事。 大掛かりな世界遺産ライトアップの為に呼ばれた照明部の精鋭7名が、その現場にて大変活躍されていたのですが、どうやら上下関係と言いますか、人間関係がバラバラだったような気がしたのです。

つまりどういう事かと言いますと、まずおよそアシスタントらしき動きの下っ端3名はおいておいて、上4人(技師1人を含む)の会話(陰口)が凄いのですよ。

そもそも照明部とは照明技師、チーフ、そして数人のアシスタントで大抵成り立ちます。 技師がモニターを見ながら指示を出し、いわゆる現場監督であるチーフがアシスタントを細かく動かす訳ですね。

端から見ると、技師がその部では一番上のような気がするのですが、今回の場合、シーバーでのやりとりを聞く限り、少なくともそうでもないようなんです。

「右の4キロ、もうちょっと上振ってくれる?」

モニターを見ていた技師から指示が飛ぶと、それを聞いていたチーフが、その指示を受けて動く訳ですが、必ず一言何か呟くのです。

「それ、さっきやったろ…」

「おいおい、ちゃんとモニター見てろよ…」

「また動かすんかい…」

「はいはい…」

また、これを聞いていた下っ端3人を除く、他の2人のスタッフも、「やり直したいんでしょ?」 とか、「やらせてあげれば?」 みたいな感じで、どうも統率が取れていない印象を受けたのですね。

下っ端の3人は、あからさまに年下な感じでしたが、技師やチーフ、そして他の二人は、どうみても年代的には同じような感じ。

まぁセッティング中から、そのチーフだけは言葉使いも悪く、いい意味では職人気質、はたまた江戸っ子てな感じで、他のパートに対しても、睨んだり何か言いたそうな対応でした。

余計なお世話かも知れませんが、他のパートにまでそのような人間関係を見せるというのは、イメージ的には良くないのではないでしょうか。

例え良い照明が出来上がっていたとしても、あからさまに身内から信用されてない技師が作った照明が、出来が悪いのではないかと勘違いしてしまいそうです。

それは僕らが似たような境遇において、ロケバスドライバーが決めた道順を、「あそこ混んでいるのに」とか「遠回りだよ」と言っているようなものです。

この場合、それを聞いていた他のスタッフは、このロケバスドライバーは道知らないのかなぁと、思わされてしまいますよね。

同じパートなら尚更、他のパートに不安を与えるような仕事をしないよう、協調性を持つべきだと思うのですが…
posted by piyota at 07:50| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月15日

自腹で待機!?

ドラマロケは基本的に、全て制作費によって賄われます。

それは食事に始まり、我が車両部なら高速代から駐車場代、またそれが地方ロケなら距離によっては燃料代に至るまで、発生する料金には全て制作費があてられるのです。

まぁこれは、ドラマだけではなく、ロケと呼ばれるスタイルのものも当然全て含まれ、それが仕事である以上は、我々が自腹で何か負担することは、あってはならないのですね、多分…


という訳でつい先日のこと。 とある情報系番組で都内ロケをした際、朝のスタジオ搬入後、我が車両は夕方の移動まで動き無しという事になりました。 スタジオには駐車場は無く、それでも近くにいて欲しいとの要望で、とりあえずスタジオに5分以内で戻れる範囲で待機することになったのですが、制作サイドが駐車場代を出す余裕はないと言い出したのです。

まぁ以前なら、当たり前のようにドラマロケでも同様の台詞を聞かされてはいましたが、ここのところの法改正以降は、さすがにドライバー意外の責任追及となる場合を恐れての対応で、少しは環境も良くなり、だからこそ、ここへ来て間髪入れず当然のようにそう言われると、何だか一緒の仕事をしている仲間とは思えなくて、やはり車両パートとは格下扱いなんだなぁと思えて、少しばかりせつない感じがしたのです。


しかしそんな路上生活でも、場所によっては敷地内の駐車場に詰め込まれるよりも、幾らか気も楽で、去年までの事を考えれば、当たり前の日常であった路上待機は、それ程苦ではなかったのです。

しかし今年6月の法改正以降、やはり路上に車を置いて離れるのは、それとなく不安になりました。

ですから例えば長時間待機の場合にトイレに行きたくなれば、それは僕らにとっては大問題となるのですね。

公園やコンビニ等が近くにあればいいのですが、それらが皆無で、尚且つ車両の止め位置が完璧の場合、やはり長期的に車両を置いてトイレを探しに行かなくてはならなくなります。

そしてこの時の場合も、車両の止め位置に関して全ての条件が整っており、出来ればここら辺を動きたくはない。 幸いにも前後には交通安全委員会様の路上パーキングがあり、結局僕はトイレに行く度に自腹で300円ずつを投入する羽目になってしまったのです。

仕事が長引けば長引く程、日給が削られていく矛盾…

そして、気がつけば昼飯までも自腹で賄っている始末。

ただ運ばせて、待たせて、乗って帰るだけの車両なら、恐らくタクシーの方が安上がりなのではないかと、かえって心配したくなってしまいます(笑)

果たしてロケドライバーがいるメリットとは何でしょうか?

どうやらドラマ組の制作サイドとそれ以外の番組制作サイドとでは、ロケ車両やドライバーに対する考え方が、少し違うような気がします。
posted by piyota at 20:23| 東京 ?J| Comment(7) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月12日

身代りドライバー

今回の連ドラについている僕のレギュラー機材車は、週に2・3日程度しかロケがない為、その合間には全く別の仕事を入れられてしまう訳ですが、その数少ないレギュラーな仕事の前日に、終わり時間の読めない仕事が入ってしまうと本当に気が気ではありません。

先日もレギュラーロケ日の前日に日帰り地方の仕事が入ってしまい、現地入りして初めてその予定表を見せてもらったのですが、片道3時間弱の地方での終了予定時刻が24時。 翌日のレギュラーロケの集合が既におおよそ6時過ぎと決まっていたので、その時点では「まぁ間に合うなら…」と覚悟をしていたのですが、いざフタを開けてみると、タレントが事故渋滞で約2時間の遅刻。 更に肝心のロケの方も、民放では初となる世界遺産の大ライトアップ作戦と、かなり大掛かりの模様で、仕事を依頼してきた側も、「もしかしたら朝までになるかも…」等と言い出したものだから、僕の方も翌日のレギュラーロケに穴を開けてはいけないと自社に相談することにしたのです。

しかしレギュラーの仕事である以上、本当は僕が行った方が、レギュラー現場の止め位置や高速代の引継ぎ等の事を考えると、色々スムーズに進む事が多いのですが、いざ朝になってから「行けなくなった…」となっては、そっちの方が問題だと僕自身が判断して(普通は配車する会社側が考える筈なのですよ。 普通は…)、泣く泣く別のドライバーに一日だけ行って貰えるよう段取りしたのです。

幸いな事に、別の連ドラについていた同僚が、その日同じように撮休日になっていた為、このような配車が可能になった訳ですが、そのような事態が起こりえるこの業界の事情において、予備の確保が確実ではない我が社の体制は、ある意味勇気があるものだと不信に思いつつも、僕は少しホッとした気持ちで、この地方ロケに専念する事が出来たのです。

そして実際の現場の方は、色々バタバタしましたが、結局予定を少し回った位で終了し、撤収後帰京。 家に戻ったのは27時を過ぎた辺りでしたが、これから直ぐに次の現場に備えて、寝ずに出発することを考えれば、例え次のレギュラーロケの集合に間に合ったとしても、人の命を預かる仕事をしている身としては、やはり安全第一がモットー。「これで良かったんだ…」と、自分に言い聞かせる事にして、後はその同僚に任せる事にしたのです。

その翌日。 僕はレギュラーロケに復帰しました。

しかしここで驚くべき事実を知ったのです。

それは同僚に代わりに行って貰ったレギュラーロケの終了時刻が、26時を回ってしまっていたという事。 いや、それだけではもう驚く事はないのですが、同僚はその前日の自分のレギュラー連ドラのロケでも僕より遅く終わり、更に26時終わりとなったその翌日のこの日も早朝から自分のレギュラーロケへ向っているというのです!

つまり僕の身代りになったばかりに、およそ3日間、繋がった状態(いわゆる自宅での休息をなしに)になってしまったのです。

面目ない…

これでは何の解決にもなっていないではないか。

まるで自転車操業のような業界の悪循環にしっかりとハマッてしまっている。

何か楽したのが僕だけのようで心苦しい心境です。

このどうしようもない矛盾な気持ちの連続。

今更ながら、この仕事とはこういうものなのかと、悩まずにはいられない今日この頃です。
posted by piyota at 16:24| 東京 ??| Comment(2) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

地獄の夏到来!

いよいよ長かった梅雨が明けて、暑い夏がやって参りました。

夏といえばやはり車両部にとっては、嫌な季節の始まりです(笑)

それは車両内待機を強いられる車両部にとって、この灼熱の日差しはまさに、耐難い生き地獄と言っても過言ではないからなんです。

しかも東京都内は、その条令により、基本的にはアイドリングストップを促され、唯一路上に止めている時のみ辛うじてごまかせていたエンジン音も、改正道路交通法の煽りを受けての一般駐車場生活で、これまたアイドリング停止措置を敢行せねばならなくなりました。 (このような一般駐車場は、住宅街や商店に隣接している事が多いので、勿論エアコンガンガンのアイドリングなんか無理)

更に無風の熱帯地下駐車場行きを命じられた日には、“暗い”“暑い”“携帯繋がらない”の三重苦で、それこそ「頼むから路上で待機させてくれ!!」と言わざるを得ない状況に追い込まれてしまう訳なんですよ。

これはまさに『ロケドライバーよ暑さに悶えて死ね!』と宣告されているも同然の状態です。

まぁ、だからと言って律義にずっとエンジン停止している程、僕も真面目ではないので、適度に冷房は利用しますが、それでもやはり、どんなに暑くても住宅街や病院敷地内、または飲食店前等では、人として最低限の常識でエンジンは止めるようにしているのです。

これは顧客であるスタッフが乗っている状態でも実施しています。 ですからスタッフがどんなに暑がっていようと、そういう場所が止め位置なら、僕は遠慮なしにエンジンを止めます。

それでも文句を言うようなら、車ごと現場から離れた場所まで連れて行き、そこから歩かせるか、またはエンジンをかけた状態で、睨み付ける店主や主のいる物件前に車を置き去りにして、乗降時の気まずさを身をもって体験してもらったりします(笑)

いずれにせよ今現在、ガソリン代高騰が騒がれている状況において、待機中のアイドリングは、無駄と言えるかもしれません。 かと言って、人間の体温を遥かに超えるサウナのような車内で待機すれば、それこそいつか脱水症状等で病院送りになる事は必至です。

年々悪化していく地球温暖化現象…

それを食い止めるには、まずロケを減らす事が効果的なのかも知れませんな。
posted by piyota at 08:10| 東京 ??| Comment(3) | TrackBack(0) | ひとり言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月03日

はつものづくし

実はこう見えて、通しで最後まで連ドラについた事が、ほとんどありません。

というのも、最近まで住んでいた東京の外れにある自宅からでは、連ドラの就業時間ですと、ほとんど家に帰る事が出来なかった為で、それを悟った?会社側が、どちらかといえば地方好きでもある僕に、地方の多い2時間サスペンスドラマや旅番組等を割当ててくれていたからです。

2時間サスペンスや旅番組等では、1日の拘束時間が短い(特に2時間サスペンスではタク送を出す予算が無い)反面、長期的に家を空ける事が多く、それでも当時の僕にとっては毎日の通勤よりも断然、通勤の無い宿泊地出発の方が楽ではあったのです。

ですが最近、ちょっとだけ都心寄りに引っ越したのを期に、その通勤地獄の呪縛から放たれた僕は、逆に連ドラの拘束時間地獄の洗礼を受けるようになってしまいました。

という訳で、連ドラのロケには長時間拘束(1日20時間程度)の他、他のドラマロケでは経験出来ないようなものがあるという事を遅ればせながら僕は体感した訳です。

連ドラは、その番組の性質上、多くのスタッフや役者たちと長期間同じ釜の飯を食べる事になります。 よってより深い信頼関係を築かなくてはなりませんよね。

2時間ドラマ等の場合、実はスタッフの名前さえ知らずに、そのまま作品が終了してしまうケースも多く、同じ一つの作品を作っているという仲間意識がなかなか定着しないものなんです。

その点連ドラは、タイトルにもお決まりではない個性があり(笑)、主役もまだまだ取っ付き易い中揃や若手が中心ですから、現場もそれなりに楽しく、長期間であるということを忘れてしまいそうな勢いです。(※1 車両部比  ※2 セットも遅くまでやり続けているスタッフの感情は除く…)

更に連ドラは追討ちを掛けるように、こぞってスタッフTシャツやスタッフジャンパー等を制作して、期間中スタッフが同じ意識を持って仕事に打ち込めるよう洗脳したりします。

まぁこれは基本的に主役である役者サイドが、差し入れの意味を兼ねて、提供してくれるものらしく、番組名プラスstaffと書かれた物がほぼ基本となり、確かに参加意欲を煽る意味では素晴らしいアイデアではあると思います…

そしてこれもある意味連ドラ独特で驚いたのですが、高視聴率御礼弁当というものが配られたのです。

これはつまり、その名の通り高視聴率が記録された後に配れるもので、基本的に視聴率が20%を超えた場合か、前回の放送分の数字を上回った場合に制作サイドが用意するもので今回は2度、通常茶付800円のロケ弁当代が、この時は一食なんと破格の2000円!! それをスタッフ分用意するのですから、なるほど視聴率がどれ程大事なのかというのを知らしめる意味では、スタッフの志気を上げるまさしくいい餌であると言えるのではないでしょうか…

このように連ドラでは、その結束を固める様々な作戦が用意されています。 まるでどこかの○○法人のような印象ですが、それでも日々がむしゃらに働くスタッフにとっては有り難い気遣いであるのでしょうね。

ちなみにこのような気遣いは慌ただしいロケ現場ではなく、落ち着いたセット撮影にて振る舞われる事が多いようです。

そして僕は、この組に就いてから、一度もセットには行った事がありません。

(※機材車はセット機材を使用する為、出番がない…)
posted by piyota at 21:52| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月02日

世知辛い話

劇用車である白パトで2時間ドラマへ参加した時のこと。

この日は朝から、都内某所にある建物を警察署の外観に見立てて撮影する為、劇用車の白パトも、朝からその準備に呼ばれていました。

ですが当の出番は、置き車(走行シーン等が無い)の為、いつものように数カットのみ。 まぁうまくいけば、本隊が次の現場へ移動し始めるお昼前には出番は終了し、後は皆がこの現場を立ち去るのを見送れば、僕の役目は無事終了という、どちらかというと当たりクジみたいな仕事として捉えていたのです。

また、この日は台本上の分量が特に多く、カメラの方も通常より1台多い2カメ体制で万全を期しており、そのお陰で撮影の方もスケジュール上の予定通り順調に進んでいたようで、僕の方も、後はスムーズな現場進行の妨げにならないよう、メインカメラマンやチーフ助監督等の指示に従って、劇用車である白パトを、そのカット毎に常時置き場所等を変えていったのです。

しかししばらくすると、面識のあるその現場の制作担当とメインカメラマンがニヤニヤとやってきて、僕にこう言いました。

カメ「piyotaちゃん、悪いけど今からBカメ連れて、JRの実景撮ってきてくんない?」

pi「えっ? し、白パトは?」

制担 「大丈夫大丈夫!こっちで適当にやっとくからさぁ」

pi 「僕とBカメのカメラマン、二人で?」

制担 「制作進行一人付けるよ。 場所知ってるから」

pi「技術の方は…」

カメ 「カメアシはこっちの現場に残すから、piyotaちゃんアシスタント頼むわ」

と、話はトントン拍子で勝手に進んで行き、結局僕は、自分の本来の仕事である劇用車を現場に放棄したまま、別の車で実景班を担当することになってしまったのです。

つまり話をまとめると、当初の予定では、Bカメ班はBカメ班で、初めから自ら乗ってきた車両で実景を撮影しに行く予定であったにも関わらず、本隊である現場の進行を優先したいとする現場サイドが、B班のクルーやアシスタントも現場に残したいと判断。 Bカメのカメラマンを単独で行かせるには、さすがに気が引けるので、誰かを同行させよう。 どうせならアシスタントと運転も…

というところから、元技術でもあった僕に白羽の矢がたったらしいのです。

急遽制作部の車にBカメのカメラマンと制作進行君を乗せて、実景班として行く羽目になった僕。 しかも本隊の現場が終了して移動する予定である、約1時間半後までには再びこの現場へ戻って来なければならない…

ここで少し余談。

ロケドライバーの仕事は、基本的には朝から晩まで担当車両の運転に終始する訳ですが、時としてこのように別車(駅までの送迎や買出し等に制作部の車両を使用)にて動く場合があります。

ちなみに世知辛い話ですが、社員ロケドライバーは、その給料のほとんどが基本給と歩合給の合わせ技になります。

それは会社によって様々だとは思いますが、例えば歩合の部分で言いますと、残業(基本時間以上)や早朝深夜の仕事、走行距離までもが、細かく影響するものなんですね。

まぁ今回のような小さな移動や別仕事は、それほど負担に思う事はありませんが、例えば以前のこんな仕事の場合では…

石川県能登半島突端での地方ロケにおいて、僕担当のロケバスは、ロケ場所が宿泊している宿内でのロケの為、ほぼ3日間動きがありませんでした。

このような場合、勿論拘束時間は、そのロケの時間に準ずるのですが、走行距離は0になりますよね。

しかしこのような状況の場合、ロケドライバーは得てして役者送迎なる仕事を請負うようになる訳です。

それは長期地方ロケ独特のもので(毎日出番の無い役者は、その都度東京等へ戻ったりする為)、大方ロケ場所や宿泊地と空港との間を往復するのが中心となるのです。

ですがこの時の場合、ロケ地に一番近い空港が往復200キロ超の小松空港。 これを日に平均3往復するのに、使用車両がなんとプロデューサーの自家用車。

つまり1日平均600キロ走行で3日で約1800キロ分を、ほとんどサービスで走った計算になるのです。

そりゃそうですよね。 我がロケバスのメーターは動いていないのですから…

さてJR実景から戻ってくると、我が白パトはすっかり出番が終わって、装飾も外された状態で隅っこに追いやられておりました。

この日も結局、記録上は劇用車のみの仕事となりました。

このように気を抜いていると、思わぬ展開に陥る事があると、我々ドライバーは覚悟していなければなりません(笑)

「青森空港朝9時入りでお願いします」

と、言われて、前日から移動したのに、結果として移動日が休み扱いに(実話)なってしまわぬよう、これからも地道に主張していきたいと思います。
posted by piyota at 02:36| 東京 ??| Comment(0) | TrackBack(0) | 業界常識? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする