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2006年09月28日

就職情報誌別、就職希望者の妙

ロケバス屋のドライバーになる為には、色々と方法がある訳ですが、一部経験者の転職、引抜きを除いては、そのほとんどが就職情報誌に掲載された募集広告によるものだと思われます。

さて先日、ガ○ンという情報誌に、職人特集としてロケバスドライバーがピックアップされていましたが、確かにロケバスドライバーという職種は、一見ただのドライバーのようでありつつも、いやいやそれだけでは全然おさまらないぜ! ということは、これまでも沢山沢山… 述べて参った通り、そういった意味では、本当に職人であると言えるかもしれません。

そして最初は、全く知識の無い状態からスタートした我々ドライバーが、いつの間にか曖昧で理不尽な業界のおいしさにハマり、そしていつしかその堅苦しくない、いい加減な世界から抜け出せない身体になってしまったのは(笑)、元はと言えば、これら就職情報誌のお陰であると言っても過言ではないとも言えるでしょう。

そんな我々にとっては、命の恩人とも言える就職情報誌ですが、募集広告をかける就職情報誌の種類によって、全く異なる人種が集まる事に最近気付いたのです。

それはどういう事でしょう?

例えば、かの有名なフ○ムAに募集広告を出した場合、就職希望として集まる方々の多くは、純粋にマスコミに興味がある事を主としており、2種免許や大型免許は別として、通勤用自家用車やバイクも無く、時には携帯を持っていなかったり、マニュアル車が運転出来ない人等、朝が早く夜の遅いこの特殊な業種に意外と不向きで、尚且つバイト感覚な、特に運転に関してはまだまだ発展途上のような方々がその大多数を占めてる場合が多いようなんです。

それでもごく稀に、それらの条件よりもミーハーな気持ちが勝った兵が(笑)未だに現役で活躍している場合も例外としてあるのは承知の事実ですが、やはり大多数は辞めてしまう事になってしまうようです。

それから、どちらかというと転職組に重点をおいた形をとっているガ○ンでは、いわゆるガ○ン系と呼ばれる方々の就職希望者が多く、それは言ってみればマスコミに興味があるというよりは、掲載場所通り、プロドライバーとしての希望が多いようで、免許は持っているけれど、人間関係には不慣れで、一人で黙々と仕事をこなす事を主としていた人が多いように感じられます。

これらの方々は、拘束時間の長さや、走る距離の多さ、更に待ち時間の不規則さにには対応できても、例えばクライアントであるお偉いさんや、頭の悪い若造スタッフの指示に対しては時々我慢が出来ず、そういったところからストレスを抱え込んで辞めて行ってしまう人達も実際にはいたりするようですね。

それでも実際は、ただの運転業務よりはバラエティーに富んでいるので、そういったことに楽しさを見出した人々が、やはり沢山生き残っているのも事実と言えるでしょう。

基本的にどこの会社も、経験者が応募してくれる事を希望していると思います。
でも実際は、大抵がこの世界に関しては未経験者の応募が主となります。

ですから、ここから先は、会社や先輩である我々の指導力(普通でいいんです)が、いかに彼等を導けるかにかかっていると思うのです。 

人材不足が急速に進むこの業界の中で、長く続けてくれる人材を発掘し、そして成長させる事が出来るかどうかは、これから先、自分に降りかかる過重労働を避けるためにも、考えていかなければならない事柄の1つだと思います。

※ ちなみに僕は、前者でした… が、運悪く続いています。
posted by piyota at 09:18| 東京 ????| Comment(6) | TrackBack(0) | ひとり言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月24日

『監督別トラ』

予算が無いのに、それらの作品を撮らなければならない(見切りクランクイン)というのは、最近の傾向として、およそ日常的になっています。

先日もこんな事がありました。

10月前半よりクランクイン予定の作品で、静岡方面へメインロケハンを行なった時の事。

ちなみにメインロケハンというのは、監督、撮影、照明、美術等のトップスタッフが一同に介して最終的にロケ現場を下見することで、ロケ準備段階の中でも一大イベントとなるものなんです。

メインスタッフといえば承知の通り、現場においては絶対的な立場の人達であり、こと撮影に関する以外の行動においては、全くもってその手を煩わせてはいけないものなんですね。(偏見?)

ましてや地方ロケハンの帰りというのは、帰着後の都内で、打ち合わせと称した飲み会や豪遊等を計画しており(偏見?)、僕ら車両部としては、ロケよりも迅速な移動を強いられる訳ですよ(笑)

《監督やメインは真っ先に帰宅の途につかせる》

これが、その他現場の人間にとっての暗黙の了解、そして見えない鉄則であるのです。

そんな大事なロケハンの帰り道だったのですが、ここで予算が無いということを改めて思い知らされる事態となりました。

実はこの日の翌日、都内では役者の衣裳合わせというものがあったのですが、これと同時に美術の持ち道具が必要ということもあり、これらを運ぶ車両を車両会社へ発注しようしたところ、ロケ日以外で車両を出すまでの予算が無いという制作会社の意向で、なななんと、このロケハン帰りのメインスタッフ車で、ついでにピックアップする事となったのです!

しかも場所が、業界でも有名な位、その場所が遠いとされる神奈川県にある某美術会社(笑)

いくら静岡方面からの帰りだからといって、一日中走り回ったロケハン車を、予算の都合で出せない美術車両の代わりに使うとは全くもって有り得ない話。

まぁ僕としても、この10年間で初めて、監督等を乗せた車で積み込みに行ったとですよ。

本来なら、予算が少ないという類いの話は、監督他メインスタッフには、あまり知られたくはないもの。 なのに今回の制作会社はドラマ作りが初めてらしく、精算は毎日提出しろとか、ロケハンを2日しか予定に入れてなかったりとか、通常のドラマ作りからは程遠いスタンスで物事を考えているのです。

ですからこういった有り得ないことが平気で出来たのかもしれません。

それにしても今回のメインスタッフは、そんなことにも文句も言わず、予算が無いという事を身をもって体験しておりました。

まぁついでですから、このまま都心までの2時間にも及ぶ渋滞も経験してもらいましょう。

我々ドライバーは、普段どんな思いでこの某美術会社まで毎日積み替えで通っているのか…

あれ… 話がそれたと?
posted by piyota at 20:33| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月20日

叱られる理由

印象に残る仕事というのは、決してその期間の長さや大変さばかりに影響されるものではないという事を今回は改めて知りました。

通常の連ドラなら、およそ3ヶ月。 2時間サスペンス系なら、およそ2週間という基本的なロケ期間がある訳ですが、この度の仕事というのが、たったの2日。 恐らくちゃんとしたドラマのスタイルが現場にはあったのですが、実際のロケ日数がたったの2日。 積み込みや積み替え、バラシ等の作業を含めても、全部で6日しかないものだったんですね。

この仕事、結局現場だけの僕らには、ドラマなのかVPだったのか、それすらも曖昧なもの(笑)だったのですが、それでも僕にとっては、格好のネタの宝庫となったのですよ。

つまり、ロケ隊という者たちが、いかに日頃からトンチンカンな事をしでかしているかというのが凝縮されていたロケではなかったかと思うのですね。

しかもそれらは本来のロケ中でのトラブルではなく、ロケの始まる前と後に奇しくも起こっていたのです。

それらはまず、ロケハンの時点で起きました。 都合3ヵ所程しかない今回のロケセットにおいて、その一つである、とある神社へ下見に行った際、快く撮影の許可を出してくれた向こうの責任者の前で、こともあろうに監督自らがタバコを吸い出してしまったのです。

すると…

「神社の中でタバコを吸うとは何事だ!」

と担当者の逆鱗に触れ、折角の交渉が一度白紙に戻されてしまったのだそうです。 結局その件については、何とか収拾がついたらしいのですが、それにしてもまぁ、なんとお粗末な出来事でしょうか。 とても人にものを頼む態度とは思えないロケ隊の素行に、未だ“ロケをしてやっている”という気持ちがまだ何処かにあるのではないかと思ってしまいました。

更にロケ最終日での事。 撮影部のアシスタントが仕度部屋として借りている現場近くの別の神社で、どうやら無断でバッテリーを充電していたらしいのです。 もしスケジュール通りロケが進行していれば何事も無かったかも知れません。 しかし運悪く2時間も押してしまい、ロケ終了後にその神社へ行ってみると、案の定鍵が頑丈に締まっていたのですね。 そこで制作サイドに連絡を取らせたところ、勝手に充電をした事が逆鱗に触れ、

「けしからん! 今日は返さん。 明日、ちゃんとした責任者が改めて謝罪に来い!」

と、結局チャージャー3台とバッテリーが14本を、この日は持って帰る事が出来なかったのです…


そんな訳で今日、僕は次作品の衣裳合わせ兼スチールロケの現場で、初対面のAPを叱りました。

その理由は単純です。

僕が車を止めている場所へ役者の車を止めたい為に僕の所へ来たのですが、いきなりドアを開け、名乗りもせず、「早く車を逃がして下さい!」と言って来たからです。

「その前に、あなたは誰ですか!」

僕の言わんとする事はこうです。 見た事もない奴がいきなりドアを開けてくるというのは、まともに考えれば強盗と同じです。 ノックをするとか、名乗るとか、何故そういった手順が踏めなかったのでしょうか。

きっと何かが欠けています。 きっと物事の順序が間違っています。

それは決してロケ隊だから… だけではないような気がします。

僕はいずれこの組、いや、もしかしたら会社を首になるかも知れません。

しかし、それでもいいと、今は思えてなりません。

何しろ…

この順序は、自然の流れに非常にうまく乗っているからです。

もうすぐ若者の時代がやってきます。

くわばらくわばら。
posted by piyota at 13:06| 東京 ????| Comment(8) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月18日

非能率的役者送迎絵巻

この日の仕事はまたまた機材車。

先日の歌(笑)にもあったように、一日一ヵ所の為、搬入搬出以外は基本的に放置プレーだった訳ですが、この日は撮影がスケジュール通り進行しなかった挙句、約2時間程押してしまい、日付変更線が押し迫った夜になって、急遽機材車での役者送迎を承る事になったのです。

といっても、徒歩約10分程の私鉄最寄り駅。

まぁ、入りはそれぞれ自分で歩いて来た役者たちですが、撮影終了が押してしまったのと、帰り電車の時刻を考慮しての配慮という事で、恐らくこういう動きになったのだと思います。

しかしこの私鉄駅というのが結構曲者で、大通りから入った、およそ400m程の直線は、駅までの一方通行。

つまり役者を駅で降ろした後は、一度踏切りを渡り、数百m先の信号まで直進。 更に信号左折後は、次に渡れる踏切りまでぐるりと回って来なければならない周遊コースで、行きに3〜4分程で着いた駅から復路である現場までは、その倍の時間が掛かり、更に駅を挟んだ2つの踏切りを次々渡る為、電車通過時には徒歩による移動時間よりも遥かに掛かってしまうような場所だったのですね。

でもまぁ、駅まで送るだけですからヨシとしましょう。 帰りは誰も乗せていないから、ゆっくり帰ればいいのです。 最悪、その間に撮影が終わったとしても、機材積み込み開始までは、ちょっとした順番待ち(出入り口が狭い為)もある訳ですから。

という訳で、役者を2人、駅まで送りに行きました。 駅までの時間はたったの5分。 何事もなく送り届けると僕は、現場までの帰り道で、早速開かずの踏切り第一弾に引っ掛かりました。

その時です、先程僕に送迎を依頼した制作から、再び電話がありました。

「すいません、今ドコですか? 役者の送迎お願いしたいんですけど…」

おいおい、5分前に出たばかりなのに、もう次の役者送迎かよっ。 なんて効率の悪い… って言うか、そっちが送り出したのに今ドコですか?って、何よ。

でも仕方ありません、踏切りですから。 ここは役者に少し待ってもらうよう促します。

ところがここで、上下4本の電車を待ち合わせ。 更になんと、続く踏切りでも上下4本の、都合8本の電車を待つ羽目になったのですよ。

往路に5分、復路に20分。 ああ、それなら出発を5分遅らせて、次の役者も一緒に乗せてくれば良かったのに…

現場に戻ると、次の役者2人が立ち尽くしていました。 僕はとりあえず車を横付けし、役者2人を乗せると再び駅を目指しました。

そして今度も当然、駅までの移動時間は5分。 ここで2人の役者を降ろすと僕は再び帰路につきました。 しかしここでまたまた電話。

「すいません、今ドコですか? 役者の送迎お願いしたいんですけど…」

僕は2つ目の踏切りで、上下4本の通過電車を待ちながらこう思いました。

「えーかげんにしなさい!」(某お笑い芸人風がお勧め)

3回目の送りが終わって現場へ戻ると、既に撤収が始まっていた事は言うまでもありません。
posted by piyota at 19:02| 東京 ?J| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月16日

♪ “逃がした僕は終わりを知らない”の歌

♪《逃がした僕は終わりを知らない》

夏の終わりと共に
連ドラも終わり

秋の2時間単発までの間は
恒例のダラダラした仕事


 {予算が無いと言われ
 予備日が無いと言われ}

一日一ヵ所のロケセットなのに
またいつもの路上生活

★★
{駐車場が無いと言われ
 ロケ弁忘れてましたと言われ}

他の車両は駐車場に入っているのに
何故か僕だけ路上生活

諦めた訳じゃないけれど
あまりにもお約束的な
セリフを聞かされると
笑いが込み上げる

たった二日のロケだから
気楽な気持ちでいるけれど
これがまともなスタッフなら
間違いなく暴動

連絡先も聞かれず
名前も聞かれず

車を逃がした僕は
終わりを知らされない

★★★
{ああ 名も知らぬ
 番組はやってはいけない

 ああ 見た事もない
 スタッフはその程度

 ああ ナァナァな仕事は
 金にならぬと気付けよ

 ああ 見捨てられた
 僕もその程度}

★繰り返し
★★繰り返し

ドラマかも知れず
VPかも知れず

道行く人に聞かれ
実は僕もよく知らないんですっ!
と答える

★★★繰り返し




作詞 piyota
作曲 唄 吉田拓郎希望
posted by piyota at 14:30| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(0) | 名曲アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月15日

念願叶う(笑)

ついに6月より続いていた連ドラがクランクアップ致しました!

思えば都合3ヶ月のロケ期間中で、およそ1ヶ月ちょっと、1ヶ月に直せばたったの12、3日分しか僕はそのロケの仕事をしていなかった訳ですが、その拘束時間は、1日平均約18時間と、それは通常の週休6日で1ヶ月間働いたものとさほど変わりがないものでした。

まぁそれ位、1日の密度が濃いロケだったのですが、その頑張りが功を奏したのか、お陰様で平均して高視聴率となったようなんですね。

僕自身は、これまであまり連ドラとは縁が無かった訳ですが、その数少ない連ドラ経験も、7話打ち切りとか、平均視聴率3%とか、それぞれ撃沈状態の低打率。

なので今回の連ドラの成功は、もしかしたら最初で最後の経験かもしれないと、強く脳裏に焼き付けたのです。

ただちょっと心残りだったのが、高視聴率御礼弁当と言われる、某高級焼肉店の2000円弁当が食べられなかった事。

一般に茶付き800円のロケ弁当は基本的に外ロケのみの配付となるのですが、この高視聴率御礼弁当2000円だけが、スタジオロケのみの配付だった訳ですよ。

つまり外ロケだけにしか参加しない僕だけが、食べる事が出来ない代物だったのです…

高視聴率御礼弁当は、制作するテレビ局の好意で、視聴率20%超え、もしくは前回の放送分を上回った場合に出される場合が多いらしく、この度は都合5、6回はあったでしょうか…(噂でしか聞いていないので)結局、一度も食べる事が出来なかったのです。

そんな訳で打ち拉がれている僕を、きっと神様は見ていてくれたのでしょう。 クランクアップ日に開催された打ち上げに参加した僕は、その願いをついに叶えてしまったのです。

それは大抽選会と呼ばれる魅惑のゲーム。 入場の際にそれぞれ渡された1枚の番号札がついに運命の時を刻む。

ピンクの14番!

なんとそれは、今回の番組を制作したテレビ局の広報賞。

という事はつまり…

そうです! それはなんと某高級焼肉店の御食事券ではありませんかっ!

やりました! ついに念願が叶ったのです。 あれ程食べる事を夢見ていた某高級店の焼肉。

僕はこの時、神様は必ずいるんだと確信しました。

皆様、応援ありがとうございました!

神様を信じて… もうちょっとだけ、このまま頑張ってみようと思います。
posted by piyota at 12:30| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月13日

引退宣言!?

かつて、あの大横綱の千代の富士が若手の筆頭貴花田に破れた時のように、また元祖怪物江川卓の全力投球が広島の小早川に軽々とホームランを打たれた時のように、人にはそれぞれ、自らの引き際を決断しなければならないような場面が訪れます。

ロケバスドライバーは、常に己の経験と判断で道順を選択し、現場から現場への移動を最も迅速に、尚且つ安全に輸送する為、日夜交通情報を駆使して、ロケ隊の現場移動における責任をいつも背負って来ました。

その移動では必ず、

「どうやって行きますか?」

「高速使いますか?」

「付いて行きますから」

「移動で巻きたいんです」

「早く着く方で行って下さい」

など、言われる方にしてみれば、「そんなの行ってみなけりゃ分からないよ!」的な、理不尽な注文をいつも受けます。でも頼られていると思えば、それはそれでドライバー冥利に尽きる訳で、これまでの約10年間のドライバー人生は、そうやって常に皆の先頭を担って来たのですね。

ところがある日の移動で、同じように「どうやって行きますか?」 との質問に、交通情報を検索し、出した答えを皆に告げ、真っ先に(この日は機材車でしたが)前の現場を出発したのですが、いざ次の現場に着いてみると、見事に全車にゴボウ抜きにされてしまっていたのです。

聞くところによると、僕の説明した道がちょっと難しく、更に僕が回避した高速のジャンクションが、思いの他流れていたらしいのですよ。

なるほど…

「じゃあ、最初から自由に行けばいいじゃん…」

「なーんだ、皆それぞれちゃんと出来るのに、ただ責任を押し付けたいだけだったのかぁ。」

な〜んて思いながらも、やはり正直どこかで悔しさを隠し切れない自分がそこにはいたのです。

更に先日、単発の仕事のシフト連絡で、明らかに情報不足の仕事を会社に振られ、その件に関しての情報を、もっと会社に求めたところ、「そんなの一々説明するのは面倒くせぇから、他のドライバーにかえちまえ!」と、逆に社長にキレられてしまいました。

僕はプロであるという意識を持って常に仕事をしてきたつもりでしたが、ここへ来て、その意識が少しずつ空回りしているような錯覚を覚えたのです。

そして、もはや10年という月日は、この業界にとって、それ程重要ではなかったとさえ感じ始めました。

人それぞれ色々な考え方がありますが、これだけは自分自身の問題です。

この業界の未来と共に、自分の行く末も、改めて考える時がやって来たようです。
posted by piyota at 23:25| 東京 ?J| Comment(4) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月10日

目指せ集合場所

ロケ隊のスタッフは思いの他、方向音痴です(笑)

そしてその行動が最も顕著に現れるのが、早くも朝の集合場所からなんですね。

ロケ隊は予てより、この新宿のとあるビル前と、渋谷のとある路上を、主な集合場所としてきた訳ですが(制作会社によって撮影所やスタジオ出発もあります)、長年通い慣れた場所が少しでも変わってしまうと、どうやら全然対応出来ないらしいのです。

細かく言えば、いつも止めてある場所に、自分が乗り込むロケバスが見えないだけで、右往左往してしまう程なのですよ。

御存知のように朝の新宿渋谷の集合場所といえば、まともに路上駐車が出来ない程の激戦区です。 しかも毎日同じ時間、同じ顔触れではない他のロケ隊が、日々集合するのですから、ロケバスとしても当然同じ駐車位置は確保出来ません。

つまり極端な話、前日より車1台分前後にズレていただけで、既に自分が乗るロケバスがどれか分からなくなってしまう人が大勢いるという事なんです(笑)

ならばと思い、僕は以前ある制作の方に、「どうせロケバスを見間違えるなら、集合場所を最初から他のロケバスが来ない場所へずらしてみたら?(例えばロケバスを止める道を一本変えるとか)」、と提案したのですが、「少しでも変えるともっと対応出来ないからダメ」と言われたのです。

それは何故でしょう…

ロケ隊は常に指示通り行動します。 しかしその指示を聞くという行為は、いつしか伝言ゲームのようになって最後には全て他人任せとなってしまいます。 こうなるとロケ現場内における行動において、自分自身で考える事がほぼ皆無となってしまうのですね。

すると、ちょっとした指示の変更に対しても対応が効かない、更に応用する能力も無いので、この場合、例えば指示として出された集合場所変更が、既に自分に出されたものだとは気付きもしなくなってしまっているのだと思います。

そうなってしまうと、後はもう長年固定された指示だけが頼りです。 とにかく新宿の集合場所はここ、渋谷の集合場所はここ、というような固定概念だけしか頭に残っていないので、それが例え集合して来るスタッフにとって有利な条件であっても、頭で深く考えるよりは、もっと楽な方を選択してしまうのだと思います。

先日もこんな事がありました。

集合場所が新宿駅西口○○ビル前。(定番です)

そして第1現場が、新宿駅東口前の喫茶店。

なんと、駅から西口○○ビル前まで歩くよりも、東口駅前の現場に直接行く方が断然近いではないか!

何故に同じ駅の反対側に集合し、わざわざ駅の対岸まで車で移動するのでしょうか。

最初から東口、又は現場集合の方が、歩く距離だって少ないというのに。

そしてその後日にも同じ様な事がありました。 第1現場が新宿歌舞伎町界隈。 歌舞伎町といえば、新宿駅と直結の地下道を歩けば直ぐ。 例え上に出たとしてもほんの数分なんです。

なのにこの日も、当然のように新宿駅西口○○ビル前集合だったのです。

つまり、どんなに歩く距離が少なくすんでも、どんなに直接行った方が楽であったとしても、それよりは、一度他のスタッフと合流して、皆と仲良く出発した方が、安心するのでしょう。

ですが、出発させる側としても、親ガモが子ガモをまとめて連れて行くみたいにした方が、余計な心配をしなくて済むので、それはそれでお互いの利益が成り立っているのかもしれませんね。
posted by piyota at 22:55| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月07日

まちの声

「じゃまくせぇ!」


「何が少々お待ち下さいだ! 俺は帰りたいんだよ」


「許可取ってんのかよ」


「一体何時までやってんの?」


「何? 通れないの?」


「急いでるんだけど…」


「知るか! お前らが勝手にやってるだけだろ」


「静かにしてよ」


「どこのテレビ局だ?」


「まだやってんのかよ」


「排ガスくせぇからエンジン止めろ」


「全く非常識だな」


「いい加減にしろ!」


「ゴミ片付けて行ってよね」


「うるせぇ!」


「おい、触るなよ」


「なんだ止まれって?撮影なんか知らねぇよ」


「AVですか?(笑)」


「逆ギレしてんじゃねぇ」


「敷地に入らないで下さい」


「この間も来たけど(ロケ隊)、ゴミそのまんま」


「誰? あの役者…」


「エキストラいらない?」


「30秒だって待てねぇんだよ」


「この車どかしてくんない?」


「おい!」


「危ねぇよ!」


「どけよ」


「警察呼ぶぞ」


「何時だと思ってんだ!」


「だからテレビ屋は嫌なんだよ…」


まちの皆様、おっしゃる通りでございます。

テレビ屋は、決して一般的には、まともではございません…

それにきっとロケ隊の対応も、行き届かなかったんだと思います。

ですが…

話し合いの場すら持たない一般の方々の対応も、僕には変わらず同類に見えてなりません。

まちの声…

それは現実社会が生み出した、病める人々の心の声なのかも知れません。
posted by piyota at 20:13| 東京 ??| Comment(4) | TrackBack(0) | ひとり言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

全ては誰の為に

皆さん“移動メシ”という日本語を御存じですか?

これは多分、いや絶対ロケ用語だと思うのですが、ようは現場移動しながら、車両内で食事をする事をさしてこう言いうんですね。 (別名 車両めし)

多くの連ドラ等のロケの場合、映画等とは違って、基本的にスケジュールはタイトです。 つまり一日に撮影出来る分量の限界を超えて無理矢理撮影をしている訳なんですね。

しかしロケ隊も一応人間ですから、働く為には食事は摂らないといけません。 ですが制作サイド(この場合、現場に関係のない人間、もしくは現場ではスケジューラーかチーフ助監督)の思惑としては、食事なんかより現場の進行状況の方が優先順位では上ですから、1食約1時間、昼夜合わせれば約2時間も掛かるスタッフの食事は、うっとおしいというのが本音なのですよ。

つまりスケジュールがギリギリなのに、そんな事とは露知らないスタッフ達がノンビリとした食事をしているのを見ると、きっと血管がブチブチと音を立てているに違いないのです。(理不尽な話ですが(笑))

そこでそんな時間を節約する為に編み出されたのが“移動メシ”と呼ばれるものだったのですね。

テレビドラマ等は幸い、1日現場移動に明け暮れます。 映画等では大抵、その手間の多さから1日1か所〜2か所程度の移動に限定されますが、機動力があるテレビドラマは(必然的にそうならざるを得ない…)、1日5〜7、8か所の移動をする為、この“移動メシ”を入れる時間が沢山あるのです。

そこで当然スケジューラー(チーフ助監督)は、現場移動の合間に食事を終わらせてしまい、次の現場へと着いた瞬間に、また撮影が始められるような絶妙なスケジュールを組み立てていくのです。

ですがこれは、いい事ばかりではありません。 言いかえれば、何処かに必ず皺寄せがくるのです。

その一番の被害者が、その弁当を担当する制作進行君なんですね。

例えば、現場で落ち着いて食事をした場合、通常ゴミの仕分け、処理等を各スタッフ自身に任す事が出来ます。 しかしこれに移動が絡むと、当然着いた途端のロケ開始ですから、弁当ゴミ(弁ガラ)は、仕分けもされず、そのままの状態で、制作車の後ろに山積みにされてしまいます。 勿論進行君も、着けば真っ先に現場へと行かねばなりませんから、そのゴミに手がつけられない。 そしてその放置されたままの状態で、今度は次の現場へと移動開始になったり、また直ぐに次の弁当が届けられたりと、もう、それはそれは気の遠くなるような忙しさの連続となるのですよ。

それが仕事。と一言で言ってしまえばそれまでです。でも、沢山のパート、沢山のスタッフが関係している以上、お互い色々と協力するべきじゃないかなぁと思う訳です。

なので、そんな苦境を乗り越え、一切のゴミ処理を終えて一段落していたところへ、俳優担当のAPが来て、「これ俳優部のだから」と弁当ゴミを持ってきた日にゃ、「なんで今頃…」と言いたくもなるのは当然の事。

この日の葛飾ロケは、まさにこのケースで、弁当ゴミを持って来たAPの言い種にはただただ呆れるばかりだったのです。

「これ俳優部のだから」

「俳優部だから仕方ない…」とでも言いたいのか、「私のせいじゃない…」とでも言いたいのか、ゴミ処理をする同じスタッフの苦労を、全く理解していない人間が、後のプロデューサーになるかも知れないという恐怖が脳裏を過ります。 しかもこのAPが吐き捨てた最後の台詞。

「ここ葛飾でしたっけ? この位の弁当ゴミなら、23区の袋に入れて、電柱の脇にでも置いて行けばいいんじゃない?」

必要とあらば…

移動メシもします。

連続30時間働きます。

警察とも口論します。

だけど…

このような方の下では働きたくありません。

例えそれらが全て画作りの為であろうとも…
posted by piyota at 11:55| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月01日

アメチュー

ロケ隊にとって、雨の日のロケは、やるか止めるかの判断が難しいものです。

例え無理に強行したとしても、今度は前後の繋がりのシーンでも雨を考えなければなりませんし(繋がるシーンの撮影日が雨じゃなければ、“雨降らし”等の効果を追加しなければなりません)、もし止めれば、今後のスケジュール進行にも大きく影響する事になります。

中止か否かの判断は、主に監督やチーフ助監督、スケジューラー等によってなされるものですが、予め予備日等を考慮された余裕のある作品ならいざ知らず、連ドラのように、日々締切り(放送日)に追われるような作品では、多少なりの雨なら無理矢理にでもスケジュールを進行したいと思うのが本音なのですね。

よって中止の判断も、結構悪足掻きに近いものがあるのです。

ここで、雨で中止と判断する段階を見てみましょう。


(その1)
翌日の天気予報が、台風とか雨の確率100%の場合において、ロケの内容がほぼオープンと分かりきっていれば、前日に中止を決めてしまう場合があります。

これは、前もって雨と分かっているのに、ロケにGOサインを出しても、朝から雨に降られて結局中止になるよりは、公共物のロケなら使用料は100%払わなくても済むかもしれませんし、スタッフや機材、借り物全てを前もってキャンセルすることも出来るでしょう。

ですが当日に、1度でもスタッフが稼働してしまうと、恐らく1日分のロケ費はフルで使う事になりますから、どうせ中止にするなら、前日中止にした方が、無駄に掛かる予算を抑える事が出来てちょっとした節約になるかも知れません。 まぁその分、ロケ日数が延びてしまうので、そうとも言い切れませんが。


(その2)
雨の予報にも関わらず、GOサインでロケ隊が稼働し、しかも運良く朝からの雨はクリアーしたものの、ロケの途中から雨が降り出してしまった場合、この先を続行するか中止するかの判断は、これまた頭を悩ませる問題となります。

本来、台本上には気候に関するト書もある訳ですが、基本的に雨と書かれていない場合は、全て晴れ又は曇りという事になりますから、少しでも雨粒が映り込むと、ロケは中止となってしまいますよね。 しかしそのシーンの前後に一貫性の無い室内シーンがあったり、繋がりの無い単独のシーン、また連続するシーンが、全くの別日や別地域であったりすると、そのシーンは、雨でも成立する事もあり得ますから、このようなケースでは、雨でも撮影を続行する事が出来ます。

しかしそれ以外の場合、基本的には雨待ち等の待機措置が取られる事になります。

そしてそれでもやはり雨が止まない時は、結局その日の撮影を中止しなければならなくなり、予備日や何処かのスケジュールに再度同じロケ場所や機材、そして各スタッフをセッティングし直す羽目になります。 これは結果的にはやはり二度手間となり、無駄な出費は避けられないと言えるでしょう。


(その3)
諸々の事情により、雨でもロケを強行しなければならない組もあります。 例えば忙しいキャストが主役だったり、そのロケ場所のスケジュールに余裕が無かったり(期間限定の地方ロケや、土日限定等のロケ地)、順延する予算が無い場合や、あまりにもその日のロケに予算を費やしていた場合(大型の撮影用クレーンを呼んでいたり、エキストラ500人とか)、再度これらを召集するには、あまりにも予算オーバーが懸念されるケースでは、多少の雨が映っていたとしても、撮影を強行しなければなりません。 この場合、繋がりはもはや関係ありません(笑) スケジュールの進行が最優先ですから、後は野となれ山となれという状態なのです。

ですが、きっと大方の視聴者には、そんな繋がりの天気は関係ないのでしょうねぇ。

という訳で本日は雨。 スケジュールや予算が無い訳ではありませんが、我々は強行しています。 無理矢理屋根下を探しては無許可でロケを続けています。

現在11話真っ直中…

きっと最終話である12話を撮り切って、さっさとこの組とおさらばしたい、というのがスタッフの本音なのでしょう。

そうだ!

(その4)
何が何でも終わりたい! ただそれを願うだけ。

…を、追加しておこう。
posted by piyota at 20:13| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする