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2007年05月30日

リスクマネジメント

このブログを始めた2年前の6月、その記録的猛暑期間中での連続長時間駐車場待機が、このブログを継続するキッカケとなったと言っても、もはや過言ではないかも知れません。

当時の僕は午前6時半より翌日の午前0時までの連続約17時間となる駐車場での待機を、6月の都内としては異例の37℃という記録的炎天下の中で体験していました。 しかもこれが更に連続何日にも及んだものですから、その長い待機期間中にできる新しい取り組みをしよう、ということで今日のpiyotaブログを構築するに至ったのです。

つまり長時間の待機と記録的な気候と当時の過酷なロケ内容がブログの継続を決定的なものとした訳なんですね。

そんな記録的猛暑が、去年の冷夏を撥ね除けて再びやってくるという今年の6月。

スケジュール通りであれば、連続長時間駐車場待機という嬉しくも悲しい現実が再び待ち受けることとなります。

しかもこの度の待機時間は、午前8時より翌日の午前0時と多少は短いものの、その日程は約2週間にも及び、その期間内は1度も現場移動のない、いわば朝夜の送迎のみに終始するという、まさに2年前を彷彿するような仕事内容であったのです。

ですが炎天下でのジリジリとした茹るような車内での待機であった2年前と違う点がただ1つ。 実は約16時間にも及ぶ今回のミッション全てが地下駐車場内という閉鎖された空間だということです。

勿論このロケ期間中は撮休もあるでしょうけれど、単純に見積もっても1日16時間の地下駐車場待機を約2週間として、その合計がおよそ224時間。

暑さ寒さを感じず、明るいのか暗いのか、天候さえも分からないような蛍光灯だけの静かな世界に約224時間の待機をしなければならないという今回のロケは、例えその半分を寝て(笑)過ごしたとしても、およそ100時間以上は、別の何かに取り組まなくてはならず、勿論地下ですからテレビやラジオ、ましてや携帯等の電波系は全く届かずの状態にあり、現場もまた町場のスタジオ同様、連続した日程の為、搬出搬入は既に済んでおり、制作部ですらお茶セットの前に日夜居座るくらい何も手伝うことが無いような、完璧に車両部的無の状態なのです。(撮影は5月末より既に同じ体制にて開始されております)

とにかく新しい何かを考えなければ、間が持ちません。

そこで今回は、僕自身空いた時間を利用し、もっともっと活字を読むことにしました。 まず現場到着後には一般の新聞紙を約2時間かけて読破し、続けて主に自己啓発に関する書物や日本という国を改めて知る内容の本をいくつか厳選して読み、更に忘れがちな一般の常識に関する問題集を解く…

これが1日のザッとした流れ。

何故、そこまでする必要があるのか、正直自問自答の繰り返しです。

はっきり言って「もっと楽に過ごせばいいのに…」と、皆に笑われてしまいそうな裏スケジュールです。

ですが今の自分には危機感があります。

それは明日の我が身を保障する確かなものが現時点では何もないからです。

もしかしたら、堅い殻を破ろうとしてもがいている自分が、そこにはいるのかもしれません。

新しい何かに挑戦しようとしていた2年前同様、改めて自分自身を見つめ直す有意義な時間を与えられ、必死に何かに取り組もうとしている自分。

自分にできることとは一体何なのか?

これから将来に向けて何をすべきなのか?

間もなくブログをはじめて丸2年が経とうとしています。

恐らく書いている僕自身がその答えを探し求めている、一番の読者なのかもしれません。
posted by piyota at 08:52| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | ひとり言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月27日

たった一人でも尊いもの

ロケ最終日となったこの日は、集合場所でのメイクとなりました。

”集合場所メイク”というのはつまり、最初の現場で俳優のメイクや着替え等の支度場所を用意出来ない場合や、時間の都合で本隊到着後に直ぐ様撮影を開始したい時等に、前もって集合場所のロケバス内において各々メイクや着替えをしておくもので、我らロケバスドライバーにしてみれば、いつもの入り時間より少し早めの集合をした上、最適な止め場所を確保しなければならない、意外に大変なものなのですね。

というのも、朝の集合場所というのは、御存じ?のように、朝もハヨからの大渋滞二重駐車で、その外側に止めざるを得なかった場合、各組の出発時間によっては軽微な車両移動をしなければならならず、繊細な作業を必要とするメイクにとっても、できれば一度も動かなくてもいい内側を確保したいというのが、ドライバーのちょっとした心遣いのつもりとしてあるからなんです。

ですが、そんな心遣いとは裏腹に、支度は当たり前のように始まり(笑)、その間我々ドライバーはおおよそ車外に投げ出された上、支度終了と共に何の声も躊躇もなく、いざ出発の時を迎えます。 

そして僕は皆が着席をするのを確認すると、またいつものようにこう声を掛けました。

「では出発します…」

これは僕自身が昔からやっている、皆に着席を促す出発の合図です。 

ですが寂しい事に、車内の反応はいつも大抵ありません。 日々の現場で疲れているのか、シーンと静まり返り、直ちに熟睡の体勢に入るスタッフが大半を占めるのです。

ですがこの日は違いました。 なんと心地良い返事がかえってきたのです。

「宜しくお願いします!!」

それは、いつも同乗している助監督でも、ましてやメイク部や衣裳部、その他のメインスタッフでもありません。

たまたまこの日、集合場所メイクをする為に現れていた、過去8年間ずっとレギュラーキャストとしてこの番組を守っている、とある女優さんが、その声の主だったのです。 しかも彼女は、この日が今作最初で最後のロケバス移動にも関わらず… 

なんと礼儀正しい方なのでしょうか。 いつも一緒に仕事をしているスタッフが無反応なのに対して、もっと疲れているであろう女優さんの、なんと清々しい挨拶…

たった1人でも反応してくれたことで、僕はこの日の早起きが報われた気がしました。 そして心なしかハンドルを握る手にも力が漲っていたのを感じたのです。(いつも漲ってますけど…) 

忙しさのあまり、少々忘れがちな人と人との繋がり。

それはちょっとした挨拶から始まるということを、今回は余計に身に沁みました。 

そんな当たり前のことを、女優さんに実践してもらうなんて…

なんだかちょっと情けない今日の在り方です。
posted by piyota at 09:17| 東京 ????| Comment(3) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月24日

休日自主トレ

ロケバスドライバーは、時には一度も足を踏み入れたこともいような未開の地へ、いきなり大きなロケバスを乗り入れて行かなければなりません。

と言っても基本的には、撮影前に一度そういった場所を下見するロケハンというものもある訳ですが、運良くロケに参加するドライバーがそのロケハンに同行できる可能性は極めて薄く、その場合は、ロケハンをした制作部の意見や作製した地図、既存の地図等からイメージそして判断をして、現場への道順等を自ら考慮して行かなければならないのです。

という訳でこの度のロケ地、どうやら一筋縄では行かない様子。 というのもロケハンに行った制作サイドでさえ道順を考えてしまうような駅前の住宅街がその候補であり、そこへどうやってロケバスや美術トラック等の大型車を放り込むのかが、最大のネックポイントとなっているからなんです。

駅前交番のお巡りさんですら首を捻ってしまうような大型車ルート。

なんとその道程には、道が狭いだけではなく、右折禁止の標識や小学校の通学路といった、ありとあらゆる障害が立ち並び、地図を作製した制作サイドですら、「マイクロが曲がれるかどうか…」と、より不安を煽る様な有様だったのです。

「行くしかないです」という、制作サイドの冷たいお言葉。 ですが、行って曲がれず、現場に辿り着けずでは、どんな言い訳も通用はしません。

そこで僕は、幸いにも前日が撮休となったのを利用し、ここは一つ自主的にロケハンを慣行しようではないかということで、マイカーにて現場までのルートを下見してみることにしたのです。

まずは最初の進入ルートの確認。 しかしここで早速のトラブル。 なんと制作サイドが用意した右折進入ルートが中央分離帯によっていきなり妨げられているのです。 ここは×。 よって別の進入ルートの確認。 並行する隣の道路は分かりやすいが、先の大通りで右折禁止の標識。 更に別の進入ルートの選択が必要。 次に駅前へのルート。 対向車が来た時点で×。 ここは運次第(笑)かも。 そして小学校の脇道。 ここは7時45分より8時45分までが通行止め。 しかし大型ルートはここしかない為、それ以前またはそれ以後の通過が原則。 そして最後にマイクロが曲がれるかどうかと言われた交差点。 これは制作サイドが言うほどの狭さではなく、僕自身の判断で曲がることは可能とす。 そして駅前の止め位置。 う〜ん、狭い。 後は整理の仕方次第といったところでしょうか。

実際に見てみて、確かに普通車で通っても狭いと感じはしましたが、決して行けない道ではないと判断できました。 ですがこれを知っているのと知らないのでは、やはり緊張の度合い、心構えが違います。 事実、通れず引き返すともなれば、現場に与える影響は大ですし、更に現場間のスムーズな移動等を考慮すれば、ドライバー自身に前もって土地勘を与えるのは、そのロケ現場にとっても、決して無駄な予算ではないと思うのです。

今回の都内メインロケハンは、予算の都合でドライバーの参加が認められませんでした。 まぁそれだけ信用されているのだと思えば、悪い気がしないとも言い換えられますけれども…
posted by piyota at 13:39| 東京 ??| Comment(8) | TrackBack(0) | ひとり言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月21日

リアルトラバス

torabus.jpg

♪ホントにホントにホントにホントにトラバスだ〜

やっぱこれでしょ?
posted by piyota at 23:54| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | ひとり言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月17日

ファンサービス

街中での撮影は、常に一般の方々の協力によって成り立っています。

まぁ見学者の中には、冷やかしまやかしをする方々も少なからず存在していますが、我々ロケ隊が日夜こうして一般の生活圏にお邪魔している以上は、これら全てをも含めて、常に良い関係を保ち続けなくてはならない訳です。

言うなれば、一般の方々による見学は当然自由でなければならず、また何か規制をするのであれば、正当な回答をもって対応するのが筋であると思うのです。

よく現場では、このような言葉を耳にします。

「写真は撮らないで下さい!」

「カメラ付き携帯等での撮影は御遠慮下さい!!」

中にはカメラと俳優の間にスタッフが割って入り両手をかざして、その視界を遮ろうとします。

確かに撮られる俳優側にとってみれば、そのような行為は、演技上の集中力を欠くものであるかもしれませんし、勿論フラッシュやシャッター音等に関しては、収録に差し支えるものであるかも知れません。

ですが、その辺は相手が素人も素人。 こちら側としても、なんとか大人の対応で接しなくてはなりません。

ところで何故撮影してはダメなのでしょうか。 これは見学並びに撮影する側の素朴な疑問です。

僕ら人止め車止めを手伝う下っ端としては、アシスタントプロデューサーやマネージャーが率先して行う行為を真似てしているだけです。 実のところ本当の理由を知っている訳ではありません。

先日も写真を撮ろうとしていた一般の方々に対して、制作パートの1人が「写真はダメですよ。 俳優は商品ですから、撮影すると料金が発生してしまいますよ」と言っておりました。 また「著作権が…」や「まだオンエアー前の作品ですから…」等等、曖昧な理由をつけては、断り続けているのです。

そんな風潮の中、この度の地方ロケに来ていた主役の気品漂うベテランの女優さんは、全くと言っていい程、そういった行為に対して友好的でありました。 本来制止する筈のマネージャーさんも、その辺にはあまり干渉せず、本人の人柄に任せているようにも見えました。

気軽にツーショット写真を撮られ、気軽に握手をし、気軽にその辺のお婆ちゃん達と会話もしていました。

あーなんと清々しい気分でしょう。 これが本当のファンサービスというものなのですね。

写真を嫌がる俳優や、そういったサービスをしたがらない(様々な理由はあるとは思いますが)役者(タレント)、そしてそういった一般の方々を無下に扱うロケ隊のスタッフは、恐らく自分が解き放つ空気と同じ対応を一般の方々に返されているのではないでしょうか。

もしかしたら、我々の対応一つで、そんなに嫌なものではなくなるかもしれません。
posted by piyota at 08:03| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 業界常識? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月14日

♪“部屋割り”の歌

♪《部屋割り》


(1番)

監督シングル当たり前
役者もシングル当たり前

例えどんなに高くても
タイアップだから平気です

だけど ルルルル〜
部屋数が足りない…

制作と車両を同室で
タタミを1枚あげましょう

「これで1国1畳の主ぃ」



(2番)

長距離運転タコ部屋で
飛行機移動はシングルで

例えどんなに疲れても
休みの役者は見ないフリ

更にルルルル〜
部屋数が足りない…

役者が去ったらバラシます
余計な部屋数要りません

「ならばプロデューサーが帰れぇ」



(3番)

早起き競争始めます
制作と車両はいい勝負

例えどんなに眠くても
目覚ましの数は最多です

相変わらずルルルル〜
部屋数が足りない…

劇用白パト追加です
勿論泊まりはこの部屋で

「白パトで来たのに牢獄ぅ」



(4番)

部屋割り基準はなんですか?
ギャラがいいのに良いお部屋

仕事の量で決まるなら
移動日だけは負けません

金があるのにルルルル〜
部屋数は節約

なんとか自腹でシングルを
命は我が身で守ります

「実は棺桶もシングルぅ」
posted by piyota at 00:23| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 名曲アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

拝啓vics様

拝啓vics様。

vics 2.jpg

ホントにすいません!
この渋滞の黄色い矢印は、我々の仕業です。
この忙しい最中に車止めなんかして… ホントすいません!!
posted by piyota at 23:15| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月08日

よっしょいこ、と

撮影場所までの徒歩移動や狭いロケセットへの出入りにおいて、やはりかさ張るのが撮影機材や美術道具、制作備品等の品々です。

これらは通常、車輪付きの台車や専用の車椅子等で、よりコンパクトに、より最少人数の力によって運ばれている訳ですね。

でもこれらのやり方では、さすがに登山や狭い電車内等においては機動力性能に欠け、特に重たくて大きなVTRのベースやモニターに関しては、最少でも4名の力を借りなくては各段差を乗り越えられず、今までにも、いざという時には結構面倒の掛かる代物として存在していたのです。

そしてこの度の2時間ドラマでは、これらのかさ張る荷物がやはり難題となりました。

というのも、約1週間程ある地方ロケの半分以上が、この登山や電車内での撮影であったからなんです。

登山は車輪等が役立たず。 更に電車ロケは時間指定があり、車内とホーム間では機動力が勝負となります。

という訳で、今回はそれらの難題を取り払うべく、全てのパートで脱車輪の“背負い子”仕様となりました。

つまり今まで台車等で押していた機材や荷物を全て背中で担ぐようにし、より機動力性を重視したコンパクトドラマ部隊として生まれ変わったのです。

これはテレビドラマのロケ隊としては、ちょっと画期的です。 何しろ歩道を占領する程広がっていた数々の機材が確実に減少して、ちょっとしたベース移動に関しても、素早く出来るようになったのですから。

なるほど、やれば減るもんです。

とはいえ、これでも昔に比べれば確実に小さくなったと言えます。 機材のコンパクト化、性能アップ等のお陰で、やっとここまでの形に収まるようになったのです。

そしてこれからも機材のコンパクト化は、少しずつ進んで行くものと思われます。 その内背負い子もいらなくなってパソコン一つで出来るようになるのかもしれません。

まぁその時は、間違いなく我々を含めたロケ隊のほとんども、いらなくなるんでしょうけどね(笑)
posted by piyota at 09:40| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月05日

喫煙車or禁煙車

これは僕の勝手なイメージかもしれませんが、テレビや映画の監督は、特にヘビースモーカーが多いように思われます。

という理由により、この度の長距離メイン車(監督車)ロケハンでは、タバコ嫌いの僕としても、相当な覚悟で望んでいたのです。

ですがメイン車として用意した新型車両には、時代を反映してなのか、なんと灰皿が装備されていません。 唯一運転席にある灰皿のみが標準装備としてあるだけだったのです。

これはまずい。

というのも、僕が担当する監督というのが、業界でも1・2を争う位の短気でせっかちな監督のMさん。 「誰だお前は!」でお馴染みの短気な監督Yさんを理不尽で負の監督代表とすると、こちらは常識やルールにうるさい正の監督代表。

そんな監督が乗ってきた時点で、もし灰皿が無いと知ったならば、一体どんな小言を言われるのかわかりゃしません。

という訳で僕は空き缶案や紙コップ案等、考えうる簡易的な灰皿を全て用意し、集合場所でのメインスタッフの入りを、内心ドキドキしながら待ち受けていたのでした。

小雨降り頻る中、まず最初に現れたのが美術パートの方。 そして制作担当、チーフ助監督と高い年齢層が後に続きます。

しかし、誰も車両には乗ろうともせず、しきりに車外でタバコを吸い続けているのです。(ちなみにこの場所は路上喫煙禁止区域ですが…)

まさか、車両に気を使っているのでしょうか? それとも灰皿が無いことを微妙に察知して? いやいや、それは有り得ませんて…

そして監督やその他のメインスタッフも無事揃い、早速出発の段階りと相成りました。

一般道を少々走り、後は4時間余りの高速拘束(笑)

車内は早速、ロケハンの段階りやら、台本の打ち合わせやら、まるで燻製にでもなるかの勢いでタバコの煙りが…

ところが出発しても一向にタバコの煙りらしきものが漂って来ないのです。

まさか、車両に気を使っているのでしょうか? それとも灰皿が無いことを微妙に察知して? いやいや、それはホント有り得ませんて…

聞くところによると、実はこのM監督、生まれてこのかた、一度もタバコを吸ったことがないそうなんです。 なるほど、それで皆さん遠慮をしていた訳ですね。

数時間後。

後ろの方から、禁断症状に見舞われた方々の休憩を促す悲鳴が聞こえてきました。


「一旦CMで〜す。」


なるほど、大御所と呼ばれる監督の中にも、タバコを全く吸わない方もいらっしゃるのですね。

いやいや、それにしても監督というのは、その現場にとって、絶対的な神様(ルール)だというのを、今回は思い知らされました。

でも今回は、正の方で本当に良かったなぁ。



いやマジで。
posted by piyota at 16:58| 東京 ??| Comment(5) | TrackBack(0) | ロケ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月01日

車両部の範疇

車両部とは一体何のプロであるべきなのでしょうか。

そんな疑問が頭を過ぎったのは、とある連ドラの美術別トラを担当した時のこと。

おいおい、何を今更そんな事を? …と、自分でも笑ってしまうような素朴な疑問なのですが、例えばそれが技術パートである場合、自分達が扱う機材の管理や操作のプロであり、美術パートであれば、ロケセットの飾りや小道具等の用意、製作のプロであり、演出パートであれば、出演する役者、その他登場人物等の演技指導やスケジュール管理のプロであり、制作パートであれば、現場の円滑な進行、各パートへのフォローのプロであるというそれぞれの解釈の中で、では車両パートとは皆にとって何のプロであるべきなのか。

車両部といえば現在、集合場所から現場へ、現場から現場へとそれら各プロ集団の移動をしたり、各パートのプログッズの運搬を素早く円滑に送り届けることを以ってプロとされています。 ですが中にはその各パートのプロとしての責任以上に大変な責任を背負わさる部分も多いのですね。

それは勿論搭乗人物の生命であり、積載した荷物の補償となる訳ですが、これらはつまり、いかなるパートの責任の所在であっても、我々の車両に乗った(載った)時点で、全てが車両パートに預けた形となります。

つまり管理している物品や人物が各パートであっても、車両に載ったそこから先は、車両パートに全ての責任が転嫁されるということになるのです。

この日僕は、美術別トラとして、この仕事を担当する助監督と共に絵画のピックアップの為、画家のもとへ訪れました。 そこで後に個展にも出品するという作品を数十点お借りしたのです。 まぁ助監督にしてみれば借りる責任は自分にあっても、積載に関してはドライバー任せというのは当然のこと、僕は大事にそれらの作品を一点一点毛布等に包み、一路美術パートが待ち受ける撮影所へとそれらを運んで行ったのです。

撮影所で待ち受けた美術は、借りた責任が助監督にあり、運んだ責任が車両パートにあるという意識からか、それらの作品を降りだした雨に濡らしたり、その他の装飾品と共に無理に積載しようとしていました。 また、撮影となった現場への搬入、飾りに至ってもこれと同様の扱いをしていたのです。 これでは僕らとしても、大事に運んだ意味が無いように思えてなりません。

実際、撮影で使うそういった借り物を扱うのは美術パート等の現場の仕事なのですが、これら借り物を返却に行き、最終的にそれらの絵画を直接画家に手渡すのは我々車両部の仕事なのです。

そこでもし傷が見つかったとしたならば、その怒りの矛先はきっと積載した(取りに来た者)者へと、その画家は判断せざるを得ない状況となる筈です。 

何を隠そう「くれぐれも宜しくお願いしますね」と言われるのは、使用者ではなく我々積載者なのですから。

車両部とは、一体何のプロであるべきなのでしょうか。

僕は今現在も模索中です。
posted by piyota at 10:02| 東京 ????| Comment(4) | TrackBack(0) | 業界常識? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする