午前4時―
携帯にセットしてあった目覚ましのタイマーが作動します。小気味よいバイブレーターの振動が、ベルトに付けた携帯ホルダーから俄かに身体へと伝わって来て、「もう起きる時間だよ」と、主人の体を揺り起こします。
ん、待てよ。 腰のベルトの携帯って… 家ではいつも、寝起きの瞬間は耳元にある筈の携帯。 それが何故腰のベルトに? しかも主人は、どういう訳か既に車の中にいるではないか。
まるで夢の中でも彷徨い歩いているかのように記憶の断片が途切れ途切れだった僕は、まず順を追って、この日にあった出来事を思い出してみることにしました。
この日の仕事は、その第一現場が少々遠出のロケセットだった為、早朝6時15分に機材を積み込んで出発。 事務所での車両乗換えや準備やらの時間を含めて逆算すると、なんやかんやで起床は午前4時となるので、毎日起動するように設定された携帯目覚ましの時間を、この日は4時に合わせて起き、まだ薄暗い早朝の大通りを、眠い目を擦りながら、一路事務所へと向って行ったのです。
午後3時―
一ヶ所目の現場が終わり、二ヵ所目である都心部のロケ現場へ、ロケ隊の全車が大移動を敢行します。
次の現場ではナイターロケがメインになる為、少し明るいうちから現場であるビルの屋上へと機材や飾り込みの荷物を上げ、一通りの段取り(ドライ)や食事を済ませ、陽が暮れて完全に暗くなった時点で直ぐにでも撮影が開始出来るよう、全ての準備を予め整えておきました。
一方車両チームはと言いますと、ロケ隊が屋上でのナイターロケという事で、煩わしい交通遮断等の手伝いもなく、20時以降は駐車禁止指定場所からも除外されるようなオフィス街だったので、まぁそれでも一応は車から離れたりはせずに、後は心置きなく、ロケが終わるまでの間を、自由に路上で待機する事になったのです。 そしていつしか僕は、ついウトウトと夢の中を彷徨い歩き始めたのでした。
午前4時―
携帯にセットしてあった目覚ましのタイマーが作動します。小気味よいバイブレーターの振動が、ベルトに付けた携帯ホルダーから俄かに身体へと伝わって来て、「もう起きる時間だよ」と、主人の体を揺り起こしたのです。
ですが、ロケは依然続いていました。
なるほど… 毎日起動するように設定された携帯の目覚ましが、翌日の午前4時、再び鳴り始めてしまうまでの約24時間もの間、ロケ隊はただひたすらロケ現場にその身を拘束され続けていたのです。
まさか同じ日のロケで、2日に渡って同じ時間の目覚ましに起こされるなんて…
デジャブ。
いや…
これは確かに、2度経験している。
新着記事
2006年07月14日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/20754346
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/20754346
この記事へのトラックバック





